富士の山の初冠雪。
昨日のニュースを楽しみにしながら、
新幹線のぞみ23号に乗り込んだ。
残念ながら空気は靄っていて、
五合目あたりから上の方は、
完全に雲に覆われていた。
新聞もテレビもネットも、
民主党・自民党の代表選びで、
注目を引くことに躍起となっている。
失礼ながらこの国の総理になるには、
「どうか?」という人まで、
この機に乗じてご登場。
それはそのまま、
それぞれの党のだらしなさを、
世間にさらしてしまった。
毎日新聞巻頭コラム『余禄』。
「バンドワゴン効果」の概念を紹介。
「バンドワゴン」とは、
「楽団を乗せパレードの先頭を行く車」のこと。
そこから、
「行列や人気ランキングがさらに人を引き寄せる」ことを、
「バンドワゴン効果」と呼ぶ。
これを政治にたとえて、置き換える。
大阪発の維新の会と橋下徹市長に。
「政治のバンドワゴン効果は、
人々が『勝ち馬に乗る』という意味である」。
「ただ今度は『行列のできる』力学にはめっぽう詳しい
橋下徹大阪市長が率いる『日本維新の会』の国政進出である」
「会の旗揚げに先立ち、
民主、自民、みんなの党の7議員が参加を表明し、
所属政党に離党届や除名願を提出した」
このブログにもよく投稿してくれる静岡の船村安則さん。
「7人の侍が7人で弔いにならなきゃいいんですが・・・」と、
facebookで一言。
私、座布団を三枚差し上げた。
「『ワゴンに乗り遅れるな』という人々が行列をなす」
私は昨日のこのブログへのいまちゃんの投稿に、
返事を書いた。
「もともと自民党政治が悪い意味での官僚と癒着していて、
それを質してくれるかもしれないと国民が選んだ民主党も、
同じ穴のムジナだった。
これが一般的な論調です。
だから次の新しい政党や組織こそはと、
それらに期待を抱くのも当然のことです。
新自由クラブ、日本新党、新党さきがけ、
みんなの党、などなど」
今度は日本維新の会。
「政治は国民のためにある」
「行政は国民のためにある」
その情熱をもった人間に託すべき。
「ただし、誰もが最初は、
そういった志を持っていたのではないか、
とも思います。
当選したばかりの政治家やなりたての若い官僚。
それがまわりの環境のなかで変質していく。
カビのように巣食っているいるものに侵されていく」
「違法行為の種類に関しては、
アメリカは虫型で、日本はカビ型と言われます。
アメリカは個人的利益を追求し、単発的。
だから個人ペナルティで解決する。
日本は組織の利益を求め、継続的・恒常的。
だから原因を究明しなければならない。
私たち自身のなかにもカビ型DNAは、
あるのでしょう。
もちろん私たちの良さは、
国際的にも社会的にも、
認められた部分があります。
私たちの一番、悪い部分が露出すると、
それはカビ型となって現れる。
しかし、私たちの良いところを伸ばし、
悪い部分を自覚して抑える。
それが必要でしょう」
「維新の会の橋下さんは、
明らかに虫型のアプローチです。
考えそのものは別にして、手法が虫型。
その新しさが受けているのかもしれませんが、
カビ型社会を変える力になるのか。
虫型が真の『無私』を貫ければ、
何かが変わるかもしれませんが、
発言や行動を伺い見ると、ちょっと、
スタンドプレーの虫がうずうずし過ぎている感じ。
いずれにしても『志』が衰えたり、
変わったりしない人、
ぶれない人が今こそ、必要です」
今、大阪にいる。
こちらでは関東よりも、
橋下さんに対する人気ははるかに高い。
それは大阪府知事として、大阪市長として、
橋下徹が果たしてきた実績に基づく。
私は政治的に特別の支持政党はない。
このブログで政治的なコメントは避けてきた。
しかし商業サービス業に、
いかに影響があるかという時には、
コメントしてきた。
そのスタンスは崩さないつもり。
今日は、㈱万代50周年「感謝の会」。
同社の設立50周年記念の締めとなる会。
その「感謝の会」で、
お取引関係者に記念講演をするのが私の役目。
リーガロイヤルホテル堺の会場の前には、、
メーカー、卸、関連企業の経営トップが参集。
東京からも大挙、参加があった。
控室で迎えてくださった加藤徹社長と、
まずはツーショット。
式典には、570名を超える参加者が集まった。
