第174回通常国会が閉会して、
参議院選挙に「まっしぐら」の観あり。
なぜ今、参院選をやらねばならないのか。
根本はここにあるが、
それはそれとして、
毎回、選挙のたびに思う。
小売業・サービス業の従業員が投票しにくい状況にあること。
今回は7月11日の日曜日になるが、
その日は当然ながら、店は開いていて、
営業の真っ最中。
事前投票をお勧めしたいが、
それもできない人には、
始業前投票、終業後投票もある。
7月11日参議院選では、
是非とも、投票してほしい。
さて昨日の日経MJ(流通新聞)。
「2010年上期ヒット商品番付」を発表。
横綱は、東が空位、西が「3D(3次元)」だった。
「1人横綱」は2005年通期以来のこと。
相撲取りなのに野球賭博で大騒動の大相撲協会も、
現下の情勢は一人横綱だが、
不況下の消費マインドも一人横綱にしてしまった。
以下、大関は東に「スマートフォン」、西に「竜馬」、
関脇は東に「iPad(アップル)」、西に「LED電球」、
小結が東に「東京スカイツリー」、西に「ラー油」。
私個人では、桃屋の「ラー油」など、
もっと上位に来てもよいと思う。
全体的にデジタル新製品に注目が集まった。
日経MJは「下期もこの傾向は続く」と分析。
「価格訴求するデフレ対応商品」、
あるいは旅行など「新たな価値」に活路を求める。
コモディティとノンコモディティのプロフィット・ミックスこそ、
下期のテーマであることに間違いはない。
昨日の私は、福岡から新幹線で大阪へ。
そして堺のリーガロイヤルホテル。
万代ドライデイリー会総会で講演。
テーマは「米国スーパーマーケットに学んだこと・学ぶべきこと」 。
最近、こんなタイトルが多い。
わたしは近著『小売業界大研究』で、
「業態が分化した形」を「フォーマット」と定義づけ、
この概念の重要性を説いている。
神戸大学名誉教授の田村正紀先生が、
『業態の盛衰』の中で明らかにされた。
とても大切なことだと考えている。
このことを中心に、アメリカの事例をスライドで見てもらいながら語った。
この会は、事務局が私のことをよく理解している。
だから最初から2時間をとった。
たっぷりと話して、いつものように、
最後は早回しにならずに、比較的、
丁寧に講義することができた。
最後はクレイトン・クリステンセン。
「イノベーションのディレンマ」
まさにイノベーション・ディレンマこそが、
メインストリームを形成するアメリカや日本のスーパーマーケットにある。
それを突き破らねばならないし、
ディレンマを突破している企業には真摯に学ぶべきである。
私の講演が終わってからは、
分科会。
5月に米国視察した6つのチームがそれぞれに発表。
それがとても良かった。
よく理解しているうえに、体系的に整理され、
専門の「虫の目」が生かされていた。
「鳥の目」「虫の目」「魚の目」
私も6チーム分の発表に対して講評。
分科会が終わってから、特別講演。
武藤敬司さん。
そう、全日本プロレス㈱代表取締役社長。
桑原弘樹さんとの対談。
桑原さんは江崎グリコ㈱スポーツフーズ営業部部長兼プロダクトマネジャー。
テーマは「プロレスラーが語る体作り」
サブタイトルは「脱メタボ&ゴルフスコアアップ」
武藤社長は、選手としても大人気のレスラー。
若いころには「グレート・ムタ」というヒール役と、
本名の武藤敬司のベビーフェイスの二役をこなしていた。
私も注目するエンターテイナーだった。
講演は、これが意外といっては失礼だが、
とても良かった。
詳細は、次の機会に。
最後に武藤敬司の得意のポーズ。
私も壇上に引っ張り出されて、握手。
本当に力強い握手だった。
その後、親睦会。
懇親しつつ、私は、自著へのサインに終始した。
みなさんありがとう。
大切にしてください。
そして最後の最後に万代の加藤徹社長と固い握手。
今日の握手は、本当に、
いずれも力強かった。
<結城義晴>