糸井重里さんの『ほぼ日刊イトイ新聞』。
その巻頭言は人気のブログ『今日のダーリン』。
これに関して、糸井さんが述懐。
『今日のダーリン』を毎日書き続けることを、
「これはつらいぞ」と友人にグチを言った。
そうしたら、こんなコメント。
「そういえば、あんまり長く続いていると
同情もされなくなるものですね」と笑われた。
数年くらいだと、毎日やっててご苦労さんと言われ、
十年を越えるとよく続くねと感心され、
さらにそれを越えると一度も休んでないと呆れられ、
やがてなにも言われなくなりました。
毎日毎日が休みなく続いて15年目になったら、
「自然現象」のように思われだしたようです。
‥‥そこまでいって、一人前さ!
と、めずらしく「!」付けて
じぶんをなぐさめます。
私の場合、丸5年なので、
第1段階の「数年」くらいで、
「ご苦労さん」の口。
10年で、「よく続くね」の「感心」、
それ以上で「呆れ」、
やがて「無言」。
そして15年で「自然現象」。
私も 「一人前」まで頑張ります。
その先、何と言われるのか。
これも楽しみです。
もう30年も続くと、
逆に「神秘」の世界まで行けるかもしれません。
「宣伝と自慢」だけの毎日更新にはならないよう、
極力、気をつけます。
さて、ロンドンで行われているパラリンピック。
昨日までの段階で日本選手団は、
金メダル2個、銀メダル3個、銅メダル2個。
パラリンピックこそメダルの個数を云々するものではないが、
それでもこの大会に出場すること、
そしてメダルを獲得する領域まで自分を高めることは、
大いに賞賛されるべきだ。
柔道男子100キロ超級の正木健人選手の金メダル。
感動した。
視覚障害1競泳女子100メートル背泳ぎの秋山里奈選手は、
1分19秒50の大会新記録まで出して金メダル。
彼女にも感動した。
最終日は9月9日。
ここまで世界中の今年の夏は、終わらない。
さて、カジュアル衣料専門店「ユニクロ」。
2012年8月期の国内既存店売上高は、
前年比マイナス0.5%。
2期連続。
ファーストリテイリングの決算期は8月。
だからこれはユニクロの2011年度最終成績。
今年2月までの上期の既存店売上高はプラス2.3%。
コートなど防寒用の高単価商品が好調。
しかし、天候不順で、4月以降の夏物衣料が不振。
下期の売上高はマイナス4.3%。
4月からは4カ月連続前年割れ。
既存店客数。
上期がマイナス4.9%、
下期がマイナス5.8%。
通期でマイナス5.3%。
ユニクロは日本のこの分野で、
独壇場のポジショニングを築いている。
そしてアメリカでもヨーロッパでも、
中国でも、健闘中。
だからこのユニクロのトレンドは、
日本全体の消費傾向を示していることになる。
一年前の9月から今年の2月が、プラス。
3月から8月までが、マイナス。
その下期のマイナスが上期のプラスを上回って、
通期でマイナス。
そのまま9月に突入し、
12月までの秋と冬の商戦に入る。
それが日本全体の消費トレンドを示している。
天気と景気が、
消費マインドを減退させている。
昨日、今日の両日、
「紀文お正月フォーラム2012」で講演。
場所は東京・東銀座の時事通信ホール。
昨年に引き続いての講演だが、
このフォーラム自体は5回目を迎える。
毎年、9月初めのこの時期に、
日本中のスーパーマーケット各社の
経営トップ、商品部トップが招かれる。
その数、160名ほど。
時事通信ホールは、二日とも、満員御礼。
正月の謂れや地域の正月文化などの情報提供をし、
正月商戦の取り組みを提案するイベントだ。
会場ホワイエには、
紀文と協力企業の情報パネルや商品が展示されている。
写真は紀文の正月の取り組みパネル。
プラスアルファの「年越しおせち」を中心に、
年末のおつまみ提案。
紀文フォーラムは3部構成。
第1部は、正月についてのナレッジの提供。
民族研究家の神崎宜武さんが、
