結城義晴のBlog[毎日更新宣言]
すべての知識商人にエブリデー・メッセージを発信します。

2012年05月24日(木曜日)

百貨店ジャーナリスト風間晃逝去/ヤオコー川野幸夫IDR総会講演

最後の百貨店ジャーナリスト風間晃、
逝去。享年60。

謹んで、心から哀悼の意を表したい。

一昨日、通夜、昨日、告別式。
私は参列できなかった。

㈱ストアーズ取締役編集局長。

アメリカにも『ストアーズ』という媒体があるが、
あちらはチェーンストアの情報誌。
日本では月刊『ストアーズ・レポート』が、
唯一の百貨店業界の専門誌。

ストアーズ社はそれ以外にも、
ブランケット版の『週刊デパートニューズ』紙を発刊していて、
私も何度か、風間さんに頼まれて寄稿したことがある。

もう30年以上も前になるが、
「横浜会」という勉強会をやっていた。

小売流通業のジャーナリスト、コンサルタント、
そして若手実務家が集って、
1カ月に1回、研究会を開いて、一献傾ける。

コンサルタントの小森勝さんや、
当時、イトーヨーカ堂RE部の鈴木哲男さんも参加していた。
もちろん風間さんも私も、常連メンバーで、
横浜駅南口の「味楽」というおでん屋を根城にしていた。

実際に、このおでん屋には、
ストアーズ社の桧垣さん(お名前は失念した)と言う先輩が、
4畳半の座敷に泊まり込んで、寝起きしていた。

古き良き時代。

ストアーズ社は、作家の椎名誠さんを輩出した。
椎名さんは1976年、『ストアーズレポート』編集長のとき、
『本の雑誌』の創刊号をゲリラ的に発行。
デパートニューズ社の同僚の目黒考二さん、菊池仁さんが、
共同でその編集に携わった。

この菊地仁さんが風間さんの実の兄上で、
だから風間さんは最初から、仕事上はペンネームを使っていた。
社内に菊地が二人いると紛らわしいから。

私が商業界に入社した1977年、
私の属した『販売革新』と『ストアーズ・レポート』は、
同じ印刷所を使っていた。
東京・茗荷谷の東洋社印刷。

小林さんという気さくな営業マンが、
いつも愚痴を言いながら、
原稿を受け取りに来ていた。

小さな印刷所は活版印刷の方式で、
1階の工場では植字工という職人たちが、
いつも文選作業をしていた。

昼休みには「チンチロリン」で遊んでいたが、
プライドの高い職人ばかりで、
彼らの教養は驚くほど高かった。

椎名さんはその後、
㈱商業界の月刊『商業界』編集長にスカウトされたが、
ギリギリのところで、それを断って、
作家兼『本の雑誌』編集長となった。

このあたりの経緯は、
椎名著『哀愁の町に霧が降るのだ』の後半から、
『新橋烏森口青春篇』、『銀座のカラス』などに、
面白おかしく書かれている。

椎名さんが去った後、
残された『ストアーズ・レポート』を支えたのが、
風間晃さんで、だから私は彼をこう呼ぶ。
「最後の百貨店ジャーナリスト」。

まだ残っている現役諸君には申し訳ないが、
私と同期の風間晃を、私がそう呼ぶのだから、
許してください。

それにしても、60歳の早世。
ここ数年、会っていなかったし、
酒を酌み交わすこともなかった。
残念でならない。

黙祷し、静かに、合掌。

さて、昨日の関東地方は、
一転、汗ばむ気温。

その昨日の午後、
一般社団法人流通問題研究協会の通常総会。
そして記念講演会が開かれた。
場所は東京タワー向かいの機械振興会館。

東京タワーの下に広がる芝公園。
お年寄りや子供たちが新緑の中で散策したりサッカーをしたり。
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東京タワーも青空に映える。
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新緑にもタワーは映える。
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スカイツリーばかりが話題で、
忘れられた存在になりがちだが、
どっこい、東京タワーは修学旅行生でにぎわっている。
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平成24年度第46回通常総会では、
23年度の事業報告、決算、
そして24年度事業計画と予算が、
無事に承認された。

今年度からは、一般社団法人となる。
新CIも定まり、IDRの略称で活動することも確認された。

講演会では、IDR協会長の玉生弘昌さんがあいさつ。
「講演の後に質問タイムを設けますが、
いろいろお聞きしたいことはあるでしょうが、
場にそぐわないご質問はしないよう願います」
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一同爆笑。

なぜなら、講演者は㈱ヤオコーの川野幸夫会長。
日本スーパーマーケット協会会長。
先だって㈱ライフコーポレーションとの業務提携を発表したばかり。
そのためか、会場は満席。
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川野会長の講演テーマは、
「全員参加の商売 全員参加の経営」
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ヤオコーは23期連続増収増益。
「日本に4000社ほどの株式上場企業があるが、
ヤオコーは一番長い間、増収増益を果たしている企業らしい」
川野さんは、その背景にあるものを1時間にわたって語ってくれた。
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「卑屈な仕事、付加価値の低い仕事と誤解し、
商人になりたくないと思っていた学生の頃、
林周二の『流通革命』、渥美俊一の「流通革命論」に感銘を受け、
商人になろうと決めた。

バブル崩壊後、小売サービス業が、
専門化しなければならない時代を迎える。

ヤオコーも他のスーパーマーケット同様、業績が低迷。
そこで1994年4月に第一次中期3カ年計画をスタートさせ、
『ライフスタイルアソートメント型スーパーマーケット』を志向。
とりわけ生鮮食品とデリの充実を図る。

1998年10月、狭山店の大改装で
マーケットプレイス型狭山店モデルを成功させる。

2003年3月の川越南古谷店では、
ミールソリューションの充実、
『キッチンサポートコーナー』を設置。

そして今年3月、
これからの出発点となる川越的場店をオープンさせた」
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「スーパーマーケットは狭い商圏での市場(いちば)。
すべてのお客を対象にしなければならない。
だからライフスタイルアソートメント型スーパーマーケットでも、
価格コンシャスが大切。

