ジジです。
あつい夏も、
おわりにちかづいた。
甲子園も、そろそろ、
おおづめです。
ロンドン・オリンピックで、
あんなにもりあがったのに、
もう、つぎは、甲子園でもりあがる。
もりあがりながら、
もりあがりながら。
そうしながら、
すこしずつ、ニッポンの夏は、
おわっていきます。
にゅどうぐも。
でも空は、
ちょっとずつ、
かわってきた。
それでも陽ざしは、
まだまだ、つよい。
夏の花は、ちからづよい。
きいろのダリア。
しろいダリア。
あかいダリア。
すばらしい。
夏のエネルギーが、
いっぱい、つまっている。
エネルギーがいっぱいにみたされるから、
きっと、夏はおわるのです。
雪の結晶のような花。
そこに蜜を吸いにくるチョウ。
ああ、夏のおわり。
ボクはそう、おもいます。
そして夏の夕ぐれ。
もしかしたら、
一年でいちばんよいころです。
日の光と木々のかげ。
昼と夜のあいだのような、
夏と秋のあいだの景色。
空と木々。
ああ、ことしの夏も、
おわります。
ありがとう。
<『ジジの気分』<未刊>より>