ご迷惑、ご心配をおかけしております。
アメリカ・ラスベガスから帰ったのが、
一昨日の夜。
翌朝の昨日、発熱して、
昼ごろには38.7℃まで上がった。
それをなんとか今朝、
36.3℃まで下げて、
活動開始。
とにかく布団や毛布をかぶって寝ること、
その時間をつくること。
それから水やお茶、スポーツドリンクを、
大量に飲み続けること。
必ず汗をかくから、
こまめに着替えすること。
そうして一昼夜じっとしていると、
熱を下げることができる。
今回も、この方法で、
熱は下がった。
しかしちょっと、ふらふらする。
それは仕方がない。
そんな状態で、大宮まで。
妙蓮寺から東横線に乗って、
横浜駅へ。
そして湘南ライナーに乗り換えて約1時間、
大宮に着く。
湘南ライナーはグリーン車に乗る。
立教大学大学院・結城ゼミOBの猪股信吾さんも、
facebookに、こう書いている。
「幕張方面や横浜方面への移動の際、
普通車が混んでいて、ゆったり座れないと、
迷わずグリーン車に乗ります。
たかだか750円で45分~60分の、
仕事場を確保できるのであれば、
まぁ、飲みたくもないアイスティーに500円近く支払うよりは、
移動しつつ、一定の快適な場所を確保でき、
仕事が進むのは幸せですよ。
その代り、他で、いろいろ工夫して、切り詰めて、
お財布のつじつま合わせますけれどね」
この合理精神。
ビジネスマンとして、
リーダーとして、
極めてよろしいと、
私も思う。
さて湘南ライナーで大宮に着いたら、
パレスホテル大宮へ。
上田惇生先生と面談。
ご存知、ドラッカーの「日本の分身」と言われ、
ほとんどのドラッカー本を翻訳している。
商人舎エグゼクティブ・コーディネーターの川勝利一さんが同席。
川勝さんは、その上田先生から、
最も厚い信頼を受けている側近。
上田先生とお会いして、話していると、
熱は吹っ飛ぶし、元気が出てくる。
「人間は60歳からが本番です。
それまでは準備段階」
そう言っていただくと、
ますます元気が湧いてくる。
「ドラッカーがあの『マネジメント』を書いたのは63歳のとき。
ドラッカーの著書の大半が60歳以降のものです」
まだまだ頑張らねばと、元気が出てくる。
上田先生の訳本『マネジメント・エッセンシャル』は、
100万部を刷った。
経営書としては信じられない奇跡的な部数。
90万部売れてから、10万部を増し刷りしたから、
「まだまだ倉庫に山ほど残っているけどね」
と、上田先生。
少年漫画『ワンピース』の主人公は、
モンキー・D・ルフィーというが、
このDはドラッカーのDだという。
上田先生は仕入れたばかりのこのエピソードを、
ほんとうにうれしそうに話してくださった。
ワンピースは世界で2億6000万部が売れた。
これも奇跡的数字。
ドラッカーに通ずるもの、みな売れる。
そんな本当の異常現象が起こっている。
その上田先生とは、
商人舎ミドルマネジメント研修会の
最後の打ち合わせ。
5月29・30・31日の2泊3日。
完全合宿制。
上田先生には最終日の31日に、
締めの講義をしていただく。
そうめったに聞くことのできない講義。
しかも上田先生が半分の時間は、
一人ひとりの質問に丁寧に答えてくださる。
最後の募集中。
是非のご参加を。
上田先生から、
今日発刊の最新本をいただいた。
サインが添えてある。
私はアメリカから持ち帰った『ザッポス伝説』の原書を、
先生にプレゼントした。
打ち合わせが終わって、ランチ。
上田先生ほか全員がおいしそうな北海チラシ、
私は、特別に作ってもらった温かい稲庭うどん。
お腹にやさしく沁みておいしかった。
楽しい食事をおえて、
再び湘南ライナーで横浜にとんぼ返り。
10日ぶりの事務所で、
スタッフとの打ち合わせ。
それを済ませると、再び、
東京・赤坂のホテル・ニューオータニへ。
夕方17時半から、
日本チェーンストア協会の通常総会記念パーティ。
会場入り口では、会長、副会長、理事の皆さんが勢ぞろい。
私も最後に並んで清水信次会長をはじめ、
皆さんにご挨拶。
会場はごらんのとおり、大盛況。
今回、役員改選があったが、