店によって売れるもの、値ごろ感など商圏特性がある。
だから地方分権のような考え方で、
『チェーンとしての個店経営』が必要。

ヤオコーのパートナーさんは日本一。
女性は優秀だし、活かされたいと思っている。
パートナーの中には、経営のことまで考えている人がいる。

仕事の喜びは上からの命令、統制ではなく、
自らの意志で何かをしたときにしか生まれない」
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「ポイントカード・ヤオコーカードの導入、
三味の合併、
ライフコーポレーションとの業務提携など、
将来を見据えて、若い経営陣が、
次の一手を打ち出している」

川野さんは、ヤオコーの強みを存分に語った。

最後に玉生さんと記念撮影。
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県立浦和高校の先輩後輩。
息が合っています。

講演を終え、増上寺を通り抜け、横浜へ。
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旧方丈門が、若葉に彩られ美しい。
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いい季節に気持ちのいい話を聞いた。

それにしても、風間晃、
もったいない。

再び、合掌。

<結城義晴>

2012年05月23日(水曜日)

小売業態別4月統計とウェグマンズ「ふざけた会社の最大でない最良」

毎月20日を過ぎると、
小売業態別販売月報が、
続々と発表されてくる。

その4月版。
まずは、毎月先陣をきって発表される
「全国百貨店売上高概況」
調査の対象は日本百貨店協会加盟の86社。

4月の売上高総額は4799億2383万円で、
既存店昨対プラス1.0%。

地域による差が大きかった。
昨年の震災直後、
営業体制が整わなかった仙台地区は、
昨対プラス55.1%と大幅アップ。

しかしそれ以外の都市は軒並みダウン。
特に、大阪地区と福岡地区は苦戦した。
大阪はマイナス3.2%、
福岡がマイナス2.5%。

昨年春に新店オープンや増床が多かったからだ。

また、百貨店業態にとって特徴的なのは、
訪日外国人の来店の影響。
今年は震災や原発事故の風評被害が減少し、
売上げはプラス304.1%、
来店客数プラス538.8%
となった。

日本の百貨店は、
外国人客のための業態となりつつある。

日本フランチャイズチェーン協会発表。
「コンビニエンスストア統計調査月報」
主要コンビニ10社を調査している。

既存店売上高は6588億8800万円で、
昨対プラス6.1%。

低温の日が続いた4月は、
カウンター商材、ホット飲料が好調だった。
また花見や行楽シーズンの影響も大きかった。

店舗数はプラス4.4%、
来客数がプラス1.4%、
客単価もプラス4.6%

商品部門別の昨対を見ても、
「プラス」の文字が並ぶ。
日配食品プラス9.8%、
加工食品プラス4.1%、
非食品プラス16.1%、
そしてサービスはなんとプラス26.3%。

これは何を意味するのか。
特にスーパーマーケット関係者は、
よく考えねばならない。
次は日本チェーンストア協会発表。
「チェーンストア販売統計」
この統計では、
大手総合スーパーのトレンドが見てとれる。
集計企業数は57社。

4月の総販売額は1兆0233億3227万円、
既存店昨対はマイナス1.9%。

部門別でみていくと、
食料品が6196億円でマイナス2.7%、
衣料品が1097億円でプラス0.9%、

住関品が2230億円でマイナス1.6%、
サービスが36億円でマイナス3.0%、
その他が672億でプラス0.1%。

花見などの行楽需要から
惣菜の売上げが伸びたほか、
新生活重要で家具や家電も好調に推移した。
しかし、食料品も住関品も前年割れをしている。

ここにまだ、昨年の震災特需の影響が残っている。

さて最後に、昨日発表。
スーパーマーケット3協会合同調査。
「スーパーマーケット販売統計調査」

日本スーパーマーケット協会
オール日本スーパーマーケット協会

新日本スーパーマーケット協会

合同で調査と発表を開始したのが、
ちょうど2年前のこと。

2010年5月に合同発表が始まったときの
パネル(調査)企業数は268社、
昨年5月には280社に増え、
今年は311社を集計し、
速報版をリリースする。

総売上高が7981億5420万円で
既存店昨対がマイナス0.9%

コンビニはプラス6.1、
総合スーパー▲1.9、
スーパーマーケット▲0.9。

食品合計は7019億9833万円でマイナス0.9%。
生鮮3部門の合計は2706億8505万円でマイナス1.0%。
青果が1194億1303万円のプラス3.2%、
水産は716億9746万円でマイナス2.8%、
畜産は795億7456億円のマイナス4.7%。

惣菜は707億3067万円で、
ひさびさに昨対マイナス1.4%。

日配は1463億5615万円でマイナス1.7%、
一般食品2142億2646万円でマイナス0.1%。

そして非食品が664億8950万円、マイナス1.8%、
その他が296億6637万円でプラス0.6%。

新日本スーパーマーケット協会の増井徳太郎副会長。
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「今月の動向は先月と大きくは変わっていない。
相変わらず青果は相場高で、
畜産は苦戦。
昨年はチラシを自粛した企業が多かったが、
今年はチラシが復活しているため、
利益率に響いてしまっている企業も多い」

「4月からスタートした放射性物質の新基準で
ハードルが厳しくなった。
特に千葉県産の野菜への影響が大きい。
ただし、消費者意識は緩和してきている」

「4月は低温基調で、
さくらの開花が例年より1週間遅れた。
季節商材のタイミングが合わなかったり、
冬から春夏商材への切り替わりが
うまくいかなかった企業の声が聞かれた」

今月のゲストスピーカーは
ウェグマンズの吉野邦夫さん。
日本人カテゴリーマーチャント。
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ウェグマンズはアメリカ東海岸の6州で、
80店舗を展開している。
昨年の売上高は65億ドル、
100円換算で、6500億円。
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「ウェグマンズのフィロソフィー、企業理念は、
『Never Biggest, but BEST』
規模は一番でなくても、一番いい会社でいよう」
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私流にいえば、「最大でなく、最良」

