結城義晴のBlog[毎日更新宣言]
すべての知識商人にエブリデー・メッセージを発信します。

2012年07月31日(火曜日)

ヤオコー「研修室付き社員寮」と万代「ドリームワールド」の子供達招待

日本は、暑い。
もう少しして入道雲など出てくれば、
のんびり、ゆったりした夏となるのだが。

ロンドンは、熱い
やっと女子柔道で日本初の金メダル。
57キロ級の松本薫。
闘争心が顔に、姿に、
湧き出ていた。

終ってから急に女らしくなった。
それがとてもよかった。

私も深夜まで観戦した体操男子団体は、
最後の最後の演技者・内村航平のあん馬に関して、
審判団が一度出した得点を訂正、
最終順位4位が劇的な銀メダルに変わった。

日経新聞の「五輪欄」で、
塚原直也が書いている。
「ミスの原因を探ると、
やはり『緊張』の2文字に行き着く」。

「日本は『緊張』を
『いい意味の緊張』に
変える技術がなかった」

「『失敗してもいい』といった開き直りが見えず、
どこか守りに入っているようだった」

体操の中継を見るのが、
私も怖かった。
見る側、応援する側も、
守りに入っていた。

それにしても最近の体操は、
リスクが大きすぎる。

塚原の見解。
「克服するためには
血のにじむような努力が必要になってくる」
やはりそれしかない。

現在のところメダル獲得数は、
色を関係なく勘定すると、日本が11個。

中国とアメリカの17個の次に多い。

銀メダルでも銅メダルでも、
勝ち取るのはたいへんなことだ。

メダル数第3位。
誇ってよいし、
日本の若者はすごい。
信じ続けよう。

さて小売業2強のニュースが日経新聞に。
まず「イオンが仮想商店街」。
今日の記事。

イオンモールが9月上旬に、
「イオンモールオンライン」を立ち上げる。

最初は130社が参加。
リアル店舗のショッピングセンターに出店するアパレルが中心。
将来は1000社規模の参加を見込む。

イオンの狙いは、
リアルとネットとの融合。

横浜市の専用物流拠点から、
最短で2日後、追加料金を払えば翌日に、
商品が届けられる。

一方、セブン-イレブンは2013年度に、
コンビニ新店を1500店以上出店。

これも昨日の日経の一面記事。

こちらはリアルの充実で、格差を広げる。
今年度計画は1350店。

3期連続過去最高を更新。

出店パターンはほとんどが、
FCCタイプと言われる経営委託店。
つまり物件と建物をセブン-イレブン本部が用意し、
加盟者は雇われ店長のような形で店を開く。
これによって、出店スピードが飛躍的に早まった。

セブン-イレブンのシェアは、
2011年度で35.7%。

それをさらに高めていく。

そんな新店の平均日販は、
2009年度52万5000円だった。
それが今年3~5月は60万3000円に上昇。

2011年に鹿児島県に出店、
今年度は秋田県。
出店し始めると、
弁当・惣菜センターをつくって、
100店、200店とドミナントを築いていく。

2014年度末までに18工場が新増設される。

これでセブン-イレブンの国内未出店地域は7県。
四国4県と青森、鳥取、沖縄。

セブン-イレブンには、
飽和が待っている。

米国ウォルマート・スーパーセンターと同じ。
それを同社はおくびにも出さないが、
この出店の急速化は、
何を意味しているのだろう。

もうひとつニュース。
「ヤオコー、研修室付き社員寮」。
今年8月、研修施設併設の若手社員向け寮が開設される。
「業界トップクラスの労働環境、雇用条件の実現」
ヤオコーが今年策定した中期経営計画に掲げた目標。

埼玉県坂戸市の社員寮には、
30歳までの社員100人が入居できる。
1階には研修室が設けられ、
料理教室や英語学習室などが併設される。

業界リーダー企業として、
産業の地位を上げる。
それを「実践躬行」。

私、こういった政策、大好きだ。
心から尊敬するし、応援したい。

さて昨日30日は、大阪。
大阪南港ATCホールで、
万代ドリームワールドを視察。
28日の土曜から開催中。

万代ドリームワールドは、
お客さま向けの人気イベント。
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2008年から毎年行われ、今年で5回目。
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全店の顧客から抽選で1万2000名の親子を招待し、
さまざまなアトラクションやゲームで楽しんでもらう。
万代の取引先メーカーや卸が運営主体となって、
催し物を企画し、ブースを出展し、お土産をプレゼント。
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もちろん、万代の幹部・社員たちも一緒になって、
お客さまにサービスする。
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今年は万代50周年イヤーだが、
それを記念し、3日間の開催とした。
3日目の月曜日には、
大阪府の施設の子供たちを、
600名ほど特別招待した。

