今朝の4大新聞の一面看板コラム。
朝日新聞『天声人語』と日経新聞『春秋』が、
「東京・立川の警備会社6億円強奪事件」を取り上げた。
どちらも、当然のように、
1968年(昭和43年)の「3億円事件」と絡めた。
私は16歳の高校生だった。
コラム記事自体は、そう面白くはない。
一方、読売新聞『編集手帳』と毎日新聞『余録』は、
国際通貨基金専務理事ストロスカーンの性的暴行容疑逮捕事件。
『余録』の冒頭に出てくる定番の「無人島ジョーク」。
「男2人と美女1人が無人島にたどり着けばどうなるか」
「スペイン人なら男2人が決闘し、勝者が女に求婚する」
「アメリカ人なら女が1人の男と結婚し、すぐ離婚して別の男と再婚する」
「ドイツ人は1組の男女が結婚して、残りの男が戸籍係になる」
「フランス人なら男女1組は結婚し、もう1人の男は女と不倫をする」
ここでフランス人のストロスカーンが出てくる。
ちなみに我が日本人はどうか。
「どちらの男も本社に電話してどうするか指示を仰ぐ」
古い小話で、もうこんなイメージは日本人にはないが。
さて日経新聞が「社説」で見解を表明。
「震災後の決算が示した強い企業の条件」
上場企業の2011年3月期連結決算の集計では、
合計経常利益は前の期に比べ55%増。
2010年4~12月期は80%増だったから、
この8カ月と比べると利益伸長は鈍化した。
しかし、それほどの悲観材料はなく、
「企業は過去最高の50兆円の手元資金も抱える」
「大手自動車メーカー7社の合計純利益は2期連続して増え、
前の期の2.5倍の1兆3000億円になった」
「電子部品7社も世界的に普及が進むスマートフォン向けの販売を伸ばしたことにより、
すべて最終増益を保った」
ヨークベニマル前社長の故大高善二郎さんの言葉を思い出す。
「これまで私たちの国はトヨタやソニーによって食わせてもらってきた。
これからは私たちが国を食わせなければいけない」
まだまだです。
善二郎さん。
日経新聞の社説は「強い企業」の条件をふたつ導き出す。
第1は「世界で戦えること」。
「建設機械の分野で高い世界シェアを持つコマツは、
部品の多くを内製化していたこともあり、純利益を4.5倍に伸ばした」
「武田薬品工業がスイス製薬大手の買収に動くのも、
強い分野をより強くすることによって生き残りを目指す動きだ」
第2は「変化へのすばやい対応」。
「ヤマトホールディングスは、
自治体の緊急物資輸送に積極的に対応することにより、
増収増益を保った」
「ヤフーは災害情報をすばやくインターネット上で伝える体制をとり、
利用者の支持を得た」
こうしてみると、
重厚長大産業は「グローバル戦略」、
軽薄短小産業は「スピード」。
小売業・サービス業は、
「変化へのすばやい対応」こそが、
「強い企業の条件」となる。
私もこれには賛成だ。
さて重要なニュースが二つ。
第1は、山崎パンが、
「7月から主力250品目の平均6%値上げ」をする。
4月初めから表明されていたことだが、
小麦の国際価格高騰で、
製粉大手3社が6月20日出荷分から10%値上げする。
それが最終製品価格を押し上げる。
パンだけでなく、和洋菓子、即席麺などにも影響が出そう。
当然、店頭売価も上昇してくる。
プライベートブランドの動静や、
ディスカウンターの動向にも、
変化が現れる。
第2のニュースは「家庭内重要」が伸びていること。
その代表がビール。
日経新聞の記事。
4月の販売実績は「ほぼ前年並みの水準」を回復。
「キリンビールが9カ月ぶりに前年を超え、
アサヒビールは前年並み。
サントリー酒類、サッポロビールも1%程度の微減」
ところが「家庭用の販売量は11.8%増」。
半面、「居酒屋など業務用は振るわず、
4月のビール販売量は1.8%減」。
内食産業も外食産業も、中食も、
ここで「変化にすばやく対応」することが、
「強い企業の条件」となる。
昨日は、夕方から池袋キャンパスで、
フード&ベバレッジ・マーケティングの講義。
3時間語ると、のどが渇く。
もう常連メンバーになりつつあるが、
午後10時過ぎから、「日本再生酒場」で立ち飲み。
座り飲みすると、すぐ終電になる。
だから立ち飲み。
左から結城ゼミ2期生の猪股信吾さん、
商人舎ホームページのブログでお馴染みの常盤勝美さん、
結城ゼミ3期生の佐藤康裕さん。
私たちは外食の方に、
ちょっとだけ貢献した。
いつも「分」のない方に味方するのが、
結城義晴なのです。
<結城義晴>