天野祐吉さんのコラム
『CM天気図』1000回記念。
昨日の朝日新聞「オピニオン」欄。
雑誌『広告批評』の元編集長で、
広告の世界から消費や社会を見続けてきた。
1990年に連載を始めたコラムが1000回。
凄いことです。
自己宣伝や自己主張ばかり、
あるいは自慢だらけのコラムやブログが多いが、
透徹した観察と淡々とした描写は、
社会的に鋭く意味を持つ。
以って自戒としたいし、
見習いたい。
その1000回目の長めのオピニオン。
天野さんが好きなCMは、
日清カップヌードルの「ハングリー?」シリーズ、
JR東海の「そうだ 京都、行こう」シリーズ、
BOSSの「宇宙人ジョーンズ氏」シリーズ、
そしてソフトバンク「白戸家」シリーズ。
納得し、賛同。
その天野さんの観察。
「いまの経済モデルは、もう賞味期限どころか、
消費期限まで切れかかっている」
だから天野祐吉はさらりと言い切る。
「経済の成長よりも
生活の質を第一に考えるようなモデルに、
大きく転換しなければならないところまできている」
「と言っても、それはゼロから始まる作業ではない」
ピーター・ドラッカー先生の言う「すでに起こった未来」。
「いままでの優れた広告(もの)の中に、
その断片はいくつも現れている。
それをどうふくらませていくか」
それがこれからの人たちの仕事。
さて、鳥インフルエンザと値上げモード。
朝日新聞は一面トップで、
「鳥インフル止まらない」
宮崎、鹿児島につづき、愛知でも。
ブルーチップ㈱専務の宮本洋一さんのお招きで、
「鶴の里」鹿児島県出水市を訪れたのは、
ちょうど2年前の1月。
その出水市にも鳥インフルが蔓延。
現地の人たちはたいへんだと思う。
これで鶏肉の値上がりが進む。
一方、日経新聞は3面「総合欄」で、
「原料高、一部で価格転嫁」
食品・日用雑貨のメーカー主要46社に聞き取り調査。
聞き取り調査できるところが、日経の実力。
そこから得られた回答。
「値上げする」企業が2割。
「据え置く」企業は7割。
「値下げ」企業はゼロ。
8割の企業は「業績を圧迫」
46社の中で44社が「コスト削減に取り組む」
値上げと経費削減の季節。
心してかからねば。
さて昨日は、忙しかった。
朝から東京・芝のカスタマー・コミュニケーションズ㈱。
毎月恒例の取締役会。
その後、午後一で神田の出版社㈱イースト・プレスへ。
「ドラッカー本」の打ち合わせ。
さらに市ヶ谷のUIゼンセン同盟本部へ。
来週の「産業政策フォーラム」での講演の打ち合わせ。
最後は永田町へ。
パチンコチェーンストア協会新年賀詞交歓・懇親会。
ズラリ、民主党、自民党、公明党まで国会議員参集。
㈱ダイナム・ホールディングス社長の佐藤洋治さんのご挨拶。
メッセージの最後は「団塊の世代を尊重しよう」
さらにモンゴルからの経済界重鎮のみなさん。
対日親交団。
政治家連のあとで、ご指名により私もご挨拶。
「安全安心、環境問題などは極めて大切なテーマだが、
どうしても規制の対象になってしまう。
これらビジネスの大前提として確立し、
喜び、楽しさの提供こそ目指すもの」
堺屋太一さんの持論をご披露しつつ、
最近の私のメッセージを発信。
そして懇親。
まず夢コーポレーション㈱社長の加藤英則協会代表理事。
㈱ニラク取締役会長の谷口晶貴さん。
㈱ダイナム社長の佐藤公平さん。
㈱TRY&TRUST社長の山田孝志さんと、
ニラク常勤監査役の原和行さん。
夢コーポレーション会長の松田泰秀さん。
そして中島基之協会専務理事。
1月も、もう終わりに近づいた。
新年の懇親会はこれで打ち止め。
いよいよ、2011年度本番に突入する。
今年1年間の商人舎標語、
「知識商人を極める」
その手始めに、
ドラッカー本に本腰を入れる。
<結城義晴>