株式会社商人舎は、
今日12月28日から冬期休業。
来年1月6日(金曜日)まで。
7日の土曜日、8日の日曜日、
9日成人の日の祭日も、休業のため、
結局は、1月10日始業となります。
13日間の長らくの冬期休暇、
お許しください。
とは言っても、
私は、もちろん[毎日更新宣言]を書き続け、
店を訪れたり、街を見たり、人の動きを感じたり、
原稿を書いたり、結城ゼミ生の論文を読み込んだりの仕事が、
年中無休で続きます。
事務方にも、メールや携帯電話で、
緊急の方々はご連絡ください。
快く対応させていただきます。
さて昨日は、東京の港区あたりを徘徊。
芝増上寺は、年始初詣の準備に忙しい。
真っ青な冬空に、瓦屋根が一つひとつくっきりと見えた。
その後ろの東京タワー333メートルも、
東京スカイツリー634メートルに抜かれたとはいえ、
キリリとそびえ立っていた。
私は朝から、
カスタマーコミュニケーションズ㈱へ。
芝大門にある通称CCLという会社。
Customer Communications Limited.の略。
「フリークエント・ショッパーズ・プログラム」(FSP)が、
日本に紹介され、普及し始めた頃、
顧客データ付POS情報を分析し、
マーケティングする会社として誕生。
私はこのCCLの非常勤取締役で、
昨日はその2011年最後の取締役会。
CCL相談役の㈱プラネット社長・玉生弘昌さん、
CCL非常勤取締役でプラネット副社長の井上美智雄さん、
CCL社長の西川宏明さんと、昼食をとってから、
増上寺や東京タワーのあたりを散策しながら虎ノ門へ。
日本チェーンストア協会。
ここで来年1月20日のパネルディスカッションの打ち合わせ。
チェーン協の新年賀詞交換会は、
流通業・製造業・関連産業のほとんどのエグゼクティブが集まる。
業界恒例の盛大な新年会だ。
その懇親会直前に、今年、
パネルディスカッションが企画された。
発案者は会長の清水信次さん。
ご存知、85歳の㈱ライフコーポレーション会長。
国民生活産業・消費者団体連合会(通称『生団連』)の初代会長でもある。
その清水さんのご指名で、
東急ストア社長の木下雄治さん、
カスミ会長の小濵裕正さんが、
グローバルとジャパンの流通業を語り、
2012年の在り方を討論する。
コーディネーター役は、
やはり清水さんのご指名で私。
その下打ち合わせ。
協会常務理事の小笠原荘一さんが事務局。
会長秘書の鶴巻積さん(奥)、
東急ストア社長室秘書・広報課長の田村博子さん(右)、
カスミ経営企画部マネジャーの高橋徹さん(左)が、
顔合わせ、打ち合わせ。
清水さんはもちろんのこと、
木下さん、小濵さんとも、
準備なし、原稿なしで、
どんどん語ることができる経営者。
だから心配はいらないし、
質の高い内容となることは間違いない。
新年早々、みなさんに大いに役立つ討論となる。
ご期待いただきたいし、ご参加いただきたい。
さて、今日のニュース。
日経新聞一面に記事。
「コンビニ出店数、
来年度最高の3400店超」
大手5社の2012年度国内出店数は過去最高となる見通し。
総計3460~3610店。
店舗の純増数も最高の1880~2130店。
まず第1位のセブン-イレブン・ジャパンは1350店の計画。
2011年度は1200店で、これも過去最高だった。
第2位のローソン、第3位のファミリーマート、
第4位のサークルKサンクス、第5位のミニストップも、
今期を上回る出店計画。
店舗飽和状態とも言われる日本のコンビニ産業。
それでも5大チェーンは2012年に過去最高の出店数。
「飽和などない」という鈴木敏文さんの見方を、
証明するがごとし。
前にも書いたが岡田卓也イオン名誉会長相談役も言う。
「建物はあるが店は少ない」
セブン-イレブンは「震災被災地の東北地方に重点を置き、
出店数を11年度比で2割以上増やす」
ファミリーマートは、
「店舗開発部門の人員を約100人増」
現在150人で、それが「250人体制」になる。
「コンビニは店舗開発競争激化」
まだまだ、出店余力はある。
日本中の知識商人の知恵比べは、
終わるわけではない。
一方、日経新聞には、
「イオンとセブン&アイ、
3~11月経常最高益」の記事も。
両社の2011年3~11月期の9カ月間の連結経常利益は、
それぞれ同期間として過去最高を更新。
イオンの連結経常利益は、
前年同期比14%増の1150億円程度。
連結売上高は3兆7500億円程度で、
セブン&アイを抜いて国内小売り最大。
総合スーパーのイオンリテールの食品が売上げを伸ばした。
これは業態自体にとって、大きい。
PB商品の販売の伸びも大きい。
低価格ながら利益率も高く収益を押し上げた。
食品スーパーマーケットの利益は拡大。
対するセブン&アイ・ホールディングスの連結経常利益は、
23%増の2170億円前後。
一面の記事でも、コアとなるセブン-イレブン・ジャパンは絶好調。
既存店売上高が前年同期比8%弱の伸び。
総合スーパーのイトーヨーカ堂も、
キャッシュバックセール廃止や衣料品などの値引抑制で、
「採算が改善し、営業損益は前年同期の赤字から黒字に転換」。
イオンやセブン&アイだけではない。
ローソンやファミリーマートも、
3~11月期として経常最高益を更新。
記事は予測する。
12月や年末商戦も好調は続き、
「2012年2月期通期で見ても、
最高益になる企業」が続出しそう。
12月際の今、上場企業各社のトップ・幹部・スタッフは、
2012年度をいかに乗り切るかの戦略を練る。
「震災特需」とまでは言わないが、
東日本大震災に素早く対応し、
ライフラインの役目を果たしたからこそ、
2011年度の利益は過去最大を記録した。
その利益をいかに使い、今後に生かすか。
それが知識商人の品格である。
小売業が好調の半面、サービス業は不調気味。
総務省発表の10月のサービス産業動向調査。
売上高は、前年同月比2.1%減の23兆639億円。
それでもマイナス幅は9月よりも縮小。
9月は前年同月比マイナス4.3%だったから、
10月は東日本大震災が発生して以来、
最小の減少幅となった。
小売業とともにサービス業が回復すれば、
消費生活が活性化したことになる。
久しぶりに、こう叫ぼう。
頑張れ! 日本の小売りサービス業。
負けるな! 不屈の日本人。
<結城義晴>