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万代側がバスを用意して、
送り迎えし、会場で楽しんでもらって、
帰りにはお土産などもプレゼントする。

私が会場に着くと、
加藤徹社長をはじめ、
幹部の皆さんが出迎えてくれた。
入口で加藤社長と記念写真。
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朝、開場したばかりだったので、
入場者は少なかったが、
普段こういった楽しみの少ない子供たちが、
ゲームに興じ、走り回って、楽しんでいる。
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日本アクセスのブースでは、
サッカーゴールのゲーム。
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一番奥のホールでは、
大きな風船のアトラクション。
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その横には「食育コーナー」。
野菜のお絵かきコーナーもある。
鰻やどじょう、金魚、生きた蛸までが、
ビニールのいけすに入れられ、
金魚すくいどじょうすくいをしたり、
触って遊んだりすることができるコーナーも。
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特設ステージでは歌と踊りのアトラクション。
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子供たちは、本当に楽しそう。
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各ブースのキャラクターも子供たちを楽しませる。
私の隣はTAMANOIくん。
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この3日目のボランタリー・イベントは、
マスコミに報道されていない。
しかし「それが50年の感謝」。
加藤さんはいたって謙虚に、そう語る。

ATCホールには常設のモンスター研究所がある。
ロボットのモンスターが展示された迷路を、
研究員に案内されながら、
ちょっとしたアクシデントのスリル観を楽しむという趣向。
こちらも、招待者たちは無料で見学できる。
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ロボットのティラノザウルス。
よくできていて、迫力満点。
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記念撮影ポイントで私も1ショット。
結構、面白かった。
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万代は50周年の今年、夏休み期間中、
このモンスター研究所に特別協賛している。

こちらは、ホールの2階奥に積まれた子供たち向けのお土産品。
帰り際に1人1人に配られる。
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最後に、加藤社長、山下和孝副社長(左)、不破栄副社長(右)と写真。
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午後は、兵庫県西宮市前浜のミリオンタウンを視察。
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6月22日にオープンしたばかり。
1階に万代西宮前浜店、
2階にしまむら
が入っている。
このセット、「関西では最強」との噂。
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その店舗報告は今週後半の予定だが、
700坪強の売場には意欲的な取り組みが随所にある。

ヤオコー川越的場店とはまた違った試みだが、
それと並ぶ2012年最高レベルの店舗であることは間違いない。
ミリオンタウン支配人・西宮前浜店長の藤本誠次さん。
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頑張ってください。

万代の売場を巡っていたら、
突然声をかけられた。
千代田章さん。
2階のしまむらで働いている。
私を見かけて、探してやってきてくれた。
『お客様のためにいちばん大切なこと』の愛読者。
記念に握手。
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昨日1日、いつものように、
エスコートしてくれた執行役デイリー部長の黒田久徳さん。
コーネル・ジャパン3期生。
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第1回USA研修会に参加してくれた商人舎ファミリーの1人。

東のヤオコーは、
「業界トップクラスの労働環境、雇用条件の実現」を目指す。
西の万代は、
「日本一働きたい企業」を標榜しつつ、社会貢献も怠らな
い。

暑い暑い日本の夏に、
いい気分の催しに参加して、
元気が湧いてくる。

<結城義晴>

2012年07月30日(月曜日)

この世で最もつらい仕事「考えること」(エマーソン)の強みを発揮したい

Everybody! Good Monday!
[2012vol31]

2012年第31週。
7月最終週にして、8月第1週。
ああ、もう8月か。

そんな感じ。

ロンドン・オリンピックは、
真っ盛り。

来週の8月8日から、
第94回全国高校野球選手権大会開始。

8日から12日までは、
オリンピックと甲子園が重なって、
えらい騒ぎです。

しかしそれもいいこと。
第1に暑さを忘れることができる。
第2に日本人であることを強く意識する。
第3に自分も体を動かそうという意欲がわく。
などなど、自分に引き付けて思うだけでも、
いいことばかり。

しかし暑い暑い日本の夏だから、
それなりの情緒もある。

雨の夜ののちのこの夜の蛍愛し
〈日経俳壇 魚津・坪川正〉

夜の蛍を愛でる。

麦の穂に触れなんとして夢さめる
〈日経俳壇 福島・桜声〉

麦の穂に何か秘められているものがある。

水ようかんの角を掬えば小皿から
聖なるものの消え失せにけり

〈同 小金井・越田慶子〉

水羊羹の角に聖なるものが宿っている。
小さなこと、小さな現象に、
目を付け、気を配り、考える。

日本らしくて、これもいい。

さて、 昨日の日曜日の日経新聞一面トップ記事。
「日本、首位9品目に減少」

日本経済新聞社の2011年「主要商品・サービスシェア調査」。
しかしなぜ「9品目に減少」という見出しをつけるのかな。
世界シェア50品目のなかで、
日本企業が首位に立つのは9品目だった。
これは前年より2つ減少。

