結城義晴のBlog[毎日更新宣言]
すべての知識商人にエブリデー・メッセージを発信します。

2012年03月26日(月曜日)

四半期13週が終わる!4月1日「放射性物質新基準」適用に準備せよ!!

Everybody! Good Monday!
[2012vol13]

2012年第13週にして、
3月の終わりの週。

週末の日曜日には、
4月に入って、
1日がやってくる。

13週は、年間の52週の四分の一。
四半期、クォーター。
それが終わったか、という感慨。

三月の瓦礫の上に三月来
〈朝日俳壇より 福岡市・井上正和〉

その3月もあっという間に、去って行く。
一月行く、二月逃げる、三月去る
まさしくその通り。

きのうきょうあしたあさってやなさって
そして一年、そして一生

〈朝日歌壇より 福島市・美原凍子〉
福島の美原さんの歌だけに、
この時間の経過は重い。

俳句と短歌の世界を比較すると、
後者はどんどん、変化している。

日常化し、大衆化した。
しかしどうも、子供化しているようにも感じられる。
俵万智の出現がそれを促した。

俳句はそれに対して、
美と伝統を守っている。

良い、悪いは別にして、
この対比は面白い。

音楽を身籠りしごと春の月
〈同じく朝日俳壇より 小田原市・丸山典雄〉

先週、卒業式などが終了し、
今日から小学校、中学・高校は春休み。

一方、今週は、進学、就職、転職、引っ越しなど、
人々に転機が訪れる。

私の周辺でも、就職、引っ越しなど、
相次いでいて、忙しい。

今日は論説から話題を二つ。
第1は日経新聞『ここに注目』。
経済評論家・田中直毅さんの連載。
「英国が4月1日、
法人税率を現行の26%から
24%に引き下げる」

イギリスはご存知、保守党のキャメロン政権。
2010年5月に発足し、
大胆な緊縮財政を志向。
「にもかかわらず法人減税を打ち出す背景には、
グローバル化が進むなか、
希少なのは活力ある企業との見極めに至った」

重要な考え方は、
「今後の経済活性化には企業の活力が重要であり、
優遇策が必要との判断」

この見方は日本も同じ。
「4月に地方税なども考慮した法人税の実効税率を5%下げる」

日本の法人税は、総額で39.54%と高い。
これは国税法人税、法人地方税・法人事業税を含めた法定実効税率。
アメリカも高くて、39.25%。

その日本でも、
「原則として法人減税に踏み切った」。
米国でも日本の動きは注目されている。

田中さんの見解。
「付加価値を増やす革新的な企業を
囲い込むことが重要であるという点が、
世界で共通した考えになりつつある」

企業は社会的に付加価値を生み出す。
会社も店も、価値を生む。

その健全な育成が、
国家の財政の立て直しにも有効だという考え方が、
国際世論になりつつある。

自覚しておくべきことだ。

さて第2は朝日新聞の社説。
「食品と放射能――検査充実と情報提供を」

4月1日から、新局面。
「食品中の放射性物質に関する新基準」
が適用される。
メーカーを始め、卸売業、小売業でも、
この新基準の遵守のために、
大騒ぎ状況。

新基準は、福島原発事故以来使われてきた暫定基準と比べると、
4~20倍に強化されている。
「世界的にみても大変厳しい基準」。

しかし厳しいからには、
「精密な検査」が要求されるはず。

ただし、「厚生労働省は今月半ばに指針を定めたばかりで、
各自治体では準備に追われている。
混乱も心配される」

まず大切なのは、いうまでもなく、
検査態勢の整備だ。

食品1㎏当たりの放射性セシウムの新基準。
①一般的な食品では従来の500ベクレルから100ベクレルに、
⇒5分の1
②牛乳や乳製品は200ベクレルから50ベクレル
⇒4分の1
③飲料水は200ベクレルから10ベクレルに
⇒20分の1

