昨夜の雨は激しかった。
東京・池袋の立教大学キャンパスにいて、
その後、サービスマーケティング講義終了後、
履修生たちと大学周辺で飲んでいるときにも、
大雨に見舞われた。
一雨ごとに、秋は深まる。
その立教大学池袋キャンパスに、
コーヒーショップ「タリーズ」がオープン。
これは素直に、喜ばしい。
さて昨日のブログで、間違いをした。
中田秀幸さんからご指摘いただいて、
すぐに訂正した。
感謝したい。
日本チェーンストア協会の8月販売統計が、
7月のデータとなっていた。
7月は前年同月比マイナス4.9%、
8月はそれがマイナス1.3%。
心からお詫びして、
訂正します。
しかし7月は本当に悪かった。
8月は食品スーパーマーケットがマイナス1.6%、
総合スーパーとコンビニがマイナス1.3%、
百貨店がマイナス1.0%。
マイナス争いのトレンドで、
食品スーパーマーケットが一番悪かった。
さて昨日は、午後2時から、
PTB有識者懇談会。
PTBとは、一般社団法人パチンコ・トラスティ・ボードのこと。
パチンコホール経営企業の社会的地位向上を目指して活動する、
業界外の有識者・専門家による組織。
有識者懇談会は、
座長に、和田裕先生。
株式会社日本イノベーション代表取締役社長で、
流通業界で言えば故上野光平先生のような存在。
委員に元日刊工業新聞論説委員の岩崎秀雄さん、
ネットプレス株式会社代表取締役社長。
元経団連事務総長の三好正也さん、
株式会社ミヨシ・ネットワークス代表取締役会長。
元インドネシア大使の川上隆朗さん。
嘉悦大学経営経済学部教授の黒瀬直宏さん、
早稲田大学ビジネススクール教授の永井猛さん。
元東京証券取引所上場部上場審査室長の谷合孝昭さん、
元株式会社ジャスダック取締役兼執行役員の牛島憲明さん。
UIゼンセン同盟常任中央執行委員の内堀良雄さん、
生活・総合産業部会事務局長。
そして弁護士の三堀清さん。
私はPTB発足のときから、委員を務めている。
このメンバーに、
PTB第三者評価委員会委員長の横山和夫先生が加わる。
公認会計士で前東京理科大学教授。
はじめに、
㈱ダイナムジャパンホールディングスの上場の報告。
8月6日、香港証券取引所メインボードに上場。
7分のビデオが流された。
香港証券取引所は、
世界で7番目の時価総額を持つ。
アジアでは東京、上海に次ぐ3番目。
ニューヨークの二つの取引所が、世界第1と第2。
東京が第3位。
ロンドンが第4位で、パリが第5位。
そして第6位の上海に次いで、香港。
香港証券取引所は、
東証よりもリーガル性(合法性)を重視する。
国際会計基準(IFRS)も遵守する。
ダイナムジャパンは過去5年間、
PTB評価委員会で財務、法務、
あらゆる側面からの監視と評価を受け続けた。
東証一部の上場企業とそん色ないという評価を得ていた。
それがコンプライアンス面の充実・強化につながり、
香港上場にも大きな役割を果たした。
香港取引所メインボードへのプライマリー上場第一号。
「プライマリー市場」とは、
株式が発行されて「最初に」投資家に売られるマーケット。
そしてパチンコホール初の株式上場。
有識者懇談会は、
第4弾メッセージの内容と文面が、
9割がた出来上がり、
その最終確認と意見交換の会議となった。
その後、立教大学14号館D602教室で、
サービスマーケティングの第1回講義。
90分の講義を2回。
15分の休憩を入れて、3時間話す。
来年1月21日まで、よろしく。
講義終了後、有志と一献。
いつもは必ず、卒業生を含めた聴講生が加わるが、
昨日は純粋履修生の大学院2年生だけで、
これはこれでとてもよかった。
そして今日、午前中は、
東京・大門でCCLの役員会。
カスタマー・コミュニケーションズ㈱。
“Quick Search”と呼ぶ新しいシステムが開発され、
このデモも見せてもらった。
極めて使いやすいし、
ID-POSを活用したマーケティングが、
多様に展開できる。
私が指摘していた「ゼロ戦化現象」。
この領域のシステム開発で陥りがちな現象。
それを脱するシステムの開発。
難しいことを易しく、
易しいことを面白く。
面白いことをより深く。
まずは、難しいことを易しく。
これです。
さて日経新聞連載の「経営塾・星野リゾート」が、
今日で終了。
社長の星野佳路さんの語りで、
昨日の第4回がよかった。
タイトルは「人事管理に社員自ら参画」。
つくづく、サービス業は、
マネジメントが大事だと教えてくれる。
星野リゾートの本社は長野県軽井沢市。
しかし全国で地方旅館やリゾートホテルを運営している。
だから正社員約1600人のうち、
地方勤務は約1500人。
この条件のなかで、優秀な人材を確保する。
そのために目指すのは、
「フラットな人間関係を持つ組織文化」。
規模が大きくなっても、これが欠かせない。
そのために第1に、管理職は立候補制。
「学歴、職歴、性別に関係なく、
なりたい人に手を挙げてもらう」
星野さんは理想を語る。
「会社だけが人事を管理するのではなく、
各個人も自らのキャリア管理に参画する」
だから第2に、「管理職から降りるのも自由」。
「給料は役職や貢献度の変化に合わせて上下する」
こうした動きを「昇格」とか「降格」と呼ばず、
「発散と充電」と称する。
荒井伸也さんがサミット㈱でやっていたことと相通ずる。
サミットでは「小錦の幸せ」と呼んだ。
かつて大関の小錦は降級しても、
相撲を撮り続けた。
ここには小錦の幸せがあるはずだ。
星野リゾートは同じように、
「降格」を「充電」と呼ぶ。
「社員は子育てや勉強など、
仕事以外のことの優先順位を高くしたいときもある」
目指すのは、
「多様な価値観や人生の中での優先順位の変化」に、
対応できる会社の在り方。
第3に、身分に関係なく、
必要な議論に参加できる。
正社員、パートタイマー、アルバイトの別はない。
「全員がメールアドレスを持ち、
情報の流れに垣根を設けず、
言いたいことを言いたい人に言える」
そんな「組織文化を築く」。
星野リゾートのマネジメント。
理想主義ではあるが、
それを貫くとイノベーションが起こる。
つまり従業員満足と顧客満足の一致。
世界に通用するホテル&リゾート企業づくり。
そのためのマネジメント改革。
理想主義に、
「過ぎたるは及ばざるがごとし」はない。
実現させさえすれば。
実現のめどが立っていれば。
これは昨日のサービスマーケティングの講義の趣旨と、
シンクロしている。
<結城義晴>