Everybody! Good Monday!
[vol3]
早くも2011年第3週。
今年と今月の商人舎標語は、
「知識商人を極める」
言わずと知れたドラッカー用語「知識労働者」をもじって、
「知識商人」とした。
正しくはピーター・ファーディナンド・ドラッカー
〈Peter Ferdinand Drucker〉。
1909年11月19日に生まれ、
2005年11月11日に死んだ。
享年95。
倉本長治先生は1899年(明治32年)の生まれ、
1982年(昭和57年)に逝去。
長治先生の方が10歳年上で、
83歳まで生きた。
ドラッカーは、ウィーン出身のユダヤ系オーストリア人。
政治哲学者・経営学者・社会学者。
ウィーン革命で、19世紀的ヨーロッパの社会原理が崩壊、
ブルジョア資本主義とマルクス社会主義の論争のなか、
ナチス・ドイツが勃興する。
この状況に直面し、イギリスを経て、アメリカに移住。
アメリカには20世紀の新しい社会原理「組織」が誕生していた。
ドラッカーは組織の社会的使命を解明すべく、
観察と思索、研究と著作に一生を捧げた。
「目標管理」や「分権化」、「民営化」や「知識社会」は、
ドラッカーの考え出した概念で、
これらは20世紀の産業社会に多大な影響を与えたし、
21世紀はドラッカーの予言の通りに進行するとみられる。
とりわけ「知識社会」は、
「資本や労働力に代わって、
知識が最も重要な生産手段になる社会」。
現代の商業やサービス業も、
「知識が最も重要な生産手段」となりつつある。
そのドラッカーが最も関心を寄せたのは、
「人を幸福にすること」であった。
一方、倉本長治は、
商人はお客に代わって商品を選び、買い、売る者で、
その活動の対価として適正な利潤を得るのは当然である、とした。
長治は、さらに商人は、
お客に対して公平公正でなければならないし、
それによって小売業の成長があり、
消費者の生活の向上と社会の発展があると諭した。
この思想が商業近代化の原動力となった。
この両者の考え方を集約して、私は、
「知識商人」という言葉をつくった。
今年こそ、「知識商人を磨き、極めたい」
今月こそ、そのきっかけをつくりたい。
私自身は「知識商人とドラッカー」をテーマにした単行本に、
取り掛かっている。
さて、今週。
去年の第3週月曜日には、
何を書いていたかとこのブログを振り返ってみたら、
「今日から、通常国会。
その通常国会を直前にして、予想通り、
小沢一郎民主党幹事長の政治資金規制法違反容疑問題で、
週末は騒然とした」
そうか、小沢一郎はまだ一兵卒ではなく、
民主党幹事長だったか。
しかし政治資金規制法違反容疑の問題には、
まだ片がついていない。
日本の検察も政治も、
「タイム・イズ・マネー」の感覚がない。
それが一番の問題かもしれない。
私たち実務家は、
スピード! スピード!
問題解決! 問題解決!
今週から来週の天気は「常盤勝美の2週間天気予報」。
今週は寒気が一段落し、厳しい冷え込みは落ち着く模様。
それでも木曜日の20日は、
暦では「大寒」。
1年を24に区分けした「二十四節気」のひとつで、
「寒さが最も厳しくなるころ」
今週木曜日から2週間は、
「大寒! 大寒!」で、
「おおさむ、こさむ」の「おおさむ」を強調する。
わらべうたの「おおさむこさむ」。
おおさむこさむ
山から小僧がないてきた
なんといって泣いてきた
寒いといって泣いてきた
おおさむこさむ
おおさむこさむ
おおさむこさむ
山から小僧がとんできた
なんといってとんできた
寒いといってとんできた
おおさむこさむ
おおさむこさむ
これです、この歌です。
今週から2週間、日本中が、
「おおさむ、こさむ」
そして2月が始まるころには、
2月4日(金曜日)の立春を想起させる。
大きなイベントらしきもののない今週から来週。
「おおさむ、こさむ」こそ最大のテーマ資源だ。
さて今週の私のスケジュール。
今日、明日は、
その「おおさむ」の石川県金沢へ出張。
水曜日・木曜日は一転、
あったかい、あったかい神奈川県湯河原へ。
コーネル大学RMPジャパンの合宿講義。
金曜日、土曜日は、東京・池袋の立教大学。
あっという間に今週は過ぎてゆく。
どこに行っても、どこにいても、私は、
「おおさむ、こさむ」を口ずさんでいるに違いない。
それが日本中の「知識商人」と、
志を一つにしていることを実感できるから。
ドラッカー先生のように、
「人を幸福にすること」に関心を持ち、
「人を幸福にする仕事」に従事する人たちを、
応援することになるから。
では、今週も。
Everybody! Good Monday!
<結城義晴>