サンディ、上陸。
大型ハリケーン。
北米東海岸へ、
そしてニュージャージー州南部を襲った。
アメリカ大陸は大きい。
西海岸のサンフランシスコは、
なんともない。
日本では考えられない。
そのサンフランシスコを午前11時50分の便で出発。
サンフランシスコ・ベイの上空は、
厚い雲に覆われていた。
その雲が途切れたのは、
対岸のオークランドあたりだった。
ロッキー山脈を越え・・・。
テキサスの平原へ。
5日ぶりにダラスに戻ってきた。
タクシーで、今度はシェラトン・ダラス・ノース。
商人舎USA研修会経営戦略コースは、
明日、午前10時ごろ、
ダラス・フォートワース空港に到着。
チームは11月1日に東海岸のワシントンDCに移動。
その頃にはサンディはもういないはず。
居座っていようが、
その時には何とかなる。
私はいつも、「何とかなる」と考える。
さて、サンフランシスコの話題は、
第1にジャイアンツ優勝。
第2は10月5日にオープンしたユニクロ。
場所はユニオン・スクェア。
飛行船で広告。
市中を走るバスもユニクロ。
「MADE FOR ALL」と記されたサイト・シーイング・バスが、
何台も何台も、かなりの頻度で市中を走り回っている。
「空に飛行船、街にリムジン」
立地はユニオンスクェアを降りてきたパウエル・ストリート。
右がギャップ、左がフォーエバー21。
つまりはカジュアル・ファッション店のメッカ。
ギャップは世界最大のカジュアルファッション企業。
世界年商143億8900万ドル。
1ドル80円換算で、1兆1511億円。
店舗数は2436店。
ただし最新決算では、マイナス2.3%。
しかし店内はガラガラ。
左のForeever21はファスト・ファッションの雄。
こちらはいつも混雑していたが、
最近はグンと客数が落ちた。
その両店のあいだに、
ユニクロのロゴマークが見える。
ズーム・インすると、こんな具合。
ケーブルカーの路線をワンブロック登ると、
ユニクロの店舗。
反対側には、H&M。
H&M(ヘネス・アンド・マウリッツ、スウェーデン)は、
2011年11月期決算で1兆6101億円(SEK12.5円換算)。
H&Mの夜の光景。
ユニクロの夜景も美しい。
ファーストリテイリングの最新決算は、年商約9300億円。
前年比で約1割のプラス。
今年度の出店計画は、
国内で数十店、海外ではアジアを中心に最大300店。
この中のひとつがサンフランシスコ店。
「1兆円」を視野に入れた。
土曜日の店舗入り口も人並みの渦。
地下1階、地上は中2階を入れて、3階まで。
マネキンが常時、少しずつ回っている。
このプレゼンテーションもインパクトがある。
3階のレジも並んでいる。
地階がメンズ売場。
こちらもカラフルな演出。
中2階から1階入り口付近を臨む。
店員は、法被を着て、
日本流のおもてなし。
店頭のウィンドウに英語・日本語で、
ポリシーが表明されている。
「ユニクロの服とは」と問いかけて、
第一センテンスは、「服装における完成された部品です」
これはずっと変わらない。
Uniqlo is the elements of style.
Uniqlo is a toolbox for living.
Uniqlo is clothes that suit your values.
Uniqlo is how the future dresses.
Uniqlo is beauty in hyperpracticality.
Uniqlo is clothing in the absolute.
6つのビジョンで、
ユニクロの「MADE FOR ALL」を言い表す。
イングリッシュは、いいですね。
日本語はその英語を説明し過ぎるきらいがある。
しかしこの6つのビジョン、
いいですね。
ニューヨーク5番街でも、
パリ・オペラ座の店でも、
上海南京西路店でも、
ユニクロは、ギャップやザラ、
そしてH&Mやフォーエバー21に、
負けない店を展開する。
10月5日のオープン・セレモニーで、
ファーストリテイリングCEO柳井正さんは、
英語でスピーチ。
「今日はスティーブ・ジョブズ氏の命日」
柳井さんの意気込みが伝わる開店だ。
日本の小売業が、
アメリカやヨーロッパの企業と、
正々堂々の闘いを展開し、
アメリカ人の顧客を引き付けているのを見るのは、
気分のいいものだ。
(つづきます)
<結城義晴>