「そのために、原材料にこだわり、
プライべートブランドを強化。
第3次元PBまで登場。
今では全売上げの55%がPBで構成されている」

「第3次元PBでは、
OMEGA3入りのパスタの開発に成功。
次々と新しい試みを取り入れている」

オメガ3とは、「不飽和脂肪酸」のこと。
体の炎症的な変化を軽減し、異常な血液凝固を防ぐ。
さらに組織のがん性、消耗性の変化を防ぐ効果がある。
脂身の多い魚、イワシ、ニシン、サパ、サケなどに含まれるが、
Flaxseed(アマニ)が含有量18.0%で最も多い。

そのオメガ3を含有させたパスタが、
プライベートブランドとして開発されているわけ。

「私が担当しているのはNatural部隊。
自分を含めて3名。
最初は単純にナチュラル商品を売ろうというきっかけで、
棚に商品を並べていた。
そこから、ナチュラルセクションへと拡充。
今ではStore-in-Store、
つまり店舗の中にナチュラル専門店をつくり、
そこに行けば、すべてのナチュラル商品の
買い物が済むようにしている」

「ウェグマンズは2005年にフォーチュン誌の
『Best Companies to Work For』1位に選ばれた。
このランキングはよく『働きたい企業ランキング』と訳されるが、
実際は中で働いている人たちへのリサーチ結果なので、
『働きがいのある企業ランキング』が正しいと思う」

「ウェグマンズは良い意味で、
『ふざけた会社』。
従業員が踊りながら出演する動画まである。
最後に見てください」
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顧客第一主義のウェグマンズ。
しかし根底にあるのは、
会社の利益になれば、
自由に動ける社風。
そして、もちろん給料も高い。
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13年連続で「働きがいのある企業」に
選ばれる理由は顧客満足と従業員満足の両立だ。

「店は客のためにあり、
店員とともに栄える」

「ふざけた会社」といったニュアンスは、
AKB48を連れてきてしまった日本の万代をイメージさせるし、
あの靴のEコマース「ザッポス」に通ずる。

「ザッポス」は今回、ラスベガスで取材済み。
お楽しみに。

<結城義晴>

2012年05月22日(火曜日)

粗利益36.3%ホールフーズ「ピンクのエブリデーロープライス」実験

東京スカイツリー、開業。
昨日の金環日食の直後の快挙。

日経新聞巻頭コラム『春秋』は書いた。
「ツリーは3・11の災厄にもめげず、
黙々と背丈を伸ばしていった。
その姿に、この国もまだまだ捨てたもんじゃない、
と勇気づけられた人は多かろう」

同感、同感。
「金環日食と、スカイツリーと。
さあ上を向いてと、
いざなわれている気がする」

清水信次さんもいった。
日本チェーンストア協会会長。
「後ろ向き、下向き、内向きから脱せよ!」

つまりは、
「前向き、上向き、外向き」

太陽と月との融合も、
「21世紀ニッポンの匠の技」の結集も、
前向き・外向きの姿勢だし、
全国民が上向きに眺めた。

この意気で、行きたいものだ。

今月の商人舎標語。
「生きよ、学べ。」

これはまさに、
「後ろ向き、下向き、内向き」の正反対だ。

634mの世界最高の電波塔。
今日は「東京スカイツリータウン」全体で約20万人の来場。
初年度、約3200万人の来場者を見込む。
飲食・小売りなど312店舗が入る「東京ソラマチ」も、
きっと千客万来。

景気のいい話です。

さて、アメリカから帰って、
いきなり発熱したり、慌てて熱を下げたり、
日本チェーンストア協会総会懇親会に行ったり、
万代ファミリー・フェスティバルを訪れたり、
AKB48や財津和夫さんに会ったりで、
すっかり忘れていたが、
アメリカ報告がまだまだ残っている。

だから今後も、
「たびたび、レポート」の予定。
今日は、ホールフーズの転換について。
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ご存知、世界最高の有機食品販売店。
アメリカ合衆国でも唯一、
正式認定されたオーガニック・スーパーマーケット。

昨2011年9月末決算で、
売上高は101億0800万ドル。
1ドル100円換算で、1兆円を超えた。
その売上高伸び率12.2%。
さらに驚くことに、既存店伸び率は8.5%。
純利益も3億4300万ドル(同343億円)。
こちらの伸び率は39.4%。
期中に18の新店をつくり、6店を閉鎖して、
期末店舗数も311。

さらにさらに、今年に入って、
第2四半期の1月~3月期決算も絶好調。
昨日の金環日食並み。
売上高は26.7億ドル、前年同期比13.6%プラス。
純利益は1億18万ドル、30.9%増。
既存店売上高も9.5%増。

これは10四半期連続。

そして、粗利益率。
36.3%。

前年同期比0.7ポイントの増加。

創業者で現在、共同CEOジョン・マッケイは、
「32年間で最高の四半期」とほくそ笑む。
店舗数もアメリカ、カナダ、イギリスに324店。

そのホールフーズのラスベガスのある店が、
大きな転換を図っている。

ラスベガス中の全店舗ではないし、
アメリカ中のホールフーズが一斉に、
この転換を志向しているのでもないと思う。

この店での実験か、
はたまたこの店だけの活性化策か。

創業の1980年以来最高の四半期にもかかわらず、
いや、最高の四半期だったからか。

ホールフーズ・マーケットが、
エブリデーロープライスを始めた。

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店舗入り口でも。
Everyday Low Price!
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店前のノンフード・プロモーションでも。
Everyday Low Price!
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入り口を入った青果部門では、
「Sale! Sale! Sale!」だが。。
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もちろんオーガニック・プロデュースは、
「本日215アイテム」。
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これは変わらない。

カット野菜コーナーも。
Everyday Low Price!
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1パック4ドル99セントで、
Everyday Low Price!
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従来と変わらないアイテムを、
「毎日特売価格」で売り続ける。

Everyday Low Price!とSale!の組み合わせ。
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シーフード・デパートメント。
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ここでは、Three day Sale。
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Buy one Get one Freeセール。
つまり1個買ったら1個タダ。
ロブスターが8ドル99セント。

ミート部門の平台でも。
7ドル99セント。
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卵売り場もEveryday Low Price!
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牛乳コーナーも、
Everyday Low Price!
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スポッターでもEveryday Low Price!
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ヨーグルトもEveryday Low Price!
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オーガニック・ジュースも、
Everyday Low Price!
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ベーカリー部門でも、
Everyday Low Price!