第1位はアメリカの19品目。
日本は第2位。
第3位が韓国で8品目、
第4位は中国の6品目。

しかし日本・韓国・中国の極東3国で、
50品目中23品目。

調査対象の50品目で、
上位5位以内に入った日本企業は63社。
米国は74社。
韓国が32社で、中国が24社。

さらに前年よりもシェアを拡大した企業の数、
日本28社、韓国22社、中国15社。

まだまだ日米がリードしているし、
極東が一つの経済圏をつくったら、
世界を先導できる。

アジアの将来は暗くない。
そんな気分だ。

日本の強みは、
ものづくりを支える生産設備、
さらに設計・生産に経験やノウハウが必要な精密機械。

多関節ロボットのファナック、
フォークリフトなど産業車両の豊田自動織機、
上位3位を独占するデジタルカメラのキヤノン、ソニー、リコー。

「考える」ことに強みを持つ。
私たち日本人の力。

エマーソンが書いている。
「考えることはこの世で
最もつらい仕事である。
だからそれをしようとするものが、
これほど少ないのである」

アメリカ合衆国の作家でエッセイストで詩人。
思想家、哲学者でもある。
ラルフ・ワルド・エマーソン(Ralph Waldo Emerson)

私に絡めて言えば、
原稿書きという仕事は、
この世で最も生産性の低い仕事である。
考えることだからである。

もちろんしゃべるように書き散らし、
それを他の誰かにきちんとした文章に直してもらう類の人間は、
考えることを置き忘れて、書いている気になっているが、
それは本当に考えていることにはならない。

そういう輩に多いのが、
盗作や著作権侵害であるが、
「最もつらいこと」から逃げずにいれば、
それは他にできないイノベーションとなる。

ロシアの作家ゴーゴリの『外套』。
考えることを放棄した主人公の話。

しかし辛い仕事を拒否する者が多いからこそ、
それを成し遂げることができる者の価値が高まる。

ピーター・ドラッカー。
「あなたは何によって憶えられたいか?」

「最もつらい仕事をし続けたことによって」
辛い仕事とは、「考えること」に限らない。

胸を張ってそう答えられるよう、
今週も励みたい。では、みなさん。
Good Monday!

<結城義晴>

[追伸①]
今週の私のスケジュール。
今日の月曜日は大阪。
万代ドリームワールド視察。

明日の火曜日は、
カスタマーコミュニケーションズ取締役会。
夕方、三菱食品特別顧問の廣田正さんと会食。

8月に入って、1日には、
このブログで、
第1回商人舎ミドルマネジメント研修会の報告。
修了者のなかでS評価を獲得した12人を紹介する予定。

その後、2日の夕方から入って、
3日、4日は軽井沢で静養。
やっと休みを取ることができる。

[追伸②]
秋の商人舎USA視察研修会。
Specialコース募集中

旅程はダラス・ワシントン・ニューヨーク。
10月30日から11月6日までの8日間。
是非のご参加を。

2012年07月29日(日曜日)

ジジとロンドン・オリンピック[日曜版2012vol31]

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おはようございます。

おとうさん、おとうさん。
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ジジです。
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あれが、はじまってますし、
あれも、きてますよ。
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あれは、オリンピック。
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もうひとつのあれは、
ニュース・ペーパー。
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ほら、これです。
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はやく、おきてください。

ロンドン・オリンピックの開会式は、
過去最高だったそうです。

ハイライトは聖火入場。
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聖火点火。
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その聖火が、
空中にうきあがりながら、
ひろがっていく。
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そして、また、
ひとつになる。
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まんなかに聖火。
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すばらしい。
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それからすぐに、競技がはじまった。

チャールズ皇太子。
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ロンドンの森のなかをはしる自転車競技。
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ワクワクしてきます。
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ニッポンの期待がかかるサッカー。
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なでしこジャパンは、
金メダルをねらっています。
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それからもう銀メダルをもらったひとがいます。
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女子ウェイトリフティング。
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ミヤケさん。
おめでとう。

それからとてもおおきな期待がかかるもの。
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体操。
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ウチムラくん。
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おとうさんも、小学校から高校まで、
体操、やってました。
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だからウチムラくんのすごさ、
よくわかります。
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でも、ウチムラくん、
ちょっと、しんぱい。
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はじめは、しっぱいばかり。
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でも、きっと、
やってくれます。
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ウチムラくんだけではありません。
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おとうさんは、
ニッポンの若者に、
期待をかけています。
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メダルをとっても、メダルはとれなくても、
ニッポンの若者たちはみんな、
たんたんとしつつ、
どうどうとしているにちがいありません。

そのたんたん、どうどうを、
しずかにみている。

それがこれからの12日間です。

<『ジジの気分』(未刊)より>

2012年07月28日(土曜日)

ロンドン五輪開幕、日本のメダル獲得数増加で、商売繁盛になるのか?

