結城義晴のBlog[毎日更新宣言]
すべての知識商人にエブリデー・メッセージを発信します。

2012年10月31日(水曜日)

Specialコース、Special・Format「セントラル・マーケット」で学ぶ

日本は今日で10月の終わり。
そしてハロウィン当日。

10月の商人舎標語は、
「お客という名の友人をつくろう」

果たして小学一年生ではないが、
「ともだち100人できたかな?」

アメリカはこれから、
ハロウィンの当日が始まる。

そのアメリカのハロウィン前日。
HEBとウォルマートが、
まったく好対照の展開を見せてくれた。

HEBはご存知テキサス州最大の非上場企業。
180億ドルの年商のローカルスーパーマーケット。
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店頭に子供たちを集めて、イベント。
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夕方、陽が暮れるまで、
こどもたちがカボチャにペインティングして、
自分の作品を創っていた。
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本当にうれしそうで、
なかなかやめない。

これを明日のハロウィン当日に使う。

地域やファミリーとの交流。
とてもいい試みだ。

一方のウォルマート。
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ハロウィンのデコレーションは、
きれいさっぱり撤去。

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もう、秋の雰囲気一色。
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そしてそれは、
11月第4木曜日の感謝祭に向けられている。
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リーチインケースにも、
秋の紅葉のデコレーション。
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しかしハロウィン商品だけは、
しっかり品ぞろえされて、
エブリデーロープライスで売り込まれる。
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店内演出は、顧客の心理を、
盛り上げることを目的としている。
だから一番の早仕掛けで、
直前まで「煽りにあおる」。

その代り、当日や直前は、
顧客はもう十二分に知り尽くしているから、
商品だけきっちり並べておけばいい。
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売場全体は次の展開に向けて、早仕掛け。

さすが、ウォルマート!

私はうなってしまった。

そのウォルマート効果を、
サンリオ江森進常務が語っている。
今日の日本の日経新聞。

「ウォルマート効果は予想以上だった」
サンリオはウォルマートとライセンス契約を結んで、
昨2011年6月から、店頭に、
「ハローキティ」をプリントした服や靴を並べた。

今年2012年上半期の4~9月期連結決算、
ウォルマート効果で経常利益が13%増。

ウォルマートと契約を結ぶと、
ライバルのターゲットなどが、
「ウォルマートに負けるなと、
キティの商品の種類を増やした」。
それがライセンス収入の拡大につながった。

「ウォルマート完全復活」を、
感度のいいメーカーは上手に活用する。

さて、私のアメリカの旅もいよいよ大詰め。
大トリは商人舎主催のspecialコース。

私は、29日にサンフランシスコからダラス入り。
現地コーディネーターの浅野秀二さん、
現地参加の安島英城さんも一緒に、
一行を待った。

その一行は、30日9時半に成田に集合し、
12時発のAA176便で一路ダラスへ。
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11時間あまりのフライトで、
全員無事に、
ダラスフォートワース国際空港に到着。
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専用バスに乗り込み、
研修会の初日をスタート。
はじめに訪れたのは、空港にほど近い
セントラル・マーケット。
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HEBのアップスケールタイプのスーパーマーケット。

アメリカで初めて見る店のファーストインプレッションが大事、
セントラル・マーケットの青果売り場に目を輝かせるメンバーたち。
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HEBが直接、産地から仕入れ、
HEBにしか売っていないぶどう。
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HOLIDAY種無しぶどう。
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それが一丁目一番地にある。

店長のポールさんが、
店内ツアーをしてくれた。
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ホールフーズマーケットで15年間仕事し、
その手腕を買われてHEBにスカウトされた。

「セントラルマーケットはSpecialtyなフォーマット。
健康に良いだけではなく、
美味しさ、楽しさを商品とサービスで提供している」
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セントラルマーケット・フォーマットは現在9店。
そのうち5店がダラスにある。
しかしもうセントラルマーケットは、
この店で打ち止め。