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レジ前のノンフード島陳列も、
Everyday Low Price!
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もちろん、Tree day Saleも組み合わせる。
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オリーブオイルのポップコーンも、Sale!
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最後の最後のレジ前、
ワインのアイランド陳列。
Everyday Low Price!
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ホールフーズは、
コーポレートカラーがグリーン。

だからEveryday Low Price!は、
ピンク。

これが実によく目立つ、映える。

乳癌募金のピンク・リボンをイメージさせる。

Everyday Low Price!は、
ご存知、ウォルマートの代名詞。
今では、もちろんコストコも、
アルディやウィンコフーズも、
Everyday Low Price!一筋。

スーパーマーケットでも、
テキサス州のHEBやニューヨーク州のウェグマンズが、
Everyday Low Price!を、
採用、導入している。

そして、トレーダー・ジョーが、
忠実なEveryday Low Price!主義者。

いよいよ、最後の砦、
ホールフーズ・マーケットが、
Everyday Low Price!の実験を始めた。

それも創業以来32年ぶりの最高の伸びを示した四半期のあと。

Everyday Low Price!とは、
「1年間、同アイテム1プライスで売り続けること」
それも「特売」の前後の価格で。

つまりは、「毎日、特売価格」にすること。

ウォルマートは1980年からスタートさせ、
この政策をモノにするまで10年かかり、
それを成功させたときに、
米国ナンバー1の小売業となった。

ただし1980年から始めたのは非食品。

食品に関しては、1988年から始め、
7年かかって、成功と呼べる状況にこぎつけた。
その1995年以降、
ウォルマートは食品主体のスーパーセンターを、
主力フォーマットと定め、
2001年世界最大の企業となった。。

そのEveryday Low Price!実験を、
いま、ホールフーズ・マーケットが始める。

粗利益率36.3%のいま。

もう他の追随など、
「絶対に許さない」
ジョン・マッケイの心意気が見える。

マッケイは、
「コンシャス・キャピタリズム」を標榜する。
「意識の高い資本主義」。

それがEveryday Low Price!実験に、
現れ出た。

その心意気、
おそらく東京スカイツリーをも、
凌ぐかもしれない。

どこまで「前向き、上向き、外向き」なんだろう。
畏れ入った。

<結城義晴>

2012年05月21日(月曜日)

従業員と家族のための日曜休業「万代ファミリー・フェスティバル」

Everybody! Good Monday!
[2012vol21]

2012年第21週。
5月の第4週。

今朝の金環日食を、
日本中が楽しんだ。
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テレビに映った映像は美しかった。

私の家のベランダからは、
雲にかくれていて、こんな感じ。
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それでも、リアルとバーチャル、
両方で楽しみ、感動した。
日本国内では25年ぶり。
首都圏ではなんと173年ぶり。

つぎは、2030年6月1日の北海道。
これは18年後。
私は77歳の喜寿の年。

つぎに金環食を日本中で観測できるのは、
300年後の2312年4月8日。

何はともあれ、金環日食だった。

facebookにも、
各地の金環日食の写真や情報が、
寄せられている。

日本は、いい国だなぁ。
こころから、そう思う。

地域的に金環日食が見られるということではなく、
国民こぞって見るというマインドが、いい。

「花鳥風月」の国民性が強いことを、
あらためて思い知ることができる。
それがいい。

さて今日は、二十四節気の小満(しょうまん)。
「万物が次第に成長して、
一定の大きさに達して来るころ」。

梅雨の前の、
春と夏のちょうど間。
いい季節です。

山頂ぞ春風吾を雲にせよ
<朝日俳壇 いわき市・馬目 空>

いわき市の俳人の句であるところが、
とりわけ良い。

陽炎を抜け出せ己が手足かな
朝日俳壇より 北広島市・軽部 進>

この季節の俳句には、
自然との融合が詠まれる。

今週から3週間で、「入梅」。
今年は6月10日(日曜日)。
現在の「入梅」は、
実際の天候の「梅雨」とは関係のない暦日。

しかしそれでも、
今日の小満から入梅までが、
一区切りとなる。

その一区切りは、
季節のいい一区切り。

いい気分で仕事に邁進したい。

さて、昨日、私はインテックス大阪にいた。
万代50周年記念ファミリー・フェスティバルに、
ご招待を受けて、参加。

その交流模様を写真でお届けしよう。

会場は住之江区にあるインテックス大阪。
この会場を借りきってのイベント。

全ホール貸切で開催されるイベントは、
子のインテックス大阪でも、2年に1度程度しかない。

その広大な会場に、
2万7000人の万代ファミリーが集った。
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10時に開会式が始まるが、
開場は朝9時。

家族連れが次々にやってくる。

会場入り口には、
「50th 心から感謝」の立て看板。
万代のコーポレートカラーでデザインされている。
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「心から感謝」は私の口癖、常套句。

入口をはいると総合インフォメーション。
小さな子供連れには迷子札の配布など、
お店同様、きめ細やかな対応で出迎える。
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会場に入ると、
二人の幹部が出迎えてくれた。
常務取締役の西水啓介さん。
コーネル・ジャパン奇跡の2期生。
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そして取締役生鮮担当の阿部秀行さん。
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さらに万代ドライデイリー会のメンバーに遭遇。
各社1名が招待枠で参加。
皆、昨年の欧州視察に、その前のアメリカ視察などに、
ご一緒した仲間。

私の右隣は、万代執行役デイリー部長の黒田久徳さん。
前日と当日2日間にわたってエスコート役を務めてくれた。
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その隣はケイ低温フーズ社長の龍首文昭さん。

中央のガラス張りのインテックスプラザ広場に、
入場した人たちが三々五々、集まりはじめる。
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10時の開会式イベントを待ちわび、
白いラインにそって並び始める。
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イベント直前にはご覧の通り。
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この時点で、6000人の人たちが入場している。
それでも、阪神高速道路の出口は大渋滞、大混雑、
地下鉄は万代ファミリーで満杯だった。

