空にはユニクロ・オープン記念の飛行船。
10月5日、オープン。
私たちの研修は絶好調。
トレーダー・ジョーでは、
店内、バックヤード、
くまなく歩いてレクチャーを受ける。
そのうえで、クルーたちと交流。
心からの感謝。
レクチャーしてくれたリネーさんと記念写真。
平和堂社長の夏原平和さんもスマイル。
ホールフーズも絶好調。
見事な店づくり。
小型店では、店員総出で、棚卸し。
店は営業しているが、
何かパフォーマンスを見せているような感じで、
それに好感が持てる。
このハンディターミナルを使う。
店内を巡ってレクチャーを受け、
その後、質疑応答。
大満足。
そのアメリカ小売業の9月の売上高は、
前月比で1.1%増、
前年同月比では5.4%プラス。
4129億3900万ドル。
米国商務省は8月の増加分も、
前月比1.2%に上方修正。
したがってこの8月、9月のプラスは、
2010年10月以来最大となった。
これは、2年ぶり。
さらに9月はほとんどの主要な分野で、
売上高が増加。
電子製品は、4.5%の売上高増。
Appleから最新のiPhoneがリリースされたから。
カーディーラーの販売は1.3%増。
ガソリンは価格の上昇分を調整しても2.5%プラス。
車、ガソリン、建築資材を除く小売売上高は0.9%だが、
これは予想をはるかに上回った。
米国小売業の売上高は、
経済活動の7割を占める。
つまりアメリカ経済の最重要指数である。
1月から3月を2012年の第1四半期、
4月から6月を第2四半期、
そして7月から9月を第3四半期とすると、
これは第3四半期の終わり方として、
極めて良好。
米国経済全体を見ると、
第2四半期までの趨勢は、
1.3%の年率で成長。
私たちが今、接している米国小売業は、
絶好調の消費と経済のなかにある。
しかし店舗間、企業間の競争は、
その伸びる分を狙って、
し烈さを増している。
一方、日本小売業の9月の販売統計。
10月22日から、
百貨店、コンビニ、総合スーパー、
そしてスーパーマーケットと、
続々と発表された。
まずは「全国百貨店売上高概況」。
日本百貨店協会発表。
売上高総額は4338億7064万円、
既存店前年比は0.2%のマイナス。
ほぼ前年並み。
ブランド品や宝飾品などの高額商材は、
プラス7.1%と好調。
化粧品も新商品の売れ行きが良く、
プラス4.8%。
逆に、本来9月の主力であるはずの秋物商材は、
記録的な残暑の影響で、マイナス2.2%と低迷。
外国人客の動向は、
尖閣諸島問題や竹島問題の影響が懸念されたが、
売上げプラス0.6%、購買客数プラス9.1%と
好調を維持。
次に、「コンビニエンスストア統計調査月報」。
日本フランチャイズチェーン協会発表。
ここのところ、足踏み状態が続くコンビニは、
9月もまた、既存店前年同月比マイナス。
売上高は6780億1700万円で、
マイナス1.6%。
来客数は11億7727万2000人でマイナス0.9%、
平均客単価は588.9円でマイナス0.7%。
不調の要因は二つ。
第1は台風などの天候異変、
第2は昨年好調だったタバコ売上げの反動。
さらに「チェーンストア販売統計月報」。
日本チェーンストア協会発表で、
半分は総合スーパー企業が占める。
総販売額が9665億1948万円で、
既存店前年同月比はマイナス2.0%。
これで、7カ月連続で前年同月比を下回った。
残暑が続いたことで、
アイスクリームや飲料、殺虫剤、タオルケットなど、
夏物商材の動きは良かった半面、
秋物の動きは鈍化。
部門別でみても、
すべての項目でマイナス。
総合スーパーも厳しい結果となった。
そして最後に、
スーパーマーケットの販売統計。
3協会の合同統計発表記者会見。
これには商人舎編集スタッフが取材に出かける。