ロンドン・オリンピック開幕。
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第30回目の夏季オリンピック。

ロンドン開催は、世界最多の3回目。

第1回は、第1次世界大戦前の1908年、
第2回は第2次世界大戦後の1948年、
そうすると今年2012年の第3回目の開催には、
何か意味があるのかと考えたくなる。

日本のオリンピック初参加は、
1912年のストックホルム。
だからちょうど「100周年」。
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今回初めて、全204カ国・地域の「男女参加が実現」。
開会式の入場行進を眺めながら、
ああ、やっと「男女同権が成った」のかと思う。
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さらに8月12日の閉幕までの26競技302種目の情報量は、
従来型メディアの上にのって、
インターネットやソーシャル・メディアを通じて世界に発信、拡散され、
過去最大のスケールとなる。
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その意味で第3回ロンドンオリンピックは、
情報革命後の開催という象徴性を有することになるのか。

日経新聞『まちかど』に、
「金メダル10個なら株高?」の記事。

岡三証券の調査。
日本選手団が活躍し、メダル獲得数が増えれば、
国民心理の改善で消費が活発化し、株高につなる。

過去のオリンピック開催と株価との相関を分析。
そこからアテネ五輪と北京五輪の比較。
金メダル16個のアテネでは期間中に日経平均株価が1.4%上昇、
金が9個にとどまった北京では2%近く下落。

今回の目標は、金メダル15個以上。
「経験則からは、それが実現すれば株高が見込まれる」。
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では、果たして小売りサービス業には、
金メダルや銀・銅のメダルはどう影響するのか。

それが気になるが、株価も、
「消費者心理改善⇒消費活発化」という構図で、
高騰するのなら、当然、
購買そのものはメダル獲得に影響して、
活性されるに違いない。

もちろん外食産業、サービス産業は、
オリンピック期間中、低迷し、
その分、家庭内消費を担う小売業に、
売上げが移行する。

しかしメダルが増えれば、
外食・サービス業分も伸びて、
全体を引き上げると考えたほうがいい。

そうすると、取り分けて、
メダルを期待すべきは、
外食&サービス業ということになるか。

まあ、みんなで応援しよう。
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さて今日は、むせ返る横浜から東京へ、
そして池袋の立教大学へ。
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緑に囲まれて、さわやかそうに見えるが、
ここでも暑さは変わらない。

キャンパス内でも木陰が、いい。
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朝から、結城ゼミの個人面談。

武藤麻代さんは起業を志して、
ビジネスプランを構築しつつ、
論文を仕上げようと意図している。

内田憲一郎さんは、不動産仲介管理業界を概観し、
その問題点を分析して、今、
勃興しつつあるイノベーションの萌芽を考察する。

松井亮一さんは、再生ペットボトルの問題を、
マイケル・ポーターの仮説への賛否を分析しつつ、
考察し、将来展望を試みる。

そして大塚英里さんは、POP広告の意義を、
経験価値マーケティングに照らして調査・研究する。

いずれも価値ある研究、
私は一人ひとりと熟談して、
一緒に考える。

昼は第一食堂。
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立教伝統の食堂で、
いまは学生食堂になっている。
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ハリー・ポッターに出てきそうな建物の中。
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ここは、むせるような外とは別世界。
ひんやりして気持ちいい。

結城ゼミ生の研究方針も固まりつつあるし、
私自身の仕事もひと段落したし、
オリンピックは始まったし、
良い8月を迎えられそうだ。

みなさんも、良い週末、良い8月を。

<結城義晴>

2012年07月27日(金曜日)

