1月6日木曜日。
今日から㈱商人舎の新年仕事始め。
今年もよろしくお願いします。
今年の商人舎標語は、
「知識商人を極める」
㈱商人舎及びスペシャルメンバー全員が、
それを極めることはもとより、
日本の商業・サービス業に「知識商人」を増やしていくことが、
会社自体の目標。
そのために「知識商人」の条件や要件を考え、
養成の機関をつくり、運営する。
それが私たちの仕事。
さて昨年11月にオーソライズされた商人舎スペシャルメンバー。
<このホームページ右段の商人舎Special Memberをクリックしてください>
最高顧問の杉山昭次郎先生。
商人舎ホームページにコラムを連載する「流通仙人」。
㈱流通システム研究所所長として、
長年にわたって商業のマネジメント・システムを研究。
「ソシオ・テクニカル・システム論」をベースに、
スーパーマーケットをはじめとするチェーンストア企業を多数、
コンサルティング指導。
マネジメントのスペシャリスト。
特別顧問の萩原政利さん。
九州のスーパーマーケット㈱サニーで、
商品部長、センター長など歴任し、常務取締役。
その後、サニーが西友に買収されたが、
ウォルマート傘下のグループ企業からの大抜擢で、
物流本部長、商品本部長として全国の西友グループを統括。
ウォルマート流のマーチャンダイジング、オペレーション、ロジスティックスに精通。
㈱サニー代表取締役社長を最後に退任。
マーチャンダイジングとロジスティックスなどのスペシャリスト。
海外特別顧問の浅野秀二先生。
ご存知、商人舎USA視察研修会の現地コーディネーターで、
結城義晴のパートナー。
二人のダブルコーディネートは絶品との評をいただく。
JACエンタープライズ代表取締役社長。
経営、流通、農業コンサルタントして活躍。
米国流通業のスペシャリスト。
エグゼクティブ・プロデューサーの松井康彦さん。
㈱商業界で広告営業企画部門一筋に活躍し、取締役営業本部長。
平成21年退任後、広告代理店アド・パイン社を設立。
商業界時代は結城義晴との二人三脚で、
特に食品分野のマーケティング・営業企画分野を開拓・成長させた。
アドバタイジングのスペシャリスト。
エグゼクティブ・ディレクターの川勝利一さん。
㈱毎日新聞東京本社勤務から、世界第1のトレーメーカー㈱中央化学に移籍し、
営業開発、マーケティング、販促企画分野に「川勝あり」と言われた。
流通業界の「本物の情報通」として経営者に直言し、経営者から相談を受ける立場。
ドラッカー学会代表上田惇生教授が最も信頼する存在でもある。
マーケティング、営業・販促企画のスぺシャリスト。
そしてチーフ・ツアー・コーディネーターの鈴木敏さん。
流通視察専門のツアー・コーディネーターとして、
30年間に渡り幅広く海外視察の企画を手掛ける。
米国視察研修に関しては100回以上の経験。
現在、㈱トッパントラベルサービス所属。
もちろん㈱商人舎海外研修はすべて担当。
海外視察研修のスペシャリスト。
これまで結城義晴一人の会社のように見えたが、
多くの方々にご支援いただいていた。
その多くの方々の中から、
6人のみなさんにご了解を得て、
商人舎のスペシャル・メンバーとなっていただき、
「商業・サービス業の現代化」と「知識商人養成」の事業活動に、
ご協力いただくことになった。
心強い限り。
今後、まだまだ商人舎スペシャル・メンバー、
増えていきます。
よろしくお願いします。
さて、新年早々、株価は堅調、円高は進む。
円高にもかかわらず中国に「買い負け」の傾向顕著。
ことしも「中国」抜きにはものは考えられない。
そのなかで、日本マクドナルドは昨年12月の売上高、過去最高。
一方、ユニクロは国内既存店売上高が前年比15.5%マイナス。
これは5カ月連続で、証券アナリストなど悲観的な見方を披露する。