「まだまだ会場に着けない人たちがいます」
と事務局からの情報。
その頃、プラザの2階の通路に設けられたステージ横で、
加藤徹社長が法被姿に。
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法被の後ろには「50周年感謝」の文字。
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そして10時。
いよいよスタート。
司会は、関西テレビの人気キャスター山本浩之さん。
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はじめに、法被姿の女性社員さんたちのパフォーマンス。
両手のボンボンを振りながら笑顔でエレベーターを駆けあがる。
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51歳従業員の皆さんが右側のエレベーターから。
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20代従業員の皆さんは左側のエレベーターを。
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そして、全員がバックダンサー風にステージに勢ぞろい。
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加藤社長はそんな女性社員の皆さんをねぎらって、
駆けながら全員とハイタッチ。
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そして、ステージに上がった途端に、大きな音とともに、
ジェットスモークマシンによる白煙の演出。
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加藤社長は満面の笑顔で開会のあいさつ。
「50周年を迎えられたのも、
万代で働く皆さんおかげ。
今日一日、心ゆくまで楽しんでください」
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さらに、握りこぶしをあげての檄。
「次の100周年に向かって頑張っていこう」
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下から仰ぎ見ていた人たちの目にも、
力強い握りこぶし姿が映った。
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プラザ会場を埋め尽くした社員とその家族たち。
この万代ファミリーの結束こそが、
この会社の強みである。
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開会式では、お二人を功労者として表彰した。
3代目社長の野村稔さんと、
4代目社長の下元慶朗さん。
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皆の拍手に応えるお二人。
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そしていよいよ、
加藤社長が片手をあげて、
高らかに開会宣言。
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その瞬間、銀色のテープが舞った。
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開会式を無事に終え、
加藤社長と功労者のお二人との記念撮影。
左が下元さん、右が野村さん。
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私もステージに上がって、
加藤社長と固い握手。
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わずかわずか20分ほどの開会式だったが、
ファミリーの熱気に包まれた、よい進行だった。

開会式を終えると、参加者はそれぞれ、
お目当てのブースに散らばっていく。
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アミューズメントエリアには、
子供たち向けのアトラクションが揃っている。
なかでも、天井にとどかんばかりの恐竜の滑り台が目玉。
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恐竜の舌が滑り台。子供たちは大喜び。
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もちろん幼児のためのアトラクションも、
たくさん用意されている。
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スポーツエリアでは、
野球ゲストの矢野燿大(あきひろ)さんのトークショー。
元阪神の人気キャッチャー。
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福岡生まれの阪神ファンを自称する私は、
もちろん矢野さんの話を、面白く聞いた。
凄い人の列で、遠くからだったけど。
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この後、サッカーゲストの元セレッソ大阪の森島寛晃選手、
バレーボールゲストの堺ブレザーズのメンバーが登場し、
ショーアトラクションが催された。

その会場で、常務の谷康一さんに遭遇。
コーネル・ジャパン「奇跡の2期生」。
現在は、㈱トドクックの代表取締役。
同社は食材宅配サービスをする万代の関連会社。
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「一日一麺」のラーメン人気ブログを書き続け、
毎日2キロの水泳を欠かさない。
スポーツエリアに似合う男。

おまつりエリアでは、
最初のだんじりが始まっていた。
小型の山車を子供たちが引いて楽しんでいる。
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こちらは本物の山車。
お囃子に合わせ、子供が器用に舞っている。
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おまつりエリアで出会ったのが、
ご両親を連れての親孝行中の山口成樹さん。
コーネル・ジャパン「実行の第3期生」にして、
システム部シニアマネージャー。
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おまつりエリアでは壁面いっぱいに
35種40ブースの飲食屋台と、
31種40ブースのゲーム屋台が出店。
これらはすべて素人の事務局スタッフが運営。
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レストスペースで食事を楽しむ人たち。
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参加者には、事前にプレイチケットや飲食・お買物チケット、
お弁当引き換え券などが配られていて、
この日は、お金が一切かからないようになっている。

プラザ広場の大型スクリーンには、
コンサートエリアのライブ中継が映し出される。
ちょうどEvery Little Thingのステージ。
抽選でもれた人たちが、見入っている。
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ライブを終えたELTのお二人の楽屋を訪問して、
加藤さんと一緒に記念写真。
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大型スクリーンでは、
全店の店長たちが独自に作ったメッセージを流していた。
写真は休憩エリアのTVモニター映像。
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大がかりなアトラクションもあるが、
万代社員たちの手作り映像もある。
これがいい。

たとえばプラザ広場にあるメッセージボード。
参加した家族たちが自由にメッセージを書き込める。
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昼時になると、レストスペースも満席になり、
あらゆる場所で食事をする人たちが目についた。
皆、ファミリーだから人目を気にする必要がない。
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運営事務局によれば、この日のために、
大阪中のレンタル椅子を借りたという。
「今借りようとしても、大阪にはないです」

そして私が、楽しみにしていたイベントが始まる時刻。
そう、AKB48の東日本大震災チャリティコンサート。
コンサートの前の彼女たち。
それをカメラで撮影する、オタクと化した不届きな私。
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会場は子供たちでいっぱい。
なぜなら、18歳未満の子供をもつ家族を対象に抽選したから。
それでも6000人の席に2倍の応募があった。
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大歓声の中、コンサートがスタート。
私も真ん中の席で、大いに楽しんだ。
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クライマックスは、
加藤社長が壇上に上がり義援金を手渡したとき。
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コンサートを終え、楽屋を訪問した加藤社長。
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奥様、息子さん夫妻、お孫さんと、
加藤ファミリー勢ぞろいで記念撮影。
子供たちが、ことにうれしそうだ。
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万代幹部の皆さんも記念撮影。
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私もAKBに囲まれて、記念写真。
熱心なファンの方には申し訳ないが。
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しかも、後で、
16人全員のサインまでいただいた。
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ファンの方に本当に申し訳ない。
しかしこれは、譲れない。

一方、その後の財津和夫さんコンサート。
こちらはややアッパーエイジ向けか。
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それでも、私ぐらいの年代には、
懐かしい曲が多い。
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楽屋で加藤社長、不破栄副社長と一緒に、
記念撮影。
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財津さんは福岡出身。
私も福岡生まれ。
財津さんにそんな話をした。

