結城義晴のBlog[毎日更新宣言]
すべての知識商人にエブリデー・メッセージを発信します。

2012年09月01日(土曜日)

9月の標語「今日もお仕事、おまんまうまいよ」とダイナム香港上場

今日からSeptember
自分の生まれた月だけに、
愛着はより深い。

今日1日は「防災の日」
関東大震災が起こった日。

そして9月は「防災月間」

イオンは一昨日の8月30日から、
防災用品300品目の売り出しを展開

最近のイオンの仕掛け、
早くて大がかりで、しかも的確。

競争相手は、
うかうかしていられない。

昨年3・11の東日本大震災以降、
私たち日本人の合言葉のひとつは「防災」。
9月は「防災月間」であることを、
強く意識したい。

今日は「二百十日」
昨年は大型の台風12号が到来。
今年はまだ残暑が続く。

毎年9月は、中旬から下旬にかけて、
小売りサービス業にとって大きなピークがやってくる。

「敬老の日」と「秋分の日」にかけてのピーク。
8月の夏休みが終わって一息ついてから、
9月中下旬に行楽の秋が待っている。

今年は月曜日17日が敬老の日の祝日、
土曜日22日が秋分の日の祝日。
サラリーマンは祝日と土曜日が重なり、
一日損をした気分。

しかしだからこそ、
この1週間は重要な意味を持つ。

9月中下旬のピークは、
15日土曜日から、23日日曜日まで。
その9日間のなかの節目に、
17日の敬老の日と、
22日の秋分の日がある。

昨年は17日土曜日から日曜日25日まで、
長くて大きなピークだった。

9日間に6日の休みがあった。
今年はそれが5日間に減る。
9月最大のピークをどう迎え、
どう乗り越えるか。

このあたりに大型台風がやってくる気がする。
そのときには「防災月間」の、
あらかじめの備えが生きるはず。

気を引き締めて、かかりたい。

さて、商人舎今月の標語。
平櫛田中の言葉からいただく。

「今日もお仕事、おまんまうまいよ」

平櫛はこの後に続けて、
「びんぼうごくらく、ながいきするよ」と、
言い切るが、これは今月の標語では割愛。

平櫛田中。
「ひらぐし・でんちゅう」と読む。
明治5年(1872年)生まれ、
昭和54年(1979年)没。
なんと107歳まで生きた。

100歳を超えても、
現役として作品を作った彫刻家。
「60、70は鼻たれ小僧」と豪語した。

私も明日60歳を迎えるが、
まだまだ小僧っ子のつもり。

平櫛先生、よろしく。
私も頑張ります。

9月は、
食欲の秋。
行楽の秋。

小売りサービス業にとっては、
「仕事の秋」。

だから9月の標語は、
「今日もお仕事、
おまんまうまいよ」

いかが?

さて、8月6日、
株式会社ダイナムジャパンホールディングスが
香港証券取引所に株式上場した。

この上場は日本のみならず、
香港証券取引所でも非常に注目された。

理由は3つ。
香港に単独上場する初めての日本企業であること。
日本初のパチンコホール企業の上場であること。
そして、世界の株価低迷の中で上場に成功したこと。

この株式上場を受け、臨時セミナーが開催された。
8月27日、ホテルニューオータニ。
主催は一般社団法人パチンコ・チェーンストア協会(PCSA)。
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タイトルは、
「パチンコホールの香港証券取引所株式上場についてのセミナー」
サブタイトルがついている。
「㈱ダイナムジャパンホールディングスの香港上場を受けて」
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開会のあいさつはPCSA専務理事の中島基之さん。
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8月6日、午前9時。
ダイナムジャパン上場の様子を紹介するビデオが上映された。
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銅鑼の前での記念撮影がなんとも香港らしい。

そして、第一部基調講演『上場の経緯と総括』。
ダイナムジャパン代表執行役社長の佐藤洋治さん
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「今から24年前、パチンコ関連会社6社で、
株式公開準備協議会を結成した。
残念ながら24年間努力しても、
日本における株式上場の門戸が開かれることがなかった。
しかし今回、国際基準における香港で道が開けた。
日本の証券業界も変らざるを得なくなっているのではないだろうか」

「昨年6月に香港証券取引所を訪問し、
審査部門のヘッドといろいろと話した」

この時、佐藤さんは、言質を得た。

『香港ではきちんとした手続きをすれば申請を受けつける。
申請書とともに、
日本の国内法に抵触していない旨の弁護士の意見書が必要だ。
それを提出すれば、受理する。
審査の結果、却下する場合もある。
しかし門戸を閉ざすことはない』

「この言葉ひとつを頼りに、申請を決意した」

「審査委員会からの質問状のやり取り、
日本法と香港法の違い、
536ページの目論見書の作成、
目論見書に添付する1万ページに及ぶ裏付書類、
またそれらすべての膨大な量の翻訳」
たいへんな量の作業が待っていた。

最後に香港取引所の上層部からのヒアリングを受け、
決済を仰ぐという最終関門があった。
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「2010年に香港取引所のルールが変わった。
それまでは起業の本社所在地が限定されていた。
香港島、中国本土、ケイマン諸島とバミューダ島のいずれかに、
本社がある企業でなければ香港市場に上場できなかった。
しかし2010年以降、
欧米、日本を含む、約20カ国が対象になった。
時代の流れがダイナムの上場を可能にしてくれた」

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「今回の上場はダイナム個社の問題以上のものがある。
業界にもそろそろ、風通しのいいパチンコオペレーター企業や、
パブリックカンパニーが出てきてほしい。
そしてそのことによって社会と調和するパチンコ業界が、
スタートできる『天の時』だと思う。
世の中の役に立つ業界になってほしいという想いで、
業界の仲間たちとともに社会貢献していきたい」

第二部は、香港上場に尽力したキーパーソン10名の座談会。
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香港から来日しているスピーカーがほとんどなので、
逐次通訳つきのスピーチ。

発表者は左から、
申銀万国証券のウィルス・ティンさん、
Piper Jaffray ASIA(投資銀行)のステーシー・ウォンさん、
Deacons(法律事務所)のロニー・チョウさん、
Baker&McKenzie(法律事務所)のブライアン・スパイアーさん、
清和監査法人の南方美千雄さん。
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そして曾我法律事務所の曾我貴志さん。
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登壇者はほかに、
東京青山・青木・狛法律事務所の高橋謙さん、
RSM Nelson Wheeler(会計事務所)のユージン・リュウさん、
コンピュターシェア(証券代行会社)のパメラ・チャンさん、
中信商研国際(投資銀行)のクリストファー・フランシスコさん。

それぞれ、香港のIPOに関する専門的な技術論や、
ダイナム上場に関する裏話などが披露された。

参加者に配られた記念書。
『ダイナム香港上場【IPO】1年間の軌跡』
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ダイナムジャパンの上場。
極めて困難な仕事だった。

しかし上場した後の、これからこそ、
さらに困難な仕事が待っている。

上場の本質は会社の社会化である。
社会化した会社は、その時点で、
次の新しい大仕事を抱えることになる。

ダイナムジャパンの今後を注視したい。

最後に再び、今月の商人舎標語。
「今日もお仕事、おまんまうまいよ」

よろしく。

<結城義晴>

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