つぎはセントラルマーケット・ミニの出店に移る。
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つまり大商圏型の店舗はもう立地が残っていない。
だから小型店で商勢圏を埋めていく。

HEBはテキサスを出ることは考えていない。

青果売場から始まった丁寧な解説に、
参加者はメモを取り、質問する。
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HEBで「アイス・ウォール」と呼ぶ野菜売り場。
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両サイドに「氷の壁」売場が並ぶと圧巻。
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感謝祭に向けた「スモークドターキー」は55ドル。
この店だけでシーズンに1500個を売る。
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ウォルマート同様に、ハロウィンの前日に、
11月末の感謝祭のターキーを先取りして、島陳列。
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箱売りで、容量は通常の商品の2倍、
セントラルマーケットでしか売られていない商品。
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「GREENBERG」のスモークド・ターキー。
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HEBのレギュラータイプの客単価は25ドル。
それに対してセントラルマーケットは40ドル。
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ワインは核売り場で、ここでも、
セントラルマーケットでしか売られていない商品がたくさんある。
ワインを購入する客の客単価は2倍に跳ね上げる。

店内はいたるところで試食販売を行っている。
我々にもアップルジュースやチーズをどんどん試食させてくれる。
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チーズは700アイテムを品ぞろえ。
主力の100アイテムで売上げの80%を占めるが、
そのほかに600アイテムを揃えることが、
スペシャルなチーズ売場を実現させる。
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この「BEEMSTER」は5年物のビンテージチーズ。
これもセントラルマーケットでしか売られていない。
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新しい商品を仕入れてくる。
それがセントラルマーケットのプライベートブランド。

そしてフーディーズたちが、
カスタマーとコミュニケーションしながら、
それらをしっかりと売り切る。
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フーディーズは、この店で6人ほどが活躍する。

これまでにない1時間に及ぶツアー解説。
ポール店長に心から感謝したい。
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商人舎Specialコースは、
ダラスからワシントンDC、
そしてニューヨークへと展開される。
私の旅は11月に入っても終わらない。

<結城義晴>

2012年10月30日(火曜日)

10月5日、ユニクロ・サンフランシスコ店オープンと6つのポリシー

サンディ、上陸。

大型ハリケーン。
北米東海岸へ、
そしてニュージャージー州南部を襲った。

アメリカ大陸は大きい。

西海岸のサンフランシスコは、
なんともない。

日本では考えられない。

そのサンフランシスコを午前11時50分の便で出発。

サンフランシスコ・ベイの上空は、
厚い雲に覆われていた。
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その雲が途切れたのは、
対岸のオークランドあたりだった。

ロッキー山脈を越え・・・。
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テキサスの平原へ。
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5日ぶりにダラスに戻ってきた。

タクシーで、今度はシェラトン・ダラス・ノース。
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商人舎USA研修会経営戦略コースは、
明日、午前10時ごろ、
ダラス・フォートワース空港に到着。

チームは11月1日に東海岸のワシントンDCに移動。
その頃にはサンディはもういないはず。

居座っていようが、
その時には何とかなる。

私はいつも、「何とかなる」と考える。

さて、サンフランシスコの話題は、
第1にジャイアンツ優勝。

第2は10月5日にオープンしたユニクロ。
場所はユニオン・スクェア。

飛行船で広告。
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市中を走るバスもユニクロ。
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「MADE FOR ALL」と記されたサイト・シーイング・バスが、
何台も何台も、かなりの頻度で市中を走り回っている。
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「空に飛行船、街にリムジン」

立地はユニオンスクェアを降りてきたパウエル・ストリート。
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右がギャップ、左がフォーエバー21。
つまりはカジュアル・ファッション店のメッカ。
ギャップは世界最大のカジュアルファッション企業。
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世界年商143億8900万ドル。
1ドル80円換算で、1兆1511億円。
店舗数は2436店。
ただし最新決算では、マイナス2.3%。

