Everybody! Good Monday!
[vol12]
2012年第12週。
3月も第4週となります。
しかし今年は桜の開花が遅い、
らしい・・・。
梅は満開。
桜はまだかい?
東京・横浜は、
光は春真っ只中。
空気はまだ冬の終わり。
そんな2012年第12週。
明日の火曜日が春分の日。
「昼と夜の長さが同じになる日」と、
思われているようだが、
それは間違い。
昼の方が長い。
どんどん昼が長くなって、
その節目として春分がある。
先週土曜日が彼岸の入り、
明日が中日、
今週金曜日が彼岸の明け。
西洋でできた1週間と、
東洋で生まれた彼岸の思想。
どちらも7日間というのは面白い。
「彼岸」(ひがん)とは「煩悩を脱した悟りの境地」。
逆に「煩悩に満ちた現世」を「此岸」(しがん)という。
向こう側の岸「彼岸」と、
こちら側の岸「此岸」。
その接点が彼岸の中日。
東日本大震災で亡くなられた人々の魂に、
ご冥福を祈りたい。
今週はそんな毎日だ。
そして3月20日、米国ワシントンでは、
「全米桜祭り」が始まる。
日本から桜の苗木が寄贈されて、
ポトマック河畔は桜の名所となった。
それからちょうど100周年。
これは喜ばしいことだ。
さて、日経新聞一面トップで、
「大卒採用計画、来春12%増」の記事。
記事を辿っていくと、
27面に「2013年春採用計画調査」特集。
採用数、増加数ともに首位となったのがイオン。
新卒全体で約2000人の採用を計画、
2012年春に比べ、5割強の増。
イオンは3本社体制を敷いて、「アジア出店拡大」戦略を採る。
3本社は①日本、②中国、③マレーシア。
海外勤務できる「グローバル人材」を積極的に採用する。
第2位は、三菱電機の1410人、
第3位は、三菱東京UFJ銀行の1350人。
三菱グループが並ぶ。
第4位が、東日本旅客鉄道約1100人、
第5位は、トヨタ自動車約1080人、
第6位、大和ハウスグループ1030人、
第7位、ソフトバンクグループ1000人。
ここまでが1000人以上の採用企業。
小売りサービス業では、
27位にAOKIホールディングスの約500人、
34位に、ゼンショーグループの約450人が入る。
50位までを見ると、
36位にノジマグループ、コメリ、コスモス薬品、スギ薬局が、
400人の採用で並び、
アイングループ、サンドラッグ、ワタミグループが44位、
ニトリが49位。
好調企業がこの就職氷河期に、
大量の人材採用を試みる。
非製造業の主要24業種のうち、
8割にあたる19業種が大卒採用を拡大。
採用が活発になれば、
やがて経済の回転は好転する。
日経新聞コラム『人こと』に、
セブン&アイ・ホールディングス鈴木敏文会長登場。
新しいブランドメッセージを策定した。
「新しい今日がある」
グループ各社が販促やイベントなど様々な場面で、
今後、この言葉を使う。
「新しい」と「今日」。
このあたりオクシモロン的ではあるが、
ピーター・ドラッカー先生の「イノベーションのタブー」を思い起こす。
「イノベーションは、
現在のために行わなければならない」
「現在のためのイノベーション」は「新しい今日」につながる。
鈴木さんは語る。
「100社以上のグループとして、
連携や絆が今まで以上に重要になる」
東日本大震災で被災したヨークベニマルを、
グループ各社が人員を派遣して店舗再開に尽力。
「本当の意味でのグループ力を意識した」。
イオンもそうだが、
「グループ力」の活用こそがポイントになってきた。
もう一人、日経新聞『月曜経済観測』に、
しまむら社長の野中正人さんが登場。
聞き手は編集委員の田中陽さん。
「今年1月の既存店売上高が前年実績を4%上回り、
消費が強いことに確信が持てるようになった」
なぜか。
「消費者がプラス思考になっている。
政治や経済情勢など、世の中の悪いことを
批判的にみていた空気が薄らいだように思える。
そんな不満をぶつける場合ではなく、
一人ひとりが元気に行動を起こそうとしている」
ファッション・チェーンとして面白い話。
「淡いピンクやグリーンの商品がよく動いている」
ピンクやグリーンは、
「景気拡大期にみられる現象」だという。
「売り場の見栄えをよくするために
もっと目立つ色彩の衣料品を陳列すると、
その商品が先に売れている」
野中さんは述懐する。
「リーマン・ショック後の消費風景とは全く違う」
価格コンシャスに関するコメント。
「客単価や1品単価は前年比で2~3%の上昇だ」
「絶対的な価格の安さを求める消費者もいるが、
価格と商品価値のバランスを考える消費者は多い。
明確な価値が分かると値下げしなくても売れる」
ユニクロのヒートテックに対抗する「機能性を打ち出した肌着」。
「男性で1枚980円、女性は780円が売れ筋」
「少し前までは機能性のない男性肌着は2枚1280円、
女性は980円が売れていた。
特売品ならば480円。
それが、「品質を上げて580円にしても
販売数量は変わらなかった」
「明確な価値の違い」こそが、
重要になってきた。
チャールズ・フランクリン・ケタリングは、
戦前に活躍した科学者、発明家、社会哲学家。
自ら率いるゼネラル・モーターズ研究所の壁に掲げていた。
「解決されてしまえば、
どんな問題もシンプルだ」
震災後の不確実な消費も、
シンプルに見え始めた気がする。
最後に、アメリカ視察研修会Basicコースと、
商人舎ミドルマネジメント研修会の呼びかけ。
今朝も朝から、お申し込み、お問い合わせが、相次いだ。
USA研修会Basicコースの開催は5月10日~16日。
申し込み締め切りは今週末。
ご検討はお早めに。
毎朝、私の講義がある。
「鳥の目、虫の目、魚の目」で、
米国流通業を見通す。
さらに価格・フェーシング調査も実施し、
全員がPFグラフをつくる。
ただし調査はチーム方式。
最短時間で最大効果。
新機軸満載。
あと20名分くらいしか枠がありません。
もう一つは国内セミナーですが、
ミドルマネジメント研修会、
開催は5月29日~31日。
こちらは4月末が締切。
じっくり検討してください。
はじめての開催でもあるので、できるだけ、
トップマネジメントに近い方々のご参加を募ります。
内容のオーソドックスさや斬新さを、
会社全体で確認していただきたいと思うからです。
では、今週も、元気を出して、
「ひとつずつ、すこしずつ、いっぽずつ」
Everybody! Good Monday!
<結城義晴>