そしていよいよ、
フェスティバルも大詰め。
事務局本部の楽屋では、
全店の店長が集まり、
人文字用のパネルをもって練習中。

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全体指揮をしているのは、常務の西水さん。

閉会式が行われたのはコンサート会場。
はじめにお楽しみ抽選会。

山本キャスターの司会で、
3人の取締役が壇上に上がった。

左からドライ・デイリー担当の磯田雅人さん、
生鮮担当の阿部秀行さん、
店舗運営部担当の下岡太一さん。
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そして閉会の挨拶は山下和孝副社長。
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「2022年、5000億円に向けて頑張ろう!」

最後に会場全員と唱和。
「アイラブ万代!!」

閉会式もフィナーレ。
ゆずの「栄光の架け橋」に乗って登場したのは、
先ほどの全店長。
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「東大阪から関西へ」
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「5000億円にチャレンジ!」
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そう読める。
会場からは割れんばかりの拍手だった。
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もちろん、加藤さんも不破さんも、私も、拍手。
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加藤社長に万代50周年を祝い、
ご招待いただいた感謝をこめて再び握手。
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最後の最後に山下さん、下岡さんと握手。
企画段階から、この日の運営まで、
営業サイドとしてずっと携わってきたお二人。
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日曜日を全店休業にして開催された万代ファミリー・フェスティバル。

社員と従業員に、そしてその家族に会社が感謝した一日。
社員、授業員は、自分の仕事を支えてくれる家族に感謝した一日。
万代ファミリーがそれぞれに「心から感謝」しあったこの日。
それは、すがすがしい一体感をつくっていた。
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「心から感謝」
皆さんも、
Good Monday!

<結城義晴>

2012年05月20日(日曜日)

ジジとAKB48[日曜版2012vol21]

ジジです。
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いつもボクのブログは、
おひるすぎにはアップします。

でも、きょうは、
夜。

なぜかといえば、
ユウキヨシハルのおとうさん、
きのうから、いないからです。
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どこにいったのかなぁ。
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オオサカです。
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Mandai Family Festival。

2万7000人の人があつまる。
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Mandaiの従業員のひとたちとそのファミリー。

カトーさん。
けさの開会を宣言。
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いろいろのイベントがあって、
たのしくなります。
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コンサートエリア。
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AKB48。
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ボクも、おどります。
「I love you~♪」
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「Heavy Rotation♪」
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AKBは東日本大震災へのチャリティで、
きてくれました。
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すばらしかった。

おとうさんも、
AKBとPhotograph。
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ほかのアーティストも。
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Every little thing。
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そしてザイツ・カズオさん。
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ザイツさんとも、
楽屋で写真。
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それだけではありません。
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キョウリュウ・スライダー。
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こどもたちが、
めいっぱいたのしんだ。

スポーツ・エリア。
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つかれたら、やすみます。
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おなかがすいたら、
たべるものも、
たべるところも、
あります。
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ボクも、たべたくなった。
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ファミリーで、
いちにちじゅう、
たのしむ。

いつも、日曜日には、
お店が開いています。

mandaiのひとたちは、
日曜日にファミリーで、
あそぶことがむつかしい。

だから50周年のことし、
日曜日に150のお店を、
ぜんぶおやすみにして、
ファミリー・フェスティバルの日にした。

すべてのひとにとって、
たのしい日だった。

フィナーレは、
店長さんたちの人文字。
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完成した人文字は、明日、
おとうさんのブログで、どうぞ。
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おとうさんも、
たのしんだ。

そして、いろいろと、
かんがえた。

でも、AKB48。
やっぱり、よかった、らしい。

<『ジジの気分』(未刊)より>

2012年05月19日(土曜日)

イオン夏の開店2時間繰り上げと万代ファミリーフェスティバル前夜

フェイスブックがナスダックに株式上場
世界最大のソーシャル・ネットワーク・サイト。

公募・売り出し価格は38ドルで、
初値は42.05ドル。
約11%上回った。

しかしその後、株価は伸びず、
時価総額は、約1040億ドル(約8兆3000億円)

「いいね!」はつけられず、と、
テレビニュースは皮肉る。

日経新聞の予測では、
市場からの調達資金額上限は、
約184億ドル(約1兆4500億円)

これは2004年上場のグーグルを上回る。
グーグルは約19億ドル。

日経新聞は巻頭コラム『春秋』で、
グーグルへの批判を披露。

「上場後も創業者のマーク・ザッカーバーグ最高経営責任者が
議決権の過半を握って会社を支配することへの批判がある」

「影響力の大きい情報インフラを
一個人が牛耳ることへの不気味さも、
批判の声の背後にあるだろう」

しかし企業経営という側面から考えると、
時価総額が1兆円を超えようと、
「インディペンデントたれ」という指摘がよろしいと思う。

9億人の人々が、
互いのコミュニケーションを図ることができるシステム。
しかしそれを運営する企業の意思決定は、
ザッカーバーグという創業者が行う。

何が悪いのだ。

ザッカーバーグだけでなく、
そう考えるだろう。

私もfacebook愛用者。
ザッカーバーグを応援したくなる。

そしてfacebookを使えば使うほど、
時間の感覚が薄れる。

イオン開店時間を午前7時にする。
2時間早める意欲的な試み。
日経新聞の記事。

ただし、6月1日から約3カ月間。
業態は総合スーパー「イオン」と、
食品スーパーマーケット「マックスバリュ」など。
全国約1100店に及ぶ

あらかじめイオンは実験していた。
昨年、168店で午前8時開店とした。
1時間早めた。

今夏はそれを大幅に広げる。

理由は二つ。
第1は、今夏の電力不足
ご承知のように、国内の原子力発電所がすべて停止。
そこで顧客の来店時間を少しでも朝にスライドさせ、分散させて、
ピーク時間帯の電力使用量を減らすという趣旨。

