Everybody! Good Monday!
[vol45]
2011年第45週、11月の第2週のはじまり。
今年も、あと8週間。
毎年、毎年、
時間が速くなっている感じがします。
私の講演は、
ゆっくり入って、
すこしずつスピードアップし、
トップスピードで終了するというスタイル。
私自身がもうすこし枯れてきたら、
講演もなだらかな山型になるのかもしれませんし、
私の人生も、
そうあってほしいものだと感じるものです。
昨日の夕方、帰国しました。
ロサンゼルス時間で6日午前8時、
宿泊の京都グランドホテル&ガーデンズのロビーに集合。
林廣美先生とお別れ。
商品戦略マーチャンダイジング・コースは、
林先生と私に浅野秀二先生が加わって、
トリプル・コーディネーター。
ありがとうございました。
林先生はニジヤ・マーケットのコンサルティングで、
まだ4日ほどロスに残る。
ご苦労様です。
林先生に見送られ、
バスに乗り込んで、
ロサンゼルス国際空港へ。
MDコースの団長格だった原田政照さんと固い握手。
㈱むすんでひらいて社長にして、
商業界同友会福岡県連合会会長。
お世話になりました。
それから㈱万代の惣菜部から、
シニアマネジャーの芳川英樹さんとマネジャーの入江正徳さん。
最後にみんなで写真。
私がディレクションして、
両手を開いて、「10回」を表現する。
キマリました。
商人舎第10回記念USA研修会、
ありがとう。
この時、ロサンゼルス空港ロビーで、
㈱三晃社長の黒田久一さんとバッタリ。
黒田さんも忙しい人で、
10月のヨーロッパでは、ご一緒した。
黒田さんのブログもすごい。
「〝総菜のわかる八百屋”のオヤジのブログ」
この間、
成田空港周辺での前泊を入れると、
11日間。
ダラスからワシントンDC、ニューヨーク、
そしてロサンゼルスと全米巡り。
商人舎を発足させてから4年。
米国視察を主事業にするつもりはなかったのですが、
ご要望にお応えしつつ仕事に邁進していると、
いつの間にか欧米への訪問が増え、
今年は7回。
それも全部、成功裡に終わり、
満足感でいっぱいです。
ピーター・ドラッカー先生
「ポスト・モダンの七つの作法」。
その第一にくる「見る、聞く」。
その実践が「取材」です。
35年前、㈱商業界に入社してから、
給料をもらいながら、
あるいは自ら会社経営をしながらやってきたこと。
つまり私が、プロフェッショナルとしてやって来たこと。
それが「見る、聞く」です。
そのあとに「考える、書く」がありますが。
考えずに書くことは、
ありません。
「見る、聞く」をせずに、
考えることもあまりありません。
「取材」とは、
「記事や制作の材料となることを、
人の話や物事の中から集めること」(大辞林)
見て、聞いて、集めて、考える。
モノやサービスをつくったり、
その方法を編み出したり、
問題解決したりする仕事のコツは、
ここにあります。
小売流通業・サービス業のなかでも、
優秀な経営者や秀でた仕事人は、
取材能力に長けていますし、
独特の取材眼をもっています。
今回、同行してゲスト講師を務めてくださった大久保恒夫さんは、
確実にその一人。
㈱セブン・フードシステムズ社長。
大久保さんは常に、
自分の仕事にいかに活かすか、
そして実行するかを強く意識して、
「取材」していました。
その「見る、聞く」の旅。
今年7回、ご一緒したすべての皆さんに、
感謝したいと思います。
ありがとうございました。
明日から、この1カ月余りの欧米の「取材」報告を、
展開したいと思います。
例えば、ニジヤ・ファームの詳細レポート、
テスコ・フレッシュ&イージーの最新動向、
ニューヨークとパリのユニクロの奮闘、
イータリーの融合コンセプト、
ホールフーズ、ウェグマンズ徹底紹介、
HEBダラス進出店の戦略解剖、
さらにヨーロッパを思い出しつつ、
ドイツの小型スーパーマーケット競合、
カルフール・プラネットの大実験、
などなど。
合言葉は、
「10月の総括を11月に」
乞う、ご期待。
といったところで、
今週のスケジュール。
明日が立冬。
冬が立つ。
いい季節です。
そんなときの商売は、
「朝に希望、昼に努力、夕に感謝」
今月の商人舎標語。
私は今秋、本当に久しぶりに、
ゆっくり。
ただし立教大学大学院結城ゼミのゼミ生諸君は、
修士論文・調査研究レポートの仮提出締め切り。
今週土曜日です、確か。
土曜日12日は朝10時からゼミをやります。
「お土産もあるでよ!」
今日は朝から、
PTB有識者懇談会。
和田裕座長のもと、
議論がどんどん進んで、
第4弾メッセ―ジを発信します。
さて今朝の讀賣新聞一面コラム『編集手帳』が面白い。
「ゆでガエル現象」について。
「カエルをいきなり熱湯に入れるとビックリして逃げるが、
水からゆっくり熱すると気づかずにゆで上がり、
死んでしまうとか」
「少しずつ進む危機は見過ごされやすく、
早く手を打たないと取り返しがつかなくなる」
たとえ話。
これ自体珍しい話ではない。
ところが。
「実際にある学者が
水を張った鍋にカエルを入れてゆっくり熱したら、
お湯が煮える前に暴れだして、
外へ飛び出したという」
これ、本当に面白い。
「カエルをゆでて確かめるまでもなく、
追いだきしながら湯船につかった経験からみて
『逃げ出す説』に分がありそうだ」
この話のように、
アナロジーやたとえ話を聞かされると、
すぐにうんとうなづいて、
納得しまいがちだ。
しかし、それは危険。
自分で確かめる。
または確かな筋が検証した結果を、
確認する。
このコラムは、ゆでガエルから、
「産業空洞化」に展開する。
「企業のやせ我慢も限界」で、
町工場など「モノ作りの主役がみな、ゆで上がってしまう」
工業の空洞化は由々しき問題だとは思うが、
ある部分は商業が埋め合わせる。
そしてそれが産業構造の転換を促し、
商業基幹産業化への道が、
さらに大きく開かれる。
私は、そう考える。
などとのんびりしていたら、
帰国早々、待ち受けたように、
『週刊文春』の和田泰明記者から電話。
「TPP」(環太平洋戦略的経済連携協定)に関する見解を聞きたいとか。
Trans-Pacific Partnership。
これにも私は、
参画すべきだと考えている。
保守的な思考態度、
守旧派既得権益派の立場、
そして「飛び出さないゆでガエル」。
「飛び出すゆでガエル」の方が、
なんぼも、おもろい!
では、みなさん、
「朝に希望、昼に努力、夕に感謝」
だから、Everybody! Good Monday!
<結城義晴>