Everybody! Good Monday!
[vol2]
2011年第2週の最初の月曜日は、
「成人の日」の祝日。
祝日法の趣旨は、
「おとなになったことを自覚し、
みずから生き抜こうとする青年を祝いはげます」
「みずから生き抜こうとする青年」
これがキーワード。
その新成人の人口は、
今年約124万人。
昨年が127万人で、3万人の減少。
一昨年2009年は133万人で、
2年で9万人のマイナス。
世の中、連続減少中の現象が極めて多いが、
新成人人口も4年連続で過去最少を更新。
新年の最初に毎年、
「日本の人口を意識する日」としたほうがよい成人の日。
推計調査を始めた1968年以降、
最も新成人が多かったのは1970年で、
これが俗に言う「団塊の世代」の第一次ベビーブーマー。
1950年生まれ。
この時の新成人は246万人だった。
従って、41年後の今、新たに成人するひとは、
ほぼ半分に減ったことになる。
団塊の世代の子供たち、
すなわち第二次ベビーブーマーが成人に達した1994年には、
2回目のピークを迎え、新成人207万人と200万人を超えた。
今年の124万人は日本の総人口の0.97%。
史上初めて、1%を切ってしまった。
1968年には2.35%だったから、
比率では半減以上の減り方。
今年の男女比率は、
男性63万人、女性61万人で、
意外に感じられるかもしれないが、
男性の方が2万に多い。
日本人口を年代別にみると、
いちばん多いのは、やはり、
今年60歳の還暦を迎える第一次ベビーブーム後の1951年生まれ。
私の一つ年上の世代で186万人。
2番目に多いのが、これも、
36歳を迎える第2次ベビーブーム直後の1975年生まれで、
183万人。
最後に確認。
新成人の定義。
本人とその家族以外の人には、意外に盲点。
現在は、学齢方式を採用している。
つまり「昨年の4月2日から、今年4月1日までに、
20歳の誕生日を迎える人」。
その成人に向けたメッセージが様々に贈られている。
しかし私は、こういったときに、いつも、
故上野光平先生を思い出す。
今はウォルマートの傘下に入ってしまった西友の実質的な創業を果たし、
のちに流通産業研究所理事長・所長として第一級の研究者となった。
誠に残念ながら63歳で逝去されたが、
『自己育成のすすめ』という本を上梓されている。
ビジネス社刊だが、現在絶版。
商人舎最高顧問の杉山昭次郎先生は、
その上野光平先生の盟友。
上野先生の言葉。
「自己啓発とは、
人間としての自分を、
可能な限り活かしきっていく生き方である」
「自分を活かすとは?」
「今日を充実して生きることであるが、それは同時に、それを通して、
明日をよりよく生きることにできる自分を開発することでもある」
「今とは違った中身をもつものとして、
自分を変えていくことである」
新成人には、この上野光平の言葉だけで十分だろう。
上野先生の『自己啓発のすすめ』の第6章は、
「自己啓発の技術」となっている。
そのなかで、3つの技術を示している。
第1は、「読書の技術」
第2は、「時間管理の技術」
第3は、「モノを書く技術」
学者でも評論家でもコンサルタントでもなく、
普通の実務家、それも流通・サービス業に従事する実務家に、
この三つの技術の有用性を提言している。
まさに上野先生は、
この言葉こそ使わないけれど、
「知識商人」を目指せと示唆している。
私も知識商人の条件に、
読む技術、時間を使う技術、書く技術を挙げたい。
私には「モノを書く技術」が重視されていることが新鮮だった。
「チェーンストアの場合には、
企業としての意思連絡や情報交流の主な方法は文書である」
「ところが、この主要なコミュニケーションの手段である文書レベルが、
信じがたいほど低い」
「書く技術を高めることは、自己啓発のテーマであるが、
実はそれ以上に企業にとっての戦略的課題でもある」
上野光平がまとめた「文章を書くときの7ポイント」。
一、本気で考えていることがあること。
二、表現を探すのではなく、本気で考えていることが何であるかを、つきつめること。
三、それを、できるだけ簡潔明瞭に、シンプルに書くこと。
四、それは、可能なかぎり論理的でなければならない。
(論理には限界があるが、だからといって論理がいいかげんであってはならない)
五、単純なことをややこしく書くという誘惑に負けるな。
六、独り合点の文章、無駄な言葉、きまり文句、出来合いの言葉などを安易に使うな。
七、そのうえで、モノを書く上での基本的技術を身につけよう。
いかがだろう。
新成人だけでなく、
新年をあたらしい気分で始めたいと考える人々、
「書く技術」を向上させるために、
ブログでも始めてみませんか?
「ほぼ毎日更新ブログ」となったあかつきには、
商人舎ホームページにリンクさせてもらいます。
Everybody! Good Monday!
<結城義晴>