結城義晴のBlog[毎日更新宣言]
すべての知識商人にエブリデー・メッセージを発信します。

2010年04月15日(木曜日)

イオンの決算と小売業第4四半期の「減収増益」とワンアジアクラブ大阪交流会

今日は真冬のような寒さ。

寒暖の差が激しい。
寒気と暖気が、
日本列島の上空で綱引きをしている。
風邪など召されぬよう。

小売商業・サービス業は、
お客さまと接するビジネス。
だから、そこで仕事する人は、
風邪などをひけない。
お客さまに移してはいけない。

考えてみると、
大変な仕事だ。

健康第一。
元気第一。
実行第一。  

私には、うれしいことがあった。

昨年度の立教大学大学院結城ゼミの卒業生から、
卒業記念にペナントを贈ってもらった。

こんなにうれしいことはない。
一生の付き合いとなる。
心より感謝。

さて、吉野家ホールディングス社長の安部修仁さんが、
子会社の吉野家社長に返り咲いて、兼務する。

これもいいことだ。
そんな時代だ。

カリスマ経営者の力を使って、
再び、原点回帰。

マキュアベッリの「君主論」によれば、
最も理想的な政治とは、
最良の独裁者によるもの。
もっとも唾棄すべきは、
衆愚政治と衆愚組織。  

『メッセージ』結城義晴著・㈱商業界刊  

カリスマが存在する企業は、
その最良の独裁者の手を借りるべき時だ。

朝日新聞は、イオンの連結決算発表を受けて、
「1974年の株式上場以来、グループとして初の減収」を、強調。

売上高は、5兆0543億円と、
きわどく5兆円の大台を維持したが、
これは前年比マイナス3.4%。

営業利益は、1301億円のプラス4.7%、
純利益は311億円の黒字転換。

理由は770億円のコスト削減効果。

「減収増益」の結果となったが、
この時にも「質(たち)の悪い売上げ」がなかったかどうかを、
しっかりとチェックしておかなければならない。

日経新聞は、このイオンの決算発表を受けて、
小売業の第4四半期決算の中間総括をしている。

「小売り、収益下げ止まり感」  
この見出しなど見ると、
同紙が株式新聞を発祥としていることを、
あらためて感じてしまうが、
小売企業64社の集計は、
前年同期比売上高マイナス1%、
経常利益プラス5%。

これがトレンドとみておくとよい。
ちょっと安心する企業もあるかもしれないが、
「減収増益」トレンドを知っておく必要がある。

あくまで、わが社は、
「増収増益」を目指す。
どんなに小さな増収増益であっても、
会社の実績の外側に「年輪」を記す。

もちろん会社として大きな手術をすることがあるかもしれない。
そんな時には、ゆがんだ「年輪」となる。
しかし、大きな変革がないかぎり、
コツコツと「年輪」を刻む。

そんな姿勢が、社会から評価される。
そうありたいものだ。

さて今日は、先週末のご報告。
金曜日の4月9日から10日、11日と、
大阪でワンアジアクラブ大阪大会が開催された。

まず9日夕方から、滋賀県大津の旅亭紅葉。

大座敷で、交流会。

昨年12月、一般財団法人ワンアジア財団が発足した。 
私はその評議員に就任した。
   
この財団を中心にして、
現在は、東京、大阪、ウランバートル、
ソウル、北京、バングラデッシュに、
それぞれワンアジアクラブが立ちあがって、
活動しつつ、互いに交流している。

この財団の理念は、
「将来に向けたアジア共同体の創成に、
寄与することを目的とする」こと。  

「そのために、アジア各国の幅広い経済・教育・文化交流、
及び市民交流等を通じて、
共通の価値観を醸成するとともに、
アジア各国市民の相互理解及び交流促進に向けた活動を行う。」

この日は、NPO法人ワンアジアクラブ大阪が主催し、
ワンアジアクラブソウルと交流するという内容。

大阪の理事長・国澤良幸さんのご挨拶。
㈱大商会長。

ワンアジア財団理事長の佐藤洋治さんの歓迎の挨拶。

そしてソウル理事長・金奎澤さんの乾杯の音頭。

京都の舞妓さん、芸子さんの歓迎の舞。

民主党の石井一参議院議員も加わって、
全員で記念写真。

私は、同じ席で交流したユ・チュルジュンさんと握手。

㈱佑林建設・佑林資源開発の社長で、
15年間、日本に住んでいた。

学生時代は青山学院大学に留学していて、
その後、韓国大使館の外交官を経験し、
現在、ゼネコンの社長。
1953年生まれ、私より一つ下。

韓国に友人ができる。
こんな市民交流が、ワンアジアクラブの趣旨。

翌朝、琵琶湖に朝日が昇り、
この日は観光コースとゴルフコースに分かれて交流。
私はもちろん、後者。

そしてバスで大阪まで戻り、
日航ホテル大阪宿泊。

第二回目の交流会は、中華料理。
ここでも主宰者の国澤さんが冒頭の挨拶。

ダブル司会の渡邊芳雄さんと洪錫健さん。

洪さんは、大学教授で、
よどみなく通訳し続けた。

乾杯のご挨拶は、再び金さん。

金さんは、元外交官で、
日本領事を務めた人物。

全員の交流で、全員がスピーチ。

私もスピーチ。
「心は燃やせ、頭は冷やせ」

締めは、佐藤洋治ワンアジア財団理事長。

最後に、金理事長の来日を知って、
韓国大阪領事館から、事務局が来て、
ワンアジアクラブの活動支援を確約した。

「この法人に参加するものは、
この法人の次の3つの活動原則を遵守するものとする。
①民族・国籍を問わない。
②思想・信仰・宗教を拘束しない。
③政治に介入しない。」

アジアを一つにしようというグランドデザインがあって、
一人ひとりの人間の交流があって、
そのうえでアジアは一つになる。

私の祖父は、戦前に満州に渡った。
手広く事業を展開し、
旅順に家を構え、
一族を呼び寄せた。

父は、そこで生まれた。

子供のころから、
中国人や韓国人の友人がいた。

私にもその祖父や父の血が流れ、
私はこの志を受け継いでいる。

ワンアジアの交流。
大切にしたいと考えている。

<結城義晴>  

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