北朝鮮による韓国・延坪島(テヨンピョンド)砲撃。
民間人も2人死亡。
アメリカと韓国は、黄海での大規模合同軍事訓練実施を決定。
対して中国は曖昧な姿勢を崩さず。
日経新聞のコラム『大機小機』。
コラムニスト三角氏が書いている。
「アジア・アズ・ナンバーワンの日本」
1979年の「ジャパン・アズ・ナンバーワン」。
著者はアメリカの社会学者エズラ・ヴォーゲル。
それから31年。
三角氏は、訴える。
「『日本が』という単独主義の発想を変えれば、
新たな道がみえてくる」
私もこれには賛成したい。
「日本を含むアジアが世界の成長センターとなり、
日本もそれに貢献しながら果実を得て再成長へ進む」
これが「衰退を逃れる唯一の道」
日本・中国・インドにその他アジアの国を加えたGDPは、
2009年で世界の24.7%。
「これが2030年には、40.5%まで上昇する」
「個人消費は32兆ドルに増加、世界の43%を占める」
アジア全体が「世界の工場」であると同時に、
「世界の市場」に変わる。
私は「ワンアジア財団」の評議員を務めているが、
この財団法人もその方向での活動をしている。
隔世の感があるが、
アジアが「世界の被侵略国」から、
「世界の工場」へと変貌し、
さらに「世界の市場」へと、
ポジションを変える。
その意味でも、北朝鮮の砲撃と中国の対応、
米韓の対処など、日本のかかわり方は大切。
「ワンアジア」の思想を持って、
2030年を見定めるといった視野が不可欠だと思う。
そのアジアからの顧客で潤う日本の百貨店。
10月は32カ月ぶりの売上高プラスを記録した。
日本百貨店協会の91社・261店舗の前年同月売上総額、
プラス0.6%の約5121億円。
主力の衣料品が40カ月ぶりに前年同月をクリア。
もっとも1カ月前の9月の外国人観光客の売上高は、
マイナス7.0%だった。
これは尖閣諸島船長逮捕事件の影響が明らか。
一方、日本ショッピングセンター協会の10月の売上高。
こちらも既存ショッピングセンターの前年同期比はプラス1.9%。
26カ月ぶりに増加した。
新設商業集積も含めた全体の総売上高は、
推計ながらプラス3.0%。
大型商業集積や百貨店のように、
人が集まるところでの消費が活発化しつつある。
そろそろ「節約・倹約、もったいない」の消費に、
飽きがきつつあるのか。
クリスマス、年末商戦がちょっと楽しみになってきた。
<結城義晴>