第2は、夏の早朝営業で、
この時間の需要を喚起する。

これは大いに可能性がある。

ただし閉店時間は変わらない。
だから電力使用量は多くなるのでは、という反論に対しては、
発光ダイオード(LED)照明採用によって、
同社全体では昨年と同等か減る見込み。

これは、とても、良い試み。
ちょっと広がるだろう。

さて私は今日、
大阪へ出張

そのために立教大学院結城ゼミを欠席。
代わりにOB諸君諸嬢が指導役を務めてくれて、
良いゼミが開催された。

結城ゼミに感謝。

新大阪で出迎えてくれたのは、
コーネル大学RMPジャパン第2期生の黒田久徳さん
㈱万代執行役デイリー部長。
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向かったのは、インテックス大阪。

ここで明日、万代の50周年記念イベントが行われる。
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名づけて「Mandai Family Festival」
社員とその家族を中心に、OB、一部取引先を集めて、
約2万7000人が集う大きな「お祭り」。

今日はその準備の日。
幹部社員が勢ぞろいし、明日の運営の確認を行う。
何しろ広大なインテックス会場を全館借り切っての大イベント。
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私はその準備を視察。

中に入ると顔なじみの面々が出迎えてくれた。
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執行役総務部長の黒田智さん(左)と
執行役惣菜部長の吉川英樹さん

こちらは今月末のミドルマネジメント研修会に参加する皆さん20120519223656.jpg
顔合わせの記念撮影。

そして加藤徹社長と固い握手
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加藤さんと一緒に、会場をつぶさに視察。
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まず、コンサートエリア。
明日はアーティスト3組が登場する。
その名を聞いて今から私も楽しみだ、
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その中の一人、財津和夫がリハーサルをやっていた。
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アミューズメントエリア。
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子供たちのための遊園地。

恐竜の滑り台やキャラクターコーナーなど、
さまざまなキッズアトラクションが設けられている。

スーパーマーケットで仕事していると、
残念ながら小学生の子供たちを、
遊園地につれていける機会は、多くはない。
だから万代ファミリー・フェスティバルで、
遊んでもらおうという趣旨。

そしておまつりエリア。
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若宮神社から直接借り出した山車。
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広場では、パネル展示。
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万代の全社員の顔写真でモニュメントがつくられている。
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今週まで商人舎アメリカ視察研修会に参加してくれた
人事部マネジャーの早川博満さん(右)。
そして執行役人事部長の河野竜一さん
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最後に取締役ドライ・デイリー担当の磯田雅人さんと、
festival運営責任者の前田仁さん
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万代はこのフェスティバルのために、
150店全店を、
日曜日の書き入れ時に休業とする。

家族サービスのためだ。

営業していれば上がる売上高は、
1日で7億円を超える。
しかしそれでも、日曜日でなければ、
家族と一緒に楽しめない。

だから「日曜日のファミリー・フェスティバル」。
これはUIゼンセン同盟流通部会でも、
大きな話題になっている。

一日の終わりは、万代のボードの皆さんと、
定宿のリーガロイヤルホテル堺で中華を堪能。
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前列は加藤社長と山下和孝副社長
後列は不破栄副社長(右)、
古川敏明社長室長(真ん中)。
そして前田さん。

明日の万代ファミリー・フェスティバルには、
私も招待された。

今日は視察と取材。

明日は、一緒に楽しむことにしよう。

皆さんもよい日曜日を。
今週もこのブログを読んでくださって、
ありがとう。

心から感謝。
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私の口癖。
<結城義晴>

2012年05月18日(金曜日)

ドラッカーの分身・上田惇生から学習院DSCM上田隆穂までの一日

ご迷惑、ご心配をおかけしております。
アメリカ・ラスベガスから帰ったのが、
一昨日の夜。

翌朝の昨日、発熱して、
昼ごろには38.7℃まで上がった。

それをなんとか今朝、
36.3℃まで下げて、
活動開始。

とにかく布団や毛布をかぶって寝ること、
その時間をつくること。

それから水やお茶、スポーツドリンクを、
大量に飲み続けること。

必ず汗をかくから、
こまめに着替えすること。

そうして一昼夜じっとしていると、
熱を下げることができる。

今回も、この方法で、
熱は下がった。

しかしちょっと、ふらふらする。
それは仕方がない。

そんな状態で、大宮まで。
妙蓮寺から東横線に乗って、
横浜駅へ。

そして湘南ライナーに乗り換えて約1時間、
大宮に着く。
湘南ライナーはグリーン車に乗る。

立教大学大学院・結城ゼミOBの猪股信吾さんも、
facebookに、こう書いている。
「幕張方面や横浜方面への移動の際、
普通車が混んでいて、ゆったり座れないと、
迷わずグリーン車に乗ります。
たかだか750円で45分~60分の、
仕事場を確保できるのであれば、
まぁ、飲みたくもないアイスティーに500円近く支払うよりは、
移動しつつ、一定の快適な場所を確保でき、
仕事が進むのは幸せですよ。
その代り、他で、いろいろ工夫して、切り詰めて、
お財布のつじつま合わせますけれどね」

この合理精神。
ビジネスマンとして、
リーダーとして、
極めてよろしいと、
私も思う。

さて湘南ライナーで大宮に着いたら、
パレスホテル大宮へ。

上田惇生先生と面談。
ご存知、ドラッカーの「日本の分身」と言われ、
ほとんどのドラッカー本を翻訳している。
商人舎エグゼクティブ・コーディネーターの川勝利一さんが同席。
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川勝さんは、その上田先生から、
最も厚い信頼を受けている側近。

上田先生とお会いして、話していると、
熱は吹っ飛ぶし、元気が出てくる。

「人間は60歳からが本番です。
それまでは準備段階」
そう言っていただくと、
ますます元気が湧いてくる。

「ドラッカーがあの『マネジメント』を書いたのは63歳のとき。
ドラッカーの著書の大半が60歳以降のものです」

まだまだ頑張らねばと、元気が出てくる。

上田先生の訳本『マネジメント・エッセンシャル』は、
100万部を刷った。
経営書としては信じられない奇跡的な部数。

90万部売れてから、10万部を増し刷りしたから、
「まだまだ倉庫に山ほど残っているけどね」
と、上田先生。

少年漫画『ワンピース』の主人公は、
モンキー・D・ルフィーというが、
このDはドラッカーのDだという。

上田先生は仕入れたばかりのこのエピソードを、
ほんとうにうれしそうに話してくださった。
ワンピースは世界で2億6000万部が売れた。
これも奇跡的数字。

ドラッカーに通ずるもの、みな売れる。
そんな本当の異常現象が起こっている。

その上田先生とは、
商人舎ミドルマネジメント研修会
最後の打ち合わせ。
5月29・30・31日の2泊3日。
完全合宿制。
上田先生には最終日の31日に、
締めの講義をしていただく。