ヤオコー川越的場店パン売場の「利はこの品にあり」と「他の品にあり」

ロンドン・オリンピックが始まった。
日本は、なでしこジャパンに続いて、
男子サッカーがスペインに勝利。

私もリアルタイムで見た。
女子のカナダ戦も、リアルタイムで観戦。

アメリカから帰って1週間。
その間、働きづめではあっても、
時差ぼけは治る気配を見せず。

スペインを破ったゲームは、
選手たちが堂々としていて、
「勝利は当然」といった印象さえ受けた。

マスコミは「歴史的勝利」と絶賛。
しかし当事者たちは「当然の勝利」。

そのギャップが痛快。

得点した大津祐樹は、
「奇跡じゃなく実力だと思っています」と発言。
ドイツ・ブンデスリーガのボルシア・メンヒェングラートバッハで活躍中。

日本の若者たちも、捨てたもんじゃない。
ますますロンドン・オリンピックが楽しくなった。

日本時間の明日、早朝、開会式が行われ、
日本列島は猛暑とともに、
1億総観戦へと突入する。

事前の盛り上がりにはいくぶん欠けたが、
熱しやすく冷めやすい国民性をいかんなく発揮して、
一喜一憂する。

外食産業やサービス業の売上げはダウンするが、
小売業は書き入れ時となる。

さて今日は、
土用の丑の日だった。

ウナギ原価は高騰。
しかし客離れ回避のために、
利益を削って「値下げ作戦」に出た企業が多かった。

日経MJは、サミット、東急ストア、
そごう西武、西友、イオンが、
それぞれ値下げに踏み切ったと報じている。

これはある意味で当然の顧客対策。
「価格高騰」が喧伝されればされるほど、
食べたくなる、欲しくなる。

だからウナギは安値を打ち出し、
「利は他の品にあり」で、
売上げと利益を稼ぐ。

結城義晴『メッセージ』より、
「利益を上げる五つの法」

「うまいよ、うまいよ」
利は元にあり。
仕入れ・調達説。

「安いよ、安いよ」
利は売りにあり。
薄利多売説。

「つましく、つましく」
利は内にあり。
コスト説。

「お得です」
利はこの品にあり。
商品開発説。

「豊かさをどうぞ」
利は他の品にあり。
マージン・ミックス説。

利益を生み出す五法。
これらをすべて組み合わせる。
そしてまっ正直に商売する。

「まけろよ、まけろよ」
利は外にあり。
優越的地位の濫用説。

断じて滅びよ。
<商業界刊 第4章・戦略と政策より> 「この5つの方法以外にない」などと講義したら、
立教大学大学院生の塩谷健君が、
F&Bマーケティングの授業のあとで、
「利は明日の品にあり」という第6説を考え、
報告してきた。

ピーター・ドラッカーの「既に起こった未来」を読み取り、
「未来の商品」に「利益」を求める。
特にメーカーには必須の思考回路だ。

座布団三枚献上しよう。

さてウナギ高騰の今年、
「値引きしつつマージン・ミックスする」方法以外に、
面白い発想がある。

ヤオコー川越的場店で見つけた。
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うなぎチョコパン。

「土用丑の日 うなぎチョコパン130円」とPOP。
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こちらは「うなぎDEフランク」
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左は「う巻きパン」(ホイップとカスタードがある)
右は「かばやきパン」(シュガーとチョコの2種類)
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ヤオコー川越的場店にも座布団三枚。

それ以外の商品もこの店のベーカリーは充実。
広告の品「紙焼きオレンジブレッド」
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「紙焼きくるみパン」
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「フィッシュバーガー」
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さらに「ジャーマンポテトドーナツ」
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私、大好き。

焼き立てを提供する。
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オーソドックスなパンコーナーも充実。
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広告の品「イギリス食パン」
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多段ケースのステージには、
「厚切りイギリスブレッド」
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こちらは「はにかむオレンジチーズパン」
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このアイランドにはフランスパンが集合。
左から「イチジクのフランスパン」
「大きなチーズフランス」
「レトロフランスバケット」
いちばん右が「バタール」
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インストアべカリーの充実は、
洋風素材や冷凍食品、洋日配、
さらに乳製品、ワインへと関連付けが行われて、
ライフスタイルアソートメントは豊かになる。
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もちろんこういったノンコモディティのライフスタイル商品と共に、
コモディティのエブリデーロープライスも展開。
「食パンエブリデイ88円均一」のエンド。
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58円均一の「菓子パン」
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ヤオコーのコモディティとノンコモディティ。
そのマージン・ミックス。

「利はこの品にあり」と「利は他の品にあり」。
その組み合わせこそが、商売の真髄といえるものだ。

みなさん、良い週末を。

<結城義晴>

2012年07月26日(木曜日)

