結城義晴のBlog[毎日更新宣言]
すべての知識商人にエブリデー・メッセージを発信します。

2010年08月10日(火曜日)

『日経ビジネス』特集「スーパー最終戦争」&『日経トップリーダー』取材と林廣美先生対談

昨日8月9日発売の『日経ビジネス』。
特集は「スーパー最終戦争」hyoshi.gif
サブタイトルは「ウォルマート急襲、迎え撃つ日本勢」

先月の16日金曜日、コーネル・ジャパン卒業旅行の直前に、
小平和良記者からインタビューを受けた。

例によって、私は身も蓋もない話。
しかしそれが真実だと思うから仕方ない。

この特集、プロローグ「北海道、10年の興亡」から始まる。
アークス社長横山清の「クリティカルマス論」。
それにコープさっぽろ理事長・大見英明。

地元勢に後塵を拝するイオングループ。

特集の記事は、コストコとウォルマート西友、そしてメトロ、テスコの、
本格上陸をルポする。

一方、地方スーパーマーケットからの反抗。
スタディはヤオコー、ハローデイ、サンシャインチェーン。
さらに神戸物産、バロー。

そしてエピローグは、「さらば“2強”」
セブン&アイ・ホールディングスとイオンが、
ウォルマート、コストコ、テスコといった外資と、
ローカル・スーパーマーケット・チェーンに挟撃され、
「最終戦争」に突入するというSF仕立て。

これは私のプロットではない。
この特集の中で、私は、
「低価格を実現する仕組みを持たない企業は続かない」とのみ、
コメントしている。

私は「自然界の森のような小売業」をイメージしている。
巨木もあれば、雑木も雑草も、高値の花さえ、
共存する自然界の森。

ただしそこに生き抜くのは、
「自らのアイデンティティと自らの論理、
それに見合った自らの生存方法に徹した者だけである」

しかし、ビジネス週刊誌ナンバーワンの『日経ビジネス』の特集だけに、
今後、大いに波紋を呼びそうだ。

ご一読を、 お勧めしたい。

さて昨日正午、今度は、
日経トップリーダー記者の永井学さんが、
横浜の商人舎に来訪。

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同誌は、『日経ビジネス』とおなじ発行元、すなわち日経BP社。

『日経トップリーダー』誌は、昨2009年4月、
『日経ベンチャー』から誌面刷新し、生れかわった雑誌。

この雑誌は、9月に渥美俊一先生の特集を企画している。
永井記者はチェーンストアの取材経験を持ち、
渥美先生にも興味を持った。

そこで私のところに、
「渥美俊一の本質と位置付け」をインタビューに来た。

故倉本長治商業界主幹が「商業近代化の理念」を確立し、
渥美俊一は「小売業・サービス業近代化の理論と実践」を果たした。

その理論の本質は何か。
経営戦略、財務戦略、商品戦略、営業戦略、
そして準備段階の「ビッグストアづくり」など、
1時間半はあっという間に過ぎた。

よく勉強している永井記者の聞き方も上手だったので、
私自身の整理にも、なった。

ピーター・ドラッカー先生も、
外山滋比古先生も、
「話すこと・喋ること」の効用を説いている。

私も、永井さんに話しつつ、
自分の考えをまとめた。

現在、渥美俊一先生に関する文章を、
3本ほど依頼されている。
そのことにも、役に立った。
もちろんすべて違う論調の文章にするつもりだが。
永井さんに、感謝しておきたい。

さて、午後3時、東京・曙橋。
日本フードサービス専門学院。

学院長の林廣美先生と対談。

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商人舎と商人ねっとのコラボレーション企画、
CDオーディオセミナー『知識商人登場』の最終回。

林先生とは、もう28年のお付き合い。
和やかに、軽やかに始まった。

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林先生は雑誌『魚菜』編集長から、惣菜コンサルタントに転身。
第一人者として、もう40年も活躍。

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商業界の『食品商業』には、私が出会ってからの30年近く、
1号も欠かさず原稿を寄稿、執筆してくださっている。

商人舎のホームページでも、毎週金曜日に、
「林廣美の今週のお惣菜」を連載し、
先週末、目出度く「100回記念」となった。

私の標榜する言葉。
「難しいことを易しく、
易しいことを面白く、
面白いことをより深く」

これは林先生からご教授いただいたものだ。

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対談は、90分の予定が、
休みなく、よどみなく、
あっという間に95分経過。

その間、林先生、喋り詰め。

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私は、インタビュアーに徹した。

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「スーパーマーケットの惣菜とは、
限りなく本物に近い偽物をつくること」

これはパリコレ、ミラノコレクション、東京コレクションなどから、
プレタポルテの量販商品をつくるSPAの発想とまったく同じ。
つまり本物の日本料理、フランス料理、イタリア料理、中華料理に似せて、
「うまくて、安くて、でっかい商品」をつくること。

凄い。

さらに「1グラム1円」の商品づくり。
これまた、林流の凄いコンセプト。

しかし林先生のマーチャンダイジングは、
限りなく「顧客」から発想している。
それをバイヤー、パートタイマー、社長・専務に、
分かりやすく手ほどきし、
結果として生産性を上げさせる。

まさしくマーケティング&テクニカル・コンサルタントの真骨頂。

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この秋の11月16日火曜日に、
「惣菜の年末・年始対策セミナー」を開催することが決まった。
講師は、林廣美&結城義晴二人のビッグセミナー。

乞う、ご期待。詳細は後日発表予定。

最後に、ツーショット写真。

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林先生から料理の手ほどきを受ける結城義晴の図。
テレビ番組みたいで、ちょっと気恥ずかしかったが、
テレビには何度もレギュラー出演している林先生の隣に立つと、
なぜか、気持ちが落ち着いた。

いい対談だった。

そして、いいCDオーディオセミナーのシリーズだった。
全25回。
これにて打ち止め。

ご清聴に、心から感謝。

<結城義晴>

[追伸①]
CDオーディオセミナーは、
インタビュアーが代わって、
今後も継続の予定。
ご愛顧のほど、お願いします。

[追伸②]
先週金曜日・土曜日のRMLCクリニック報告&分析編は、
今週中に掲載予定。
悪しからず。

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