Everyone! Good Monday!
[2012vol18]
2012年の1月1日は日曜日でした。
2日の月曜日からの週を第1週と数えて、
18番目の週が始まりました。
しかしゴールデンウィークの真っただ中。
電車など乗ると、
家族連れやカップルが、
休暇を楽しみに出かける様子が見られて、
なんだか、ほのぼのとした気分になる。
もちろんこういった日にも、
働く人々がいる。
何かと評判は悪いが警察官、
ひたむきな看護師・医者、
介護事業に従事する人々、
そして小売業・サービス業の人々。
プロ野球選手も、
Jリーガーもプロゴルファーも、
プロの役者も歌手も芸人も、
新聞記者や雑誌記者などジャーナリストも、
彼らは派手に報道され、報道するが、
同じように休祭日・土日曜に、
仕事する。
私も先週土曜日の4月28日、そして今日30日と、
立教大学院のゼミや授業がある。
人々が休んでいるときにも、
日夜、仕事に邁進する。
それをまず、
当たり前と考える。
つぎに、
喜びと感じる。
そして、
生きがいにする。
それが私たち。
初花やリヤカーで来る豆腐売
<日経俳壇より 志木・坂本登>
花見の季節にもリヤカーで売りに来る豆腐売り。
東京・横浜では、
桜の季節が去ってしまったが、
東北は今、真っ盛り。
花見えて歩幅大きくなりにけり
<朝日俳壇より 高松市・髙城美枝子>
まだまだ、桜、楽しんでください。
新緑を楽しむところもある。
それが日本列島。
元気を出そうよ、
日本列島。
カレンダー破る音して四月なる
<朝日俳壇より 高山市・伊藤秀雄>
と、4月が始まったと思ったら、
もう4月最後の日。
一月行く、
二月逃げる、
三月去る。
そして、
四月萎むとならないように、
とはいったが、みなさんの四月は、
いかがだったろうか。
商人舎標語は、
四月シンプルに。
これも頭韻を踏んでみたが、
果たして「シンプルに。」は、
果たされただろうか。
さて今週は、大型連休の真っ最中。
一般人、すなわちお客様たちは、
今日までが3連休。
そして2日間仕事で、
そのあと4連休。
最初の3連休が終ろうとするとき、
つぎに控えた4連休にはさらに大きな期待を持つ。
9連休の超大型連休者も後半に向けて、
さらに楽しみたいと考える。
だから顧客を楽しませる側として、
これからの4連休が大事になる。
だんだんよくなる法華の太鼓。
だからこそゴールデンウィークは、
後半戦が大事になる。
「今日までが4月の実績で、
後半は5月の業績」
なんて考え方は、
顧客にはない。
顧客の生活自体、
ウィークリー・マネジメントとなっている。
鈴木哲男さんは、
「52週MD」を、
「1週間ごとの生活者の暮らしに、
売場を合わせていくこと」と、
説明する。
鈴木先生も、
商人舎ミドルマネジメント研修会で、
3時限の講義を受け持ってくださっている。
お楽しみに。
そのミドルマネジメント研修会。
今日4月末日が締切だったが、
まだまだ席が空いている。
だからまだまだ募集中。
よろしく。
さて連休中に、
辛いニュース。
関越自動車道上り線の藤岡ジャンクション付近で、
夜間高速バスが防音壁に衝突、大破。
7人が死亡、3人が重体。
このバスはディズニーリゾートに向かっていた。
亡くなられた人々のご冥福を祈りたい。
自分の運転にも気を付けたい。
しかしうれしいニュースも。
柔道全日本選手権で、
加藤博剛が初優勝。
何かと評判の悪い千葉県警に属す26歳。
しかもこの加藤、90キロ級の選手。
全日本選手権は、体重無差別で日本一を争う。
いわば「柔よく剛を制す」の柔道の本質を守る大会。
100キロ超級の選手が優勝するのが通例だし、
だからこの大会は、
ロンドン・オリンピックの100キロ超級代表選考を兼ねていた。
山下泰裕は朝日新聞紙上で、嘆く。
「ロンドン五輪に向けて、
日本柔道界にとっては最悪のシナリオになった」
そうはいっても、
痛快な喜ばしいニュース。
こうでなくっちゃ、柔道ではない。
部外者としては無責任かもしれないが、
そう思う。
山下は、2週間後の全日本選抜体重別選手権大会に向け、
重量級代表候補に対してメッセージを吐く。
「これが同じ人間かと思うような内容の試合を見せてほしい」
「別人28号」になれ、との叱咤。
日本柔道のファンとしては、
そう、願いたい。
さてさて今朝の日経MJ。
コラム『底流を読む』は、
日経新聞の流通専門記者たちが、
最新の潮流をとらえて、
その根底にある時代性を解き明かす。
今回は編集委員の田中陽さんが、
「顧客にどれだけ近づくか」と叱咤する。
「4月12日、日本銀行本店で開かれた支店長会議で
小売業の好調な決算が話題となった」
「消費はほんとうに堅調なのだろうか」
この疑問に、田中さんが答える。
日本銀行には、32の支店と14の国内事務所がある。
その責任者が集まる会議には、
日本全国の金融と経済、消費の動向が集まる。
「支店長会議では2つの見方が出た」
第1は、「消費回復は一時的という説」
第2は、「流通業界の構造改革が結実した賜(たまもの)という説」
田中さんは、事例を挙げつつ、
後者を支持する。
まずローソンの新浪剛史社長。
新浪さんは「コンビニ飽和説」を唱えていた。
ところが新浪さんは「新たな成長シナリオを描く」
ポイントカード「ポンタ」の活用によって、
店舗現場の発注作業の改善や、
機動的な生産・物流体制構築が出来上がりつつある。
「ポンタ」はまさしく、
顧客データ付POSシステムの有効活用で、
カスタマー・コミュニケーションズ㈱が一翼を担っている。
結果として、ローソンの1店平均日販は、
2010年51万円台から、
2011年54万円台に上昇。
田中さんの上げる事例は、
J・フロントリテイリングや伊勢丹に及ぶ。
そして結論。
「構造改革とは、
『顧客にどれだけ近づくか』ということ」
「顧客ニーズのズレを、
構造改革で修正することが、
消費の回復をもたらすはずだ」
田中さんの見解に私も賛成。
コンビニや百貨店だけでなく、
スーパーマーケットやドラッグストア、
カジュアルファッション・チェーンでも、
あらゆる小売業、そしてサービス業で、
東日本大震災後の構造改革が進む。
上場企業だけではない。
非上場企業でも、
中小企業でも。
アークスによるユニバースやジョイスの経営統合も、
その意味での構造改革ではある。
それによって小売流通業の生産性が、
確かに、格段と上がる。
私は「商業現代化」の必須条件のひとつを、
「生産性の飛躍的な上昇」と考えている。
ただし、構造改革やM&Aも、
「顧客に近づく」という理念抜きでは、
必ず破綻をもたらす。
「店は客のためにある」
これこそ商業現代化の根底条件である。
では、みなさん。
Good Monday!
<結城義晴>