Everybody! Good Monday!
[vol16]
2011年第16週、4月も第4週。
もうそろそろ、
ゴールデンウィークが、
見えてきました。
東日本大震災が起こったからといって、
ゴールデンウィークに、
消費をセーブする必要はない。
もちろん政府や地方自治体、
法人、個人揃って、できる限りの、
被災地復興へ向けた努力を重ねつつ、
被災しなかった地域では、
「救国の散財」に挑みたい。
どんどん消費する。
どんどん購買を促進させる。
今週は、ゴールデンウィークの前哨戦。
そのウォーミングアップ。
わくわくする提案を用意し、
矢継ぎ早に打ち出したい。
プロ野球の東北楽天イーグルスの選手が、
何か死に物狂いで野球をやっている姿を、
商売する自分に移し替えて、
必死で売場をつくり、
必死で売り込みたい。
それが私たちができることの中で、
被災地を支援する一番の仕事だ。
昨日、日本で一番混んだところ。
そのひとつに入ることは間違いない。
奈良県の吉野山。
商人舎ファミリーの安川光男さんのお招きに応じて、
急遽、駆け足で回ってきた。
安川さんは吉野ストア社長にして、
商人舎第2回USA視察チームの団長。
その時の団長方針は、
「明るく、楽しく、元気よく」
実に、全員をよくリードしてくれた。
その吉野の桜。
私は心から堪能した。
JR新幹線で京都に降り、
それから近鉄特急で吉野駅。
外国人客や東京からの花見客が少ないとは言っても、
今年一番の出足。
駅前の茶屋は満員。
ロープウェイ・ケーブルカーの行列の最後尾はここ。
左側がバスの行列。
並ぶこと50分。
ケーブル乗り場の千本口駅が見えてきた。
右側は歩いて登る人々。
ゴンドラは28人乗り。
満員の車両が4分おきに出入りして、
吉野山に人を運ぶ。
3分で吉野山駅。
駅を降りると、人の群れ。
「救国の散財」などと力まなくとも、
関西をはじめ西日本の人々は、
意欲満々で生活を楽しんでいる。
もちろん誰ひとり、
震災のことを忘れているわけではない。
それが私にとって一番の収穫。
吉野山駅から両サイドの土産物屋などをのぞきながら、
重要文化財・銅の鳥居へ。
日本三大鳥居のひとつ。
広島・宮島の木の鳥居、
大阪・四天王寺の石の鳥居と、
この奈良・吉野の銅の鳥居。
宿は、鳥居のそばの辰巳屋。
中曽根康弘さんも泊まった部屋。
その部屋から上千本・中千本の桜が見える。
吉野山の桜名所は4カ所に分かれる。
下千本から中千本、そして上千本、奥千本。
宿を出て、仁王門へ。
人がいっぱい。
その仁王門。
国宝。
右に「あ」
左に「うん」
仁王門から登って2分。
国宝・金峯山寺蔵王堂。
奈良の東大寺大仏殿に次ぐ規模。
蔵王堂が吉野山の象徴。
まだまだ人並は続く。
吉水神社の「一目千本」に人だかり。
その「一目千本」
上の方の桜の集まりが「上千本」。
真ん中の桜の集団が「中千本」。
これは日本人なら、
是非とも一度は、
見るべし。
富士登山と同じ。
「一目」とはビジュアライゼーション、
最近のはやりの言葉でいえば「見える化」。
それが「千本」。
もちろんきっちり1000本ではない。
しかし1000本と言い切るところがいい。
「言い切り」と「見える化」。
「一目千本」のプロモーションは、
その根本原理を見事にとらえ、
1300年以上もの間、
日本人の心をつかまえてきた。
これが凄い。
吉水神社から、さらに、
車で一番奥まで登る。
すると奥千本。
この道を40分歩くと、
「西行庵」。
西行法師はこの山深いところで、
5年間暮らした。
奥千本の金峯神社から下って、
高城山展望台からの「見下ろす吉野桜」。
吉水神社の「一目千本」が「見上げる吉野桜」ならば、
ここは「見下ろす吉野桜」。
これも日本人なら、
一度は見るべし。
吉野の桜は、他とは違う。
例えば、上野公園の桜。
皇居周辺・千鳥が淵の桜。
横浜・三ツ沢公園の桜。
菊名池公園の桜。
新田間川の桜。
自分の周りの桜ばかり見ていると、
自分が「井の中の蛙」であったことを、
思い知らされる。
そして、これも自然の凄さ、
人の営みの長さなど、
感じ取ることになる。
高城山展望台から、
だらだらと七曲がりに道が続くと、
花矢倉展望台。
。
ここからは桜吹雪を浴びながら、
桜のドームの中を歩く。
極楽のごとし。
そして後醍醐天皇陵のある如意輪寺。
ここからも「一目千本」。
右上に辰巳屋が見える。
中千本、下千本と下って、
吉野駅を過ぎ、
吉野神宮。
大正時代にできた吉野地方の大社。
ここには、人影が見られなかったが、
吉野の山には「千客万来」。
西行法師が住み着いた。
源義経が静御前と一緒に逃げてきた。
豊臣秀吉も千利休も、
松尾芭蕉もやってきた。
もちろん万葉の貴族たちは、
吉野の桜を愛でた。
その吉野の桜。
東日本大震災の後でも、
「千客万来」。
それを支える「一目千本」。
安心した。
力をもらった。
安川光男さん、
ありがとう。
そして、頑張れ。
高野、吉野、熊野。
霊験あらたかといわれる三つの「野」。
1936年に吉野熊野国立公園、
2004年、世界遺産に指定されている。
私は21世紀の日本の中核産業のひとつを、
観光だと考えてきた。
福島第一原発の事故の風評被害で、
日本の観光資源に、
大きなマイナスイメージができてしまった。
しかし吉野山の価値は、
まったく落ちてはいない。
まさに「吉野の桜の千客万来」。
これは日本を元気づける。
元気づけられるものに、触れよう。
元気づけれるところに、行こう。
元気づけられる人に、会おう。
そして自分で元気を出そう。
元気を出そうよ、
それがあなたの
仕事です。
元気を売ろうよ、
それがあなたの
役目です。
ひとつずつ、
すこしずつ、
いっぽずつ。
では、今週も。
Everybody! Good Monday!
<結城義晴>
チャリティセミナー「商人支援プロジェクト」
「ひとつになろう日本!」
私は第1回の大阪会場でのトップバッターとして出講します。
テーマは「ひとつずつ、すこしずつ、いっぽずつ」
サブテーマは「ライフラインを担う商業人の使命感が日本を救う!」
東北関東大津波大震災を経験して、
日本のスーパーマーケットをはじめとする小売流通業は、
今後、いかに考え、どう行動しなければならないか。
消費と商売と経営はどのように変わるか。
私なりの解答を出します。
元気を共有します。
日時は、5月12日(木) 12:30~17:00。
場所は、リーガロイヤルホテル大阪。
よろしく。