いい気候が続きます。
日本に生まれ育ってよかった。
つくづくと思います。
月曜日にアメリカから帰ってきて、
毎日、横浜の商人舎オフィスで仕事し、
来客を迎える。
そして夕方、出かける。
そんな日々が、4日ほど。
明日は、池袋の立教大学で結城ゼミ。
そのあと、成田に泊まり込んで、
明後日の日曜朝早く、
ドイツ・フランクフルトへ旅立ちます。
だからこそいっそう、
この日本の秋を楽しみたい。
秋の空気をいっぱいに吸い込んでおきたい。
そんな気分です。
日経新聞朝刊に、
鈴木敏文さんご登場。
㈱セブン&アイ・ホールディングス会長兼CEO。
鈴木さんのぶれないものの見方、経営の姿勢、
いつもいつも勉強になる。
イオンがマルナカの買収をしたことに関して。
「相乗効果があり、お互いに気があえば実行する。
ただ自分たちで伸ばすのが基本で、
無理に買収して規模を拡大する考えはない」
「膨張と拡大は異なる」
学習院大学院長だった故田島義博先生の言葉を思い出す。
鈴木さんが言う「無理にして規模を拡大する」ことを、
「膨張」といい、
「「相乗効果があり、お互いに気があえば実行する」ことを、
「拡大」という。
基本は「自分たちで伸ばすこと」
これはアメリカでも定石。
その鈴木さん、
ちょっと優しくなった気もする。
この記事の最初の発言。
「消費は底堅い」
心強い。
「9月以降もこの状況は続きそうだ」
結果として、
「通期の営業利益は上振れして、
過去最高益の更新も視野に入った。
努力して最高益を達成したい」
景気のいい話。
セブン&アイが好調なら、
他社が不調の言い訳はできない。
そのセブン&アイ・グループ内で好調なのは、
コンビニのセブン-イレブン。
とりわけ、プライベートブランド『セブンプレミアム』がいい。
「5月末から約1000品目を刷新した」
セブン-イレブンの9月の実績。
「たばこを除く商品販売は4.5%増で、
食品やPB商品が伸びた」
イトーヨーカ堂の改善も進む。
その最大の要因は、過去の成功体験を捨てたこと。
「昨年12月以降、キャッシュバックセールを
きっぱりやめたのが大きい」
「きっぱりやめた」の発言がいい。
現金返還のセールでイトーヨーカ堂は、
年間数十億円を使っていた。
それを止めた。
鈴木さんご自身が発想し、成功した企画。
なかなかやめられなかった。
それを「きっぱりやめた」
いま、「きっぱりやめる」ことは、
どんな企業にとっても必要だろう。
ウォルマートは、
プロジェクト・インパクトを、
「きっぱりやめた」。
しかし「プロジェクト・インパクト」にも、
大きな意味があった。
だからそれを止めた後の売り場は、
元に戻ったわけではない。
一段と進化を果たしたと考えるべきだろう。
イトーヨーカ堂のキャッシュバックセールも、同様だ。
「きっぱりとやめた」
良い響きがする。
昨日は夕方から、
東京・池袋のサンシャイン60。
西友の本部もこの高層ビルに入っていた。
その59階の展望レストラン「天空の庭 星のなる木」。
気持ちよく出迎えてくれたのは、
巣鴨信用金庫の面々。
田中実さんの出版記念パーティ。
『実践ホスピタリティ入門』(金融財政事情研究会刊)
おめでとうございます。
入り口でも、ウェルカムボードが迎えてくれた。
田中実さんの実質的な2冊目の本の出版を祝う人々が、
100人ほども集まった。
田中さんは元巣鴨信用金庫常務理事。
同金庫は金融機関として、
サービスを超えたホスピタリティを提供し続ける。
そのプロセスで重要な役割を果たした、いわば立役者。
現在はCS・ホスピタリティ実践研究所代表。
㈱国際ホスピタリティ研究センター研究ディレクター。
そしてコーネル大学RMPジャパン講師。
立教大学大学院ビジネスデザイン研究科の私の講座でも、
毎年、ゲスト講師をお願いしている。
いつもいつも、ホスピタリティの本質を、
丁寧に、実例豊富に語ってくださる。
全員で乾杯。
乾杯と同時に、窓の覆いが取り払われると、
59階から見下ろす東京の夜景が現れた。
参加者全員を田中さんご自身が紹介し、
ゲームなどで楽しみつつ、
人的ネットワークのコミュニケーションを深めた。
私の隣の席は、
法政大学経営学部市場経営学科教授の木村純子さん。
並んでゲームに参加。
田中さんらしいbook party。
ホスピタリティにあふれていた。
最後に全員で記念写真。
この後、田中さんからのご指名で、
私が締めご挨拶と手締めの音頭。
一本締めで決まった。
おめでとう、
ありがとう。
田中さんのご活躍を祈念したい。
<結城義晴>