結城義晴のBlog[毎日更新宣言]
すべての知識商人にエブリデー・メッセージを発信します。

2010年12月31日(金曜日)

「M1」と「京都大学学寮型大学院」の区切りとドラッカー「フィードバック分析」の区切り

2010年の大晦日。
人類の歴史が21世紀に入ったのが、
2001年1月1日。
それからちょうど10年。

一つの区切りがついたということになる。
いや、自ら一つの区切りを、
つけなければならないのかもしれない。

テレビ朝日が主催した「M1グランプリ」。
漫才日本一を決めるイベント。
2001年から始まり、
今年、2010年に終わりを告げた。

漫才の一時代が終了したとの認識。
それを主催者が自ら決した。

「新しい区切り」は何事においても必要だと思う。
これを「蛻変」に変える構想がありや、なしや?

一方、京都大学が「学寮型大学院」の開設方針を固めた。
文部科学省の「リーディング大学院」に応募し、
スタートは2012年4月。

全寮制、5年一貫制、定員1学年16~20人、授業はすべて英語。
国際的な人材育成プログラム。
政財界のリーダー育成が目的。

そのために「専門性+幅広い知識」を教育する。

1・2年目は各研究科の研究室に配属。
3年目は8分野の必修科目に取り組む。これが専門性の習得。
4年目には海外の大学や企業などに留学。
そして5年目は国連の関連機関や官公庁へのインターンシップなどを行う。

教育の中身そのものは、
いかにも20世紀的ではあるが、
これもひとつの「新しい区切り」への試み。

私の人生にも区切りがある。
12年を一区切りにしている。

横浜市立宮ヶ谷小学校までの子ども時代が第1の区切り。
中学から高校、大学を卒業して就職するまでの青年時代が第2の区切り。
㈱商業界に入社して、編集記者としての修業時代が第3の区切り。
この時に社会人としての地力をつけた。

36歳で『食品商業』編集長に就任し、
奮闘するミドルマネジメント時代が第4の区切り。
この時代は私にとって、有難いことにほんとうに充実していた。
そしてこの時に自分の分野が決まった。
商業・サービス業を一生のテーマにしようと。

そして第5の区切りがトップマネジメント時代。
㈱商業界の取締役に任命され、専務、社長を全うし、
㈱商人舎を起こして代表取締役に就任した。

この間も私は、自らジャーナリストであり続けようと考えた。
現在、コーネル大学ジャパン副学長や立教大学大学院教授の職にあるが、
そういった立場にありながら、㈱商人舎のトップマネジメントとして、経営を担っている。
経営とジャーナリズム・アカデミズムの両立が今の私の課題。

経営の全うは、
経営分野・マーケティング分野で、
ジャーナリズムやアカデミズムを展開することに、
大いに役に立っている。
私の「強み」でもある。

この3年ほどは、急にいろいろな現象が、
私の周りに頻発しているが、
基本はトップマネジメント時代で一貫している。
その第5の区切りが60歳頃に終わる。

次はどうなるのか。
自分でも想像がつかない。

「M1」のように、60歳を過ぎたころには、
自ら新しい区切りを目指すことになるかもしれない。
京都大学の「学寮型大学院」のように、
新しい構想をつくるのかもしれない。

もちろん㈱商人舎は30年構想で、
「商業・サービス業の現代化」を目指し、
「知識商人」を養成する機関であることに変わりない。

私は、このことに一生を捧げようと考えている。

そんなことを考える大晦日ではある。
今日のブログはまさに「結城義晴の日記」の感あり。

2010年の大晦日。
お許し願いたい。

これから私は、
1月1日に書いて封印しておいた「2010年の決意」を開封する。
ピーター・ドラッカー先生の薦める「フィードバック分析」のため。
「記録」して、
一定期間おいて、
「照合」して、
「自らの強み」を知る。

これも「区切りの効用」。
そのうえで、まずやること。
1「強みに集中する」
2「強みをさらに伸ばす」

次にやること。
3「傲慢を正す」
4「悪癖を改める」
5「対し方を改める」

さらにやること。
6「成果が上がらないことはやらない」
7「並みにしかなれない分野に時間を使わない」

私たちは「自分の弱み」の克服に時間を割く傾向を持っている。
しかし弱点を克服するのはせいぜい修行時代までのこと。
私の人生でいえば、36歳まで。
もしかしたら青年時代までのことかもしれない。
私の人生でいえば24歳まで。

その後は、「強みに集中し、強みをさらに伸ばす」。
ドラッカー先生は書いている。
「何かを成し遂げられるのは強みによってである。
弱みによって何かを行うことはできない。
もちろん、できないことによって何かを行うことなど、
とうていできない」

最後の「できないこと」とはたんなる「願望」を指す。
「願望だけでは、何もできない」ということ。

自分の強みを知る。
そしてそれを「実践躬行」する。
12月の商人舎標語で今年を締めたい。

最後に1年間のご愛読、心から感謝。

365回のブログ更新が、今年も為った。
これは「結城義晴の強み」ではある。
このことにも、心から感謝。

1月元旦に「毎日更新」を宣言し始めて、3年。
毎年12月大晦日に、いったん「毎日更新」を閉じる。

2010年も同様。
「結城義晴の毎日更新宣言」は、
今日をもって終了することとなる。

これが「区切り」。
区切りをつけるから、
次への期待が高まる。

「朝に希望、昼に努力、夕に感謝」

<結城義晴>

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