今日は真冬のような寒さ。
寒暖の差が激しい。
寒気と暖気が、
日本列島の上空で綱引きをしている。
風邪など召されぬよう。
小売商業・サービス業は、
お客さまと接するビジネス。
だから、そこで仕事する人は、
風邪などをひけない。
お客さまに移してはいけない。
考えてみると、
大変な仕事だ。
健康第一。
元気第一。
実行第一。
私には、うれしいことがあった。
昨年度の立教大学大学院結城ゼミの卒業生から、
卒業記念にペナントを贈ってもらった。
こんなにうれしいことはない。
一生の付き合いとなる。
心より感謝。
さて、吉野家ホールディングス社長の安部修仁さんが、
子会社の吉野家社長に返り咲いて、兼務する。
これもいいことだ。
そんな時代だ。
カリスマ経営者の力を使って、
再び、原点回帰。
マキュアベッリの「君主論」によれば、
最も理想的な政治とは、
最良の独裁者によるもの。
もっとも唾棄すべきは、
衆愚政治と衆愚組織。
『メッセージ』結城義晴著・㈱商業界刊
カリスマが存在する企業は、
その最良の独裁者の手を借りるべき時だ。
朝日新聞は、イオンの連結決算発表を受けて、
「1974年の株式上場以来、グループとして初の減収」を、強調。
売上高は、5兆0543億円と、
きわどく5兆円の大台を維持したが、
これは前年比マイナス3.4%。
営業利益は、1301億円のプラス4.7%、
純利益は311億円の黒字転換。
理由は770億円のコスト削減効果。
「減収増益」の結果となったが、
この時にも「質(たち)の悪い売上げ」がなかったかどうかを、
しっかりとチェックしておかなければならない。
日経新聞は、このイオンの決算発表を受けて、
小売業の第4四半期決算の中間総括をしている。
「小売り、収益下げ止まり感」
この見出しなど見ると、
同紙が株式新聞を発祥としていることを、
あらためて感じてしまうが、
小売企業64社の集計は、
前年同期比売上高マイナス1%、
経常利益プラス5%。
これがトレンドとみておくとよい。
ちょっと安心する企業もあるかもしれないが、
「減収増益」トレンドを知っておく必要がある。
あくまで、わが社は、
「増収増益」を目指す。
どんなに小さな増収増益であっても、
会社の実績の外側に「年輪」を記す。
もちろん会社として大きな手術をすることがあるかもしれない。
そんな時には、ゆがんだ「年輪」となる。
しかし、大きな変革がないかぎり、
コツコツと「年輪」を刻む。
そんな姿勢が、社会から評価される。
そうありたいものだ。
さて今日は、先週末のご報告。
金曜日の4月9日から10日、11日と、
大阪でワンアジアクラブ大阪大会が開催された。
まず9日夕方から、滋賀県大津の旅亭紅葉。
大座敷で、交流会。
昨年12月、一般財団法人ワンアジア財団が発足した。
私はその評議員に就任した。
この財団を中心にして、
現在は、東京、大阪、ウランバートル、
ソウル、北京、バングラデッシュに、
それぞれワンアジアクラブが立ちあがって、
活動しつつ、互いに交流している。
この財団の理念は、
「将来に向けたアジア共同体の創成に、
寄与することを目的とする」こと。
「そのために、アジア各国の幅広い経済・教育・文化交流、
及び市民交流等を通じて、
共通の価値観を醸成するとともに、
アジア各国市民の相互理解及び交流促進に向けた活動を行う。」
この日は、NPO法人ワンアジアクラブ大阪が主催し、
ワンアジアクラブソウルと交流するという内容。
大阪の理事長・国澤良幸さんのご挨拶。
㈱大商会長。
ワンアジア財団理事長の佐藤洋治さんの歓迎の挨拶。
そしてソウル理事長・金奎澤さんの乾杯の音頭。
京都の舞妓さん、芸子さんの歓迎の舞。
民主党の石井一参議院議員も加わって、
全員で記念写真。
私は、同じ席で交流したユ・チュルジュンさんと握手。
㈱佑林建設・佑林資源開発の社長で、
15年間、日本に住んでいた。
学生時代は青山学院大学に留学していて、
その後、韓国大使館の外交官を経験し、
現在、ゼネコンの社長。
1953年生まれ、私より一つ下。
韓国に友人ができる。
こんな市民交流が、ワンアジアクラブの趣旨。
翌朝、琵琶湖に朝日が昇り、
この日は観光コースとゴルフコースに分かれて交流。
私はもちろん、後者。
そしてバスで大阪まで戻り、
日航ホテル大阪宿泊。
第二回目の交流会は、中華料理。
ここでも主宰者の国澤さんが冒頭の挨拶。
ダブル司会の渡邊芳雄さんと洪錫健さん。
洪さんは、大学教授で、
よどみなく通訳し続けた。
乾杯のご挨拶は、再び金さん。
金さんは、元外交官で、
日本領事を務めた人物。
全員の交流で、全員がスピーチ。
私もスピーチ。
「心は燃やせ、頭は冷やせ」
締めは、佐藤洋治ワンアジア財団理事長。
最後に、金理事長の来日を知って、
韓国大阪領事館から、事務局が来て、
ワンアジアクラブの活動支援を確約した。
「この法人に参加するものは、
この法人の次の3つの活動原則を遵守するものとする。
①民族・国籍を問わない。
②思想・信仰・宗教を拘束しない。
③政治に介入しない。」
アジアを一つにしようというグランドデザインがあって、
一人ひとりの人間の交流があって、
そのうえでアジアは一つになる。
私の祖父は、戦前に満州に渡った。
手広く事業を展開し、
旅順に家を構え、
一族を呼び寄せた。
父は、そこで生まれた。
子供のころから、
中国人や韓国人の友人がいた。
私にもその祖父や父の血が流れ、
私はこの志を受け継いでいる。
ワンアジアの交流。
大切にしたいと考えている。
<結城義晴>