そうめったに聞くことのできない講義。
しかも上田先生が半分の時間は、
一人ひとりの質問に丁寧に答えてくださる。
最後の募集中。
是非のご参加を。

上田先生から、
今日発刊の最新本をいただいた。
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サインが添えてある。
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私はアメリカから持ち帰った『ザッポス伝説』の原書を、
先生にプレゼントした。

打ち合わせが終わって、ランチ。
上田先生ほか全員がおいしそうな北海チラシ、
私は、特別に作ってもらった温かい稲庭うどん。
お腹にやさしく沁みておいしかった。

楽しい食事をおえて、
再び湘南ライナーで横浜にとんぼ返り。

10日ぶりの事務所で、
スタッフとの打ち合わせ。

それを済ませると、再び、
東京・赤坂のホテル・ニューオータニへ。
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夕方17時半から、
日本チェーンストア協会の通常総会記念パーティ。

会場入り口では、会長、副会長、理事の皆さんが勢ぞろい。
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私も最後に並んで清水信次会長をはじめ、
皆さんにご挨拶。
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会場はごらんのとおり、大盛況。
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今回、役員改選があったが、
会長には清水信次さんが再選された。
㈱ライフコーポレーション会長、
国民生活産業・消費者団体連合会会長。
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その清水会長の開会のごあいさつ。
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「日本は世界一いい国民、いい国。
終戦の時、昭和天皇の玉音放送を聞いて、
耐えがたきを耐え、忍びがたきを忍んで、
ここまで復興し、振興、発展してきた。
しかし戦後政治は、66年で33人の総理大臣が生まれた。
ドイツはそれに対して8人の首相。
いまの政治家は『後ろ向き、下向き、内向き』だ。
50年先、100年先のビジョンをもって、
世界一優秀な官僚を使いこなして、
閉塞された日本を復活させてほしい。
そういった考えならば、消費税でもなんでも協力する」

「まるで、総理大臣の大演説ですね」
私は隣にいたイオン㈱岡田元也さんにささやいた。
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㈱ヤオコー川野幸夫会長、
㈱大創産業・矢野博丈社長
も、
並んで、清水さんの大演説を、頼もしそうに聞いていた。
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清水さんにつづいて、
農林水産省・筒井信隆副大臣の挨拶。
悪いけれど、清水演説の前では、
まったく説得力を失っていた。
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自民党・谷垣禎一総裁も、挨拶。
こちらも清水演説の前に、
早々と切り上げて退散。
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このことで逆に、
清水さんが指摘した政治の「後ろ向き、下向き、内向き」が、
露わになってしまった。

乾杯の音頭は、
サントリービア&スピリッツ㈱田中保徳社長
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「清水会長のバイタリティは日本の宝です。
われわれも負けずに頑張りましょう」

㈱カスミ会長の小濵裕正さん、
㈱平和堂社長の夏原平和さん
と、
にこやかに写真。
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小濵さんとは最近、facebook仲間。
夏原さんはアメリカ研修などでお世話になっている。

イオン㈱名誉会長相談役の岡田卓也さんと、
㈱日本リテイリングセンター代表取締役の渥美田鶴子さん。
田鶴子さんはもちろん、故渥美俊一先生の奥様。
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三菱食品㈱特別顧問の廣田正さん。
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日本スーパーマーケット協会専務理事の大塚明さん。
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そして㈱ライフコーポレーション専務取締役の並木利昭さんと、
商人舎エグゼクティブ・プロデューサー松井康彦
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そして常務理事の小笠原荘一さん。
小笠原さんはこのたび、退任される。お疲れさまでした。
お世話になりました。
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乾杯の音頭のあたりで、
私は辞して、
目白・学習院大学へ。
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今日から、学習院マネジメントスクール開始。
正式名称は「2012DSCM基礎コース」。
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はじめに学習院大学名誉教授・湯沢威先生のご挨拶。
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そして私の担当は「流通概論」。
タイトルは「潮目の変わる時代の流通概論」。
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病気明けということもあって、
今回は静かにスタート。

しかしだんだん熱が入ってくると、
どうも止まらない。
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午後6時40分から9時まで、
2時間20分、語りきった。
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アメリカから帰ったばかりで、
その話題が出過ぎることを気にかけての講義。

それでも、直前の日本チェーンストア協会でのトップの顔のイメージが、
私の頭に残っていた。

ライフコーポレーションとヤオコーの業務提携。
アークスのM&A戦略。
イオンによるマルナカの吸収。
ビックカメラとコジマの統合。
「パラダイムの転換」が急速に始まっていることを、
講義しながら、自覚していた。

講義終了後は、ポット・ラック。
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簡単なパーティと懇親。

4人の受講生が選ばれてスピーチと中締め。

最後に全員で写真。
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今年は、メーカーを中心に20人の受講生。
それも飛び切りの優秀社員ばかり。
ほぼ1年、それぞれに大きな成果を期待したい。

そしてこのスクール所長の上田隆穂先生と固い握手。
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上田先生は学習院大学経済学部長で教授。

考えてみると今日は、
上田先生に始まり上田先生に終わる一日だった。

学習院の夜のキャンパスの風、
さわやかだった。
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私には、今日の仕事を、
何とかやり遂げた満足感が残った。

「後ろ向き、下向き、内向き」
このマインドから脱すべし。

すなわち、
「前向き、上向き、外向き」
ただし清水さんの言う如く、
日本人らしく「礼儀正しく、お行儀よく」。
これです。

<結城義晴>

[追伸]
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