明日から早くも2月。
明日、明後日、つまり2月の1日から2日頃、
「この冬最大級の非常に強い寒気が流れ込む」
人気ブログ「常盤勝美の2週間天気予報」より。
心して、かかろう。
今日は朝から、東京・芝の大門。
大門のうしろに見える細いネズミ色の寺田ビル6階が、
カスタマー・コミュニケーションズ㈱、
略称CCL。Customer Communications,Limited.の略。
今日はそのCCLの月1回の定例役員会。
決議事項の議論や決済、報告事項の質疑などが終わって、
役員で和やかに写真。
左から玉生弘昌相談役(㈱プラネット社長)
米倉裕之CCL取締役、
西川明宏CCL社長、
島崎尚子総括マネジャー、
井上美智雄CCL取締役(㈱プラネット副社長)。
顧客ID付POSデータを駆使して、
マーケティングを展開する会社。
カスタマー・リレーションシップ・マネジメント(CRM)、
フリークエント・ショッパーズ・プログラム(FSP)。
CRMは、この情報システムを活用して、
顧客との間に永続的な関係を構築するマネジメント手法。
FSPは、同じくこの情報システムを活用して、
段階的にサービスを付加しつつ、
ロイヤルカスタマーの維持拡大を図るプログラム。
CCLは、いわば、CRMとFSPの申し子のような会社で、
最先端のロイヤルティ・マーケティングを展開するが、
昨年、米倉さんが取締役として入社して、
西川さんと二人三脚で、そして全社員を巻き込んで、
さらに有用なビジネスモデルへの変換を試みている。
私はこの会社の非常勤取締役を、
2008年11月から務めているが、
今回の戦略転換には大賛成で、
消費財産業全体に大いに貢献できると考えている。
CCL役員会が終了して、
午後、横浜の商人舎に帰社。
明日からはこの冬一番の寒さのはずだが、
今日の空は青いし、雲は白い。
空気も少しだけ、なごんでいる。
昨日は立教大学院サービスマーケティングの最終講義。
2時間半ほど、ぶっ続けで、立ち講義。
その後、有志が残ってくれて、一献。
ほんとうに気分が良かった。
これで今年度は、試験や修了式を残すのみ。
寂しいけれど、オメデトウ。
さて、日経新聞の記事。
「セブンイレブン、売上高3兆円を突破」
「2012年2月期の国内のチェーン全店売上高が、
28日現在で3兆円を超えたと発表」。
2月末の2011年度通期では、
3兆2490億円の見通し。
「単一チェーンで売上高が3兆円を突破するのは
日本の小売業で初めて」
私は日本の近代小売業の転換を、
二つの節目でとらえている。
第1は、1972年(昭和47年)。
百貨店の王者・三越を総合スーパー・ダイエーが追い越した。
第2は、2000年。
今度はコンビニのセブン‐イレブンが、ダイエーを抜いた。
その後、単一企業として、
セブン-イレブンの独走が続き、
とうとう3兆円。
今期の出店は1200店で、
来期は1350店の計画。
これは2期連続過去最高。
まだまだ独走は続きそうだ。
コンビニ第2位のローソンは今期1兆8080億円、
第3位のファミリーマートは1兆5370億円の見込み。
最大面積の百貨店から、
次に大きな店舗の総合スーパーへ。
この時代は山本直純ではないが、
「大きいことはいいことだ」の時代だった。
それから小型店のコンビニの時代へ。
しかしこの時代は業態の多様化と、
それが戦略ごとに分化したフォーマットの出現が見られた。
そしてセブン-イレブンの3兆円。
もし、これを超える存在の出現を見て、
第3の節目があるとすれば、
インターネット・ビジネスだろうか。
こちらは小型店よりもさらに小さなネットやスマホの世界。
ただし、小型店の時代に、
業態とフォーマットの多様化が見られたように、
次の時代は「リアルとネットの融合」現象が、
風景の中核になる。
これが私の大予測。
さてさて、もう一つのニュース。
これも日経新聞。
「ドコモ、野菜宅配らでぃっしゅぼーやを買収」
買収額は約69億円の予定。
1月31日から3月12日の間に、
TOB(株式公開買い付け)を実施して、
完全子会社にする。
さらにその全株式の中の約2割を、
ローソンに譲渡。
らでぃっしゅぼーやは、主に、
有機野菜などを集荷し、パッケージ化して、
「契約者に定期的に届ける事業」を展開している。
現在の契約者数は10万6000世帯。
ドコモとらでぃっしゅは、
スマートフォンやタブレット端末を使った注文システムを構築し、
農作物の受発注と、宅配のサービスを始める。
この際、ドコモの約6000万件の顧客基盤が活かされる。
代金回収は携帯電話料金と一緒にする。
ドコモの顧客情報に対して、商品推奨機能も設ける。
一方、ローソンとらでぃっしゅはすでに、
共同ネット通販サイトを運営している。
「らでぃっしゅの野菜を使った飲料や食品を
ローソン店頭で売ることも検討」。
ローソンのネット事業全体の売上げは、
2010年度、約440億円。
それを5年後には、3000億円に引き上げる構想。
一方、ドコモは新規事業の売上高を、
2015年度までに1兆円の大台に乗せる方針。
これは今年度と比べて、2.5倍。
結城義晴の大予測。
「ネットとリアルの融合」。
その構想の一端はもう、すでに現出している。
<結城義晴>