商人舎ミドルマネジメント研修会。
今日から2泊3日で、第1回開催。
念願の店長、中堅幹部のための研修の場が実現した。
場所は都庁のおひざ元の西新宿。
ベルサール西新宿第一ホール。
12時の受け付け時間前には、
十数人の人たちが開場を待っていてくれた。
受付も、早めにスタート。
次々に、受付する受講生たち。
スーパーマーケットを中心に、
総合スーパー、ドラッグストア、ディスカウントストア、
それにパチンコホール、
さらにメーカー、卸売業、小売り関連産業。
各社ともミドルマネジメントの精鋭を、
派遣してくれた。
中にはトップマネジメントも。
心から感謝したい。
会場は、天井が高くて、快適な空間。
3日間も学ぶのだから、
この快適さは必須。
私は、一回視察しただけで
この会場に決めた。
商人舎はその意味で、
会場には恵まれている。
2008年4月17日の商人舎発足の会は、
東京・お台場のTFTだった。
この会場も天井は高く、快適。
今回の「商人舎ミドルマネジメント研修会」は、
その意味で、第二のスタート。
私はそれだけ入れ込んでいた。
自分で言うのもなんだが、
初日は間違いなく、「結城義晴の白熱教室」。
12時30分前には、ほとんどの人たちが受付を済ませ、
会場でテキストに目を通してくれる。
皆、黙々とテキストを読みふける。
開始前の静けさ。
総勢114名の受講生。会場いっぱいに参集してくれた。
13時、定刻通りのスタート。
事務局からの受講ガイダンスの後、
いよいよ、講義スタート。
この日の講義は、私が4講座を受け持つ。
伝えたいことがたくさんある。
6時間あっても、まだまだ足りないぐらい。
身振りが大きくなり、壇上いっぱいを動き回る。
私のテキストは、5部に分かれている。
この5部を3日間のうち、7時間半をとって語りつくす。
第1部「私たちの小売サービス産業」
[商業現代化・基幹産業化と知識商人の役割]
第2部「マネジメント理論のコペルニクス的転換]
[ファヨールからドラッカーまで]
第3部「ミドルマネジメントの方法」
[ドラッカーの説く仕事の技能]
第4部「ミドルが知らねばならない流通経営戦略論」
[フォーマットから脱コモディティまで]
そして第5部「総括講義 自ら、変われ!」
初日の今日は、このうちの第1部、第2部、第4部。
そして結城義晴の一人講義。
午後1時から始まって、
途中15分の休憩2回と、
30分のコーヒーブレイクをはさんで、
6時間。
実質的には5時間で、
4つのブロックに分かれていた。
語りつくして、7時。
15分の延長はお許しいただきたい。
そして、徒歩1分のニューシティホテルにチェックインし、
午後7時半から、夕食。
3階のレストラン「ハリケーン」を借り切り、全員で食事。
皆、会話が弾んでいる。
これが、合宿スタイルの研修の良いところ。
明日朝一番で、今日の講義をどれぐらい理解しているか、
テストを行う。
だから、夜9時から11時前、自習室を準備。
食事の後に、すでに、復習する受講生たちの姿。
なんだか、うれしくなる。
今日は問題の整理と問題提起。
しかしこんなに渾身の力を込めて話をするのも、
商人舎発足の会以来。
私はいつだって、
講義には手を抜かない。
いつもこれが「人生最後の講義」と思って、
語る。
しかしそれでも、今回は、
ほんとうに「人生最後」の意気込みだった。
ほんとうに疲れた。
「疲れた」の言葉しか出ない。
講義が終わってから、
何度、口づさんだことか。
「疲れた」
これしかない。
しかし私自身は、
心から充実した気分を味わった。
ご清聴を感謝したい。
今日の最後に、
『メッセージ』(結城義晴著・商業界刊)から。
「十箇月と一瞬」
調査・研究とは、
十箇月の妊娠のようなものであり、
問題の解決とは、
ある朝の分娩のようなものである。
私たちは、誕生の瞬間ばかりに関心を払い、感動する。
つまり、結果だけを求めたがる。
しかし、十箇月のプロセスとその後の発育・成長にこそ
本来、意味がある。
人間も組織も、
企業も店舗も商品も、
本来、段階型に成長する。
階段を登るように発展する。
十箇月の停滞に耐えて、
ある、ひとつの階段を登る。
停滞が長く、つらいほど、
登るステージは高い。
ああ、つらい。
ああ長い。
ああ、しんどい。
ああ退屈。
だからこそ
たったひとつのステップアップが
ああ、うれしい。
ああ尊い。
たとえば十箇月の
調査と研究。
一瞬の
問題解決。
この繰り返しが
仕事である。
その積み重ねが
革新を生む。
学ぶことは、
十箇月の妊娠のようなもの。
成果が生まれるのは、
ある朝の分娩のようなものだ。
私たちは、この十箇月にたとえられる努力を、
続けねばならない。
<結城義晴>
明日につづきます。