猛暑、お見舞い申し上げつつ、6月外食好調とマクドナルドの牽引力

今日、東北地方も梅雨明け。
これで日本全国、本格的な真夏。

その途端、日本列島は猛暑連発。

岐阜県多治見市は全国最高の38.0度、
三重県桑名市37.8度、
浜松市37.5度。

名古屋は36.1度、
大阪は35.5度、
東京も35.4度。

札幌でも30.1度、
仙台も31.3度。

全国927地点のなかで、
111地点が最高気温35度以上の「猛暑日」、
682地点で、30度以上の「真夏日」。

12.0%の地点が猛暑日、73.6%が真夏日。

猛暑、お見舞い申し上げる。

昨日の気象庁の「8・9・10月の3カ月予報」。

[8月]北日本から西日本にかけて、高温傾向。
初旬に対して関東甲信・東海、近畿などへ、
「異常天候早期警戒情報」。

[9月]東日本と西日本がやや高温傾向、
北日本が平年並みの見込み。

[10月]北日本と東日本はやや高温傾向、
西日本は平年並み。
あくまで気象庁の予想。

しかし今年は猛暑。
熱中症への対策は心してかからねばならないし、
業態別に熱中症対策商品の品切れは絶対に避けたい。

さて昨日、小売業に続いて、
日本フードサービス協会の発表。
6月の「データからみる外食産業」
216社、32049店舗のデータ。

外食の売上高前年同月比は、
プラス2.6%。
まず店舗数はプラス2.0%、
客数がプラス2.8%で、
客単価がマイナス0.1%。

小売業はコンビニまでマイナスだったが、
フードサービスはプラストレンド。

もちろん大雨に見舞われた九州や、
低気温の影響を受けた地域もあった。
しかし全体でみれば、
夏の新メニュー投入や販促キャンペーンが奏功した。

土曜日が1日多かったことも、
プラス要因となった。

業態別にみると、
ファストフードがプラス3.1%、
ファミリーレストランがプラス2.8%、
ディナーレストランがプラス4.5%。
パブ・居酒屋はマイナス0.3%、
喫茶がマイナス1.0%。

中でも、焼肉レストランの伸びが際立つ。
売上高の前年比がプラス25.8%で、
客数も23.2%アップ。

昨年は牛肉の放射能汚染問題の影響で、
焼き肉店から客足が遠のいた。
その反動で、1年後の6月は大幅プラス。

風評被害が払拭されつつあるとはいえ、
ファミリー層の客足の戻りが不十分の声もある。

6月の小売業は、
コンビニまで既存店マイナス2.6%。
対して外食はプラス。

日経新聞に連載中の記事。
『マクドナルド 針路を探る』。
昨日はその中編で、
タイトルは「ライバルはコンビニ」。

日本マクドナルド会長兼社長・原田泳幸さん。
「わが社の競争力は『スーパーコンビニエンス』」。

マクドナルドは1955年にアメリカで創業。
以来、メニューを大幅に増やさない。
「その分、圧倒的な利便性で外食市場を開拓してきた」

だから「コンビニを最大のライバル」と定める。

原田さんが好む言い回し。
「ブランド価値は、
顧客が店舗を通り過ぎる0.5秒で決まる」

まさに0.5秒のファストフード。

「1秒早く商品を提供すれば、
全店で8億円の増収につながる」

マクドナルドは注文を受けてから提供するまでの時間が、
「1分以内」。

対して他のファストフードは、
「3分程度かかる」。

提供時間を1秒でも短くするために業務改革に勤しむ。

ケースその1。
「バックヤード業務合理化とサポート要員捻出」。

同社店舗では、約160種類の食材・資材が使われる。
パンやポテトフライ、コーヒー豆からカップなどまで。
従来、これらの食材・資材は、
インターネットで物流業者に発注されてきた。
そのために各店従業員が30分から1時間をかけていた。
これを来年末までに廃止し、自動納品に切り替える。
発注作業は、数分程度に短縮。

その分、休日ピーク時には、
接客カウンターにサポート役を付けたりして、
スピーディな接客を実現させる。

ケース2。
「新型のドライブスルー店導入」。
2つの注文窓口と、さらに支払いと受け取りの窓口を、
別々に設ける。
休日昼のピーク時間帯には2倍の台数をさばく。
それによって売上げは5割増。

ケース3。
「携帯電話活用の来店前注文サービス」。
「携帯電話で事前にメニューを決め、
あとはレジ前に置いたメニュー読み取り機に携帯をかざせば、
注文は完了」。
これに電子マネーを加えて利用すれば、
支払いも即座に終わる「スーパーコンビニエンス」。
現在、鹿児島県で実験中。

ケース4。
「高齢者需要開拓の宅配サービス」。
明確なコンビニ対策で、現在は8店で実施中。
「来年以降は100店以上に増やす」。

マクドナルドの実質創業者レイ・クロックの言葉。
「ビジネスは施設を
目いっぱい使って拡大していくもの」。

日本マクドナルドは国内3300店。
この拠点機能を限界まで高める。

マクドナルドがけん引するフードサービス業界。
それがコンビニを最大のライバルと定める。

スーパーマーケット業態は、
コンビニとは競合しないなど、
のんきなことを言っている時ではない。

猛暑、お見舞い申し上げる。

<結城義晴>

2012年07月25日(水曜日)