加藤社長が開会の挨拶。
50周年の今期は3000億円企業の壁を超え、
20年後には5000億円をクリアし、
東大阪市から関西の万代へ。
そして50年後の100周年には、
10倍の売上げを達成したい。
そんなビジョンが力強く語られた。
その一方で従業員が幸せを感じる会社、
働き甲斐のある会社をつくっていきたい。
加藤さんのこの考え方が、
そのまま万代の強さを形づくっている。
そして記念講演。
私が掲げたテーマは、
「万代創業50年と百年のビジョン」。
万代への私なりのメッセージの言葉を贈った後、
「商業界50年宣言」を紹介。
1997年の50周年の際に私が起草したもの。
次に商業近代化300年を振り返りつつ、
それが万代の商売の原点につながることを指摘。
さらに20世紀と21世紀の顧客の捉え方と、
スーパーマーケットのポジショニングの差異を語った。
これが一つのテーマ。
もう一つは、
インディペンデント・カンパニーの優位性。
アメリカでは、チェーンストアランキング100位以内にも、
非上場のスーパーマーケット企業が多い。
万代も今年、非上場の3000億円企業となる。
インディペンデント・カンパニーの良さを発揮していることこそが、
今の万代の強みのひとつ。
それが5月のファミリーフェスティバルや、
7月のドリームワールドに、
良く表れていた。
そのうえで、
「クリティカル・マス」と「スコープ(範囲)の経済」、
さらにドラッカーのイノベーション。
最後は、リージョナルチェーンとして、
次の50年を展望してほしい。そんなメッセージ。
「信頼関係者」のお取引先の皆様に、
ご清聴を感謝したい。
講演会の後は、場所を移して懇親会。
懇親会場のホワイエに飾られた展示品。
万代ドリームワールドに招待した子供たちからの感謝の便り。
50周年を記念し、今夏7月30日、
大阪の施設で暮らす子供たちを招待。
その子供たちからの心のこもった感謝状。
一所懸命書かれたメッセージに、
万代社員は全員が感動したという。
そして懇親会がスタート。
全員着席でフランス料理をいただく趣向。
開会のあいさつは、
㈱宇治森徳社長の重田暁夫さん。
乾杯の音頭は、今津㈱社長の今津龍三さん。
重田さんの話も、今津さんの話も、
万代の昔の商売を紹介しては笑いを誘ったが、
商売の原点を思い出させてくれる話だった。
とてもよかった。
また懇親会では、50周年を記念し、
50年間のお取引先5社を表彰。
食事中、懇親会場の大型モニターでは、
5月20日の万代フェスティバルの映像が流された。
2万7000名の社員・パートタイマーの家族を招待したイベント。
私も招待され、このブログでも掲載した。
従業員への感謝をあらわしたこのイベントは、
この懇親会でも感動を呼んだ。
締めの挨拶は山下和孝副社長。
万代は店づくりも組織も大きく変わってきた。
成熟することなく、変わらず成長していきたい。
最後は、万代恒例の大阪締め。
取締役の磯田雅人さん(右)と、
阿部秀行さん(左)も壇上に。
50周年記念イベントの最後を飾る良い夕べだった。
参列者を全員で見送る万代役員の面々。
ここからは万代の皆さんとの写真を紹介。
コーネル・ジャパン奇跡の第2期生、
常務取締役の西水啓介さん。
万代子会社の㈱トドクック社長の谷康一さん。
谷ちゃんも、コーネル・ジャパン奇跡の二期生。
万代ユニオン委員長の西城敏幸さん。
万代ユニオンも今年、設立15周年。
コーネル・ジャパン3期生の執行役員・黒田久徳さん(左)と、
事務局でイベントを仕切った前田仁さん。
イベントの後は、
万代幹部の皆さん、重田さん、今津さんらと、
ホテル最上階のバーでお疲れ様会。
その皆さんと記念写真。
後ろのほうは、だれかわからなくなっているが、
加藤さんはつくづくと述懐した。
「彼らが万代の財産です」
そして最後の最後に、特別に、
加藤社長とお二人の息子さんと写真。
右が長男の加藤健さん、畜産部マネジャー。
左が二男の加藤隆さん、水産部SV。
皆さん本当にお疲れ様でした。
一日ありがとうございました。
そして改めて、50周年おめでとう。
政治の「バンドワゴン効果」には、賛否両論あろうが、
スーパーマーケット商売の「バンドワゴン効果」。
大いによろしい。
<結城義晴>