今夜はFIFAワールドカップの日本対パラグアイ戦。
日本サッカー界にとっては世紀の一戦。
何しろワールドカップ4位が、
今回の岡田ジャパンの目標であるだけでなく、
日本代表チームは、これまで8位になったこともない。
だからこその世紀の一戦。
日本中、これ以上ないという盛り上がり。
何度も言うが、商人は、
顧客の生活に共鳴しなければいけない。
小さな喜び、
ささやかな幸せ、
明日への希望。
それが閉塞感の漂う日本マーケットにおける顧客の望むもの。
しかし、ワールドカップ。
実力があるチームは、
実力通り残ってきた。
大きなマネジメント上のミスを犯したチームは、
実力があっても残らない。
実力は必要条件、
マネジメント上の問題は十分条件。
それが揃ったチームがベスト8に残っている。
さて日本には条件が揃っているのか。
今夜は、私たちも、再びあの感動を求めて、
楽しむこととしよう。
今朝の「流通ニュース」の報告。
サッカー専門のECサイトの「スポーツウェブショッパーズ」の発表。
日本代表ユニフォームの販売数が15倍に飛躍した。
さて、昨日は、東京・新宿。
CDオーディオセミナーの収録。
第23回目のゲストは、大石益代さん。
財団法人日本ソフトボール協会ナショナルチームトレーナー。
あの北京オリンピックで金メダルを取った日本チームの精神的・肉体的サポート役。
最近は体幹トレーナーとしても大活躍。
大石さんのキャリアから対談を始めて、
北京オリンピックでの金メダル獲得の裏話まで、
あっという間に2時間ほどが過ぎた。
大石さん、魅力的な女性だった。
私は、40歳代のほぼ10年間、
横浜市港北区のジュニアソフトボールチームの監督を務めた。
だから大石さんとの対談は、最初から心が動いた。
大石さんは小学生、中学生と野球をやっていた。
そしてソフトボールのチームがある高校を選んで入学した。
その1年生の時、股関節を痛めた。
キャッチャーとして致命的な怪我だった。
6時間にも及ぶ大手術を受けて、
リハビリに入ったものの、
この間のケアの知識が薄く、
完全な回復には至らなかった。
その後、二度目の怪我。
やはり股関節。
その後、日本大学に進み、
アメリカ・ネバダ州立大学に学び、
トレーナーの道を歩む。
帰国後、全日本チームのトレーナーに。
最後にはナショナルチームのトレーナーとして、
メンタル・フィジカル両面からチームを支える存在となった。
その大石さんの言葉。
「Start strong, finish strong」
はじめ強く、終わり強く。
「今までと同じことをやっていてはだめ。
過去を否定することが必要」
「トレーナーを必要としないアスリートを育てたい」
「育てるよりも育む」
失礼ながら、私より一回り以上も若いのに、
実にしっかりした考え方を持った人。
大石さんの話に深く感動した。
大石さんの言葉のひとつ。
「トレーナーを必要としないアスリート」
これは、自分の役割を必要としないレベルを探求すること。
つまり、自らの存在を「無」にする考え方。
私が自らの生き方を表現する「利他と無私」につながる。
いい対談だった。
女子ソフトボール日本チームも、
実力の上にマネジメントが整った。
それを大石さんたちが成し遂げた。
私たちはこのことを忘れてはいけない。
<結城義晴>