ジジです。
ことしは、すずしい梅雨です。
でも、きょうは父の日。
ボクの父さんは、
ジンジャー。
父さんのおなかのところにいるのが、
ボクです。
父さんはいまも、
保土ヶ谷にいます。
ボクは三つ子でうまれました。
姉妹は、ヘーゼルとミルキー。
いつも仲よしでした。
いちばん右で、
ひっくりかえっているのがボクです。
よく寝るこどもでした。
ボクは、ちいさいころ、
ユウキ家にもらわれてきました。
だからいまのボクのおとうさんは、
ユウキヨシハルさん。
そのおとうさんに、
プレゼント。
お兄さんが買ってきたプレゼント。
たしかこのへんに、あったはず。
あっちだったか。
こっちだったかなあ。
ありました。
「シャトー・マルゴ」
おとうさんは、
とてもよろこびました。
そして、すぐに、
コルクをあけて、
のんでしまいました。
いつもなら、
たいせつにとっておいて、
大事なときにあけるのに、
今回はすぐにのんでしまいました。
ことしは、いつもと、
ちょっとちがう年みたいです。
それでいいのでしょう。
<『ジジの気分』(未完)より>