今朝、テレビのキャスターが、
「光の春」という言葉を使っていたが、
私はもう少し寒いころのことだと記憶している。
一番寒いころ、
つまり大寒の1月20日から立春の2月4日くらいだろうか、
太陽の光だけ春のようになってくる。
そんなアンバランスな時。
それが詩的なのだと思うが。
さて、昨日からこのホームページの巻頭に、
「商人舎ミドルマネジメント研修会」
正式募集のバナーを出した。
もう、1社から10名のお申し込みをいただいた。
ほんとうにありがたい。
私は商業の現代化を標榜しているが、
そのひとつの条件は、
他産業に比べて良い会社がふえること。
小売業・サービス業の場合は、
従って良い店が1店でも多くなること。
そのために良い店長が一人でもふえること。
ウォルマートの第4代CEOのマイク・デュークは、
「1店懸命」というが、
1店1店のミドルマネジメントが、
それぞれの局面で、
トップマネジメントの役割を果たすことによって、
「1店懸命」は成し遂げられる。
ミドルマネジメント研修会は、
商業の現代化に直接、
貢献すると考えている。
さて今日は小さなネタ特集。
第1は、「8色」。
昨日と今日の日経新聞「消費欄」。
昨日2月21日は、
「ユニクロ、カラージーンズ発売 流行意識の8色」
今日2月22日は、
「三菱鉛筆 学生向けに8色用意」
ファーストリテイリング傘下のユニクロは、
女性用ジーンズ「カラースキニーフィットアンクルジーンズ」を売り出した。
「流行色を意識してオレンジやレッドなど計8色」
丈はくるぶしまで。
脚がほっそり見えるデザイン。
価格は2990円。
対象年齢層は10~70代と広い。
季節の変わり目に「流行を取り入れて巻き返し」を図る。
一方、三菱鉛筆は、
カラーインクボールペン「ジェットストリーム カラーインク 極細/細字」
価格は150円。
なめらかな書き味の油性ボールペンの新シリーズ。
従来の商品は社会人の事務用途が中心だったが、
今回は学生需要を狙った。
学生は、ノートの色分けなどにカラーインクを使うし、
書き味の良さにこだわる。
だから赤、青、緑など8色。
極細0.5ミリと細字0.7ミリの2種類。
ジーンズとボールペン。
カテゴリーは違うが、
8色のカラフルな商品。
それが「光の春」の季節に、
売場で華やかさを演出する。
今週はカラーのブーム。
ちょっと、覚えておきたいことだ。
第2は、「ソーシャル活用売上ランキング」。
日経BP社の「日経デジタルマーケティング」調査。
昨2011年12月から12年1月までの2カ月間に、
1万5164人から得た回答。
企業やブランドのソーシャルメディア活用度と、
実際に消費行動につながった成果の度合いを分析。
第1位はユニクロ、総合スコア81.0。
フェイスブックと連携したキャンペーンで成果を上げた。
第2位は、ローソン、75.6。
クーポン提供で店舗への集客に貢献。
第3位は、無印良品、75.2。
ベスト3を小売業が占めた。
外食産業も上位に入る。
第4位が、全日空で、
第5位にスターバックス。
第9位に日本サブウェイ、
第10位、マクドナルド、
第11位、モスバーガー。
第14位、ヤマダ電機、
第15位、ケンタッキーフライドチキン、
第16位、東急ハンズ、
第18位、ファミリーマート、
そして第20位がセブン-イレブン。
セブン-イレブンが下位に入るというのは、
ちょっと意外だが、
それでもブランド力が強い企業や商品が、
やはりソーシャルネットワークを活用すると成果が上がりやすい。
相乗効果、ネットとリアルの融合。
ここにもそれが表れた。
第3は、「セブン&アイ、給油所出店拡大」。
昨日の日経新聞。
これは小ネタというのは失礼だけれど。
セブン&アイ・ホールディングスが、
セルフ式ガソリンスタンド&コンビニ併設店舗の出店を加速させる。
エクソンモービルとの連携による新フォーマット。
まあ、アメリカやヨーロッパでは、当たり前だが。
今春から3年で300店を出店。
しかし既に現在、60店の共同店は運営されている。
ただしセブン-イレブンの店舗は、売場面積66~83㎡。
レギュラー店の半分の面積。
記事によると、「昨年夏から運営実験」をはじめ、
「最適な品ぞろえや店舗レイアウトなど」が決定された。
このセブン-イレブン、日販は、
「全国平均を7.3%上回っている」。
かつて日本でも、
am/pmがアメリカ流の併設型店舗を実験したが、
失敗に終わった。
やっとというべきか、
ガソリンスタンド併設型コンビニの本格展開が図られる。
ついでに第4、
「鴨川グランドホテル、最終黒字6500万円」の記事。
日経新聞。
同社は2012年3月期の単独最終損益黒字の見通しを発表。
昨年は2億1900万円の赤字だったし、
従来予想は2億4000万円の赤字だった。
黒字化の理由は、東京電力福島原発事故に伴う観光風評被害の損害賠償。
東電から受け取る賠償額は3億500万円。
今期の営業損益は1億7000万円の赤字。
東日本大震災の原発事故の後、宿泊客数が大幅減少。
しかし賠償金で会社は黒字。
こんな現象がこれから、頻発する。
3月を目前に控えたこの時期、
様々な「芽ぶき」がある。
それが大きなうねりとなって、
消費社会を変えていく。
日本のビジネス界も、
まだまだこれからだという気がしてくる。
「寒さの中の春の日差し」
「光の春」がやってきている。
<結城義晴>