Everybody! Good Monday!
[2010 vol38]
2010年第38週、9月第4週の始まり。
今日月曜日は、敬老の日。
そして木曜日は秋分の日。
今週は、 飛び石連休のうえ、
これ以上ないとほどのよい気候。
夏の暑さに体は疲労している。
その疲労を取り去るのに都合のよい1週間だ。
敬老の日の趣旨は、
「多年にわたり社会につくしてきた老人を敬愛し、長寿を祝う」こと。
例によって「国民の祝日に関する法律(祝日法)」の定め。
しかしこの類の祝日は外国にはない。
日本固有のもの。
日本が長寿国で、
それが日本という国の特徴の一つだとしたら、
これは極めて21世紀的な事実。
この認識、大切にしたい。
ウィキぺディアでは、敬老の日の始まりを、
1947年(昭和22年)に提唱された「としよりの日」としている。
兵庫県多可郡野間谷村の門脇政夫村長と山本明助役が、
村づくりの一環として考えだし、敬老会を始めた。
「老人を大切にし、年寄りの知恵を借りて村作りをしよう」という趣旨だった。
この「としよりの日」は1950年(昭和25 年)から、
兵庫県全体で行われるようになったが、
兵庫県の県民性をよくあらわしている。
それがやがて全国に広がった。
これは日本人の国民性をよくあらわしている。
1964年(昭和39年)には「老人の日」と改称され、
さらに1966年(昭和41年)に国民の祝日「敬老の日」となった。
2001年、ハッピーマンデー制度が適用され、
2004年からは「敬老の日」は9月第3月曜日となった。
しかしこれには私は好感が持てない。
敬老の日は9月15日と決めておくべきだと思う。
何よりも、「敬老」されるべき人々の多くは、
「連休」とはあまり関係のない生活を送っているからだ。
敬老の日ならば、
高齢者からの発想が中心となるべきだろう。
そんな考えもあってか、
敬老の日を第3月曜日に移すにあたって、
高齢者団体から反発が相次いだ。
そこで2001年に老人福祉法第5条が改正され、
9月15日が「老人の日」と定められ、
15日から21日までの1週間が「老人週間」となった。
今、老人週間の真っただ中。
私も今日は、84歳の父母に会いに行こうと思っている。
さて、今週は、23日木曜日から国連総会が開催される。
菅直人日本国首相が「最小不幸世界」を訴える。
日本は「最小不幸社会」を目指し、
国連は「最小不幸世界」を築く。
「最小不幸」というと、
いかにも語感が悪くて、
私はどうしても好きになれない。
英語では「ミザリー・ミニマム」(misery minimum)というのか。
あるいは「ミニマム・アンハピネス」というのか、
はたまた「ミニマム・ミスフォーチュン」というのか。
日本語では「最小」と「不」が、二重に打ち消す語法。
英語でも「ミニマム」と「ミス」や「アン」がだぶっていて、
どうも変な感じ。
櫻井よしこさんがブログに書いている。
「後ろ向きでジメッとした政策目標」
菅首相の主張は、
「幸福は個々人の価値観によって異なり、
これは権力が関与するべきではありません」
「政治は権力であり、
権力は人びとの不幸の原因を取り除くことにこそ使うべきです」
正論。
桜井さんは、渋沢栄一の『論語と算盤』がら引用する。
「富むものがあるから貧者が出るというような論旨の下に、
世人が挙(こぞ)って富者を排儕(はいさい)するならば、
如何にして富国強兵の実を挙ぐることが出来ようぞ。
個人の富は、すなわち国家の富である。
(中略)国家を富まし自己も栄達せんと欲すればこそ、
人々が、日夜勉励するのである。
その結果として貧富の懸隔を生ずるものとすれば、
そは自然の成り行き」
「渋沢は、貧富の差は、程度の差こそあれ、
いつの時代にも存在する現象であること、
指導者はその差を出来るだけ解消すべく、
王道としての政策を実施すべきであること、
だが、富の分配平均を目指すあまり
『日夜勉励する人々』の志や気概を挫いてはならないことを、
戒めているのである」
「一所懸命に励む人がいて、
彼らが富み、幸せになることによって、
社会全体の富も幸福も増大されていくという考えだ」
櫻井さんは結論付ける。
「社会主義経済に傾く菅政権の政策の先に
日本の繁栄があるとも、若者たちの夢が存在するとも思えない。
菅民主党は最小不幸社会の実現よりも、
最大幸福社会の推進に力を注ぐべきだ」
「最小不幸社会」を目指すべきか、
「最大幸福社会」を志向すべきか。
これは政府や国家のレベルの話だが、
「最大幸福社会」をスローガンとして掲げると、
今や、むなしい絵空事に感じられる。
だからといって、
「最小不幸社会」は語感が悪すぎる。
私は商売のあり方のひとつとして、掲げる。
「小さな喜び、
ささやかな幸せ、
明日への希望」
これが庶民、すなわち大衆のマインドと考えるからだ。
今週も自分のお客様に、
「喜び、幸せ、希望」を提供する1週間でありたい。
Everybody! Good Monday!
<結城義晴>