「季節の歳時の歴史・重要性~正月文化継承の意義」をテーマに講演。
年神様を迎える正月の謂れや、
正月歳時の作法などを、
これ以上ないというくらいわかりやすく解説。
次に、しめ飾り収集家の森須磨子さんが、
日本各地の「しめ飾り・地方文化の多様性」を紹介。
興味深いお二人の内容だった。
いよいよ第二部の私の出番。
今年の講演テーマは、
「お客様のためにいちばん大切なこと」
最初に9月以降の消費と傾向のトレンド分析。
消費マインドの低調・変調。
その4カ月をどう乗り切り、
最後の最後にどう果実を結ばせるか。
講演の内容は、3部構成。
第1にマーケティングと顧客観の変化。
スチュー・レオナードとイータリーの差異をたとえ話に語った。
第2はコモディティとノンコモディティ。
年末・正月はハレの商戦。
だからノンコモディティの戦略、脱コモディティの政策が必須。
その考え方は情報型商品提案と経験価値マーケティング。
第3にまとめとして、
「お客様のために一番大切な三つのこと」。
1週間前にアメリカから戻り、
私自身、いま最も語りたいテーマを話した。
1時間の講演だったが、
経営トップに向けての私からの問題提起。
いかがだっただろうか。
どの店、企業も夏商戦、盆商戦は厳しかった。
だからこそ、正月商戦に向けての9月からの4カ月が重要になる。
トップがその先頭に立たねばならない時だ。
最後は、感謝と元気と人間力経営。
ご清聴を感謝したい。
そのあと、紀文からの年末取り組み提案。
担当責任者の山本真砂美さんと堀内慎也さんがプレゼン。
紀文のテーマは「願い・結ぶ・集う」。
震災後一年の消費者心理、季節歳時の動向、
昨年12月の来店客動向と有力スーパーマーケットの取り組み、
2012年正月トレンドの予測などがデータや映像で示された。
そのフォーラムの間、バックルームでは
懇親会のための準備が着々と進んでいた。
「割烹とんぼ」による料理。
DVDや商品サンプルが入った、粋な紀文の紙袋も勢ぞろい。
昨日、今日、
講演会に駆けつけてくれた皆さんとのツーショット写真で、
お礼に代えたい。
㈱万代社長の加藤徹さん。
来週13日には、
お取引を集めた50周年記念式典が行われる。
その記念講演を担当する。
頑張ります。
イオン㈱執行役SM事業責任者の内山一美さん。
一昨日のイオン㈱代表執行役副社長の坂野邦雄さんに続いて、
スーパーマーケット事業部門のトップ二人とお話して、
2012年現在の時代性を感じ取ることができた。
㈱ヤマナカ社長の中野義久さん。
明日、オール日本スーパーマーケット協会50周年式典で会いましょう。
㈱エコス社長の平邦雄さん。
先週のアメリカ視察では、
姉上の平典子たいらや常務とご一緒した。
その話題になった。
㈱静鉄ストア社長の望月広愛さん。
昨日、ヨーロッパから帰国したばかりだとか。
相鉄ローゼン㈱代表取締役副社長の野口公一さん。
横浜市西区北幸の隣組。
よろしく。
久々にお会いした㈱阪食常務の松元努さん。
さまざまな取り組みを報告してくださった。
㈱京王ストア常務の能州彰さん。
伝説のコーネル・ジャパン1期生で、
同社営業トップ。
活躍を期待したい。
そして、今回お世話になった㈱紀文食品のお二方。
代表取締役会長兼社長の保芦將人さん(左)と
専務取締役の高市泰明さん。
厳しい秋の商戦が待ち構えている。
しかしトップが先導者となって、
とにかくお客さまとシンクロしつつ、
最後の際の商戦で大きな収穫を獲得したい。
最後に「元気を出そうよ」
元気を出そうよ。
それがあなたの仕事です。
元気を売ろうよ。
それがあなたの役目です。
天気は人間の力ではどうにもならない。
景気も組織の力で動かせない。
しかし元気だけはあなたの力で生み出せる。
そう、元気は自分で何とかなる。
だから、元気を出そうよ。
それがあなたの仕事です。
元気を売ろうよ。
それがあなたの役目です。
<結城義晴>