第二次菅直人内閣発足。
「脱小沢」だとか「嫌小沢」だとか、
書きたてられているが、
始まったものは戻らない。
精一杯、国民のために、国のために、
尽くしてもらいたいものだ。
岡田克也新幹事長、前外務大臣、57歳。
その後を継いだ前原誠司外務大臣、48歳。
野田佳彦財務大臣、53歳。
さんざんもめた馬淵澄夫国土交通大臣、50歳、
玄葉光一郎国家戦略大臣、46歳、
そして蓮舫行政刷新・公務員制度改革大臣、42歳。
さらに民間から片山善博総務大臣、59歳。
60歳以下の、こういった比較的若い人たちに期待しよう。
私もまだ、この年代の仲間だし。
ところで、新聞各紙の一面トップには、
新内閣閣僚の一覧表が並ぶ。
その学歴をみると、
自民党時代と比べ、
「東大」出身者が驚くほど少なくなった。
18人の閣僚のうち、
東大卒は2人、仙石由人官房長官が東大中退で、
彼を入れても、6分の1。
かつては「東大でなけりゃ大臣にはなれぬ」式の図式があったが、
それが一変した観がある。
今回は、文部科学大臣の高木義明さんが下関工業高校卒、
国家公安委員長の岡崎トミ子さんが福島女子高卒。
これもとてもいい傾向だ。
だたし彼ら全員が、しっかりと仕事しなければならぬ。
さて日経新聞マーケット総合欄の人気コラム「大機小機」。
今日は、「デフレ脱却はすべてを癒す」のタイトル。
「いったん一定程度のインフレになると国民が信じれば、
消費は促進され、地価も回復し投資活動も活発化して、
結果的に財政再建も容易になる」
これは「インフレターゲット論」で、
アメリカのノーベル経済学者ポール・クルーグマンの説。
「デフレ脱却とは平たく言えば、
穏やかなインフレを起こすことでもある」
インフレの目標をどのくらいにするかは、諸説あるが、
意図的にインフレを起こす。
それも穏やかなインフレ。
「それへの抵抗感を払拭するには、
政府主導で期待を上回る金融緩和策を推進し、
景気回復を実績で示すほかはない」
「インフレ化では年金生活者などが困るとされるが、
穏やかなら金利や名目国内総生産も上昇して税収が回復し、
結局は全国民が豊かになる」
コラムニストの桃李氏は、
クルーグマンの主張を述べるが、
さて、いかなるものか。
問題の日銀を、
「自らの財務悪化を理由に、
国債購入による大胆な緩和策を渋る」と糾弾し、
「船が沈没しているときに、
救命ボートの浸水を心配して、
それを使うなというに等しい」と断罪する。
インフレターゲット論には、
菅直人総理も傾いていて、
だからこの強気の発言となったのだろうが、
果たして、若い閣僚が腹を決められるか。
若さに期待しつつも、
「しっかりとした仕事」には、
勇気が不可欠であることを確認したい。
国も経済も動くのか。
動かなければ、変化は起こらない。
動く。
変える。
変わる。
その時が迫っている。
良い週末を。
そして月曜の敬老の日。
良い三日間を。
<結城義晴>