1月7日、七草の節句。
朝から七草粥。
日本人であることの喜び。
日本に住むことの幸せ。
商品はJA横浜中央神奈川支所の「七草研究会」産。
「七草研究会」は1982年に横浜市の農家有志7軒で結成。
現在、3軒の生産農家に減ったが、
横浜・川崎・東京などの市場に約35万パックを出荷。
会長は加藤辰彦さん。
パックの裏には七草粥の作り方など書かれている。
七草の節句は、本来、人日(じんじつ)の節句と言う。
五節句の一つ。
ウィキペディアでは、
「節句(せっく)は、伝統的な年中行事を行う季節の節目(ふしめ)となる日」。
江戸幕府が5つの節句を公的な行事・祝日として定めてから、
「五節句」が普及した。
第1は、今日の人日。
第2は、3月3日の上巳の節句。ひな祭り。
第3は、5月5日の端午の節句。子どもの日。
第4が、7月7日の七夕の節句。
そして第5が、9月9日の重陽の節句。
わかりやすい。
奇数月のぞろ目の日。
1月は1日が元旦なので、7日となった。
ちなみに11月11日は、
節句には関係ないらしい。
さて七草粥を食して、
元気に週末へ。
週末こそ、「超」のつく忙しさ。
仕事山積。
成人の日も、三連休も、ない。
今朝の朝日新聞『天声人語』。
幸せについて論じている。
私が頻繁に使うフレーズ。
小さな喜び、
ささやかな幸せ、
明日への希望。
天声人語は岡本眸さんの句を挙げる。
「温めるも冷ますも息や日々の冬」
昨夜の寒さに手を温めるのも息。
今朝の七草粥を冷ますのも息。
そして言う。
「幸福感は、収入が多いほど大きいものでもないらしい」
米国の調査の結果。
「日々の幸せを感じる度合いは年収7万5千ドルほどで頭打ちになる」
プリンストン大学のダニエル・カーネマン名誉教授らが、
45万人に電話調査した。
「高い年収で満足は買えるが、幸せは買えない」
これがノーベル学者のカーネマン先生の結論。
天声人語も結論づける。
「幸せ者とは、小さな喜びを十分に味わえる人」
だから私のいう3要素、
「小さな喜び、ささやかな幸せ、明日への希望」を、
すべての顧客に提供しようとする商売は、
「幸福提供業」ということになる。
もっとも「幸福提供」というよりも、
こちらの表現の方が私は断然、好きだ。
「小さな喜び、
ささやかな幸せ、
明日への希望」
七草粥で、その幸福を感じることができる。
さて、日経MJに3人のトップマネジメント登場。
ファーストリテイリング会長兼社長の柳井正さん、
しまむら社長の野中正人さん、
そしてヤマダ電機会長の山田昇さん。
こう書いていて気付いたが、
昨年の今日のブログでも、
柳井さんと山田さんが日経MJに登場していることに触れた。
とすると、このインタビューは日経MJ恒例のものらしい。
柳井さんは、「2010年の苦戦」について質問され、
率直に答える。
「我々が商品政策を間違えたことが大きい」
「我々にファッションそのものは求められていない」
「あくまでベーシックな服にファッション性を加えるポジションだと
再認識し、改善を進めている」
私は現在を、「ポジショニング競争」の時代だと公言しているが、
柳井さんとユニクロのポジショニングが、
ここに鮮明に示されている。
しまむら社長の野口正人さん。
「11年も景気全体が良くなる期待はしていないが、
消費者は必ずどこかで買い物をする。
その第一候補になればいい」
最後にヤマダ電機会長の山田昇さん。
「業界を見渡せば現状の家電販売の全国チェーンは多すぎる。
いずれ3~4社に集約される」
全国チェーンという範囲の経済のなかでは、
「寡占化」から「三占化」を展望するのは、私と同意見。
その中でヤマダ電機は、年商3兆円に向けて、
クリティカル・マスを突破し驀進する。
しかし「規模追求のためのM&Aはしない」。
これも歴史が証明する正解。
昨年12月、中国・瀋陽に第1号店を出店。
「現地では圧倒的に日本製品が売れており、これは
日本メーカーの製品が世界市場で占めるブランド力によるところが大きい」
だから「とても(商売が)やりやすい」
以前から予測しているが、
「ヤマダ電機」から「電機」がとれて、
「ヤマダ」となる日がくるに違いない。
さてさて昨日は、商人舎に来客多し。
午後一番で、フリー編集者の奥平恵さん。
その後、商人舎スペシャル・メンバーのお二人、
アメリカ在住の海外特別顧問・浅野秀二先生と、
チーフ・ツアー・コーディネーターの鈴木敏さん。
その後、もう特別顧問以上のかかわりの林廣美先生。
ご存知、惣菜マーチャンダイジングの圧倒的第1人者。
合流して、「写真忘るべからず」
情報交換が続く中、
商人舎オフィス近くの「柳せ」で新年会。
この交流のなかで、様々なことが決まった。
そのひとつ。
今年秋の商人舎アメリカ視察セミナー。
「二段重ね」の重箱スタイルになった。
今年の商人舎のUSA研修会は、
まず、5月20日から大好評のベーシック編が開催される。
もう既に30人を超える予約が入っていて、
バス2台になりそう。
お早めに申し込みのほどを。
埋まってしまいます。
秋は、恒例のスペシャル編がテキサス・ニューヨークの予定だったが、
今年はダラス・ワシントン・ニューヨークとなった。
ウェグマンズをもっともっと訪れたいと考えたからだ。
このスぺシャル編に林先生のデリ・マーチャンダイジング編が合流する。
こちらはロサンゼルスからワシントン、ニューヨーク。
①結城・浅野チーム⇒ダラス・ワシントン・ニューヨーク
②林チーム⇒ロサンゼルス・ワシントン・ニューヨーク
この2チームは、ワシントンで合流し、
ニューヨーク、帰国まで、同行する。
スペシャル編コースは経営戦略を追求する。
デリ・マーチャンダイジング編は商品戦略を究明する。
すなわち「二段重ね重箱スタイル」。
そして合流し、互いに確認し合う。
商人舎の新年度は2月1日から始まる。
その前に、新年度の構想が固まって、ほんとうにひと安心。
林先生、浅野先生、鈴木さん、
ありがとうございました。
もちろんこれ以外にも、
たくさんの事業構想が語られた。
それはおいおい公開することになる。
お楽しみに。
専門家が集まって率直に話し合うと、
必ずいい知恵が生れる。
商人舎はそんな良い方向に向かっている。
心から感謝。
<結城義晴>