「流通の未来を自分たちでつくる会」と6月業態別販売統計の異変

日本列島に猛暑。
今日は本当に辛かった。

今月は月初めに韓国仁川、
その後、高知出張、
続いてアメリカ視察研修、
休みなしに立教・結城ゼミ合宿、
そして今週に入ってもスケジュール目白押し。

その上の今日の猛暑。

その今日、気象庁が、
「8・9・10月の3カ月予報」を発表。

8月は沖縄・奄美を除き全国的に猛暑。
特に8月初旬は高気温が続く。
東北から中国地方までの広範囲に、
「異常天候早期警戒情報」が発せられた。

《8月》平年と同様に晴れの日が多い。
北日本の天気は数日の周期で変わる。

《9月》天気は数日の周期で変わる。
西日本太平洋側と沖縄・奄美では平年と同様に晴れの日が多い。

《10月》天気は数日の周期で変わる。
北日本太平洋側、西日本、沖縄・奄美では平年と同様に晴れの日が多い。

まだまだ暑い日が続きそう。
熱中症対策は国民全員の課題となる。

さて昨日午後は、
商業経営問題研究会。

通称RMLC。
場所は、虎の門にある日本チェーンストア協会会議室。
前半は、『nextスーパーマーケット』に関して、
フリーディスカッション。

要は「業態からフォーマットへ」の議論。
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後半は、私の「アメリカ小売業の最新報告」。
先週金曜にダラス、サンフランシスコから帰ってきたばかりだが、
なんだかずいぶん、以前のことのようだ。

アメリカの小売業概況をさまざまな数値で示しつつ、
ナゲットのフード4レスとウィンコフード、
ホールフーズやトレーダー・ジョー、
そしてウォルマートの写真を使って、
スーパーマーケットの業態の分化、
フォーマットのバラエティ化について、
2時間ほど解説した。

今回のレクチャーは、
ずいぶん理解してもらえたようだった。
それがうれしかった。

そのあと、近くの小料理屋で有志による暑気払い。
これが大いに盛り上がった。
楽しかったが、少々飲みすぎた。
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最後に全員で写真。
右から㈱セイミヤ社長の加藤勝正さん、
元セゾン総研所長の品川昭さん、
㈱たいらや社長の村上篤三郎さん、
㈱ケノス社長の小林清泰さん、
私の隣は、先月から参加の㈱高津東京営業所長の高津裕貴さん、
そして代表世話人の高木和成さん。

高木さん、今月も仕切り、お疲れ様です。

今日は、埼玉県大宮に駆けつけ、
「流通の未来を自分たちでつくる会」での講演。
イオンリテールワーカーズユニオン主催。
20120725204037.jpg
私は「自分たちでつくる」というところが、
とても気に入っている。
「脱グライダー」思考そのもの。

しかし、しっかり学び、
自分の目で見、自分の耳で聞き、
自分たちで考えなければ、
「自分たちでつくる」ことはできない。

井の中の蛙が「自分たちでつくる」では、
これはあまりに僭越すぎる。

今回の私のテーマは、
「2012年チェーンストアの
フォーマット&ポジショニング戦略」

20120725204051.jpg
チェーンストアの歴史が、
フォーマットの時代であることを示している。
業態の時代からフォーマットの時代への転換は、
アメリカ小売業では1980年代。

それからSTPとポジショニングの重要性が一段と増した。
それがレース型競争からコンテスト型競争への転換を意味している。

トータルで2時間半にわたるレクチャー。
「流通の未来を自分たちでつくること」に役立っただろうか。
ご清聴を感謝したい。

さてさて、6月の各業態の販売統計結果が、
次々に発表されている。

そして異変が起こりつつある。

まず日本百貨店協会からは、
「全国百貨店売上高概況」。
百貨店86社、249店舗の統計数値。

6月の総売上高は4829億9116万円。
既存店の前年同月比はマイナス1.2%。
2カ月続けての減少。

6月の百貨店の主力商材は、
もちろん、夏物衣料。
しかし梅雨による天候不順、台風、
そして低気温の影響で、
その夏物衣料は売上げが伸びず、
マイナス2.7%と低迷。

地区別にみると、
福岡地区の前年同月比が0.8%増
なんと47カ月ぶりにプラスに転じた。

また、震災後激減した外国人の客数が、
着実に回復している。

6月の外国人顧客数は、
昨対プラス31.1%と大幅に伸びた。

大都市中心部の大型百貨店の商圏は、
今やアジア一円ということになる。
それが日本の百貨店におけるひとつの成長の道となる。

次に日本フランチャイズチェーン協会発表。
「コンビニエンスストア統計調査月報」。

調査対象は主要コンビニ10社。
セブン-イレブン・ジャパン、ローソン、
ファミリーマート、サークルKサンクス、
ミニストップ、スリーエフ、セイコーマート、
デイリーヤマザキ、ココストア、ポプラ。

