ジジです。
あの地震のあと、
ボクはすみっこにばかり、
います。
ユウキヨシハルのおとうさんは、
いたこにいったり、
いわきをおとずれたり、
あいかわらず、いそがしい。
じっとしていられないようです。
でもボクは、
あまり、
かわりません。
お祈りは、しているけれど。
おとうさんはきのう、
rikkyoへいきました。
サクラの花がさきはじめた。
イチョウは、
まるはだかだけれど、
天にむかって、
元気そうです。。
そこで、結城ゼミだけの、
修了式。
みんながあつまって、
ガウンをきてる。
そろって、記念写真。
こころから、おめでとう。
そのあとで、教会へ。
ふるいふるい教会。
関東大震災もくぐりぬけた。
パイプオルガンもあります。
ここでも写真をとります。
おごそかな気持ちになる。
結城ゼミ二期生、
りっぱです。
ふたたび、
こころから、
おめでとう。
おとうさんも、
ほこりにしています。
結城ゼミのみなさんを。
それから結城ゼミだけの、
ちいさな懇親会。
ボクはねてますが。
はじめに、黙とう。
東北のひとたちに、
北関東の人たちに、
やすらかな日々が、
おとずれますように。
そしてしずかな懇親。
おわりに、
おとうさんへのプレゼント。
シェフの特別デザート。
そして児玉桜代里さんから、
花たばの贈呈。
さいごにもういちど、
みんなで写真。
これでおわかれです。
さみしいけれど、
あえないわけではない。
ともに研究したり、
はなしあったりすることが、
なくなるだけ。
おとうさんは、さいごにいった。
「ながいつきあいに、しましょう」
でも、ボクがきになるのは、
お花です。
きれいな花束。
ゲンキそうな花。
おとうさんがもちかえって、
なぜか、ソファーにおいてあります。
ちょっと、気になる。
おはよう。
こんにちは。
ゲンキ?
お花は、ゲンキです。
ボクもちょっと、
ゲンキをもらいました。
東北や茨城のひとたちが、
ゲンキでいられますように。
こんやも、
やすらかに、
ねむることができますように。
<『ジジの気分』(未刊)より>