暑い日が続きます。
私は昨日、夕方から、
休暇をとって軽井沢。
宿泊は小さなペンション。
軽井沢ヴァルト。
緑にかこまれた赤煉瓦敷きの石段を登る。
するとテラスが現れる。
建物が草木に取り巻かれている。
ダイニングはシックなつくり。
いつもクラシック音楽が流れている。
窓辺にすわって、
パソコンを開きつつ、
紅茶などいただく。
天井も高い。
軽井沢のお奨めレストランが、
手書きの地図で紹介されている。
こぢんまりした部屋だが、
とても心がおちづく。
夕食は焼肉の「一龍」。
入り口のところにオンドル。
絶品の焼き肉をいただいてから、
ママを囲んで写真。
夜中の1時半まで、仕事したが、
朝の5時には目がさめた。
この時期の軽井沢の朝は、
とりわけよろしい。
昼は、軽井沢72でゴルフ。
右端の立教大学社会人大学院生・堀田直樹さんが、
丁寧に世話を焼いてくれた。
心から感謝しつつ、英気を養った。
さて、7月のアメリカ小売業界。
主要小売企業20社の既存店売上高は、
前年同月比でプラス4.6%。
これは昨2011年9月以来10カ月ぶりの高水準。
ちなみに6月の実績はプラス0.2%だった。
国際ショッピングセンター協会の発表。
アメリカでも個人消費は伸びていない。
しかし小売り各社が9月の新学期商戦を前倒しした。
その効果が出たかたち。
だから需要の先食いとの指摘もある。
代表的な企業ごとに見ていこう。
まずウォルマートのライバルのターゲットは、
プラス3.1%。
メンバーシップホールセールクラブのコストコは、
プラス5.0%。
オフプライスストアのTJXはプラス7.0%。
全体にディスカウント業態を中心にした企業が好調だった。
ちなみにウォルマートの実績は、
この国際ショッピングセンターの統計には含まれていない。
一方、百貨店の平均は1.3%増。
圧倒的なシェアを誇るメイシーズはプラス4.1%、
伝説のサービスのノードストロームは0.9%増、
サックスフィフス・アヴェニューは3.5%増。
ジュニアデパートのコールズは平均的な1.7%増。
全体の底上げ役を担ったのはアパレルファッション店。
第2位のリミテッドが12.0%プラス。
マルチ・ブランド&マルチ・フォーマット戦略で、
「バス&ボディ・ワークス」が17%増、
「ヴィクトリアズ・シークレット」は12%増、
しかし「ラ・センザ」はマイナス5%。
第1位のギャップはプラス10.0%。
日本上陸を果たした「オールドネイビー」が12%増、
「バナナリパブリック」が8%プラス。
地域別には北米GAPがプラス13%、海外は4%増。
ギャップに関してはカラージーンズが好調だという。
7月はアメリカでも全国的な猛暑だった。
それが夏物衣料の売り上げを押し上げてくれた。
アメリカでも「お天気頼み」の商戦が続く。
なお8月の既存店売上高予測は、
プラス1.5~2%。
9月から新学期が始まるアメリカ商戦は、
8月にひとつのヤマ場を迎え、
あとは10月末のハロウィーン、
11月第4木曜日のサンクスギビングデー、
12月25日のクリスマス商戦へと向かう。
8月が2012年の明暗を占う。
私は8月23日からダラス・ニューヨークを訪問する。
今年のアメリカ商戦を見定めることになる。
日本ではお盆商戦がその役割を担う。
来週から再来週にかけて、
その正念場を迎える。
さて日経新聞の経済コラム『大機小機』に、
重要な指摘がある。
タイトルは「起業促進を戦略テーマに」。
厚生労働省の雇用政策研究会が未来予測した。
「2030年の日本の労働力需給状況」の推計結果。
2030年の就業者数は現在より860万人減。
この間に総人口は1000万人減少。
国力の減退を如実に表す。
この中で、就業人口の減少スピードには、
驚かされる。
そこでコラムニストは、労働力需要喚起のために、
「起業支援策の抜本強化」を提案する。
アメリカの『「フォーリン・アフェアーズ・リポート』最近号。
「この30年の米国の新規雇用の多くは、
新規に設立した企業に支えられている」
日本の中小企業庁「11年版 中小企業白書」。
2009年までの3年間、
新規開業事業所は全事業所の8.5%だった。
しかし、この起業によって生み出された雇用は、
「全雇用創出の37.6%」。
「起業促進」に「官民で知恵を絞る」。
コラムニストの指摘は正しい。
そして小売業・サービス業は、
「起業」しやすい産業だ。
2030年までの日本の就業者人口問題にも、
小売りサービス業が大きな役割を果たしていく。
商業サービス業の現代化は、
日本の国力に決定的にかかわっている。
<結城義晴>