9月の販売統計結果。
全店総売上高は7823億2562万円、
既存店前年同月比はマイナス1.3%。
食品合計 6854億4588万円、マイナス1.6%
生鮮3部門合計 2493億4409万円、マイナス2.2%
青果 1030億9323万円、マイナス2.3%
水産 680億2582万円、マイナス3.2%
畜産 782億2504万円、マイナス1.2%
惣菜 722億4746万円、マイナス0.1%
日配 1500億3910万円、マイナス3.0%
一般食品 2138億1522万円、マイナス0.2%
非食品 654億5053万円、マイナス2.2%
その他 314億2921万円、マイナス0.3%
全部門、きれいにマイナス。
オール日本スーパーマーケット協会専務理事、
松本光雄さんの見解。
「9月は6つの動向が見られた」
「一つめは、企業別に、
好調・不調の格差が顕著に表れたこと。
既存店前年比を超えた企業が33%あるのに対して、
前年比90%を下回った企業は19%もいる」
「二つめは、土日が1日多かったにもかかわらず、
高温傾向が売れ行きにブレーキをかけたこと。
秋の棚割ができず、展開が不十分だった。
もっとも、秋物展開をしても売れなかった」
「三つめは、一品単価が、
上がらなかったこと」
「四つめは、敬老の日や秋分の日など、
『ハレの日』の盛り上がりに欠けたこと」
「五つめは、生鮮食品の不調。
前年の影響もあるが、鶏肉と豚肉の売上げはあがらず。
しかし、牛肉は回復傾向がみられる」
「最後は、出店競争の激化。
スーパーマーケットは、
ドラッグストア、コンビニ、ネットショップなどと、
厳しい状況で戦っている。
そんな中、生活者のニーズを把握し、
しっかり提案できている企業は、
前年数値をオーバーし、好調」
ゲストスピーカーには、
㈱サンプラザの山口力副社長。
サンプラザは大阪府羽曳野市で
31店舗を展開しているスーパーマーケット。
全店が半径10km圏内に位置しているという
ドミナントエリア戦略を志向する。
「2011年度の売上高は約340億。
前年比をみると、
2009年は10.2%アップ、
2010年も10.7%アップ。
2011年は増加率が鈍化したものの3.4%アップ。
好調に推移している」
「しかし、今期はまだ既存店売上高が、
前年比100%を超えてない。
入居ビルの関係で好調店舗を閉店したこと、
毎月、どこかしらで競合店が出店するなどの影響が大きい」
「地域密着・地元貢献を掲げている。
地元中学校での給食事業、食育活動、
“大阪もん”農産物や加工品の販売、
社内での食育コミュニケーターの育成など、
さまざまな取り組みをしている」
「一昨年から自社の惣菜センターを稼働。
力を注ぐ産直野菜を使った惣菜を作っている。
青果販売との相乗効果も狙いだ」
「外部からの調達では、
添加物や化学調味料の使用が多くなる。
サンプラザの惣菜は、
極力それらを削減することを目標にしている。
賞味期限が短くはなってしまうが、
家庭でつくる商品に近いものを提供できる。
それなりの価格で提供しても、
お客の満足につながっている」
「太陽光発電やLED照明を積極的に導入している。
太陽光発電1号店の埴生店では、
屋根に900枚の太陽光パネルを乗せている。
発電量は200kWと大規模。
既存店でも条件があえば、取りつけていく方針。
しかし、雨の日はほぼ発電がなく、
自然エネルギーの脆弱性がみえる。
たとえ900枚乗せようが、
1店舗の電気代はまったくまかなえない。
この現実をふまえて取り組んでいかなければならない」
今月も各小売業態、
昨対マイナスが確定。
日米の格差がついた9月。
しかしこの格差、追いついてみせるし、
追い抜いてみせる。
そんな意欲が、私たちには、
あふれている。
<結城義晴>