厚労省の検査指針は、
「50ベクレルを超えた例のある食品を重点に検査する」というもの。

検査の頻度なども細かく指定されている。
「網の目を細かくして汚染を見つけるねらい」。

朝日新聞は問題点を指摘する。
「高精度の検査をするには時間と手間がかかり、
そのぶん検査できる点数が減ってしまう」

その結果、
「基準を超える食品のすり抜け」が懸念されている。

「各自治体は、検査機器や職員を増やしたり、
外部に委託したりするというが、
対応しきれないところも出てくるだろう」

大手の製造業や小売業は、
自分で検査機器を手当てし、人員を配置して、
検査する。

これは重要な社会的使命だ。
ここに協会・団体などの役目も出てこよう。
相互に助け合うことも必要だ。

もうひとつ、朝日の指摘の中に牛肉の問題がある。
「検査される食品の半分以上を牛肉が占めるという現状は、
食品全体の汚染状況から見てどうか」

さらに不可欠の条件は、
「消費者への説明」。

新基準の意味や検査態勢、
新基準の健康へのリスクなどなど、
細かく、正確に、鮮明に、わかりやすく。

私はこの一年、言い続けている。
「風評被害には、
知識と情報で対抗する」

しかしこれは、
店という公の機関を展開する小売業やサービス業の役割でもある。

新基準を設けて規制する、その目的は、
「食品を通じての内部被曝(ひばく)を減らすこと」。

そして「実際に、毎日の食事から、
どれだけ内部被曝することになるのか」

記事には具体的なデータも少しだけ紹介されている。
「福島県などで実際の食事を調べた結果によれば、
現状でも、1年間の被曝量1ミリシーベルト以下という
新基準がめざす目標よりはるかに低い」

社説の結び。
「ていねいな情報提供もふくめて、
総合的に取り組んでこそ安心につながる」

この総合的な取り組みの中に、
製配販のサプライチェーンもあれば、
小売りサービス業の店頭もある。

4月1日の「新基準適用」から、
再び、「風評被害」との闘いが始まる。

さて、先週のこのブログで、
間違いを書いたので、お詫びと訂正。

㈱寺岡精工専務取締役の高野公幸さんのこと。
高野さんは寺岡和治社長の同級生で、
二人三脚でこの会社、このグループの成長を支えてきた。
このたび、㈱寺岡精工専務取締役をめでたく退任、
相談役にご就任。
20120323203801.JPG
私もずっと、高野さんにはお世話になったし、
一緒に旅行もした。

スコットランドの名門セント・アンドリュースでは、
ともに厳しいリンクスとの闘いをした同志だ。

㈱テラオカ代表取締役社長など、
高野さんが経営の先頭に立つ仕事は続く。

業界の皆様、よろしく。

最後のお知らせとお願い。
商人舎USA視察研修会Basicコースは、
一応、申し込み締め切りは終了したが、
あと6席分は確保してある。

まだ、間に合います。

最後の参加申し込み、
受け付けます。

こちらへ、どうぞ。

それから5月29日~31日の合宿セミナー。
商人舎ミドルマネジメント研修会。
略称MMS。
Shoninsha Middle Management Seminar。

こちらは国内研修会ということで、
4月末日申込み締切。

好評受付中。

小売り流通・サービス業界では、
なぜか組織の硬直化、官僚化が進んだ。
私は「大企業病」などと指摘した。

中小企業にまで、
この病が蔓延してくるところを、
随分と目撃した。
そして「中小企業の大企業病、目も当てられない」
こんなことも指弾した。

このMMSは、組織の硬直化、官僚化を防ぐことを、
おおきな目的にしている。
そしてミドルマネジメントが自ら変わり、
会社に貢献しつつ、
自己育成を続けていく方法論を提案する。

従来の教育には、
大企業病の病巣が巣食っていた。
トップマネジメント自身は多くを学んで、
そこから脱出、脱却していても、
ミドルマネジメント層にはそれが残っている。

もちろんいろいろと組織イノベーションも施しているから、
ひどいことにはならない。

しかし、様々な局面で、
この官僚的な組織論が顔を出す。
人々は悩む。

商人舎ミドルマネジメント研修会は、
この問題に解決策を提示する。
それもミドルマネジメントに直接、働きかけることによって。
それがドラッカー・マネジメントだ。

もちろん「基本知識・原理原則」は、
3日間で、徹底してたたき込む。
競争の原則も肌身で感じとってもらう。
だからテストもする、成績も付ける。
大学方式のSABCDで。
S獲得優秀者は、表彰する。

そのうえで、何よりも、
ドラッカー・マネジメントの真髄を知らしめる。
現代の組織人を養成する。

いかがだろう。

商人舎ミドルマネジメント研修会。
Middle Management Seminar。
略称MMS。

是非の、ご参加を。

というところで、
一月行く、二月逃げる、三月去る

「ひとつずつ、すこしずつ、いっぽずつ」
今月も仕事をしてきた。
今週で去ってゆく三月ともお別れ。

では、みなさん、
Good Monday!

<結城義晴>

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