既存店売上高は6780億1700万円で
前年同月比マイナス2.6%。

コンビニは9カ月ぶりの減少。

来客数は既存店でマイナス2.3%、
平均客単価もマイナス0.3%。

夏の主力商材、飲料と調理麺の売上不振が要因。

さすがのコンビニも、
低気温と天候不順には、
勝てなかったか。

しかし本来のマーケティングは、
変化のときにこそ効果を発揮し、成果を上げる。

現在の日本のコンビニ業態の実績は、
日本の消費トレンドをストレートに反映する。
アメリカではウォルマートの業績が、
経済と消費の反映したものとなるが、
日本はコンビニ。

それが6月にマイナス。
客数の2.3%減が気になる。

三番目は日本チェーンストア協会発表、
6月「チェーンストア販売統計」。

会員企業57社、7810店舗の統計調査。
日本チェーンストア協会の加盟企業には、
大手総合スーパーの名前が並ぶ。

6月の総販売額は、1兆0093億円。
既存店前年同月比はマイナス3.9%。

やはりここでも、夏物商材の動きが悪く、
すべての部門で前年同月比がマイナスとなった。

食料品がマイナス2.5%、
衣料品はマイナス7.0%、
住関連品はマイナス6.2%、
サービスはマイナス5.2%、
その他がマイナス5.6%。

衣料品に関しては夏物衣料の不調。
住関品は昨年の節電対策でブームとなった
冷感敷きパッドが売れず、苦戦を強いられた。

次に、「スーパーマーケット販売統計調査」。
日本スーパーマーケット協会、
オール日本スーパーマーケット協会、
新日本スーパーマーケット協会からの合同発表。

集計企業数311社、店舗数7281店。
6月の総売上高は7891億7849万円で、
既存店前年同月比はマイナス1.9%。

食品合計は6957億6499万円でマイナス1.7%、
生鮮3部門合計が2575億5686万円、マイナス1.6%。

その内訳が青果1069億8985万円のプラス0.2%、
水産709億8497万円のマイナス2.6%、
そして畜産が795億8205万円でマイナス3.1%。

惣菜も微減し、697億5394万円でマイナス0.2%、
日配が1502億1391万円でマイナス2.9%、
一般食品2182億4028万円のマイナス1.5%。

最後に非食品が647億8463万円でマイナス5.3%、
その他が286億2886万円でプラス1.3%となった。

今月の発表者は松本光雄さん。
オール日本スーパーマーケット協会専務理事。
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「6月は年間の中でも厳しい月。
どこもみんな苦労したようだ」

「特にエリア別では、
九州・沖縄エリアが雨の影響で、
マイナス3.2%と落ち込んでいる」

「規模別では、
1~3店舗の中小企業の下がり幅が顕著。
明確な原因はつかめていないが、
低価格競争のあおりではないかと推測する」

「西に行くほど、ドラッグストアとの競合
が激しいし、
東はコンビニとの競合が多くみられる」

ゲストスピーカーは秦勝重さん。
青森の紅屋商事㈱代表取締役社長。
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紅屋商事は青森県内に25店舗を有し、
提案力に定評がある。

3つのバナーで、マルチ・フォーマット戦略。
スーパーマーケットの「ベニーマート」、
フード&ドラッグの「カブセンター」、
そしてドラッグストアの「メガドラッグ」。

「20年くらい前は酒のディスカウントストアをやっていた。
今ではスーパーマーケットに酒売り場を設けているが、
そのころの名残りで今でもワインや酒の販売が強い」

「もともと衣料品店からスタートした紅屋は、
2週間に1回、売場を変える。
サイクルの早い衣料品販売をしていたからできるノウハウ。
これによって、店舗に特徴を出している」

「紅屋はハレの日に強い。
土用の丑や年末商戦となると、
紅屋の商品は非常によく売れる」

「もちろん売れない商品もある。
価格調査をしてみると、大抵値段が高いから。
こういった商品の価格を他店と合わせることはあっても、
仕入れ原価を割ってまで下げることはしない」

「地元の商品で売上げはとれている。
『今、旬のもの』を全面に出して売る。
商品力を強化したり、仕掛けづくりをして、
きちんと売上げをつくっていく」

秦さんは自社の政策のユニークさを、
的確に語ってくれた。

競争相手でライバルのユニバースが、
アークスと合併した。

これに関しては、
「その効果はまだはっきりと分からない。
しかし、戦争とは違って、
スーパーマーケットは『勝った・負けた』ではなく、
どちらが評判をとれるかが重要。
これからも競合店の様子を見ていく」
秦さんの静かな闘志が、いい。

暑い暑い日本列島。
静かでクールな闘志。

「自分たちで未来をつくる」ためにも、
これは必須です。

日本は暑い。
心は燃やせ、
頭は冷やせ。

<結城義晴>

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