しかし私はまったく心配していない。
マス・プロダクト商品、マス・ファッション・アイテムは、
圧倒的に普及すれば、
次のシーズンには必ず揺り戻しがくる。
特にユニクロの圧倒性は際立っていて、
それが大波のようにやってくる。
問題はその時のファーストリテイリング組織の意気。
トップから店舗の販売員までの士気が高ければ何の問題もないし、
実際、士気は高く、意気軒昂。
さて正月元旦の日経新聞で嬉しいニュース。
「跳べニッポン人 ヒットを創れ」という特集に、
㈱ヤオコー社長の川野清巳さんが登場。
この企画には女性誌『マート』編集長の大給近憲さん、
インターネット・サイト「クックパッド」社長の佐野陽光さんの三人が出た。
まさに、時代の寵児・三人衆。
22期連続増収増益のヤオコー。
現在、スーパーマーケット110店を展開。
「今晩のおかずはヤオコーに行けば決まると言われる店になろう」
この合言葉のもと、「地域の食の知恵袋」となってきた。
「今晩のおかずを提供する」とは、
関西スーパーマーケットの北野裕次名誉会長の打ち立てた概念。
スーパーマーケットを端的に表す言葉として有名だが、
ヤオコーがこの基本を忠実にトレースし、
さらに現代化させていることに意味がある。
「ヤオコーではパート社員が自ら、
日常の食材にひと手間加えるだけで
おいしく仕上がる献立を考えて紹介」
まさに「地域の食の知恵袋」
このあたりが関西スーパーのコンセプトを発展させたヤオコーの真骨頂。
そして日経新聞本紙の1月元旦に、それが載ったことにも意義があある。
兄の幸夫会長が経営計画や出店計画を担当し、
弟の清巳社長が営業政策や商品政策を担当。
「兄は指導役、私は現場の力を引き出す調整役」。
これは北野裕次社長、水谷久三専務の二人三脚で、
イノベーションを果たしたころの関西スーパーとそっくり。
私は正月から関西スーパーとヤオコーのことを考え続けた。
光文社の『マート』は、
「食べるラー油」や「シリコーン製のキッチン用品」などを、
誌面からヒットさせた。
その原動力は、2800人の読者会員組織。
会員から膨大なアンケートが寄せられる。
「私ならこう使う」
「こんな楽しみ方もある」
それを誌面で披露しあう。
「手を伸ばしたい憧れではなく、
手をつないでいる人との共感が連鎖的な消費を生んでいく」
大給編集長の分析。
今日の主婦世代の分析。
「背伸びをしない絶妙の『そこそこ感』が大切」
これはデパ地下とヤオコーの差異を表す。
「主婦の素直な言葉や普通の感覚が重要」
『女性自身』の編集を通して痛感したこと。
これもスーパーマーケットや食品産業に通ずる。
「主婦は生活の中で毎日プレゼンテーションを繰り返している。
商品の価値を掘り出すプロ」
大給は、こういった主婦たちの「『普通』をつないだ先」に、
「新たなヒットがあると確信している」。
三人目の登場者クックパッドの佐野陽光。
このサイトの月間利用者は1000万人。
「料理をする生活の楽しさそのものを提案している」
例えば特定メーカーの商品が題材のレシピコンテスト。
これは完全なメーカー・スポンサーのプロモーションだが、
それに100から300件の投稿がある。
酢の売上げが前年比34%増に、
圧力なべは年間2000台が5万台と25倍に。
佐野は、1998年インターネットのレシピサイトを立ち上げて起業した。
「当初有料だったが無料にすると会員数は右肩上がりになった」
「つまらないと思うことは続かない」
これが佐野の持論。
つまり「生活の楽しさ」「食の喜び」が、
毎日のように溢れていること、
それが長続きする秘訣となる。
これまたスーパーマーケットや食品産業の重要ポイント。
小さな喜び、
ささやかな幸せ、
明日への希望。
それは本来、すごく面白い。
つまらなくは、絶対にない。
進化型食品産業の切り口がここにある。
<結城義晴>