結城義晴のBlog[毎日更新宣言]
すべての知識商人にエブリデー・メッセージを発信します。

2012年08月13日(月曜日)

2012年お盆週間、「ムリ、ムダ、ムラをなくせ」必ずしも真ならず

Everybody! Good Monday!
[2012vol33]

2012年第33週、
8月第3週。

お盆週間。

盆僧の桂枝雀に似てゐたり

〈日経俳壇より 和泉・白井恭郎〉

「盆と正月」。
日本人にとって大事な年に二度の最大行事。

「盆」は、先祖の精霊を迎え、
追善の供養をする期間。

都会では、7月13日から16日が多く、
地方では、8月の13日から16日が多いが、
日本全体で見ると、
8月のお盆が一般的になってきた。

13日が盆の入り。
16日が盆の明け

月曜日に「入り」で、
木曜日が「明け」。
まさに今週1週間は盆週間。

盆の普及は、江戸時代の「薮入り」に由来する。

奉公人が、正月と盆に、
休暇を与えられて生家に帰る。
この風習が明治・大正・昭和、
そして平成と続いて今週にまで至った。

奉公人は大半がサラリーマンに変った。
「盆の薮入りと祖先崇拝の風習」が、
現代の「夏休みと帰省」につながった。

この盆商戦は商人にとって、
「夏休みと帰省」の書き入れ時。

精一杯の仕事がしたい。

商品面で忘れてならないことのひとつ。
盆に「精霊馬」(しょうりょううま)をつくる地域では、
キュウリとナスの欠品は避けたい。

4本の折った割り箸、マッチ棒などを挿す。
キュウリは、精霊を迎えるときに役立つ足の速い馬、
ナスビは、精霊を送るときに力となる牛。

私、この話、大好き。
こういった風習も大好きだ。

ロンドン・オリンピックが終り、
今週に入る。

甲子園の全国高校野球選手権大会は、
徐々に佳境を迎える。

泣くものと笑うものとが交差して
ホームベースは砂をかぶりし

〈日経歌壇 枚方・山下文王〉

そして8月15日、終戦記念日。

終戦日近づく思い出に近づく
〈日経俳壇 横浜・神尾幸子〉

盆週間は、不思議なことに、
私たちが日本国と日本人を確認するとき。

敬虔な気持ちを忘れず、
感謝しつつ仕事に邁進したい。

今朝、ロンドン・オリンピック終幕。
閉会宣言をするセバスチャン・コー組織委員長。
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メキシコ&ロサンゼルス五輪1500メートル走金メダリスト。
後ろはジャック・ロゲ国際オリンピック協会会長。

まことにイギリスらしいオリンピックだった。
見事な企画と運営だった。

聖火が消える直前、不死鳥フェニックスが現れた。
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得意の花火が閉幕を彩った。
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日本選手団は健闘した。
メダル数は、アメリカ、中国、ロシア、
それから主催国のイギリス、ドイツに続いて、38個。

素晴らしい。

日本の若いアスリートたちは、
自立しつつ組織を活用していた。

今月の商人舎標語、
「学ぶ組織・教える組織」だった。

それが何より私にはうれしかった。

さて私は、昨日、
モンゴルから帰国。

朝5時45分にホテルを出発。
ウランバートルの朝焼けがきれいだった。
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モンゴリアン航空に搭乗。
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緑の大草原の上に、真っ白の雲がかかっていた。
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成田に着くと、茹だるような暑さ。
しかしその空には、
少しだけ秋の気配が感じられた。
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横浜の街はいつもと変わらず、
私を迎えてくれた。
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さて、日経新聞『私の履歴書』。
君原健二さんがほんとうに良い。
メキシコ五輪マラソン銀メダリスト。

先週土曜日のテーマは「ムリ・ムダ・ムラ」

「どこの職場でもそうだと思うが、
八幡製鉄では『三ムをなくせ』とよく言われた。
ムリ、ムダ、ムラをなくして、
合理的に仕事をしましょうということだった」

君原は現新日鉄、当時八幡製鉄所属選手。

「マラソンもなるべくムダを省いて、ムリをせず、
ムラのないイーブンペースで走ったほうがいい」
ここまでは当たり前。

「しかし、それは
レース本番についてであって、
練習では逆にムリをしておかないと
強くならない」

ここがいい。

「そもそも、練習で無理をしてみないと、
自分にとって、どこから先が無理なのかがわからない。
どこまで走るとオーバーワークであり、
どこまで加速したら、オーバーペースなのかがつかめない」

いちいちごもっとも。

「本番では42.195キロを走ればいいのであって、
それ以上は求められない。
しかし、練習では、
ときにそれ以上の距離を走っておいたほうがいい」

私もジュニアソフトボールの監督のとき、
口癖のように子供たちに心構えを説いた。
「試合は練習のように、
練習は試合のように」

「そうすることによって、
本番で余裕が生まれるからだ。
無駄に思えるかもしれないが、
より長い距離を走っておいたほうがいい」

「また、ムラのある練習、
つまりスピードに変化をつけた練習も
必要になってくる」

「練習においては、
三ムをなくさないほうがいいということになる」

仕事でも、「ムリ、ムダ、ムラ」はない方がいいと言われる。
しかし私の一昨年の標語、
「無茶をせず、無理をする」
やはり時には「無理」も必要。

「三無」が必ずしも絶対ということではない。

君原のように
自分でものを考えるアスリート、
自分でものを考える商人も、
たくさん生まれなければいけない。

「ムリ、ムダ、ムラのある練習を意識しながらも、
私はいろいろ工夫をしていた」
トラックでは逆回り走、
生活のなかでの徒歩、登山。

監督とも意見が合わない時があったが、
自分を貫いた。

オリンピックが終わり、
盆商戦に突入。

自立、自律、自主。
そして考える商人。

さらに、
学ぶ組織、教える組織。

今週も、
Good Monday!

<結城義晴>

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