ガンバレ、日本、
ガンバレ、東北。
ガンバレ、商人。
ガンバレ、不屈の日本人。
しかし福島第1原子力発電所は、
現場の必死の努力にもかかわらず、
1号機、3号機が水素爆発、
2号機も、今朝未明、圧力抑制室付近の爆発音で、
放射能濃度が高まり一部従業員が退避。
さらに4号機まで火災。
この問題は現場に任せるしかない。
ただただ、祈るだけ。
東北・関東大震災は、
地震と津波による甚大な被災のうえに、
原子力発電所の震災被害という新たな局面が加わった。
午前11時段階で、
枝野幸夫官房長官からの指示。
半径20キロ圏内の住民は域外避難すること。
半径20~30キロの住民は屋内退避すること。
さらに今朝未明には横浜でも、
ちょっと大きな余震で目を覚まされた。
不安はつのる。
しかし、希望はある。
その明日への希望を信じて、
生きる。
それが「不屈」である。
『新約聖書・ローマ人への手紙5章』より。
「艱難が忍耐を生み出し、
忍耐が練達を生み出し、
練達が希望を生み出す。
この希望は失望に終わることがない」
ここでいう「練達」とは練られた品性のこと。
この大震災のどさくさの時に、
「火事場泥棒」が現れない。
これこそ日本人の「品性」であり、
「練達」である。
いま「艱難」のときこそ、「忍耐」がいる。
私たちの忍耐は、
必ずや「練達」を生み出す。
そして練達から生み出された希望は、
失望に終わることがない。
昨日から「計画節電」。
私の行動範囲の横浜駅周辺でも、
その影響が出た。
横浜駅西口の交番前。
人が集まっている。
店も、開いている限り、
この交番のような存在になるべきだ。
地域の人々に頼りにされる存在。
交番のガラス扉は掲示板になっている。
手書きのお知らせが、
たくさん張り出されている。
高島屋、そごう、ヨドバシカメラ。
ビブレと東急ハンズ、ドン・キホーテ。
シアルも臨時休業。
横浜駅の中に入ってみた。
JR横浜駅の改札の中は、ガランとしている。
ホームにも人影は見られない。
JRでは唯一、3番4番ホームの京浜東北線が動いている。
節電のための運休。
スーパーマーケットの棚もガラガラ。
コンビニもエンドも品切れ。
売るものがない商人は一番、つらい。
しかし、売る商品があるかぎり、
買うお客がいるかぎり、
店は開けたい。
もちろん東北電力管内と東京電力管内の「計画節電」区域では、
店として、企業として、
積極的に前向きに協力しつつ。
東北電力管内は、青森、秋田、山形、岩手、宮城、福島、新潟の7県、
東京電力管内は、関東1都6県と山梨、静岡の一部。
セブン-イレブンは、
停電の前30分に店を閉め、
停電の後30分後に店を開ける。
この判断基準は、まことに妥当だと思う。
さらに店頭誘導看板・店頭スタンド看板の消灯、
事務所蛍光灯の消灯など極力、節電に努める。
スーパーマーケットやファッション店は、
売場のスポットライトを削減する。
要は、売り込みのための道具やツールは、
すべて削減する。
配給所・供給所でよい。
そして売り場に立つ限り、
元気を出して、
挨拶しよう。
声をかけよう。
いま、お客様は、
そういったコミュニケーションを求めている。
なにか仕事をしていないと、
心が落ち着かない。
私自身、仕事に没頭している。
一心に仕事する。
それが一心に生きる人々と、
心を一つにすることだと信じて。
ガンバレ、日本、
ガンバレ、東北。
ガンバレ、商人。
ガンバレ、不屈の日本人。
<結城義晴>