会長には清水信次さんが再選された。
㈱ライフコーポレーション会長、
国民生活産業・消費者団体連合会会長。
その清水会長の開会のごあいさつ。
「日本は世界一いい国民、いい国。
終戦の時、昭和天皇の玉音放送を聞いて、
耐えがたきを耐え、忍びがたきを忍んで、
ここまで復興し、振興、発展してきた。
しかし戦後政治は、66年で33人の総理大臣が生まれた。
ドイツはそれに対して8人の首相。
いまの政治家は『後ろ向き、下向き、内向き』だ。
50年先、100年先のビジョンをもって、
世界一優秀な官僚を使いこなして、
閉塞された日本を復活させてほしい。
そういった考えならば、消費税でもなんでも協力する」
「まるで、総理大臣の大演説ですね」
私は隣にいたイオン㈱岡田元也さんにささやいた。
㈱ヤオコー川野幸夫会長、
㈱大創産業・矢野博丈社長も、
並んで、清水さんの大演説を、頼もしそうに聞いていた。
清水さんにつづいて、
農林水産省・筒井信隆副大臣の挨拶。
悪いけれど、清水演説の前では、
まったく説得力を失っていた。
自民党・谷垣禎一総裁も、挨拶。
こちらも清水演説の前に、
早々と切り上げて退散。
このことで逆に、
清水さんが指摘した政治の「後ろ向き、下向き、内向き」が、
露わになってしまった。
乾杯の音頭は、
サントリービア&スピリッツ㈱田中保徳社長。
「清水会長のバイタリティは日本の宝です。
われわれも負けずに頑張りましょう」
㈱カスミ会長の小濵裕正さん、
㈱平和堂社長の夏原平和さんと、
にこやかに写真。
小濵さんとは最近、facebook仲間。
夏原さんはアメリカ研修などでお世話になっている。
イオン㈱名誉会長相談役の岡田卓也さんと、
㈱日本リテイリングセンター代表取締役の渥美田鶴子さん。
田鶴子さんはもちろん、故渥美俊一先生の奥様。
三菱食品㈱特別顧問の廣田正さん。
日本スーパーマーケット協会専務理事の大塚明さん。
そして㈱ライフコーポレーション専務取締役の並木利昭さんと、
商人舎エグゼクティブ・プロデューサー松井康彦。
そして常務理事の小笠原荘一さん。
小笠原さんはこのたび、退任される。お疲れさまでした。
お世話になりました。
乾杯の音頭のあたりで、
私は辞して、
目白・学習院大学へ。
今日から、学習院マネジメントスクール開始。
正式名称は「2012DSCM基礎コース」。
はじめに学習院大学名誉教授・湯沢威先生のご挨拶。
そして私の担当は「流通概論」。
タイトルは「潮目の変わる時代の流通概論」。
病気明けということもあって、
今回は静かにスタート。
しかしだんだん熱が入ってくると、
どうも止まらない。
午後6時40分から9時まで、
2時間20分、語りきった。
アメリカから帰ったばかりで、
その話題が出過ぎることを気にかけての講義。
それでも、直前の日本チェーンストア協会でのトップの顔のイメージが、
私の頭に残っていた。
ライフコーポレーションとヤオコーの業務提携。
アークスのM&A戦略。
イオンによるマルナカの吸収。
ビックカメラとコジマの統合。
「パラダイムの転換」が急速に始まっていることを、
講義しながら、自覚していた。
講義終了後は、ポット・ラック。
簡単なパーティと懇親。
4人の受講生が選ばれてスピーチと中締め。
最後に全員で写真。
今年は、メーカーを中心に20人の受講生。
それも飛び切りの優秀社員ばかり。
ほぼ1年、それぞれに大きな成果を期待したい。
そしてこのスクール所長の上田隆穂先生と固い握手。
上田先生は学習院大学経済学部長で教授。
考えてみると今日は、
上田先生に始まり上田先生に終わる一日だった。
学習院の夜のキャンパスの風、
さわやかだった。
私には、今日の仕事を、
何とかやり遂げた満足感が残った。
「後ろ向き、下向き、内向き」
このマインドから脱すべし。
すなわち、
「前向き、上向き、外向き」
ただし清水さんの言う如く、
日本人らしく「礼儀正しく、お行儀よく」。
これです。
<結城義晴>
[追伸]
学習院マネジメント・スクールの皆さん、
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