しかし店内はガラガラ。
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左のForeever21はファスト・ファッションの雄。
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こちらはいつも混雑していたが、
最近はグンと客数が落ちた。
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その両店のあいだに、
ユニクロのロゴマークが見える。
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ズーム・インすると、こんな具合。
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ケーブルカーの路線をワンブロック登ると、
ユニクロの店舗。
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反対側には、H&M。
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H&M(ヘネス・アンド・マウリッツ、スウェーデン)は、
2011年11月期決算で1兆6101億円(SEK12.5円換算)。

H&Mの夜の光景。
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ユニクロの夜景も美しい。
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ファーストリテイリングの最新決算は、年商約9300億円。
前年比で約1割のプラス。

今年度の出店計画は、
国内で数十店、海外ではアジアを中心に最大300店。
この中のひとつがサンフランシスコ店。

「1兆円」を視野に入れた。

土曜日の店舗入り口も人並みの渦。
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地下1階、地上は中2階を入れて、3階まで。
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マネキンが常時、少しずつ回っている。

このプレゼンテーションもインパクトがある。
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3階のレジも並んでいる。
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地階がメンズ売場。
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こちらもカラフルな演出。
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中2階から1階入り口付近を臨む。
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店員は、法被を着て、
日本流のおもてなし。
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店頭のウィンドウに英語・日本語で、
ポリシーが表明されている。
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「ユニクロの服とは」と問いかけて、
第一センテンスは、「服装における完成された部品です」
これはずっと変わらない。
Uniqlo is the elements of style.
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Uniqlo is a toolbox for living.
Uniqlo is clothes that suit your values.
Uniqlo is how the future dresses.
Uniqlo is beauty in hyperpracticality.
Uniqlo is clothing in the absolute.

6つのビジョンで、
ユニクロの「MADE FOR ALL」を言い表す。

イングリッシュは、いいですね。
日本語はその英語を説明し過ぎるきらいがある。

しかしこの6つのビジョン、
いいですね。

ニューヨーク5番街でも、
パリ・オペラ座の店でも、
上海南京西路店でも、
ユニクロは、ギャップやザラ、
そしてH&Mやフォーエバー21に、
負けない店を展開する。

10月5日のオープン・セレモニーで、
ファーストリテイリングCEO柳井正さんは、
英語でスピーチ。

「今日はスティーブ・ジョブズ氏の命日」

柳井さんの意気込みが伝わる開店だ。

日本の小売業が、
アメリカやヨーロッパの企業と、
正々堂々の闘いを展開し、
アメリカ人の顧客を引き付けているのを見るのは、
気分のいいものだ。
(つづきます)

<結城義晴>

2012年10月29日(月曜日)

サンフランシスコの「遅々として進んだ素晴らしき日曜日」の物語

Everybody! Good Monday!
[2012vol44]

2012年も第44週。
10月最終週で、
木曜日から11月。

この10月から11月にかけて、
23日間、アメリカに滞在する。

11月6日に帰国して、
翌週の火曜日11月13日から、
木曜日の15日まで、
第2回商人舎ミドルマネジメント研修会。
「マネジメントとは、
人の強みを発揮させることである」
〈ピーター・ドラッカー〉

湯河原に2泊3日で合宿し、
上田惇生、鈴木哲男、高野保男、
白部和孝、そして結城義晴、
中堅社員のための徹底研修。

申し込み締め切りは10月末日。

鈴木哲男講師による緊急講座も追加。
「2012年末年始対策」

是非是非、ご参加ください。

さて、秋も深まってきた。

秋刀魚焼く煙出さずに秋刀魚焼く
〈日経俳壇より 旭市・橋本和子〉
秋はサンマです。
しかし煙を出さずに焼かねば。

何と何と松茸二本到来す

〈同 広島市・保井甫〉
秋の王様マツタケが、届けられた喜び。

秋らしさは空にも。
たのしげにひつじもいわしも群つくり
空を行きかいくつきりと秋

〈日経歌壇より 京都市・清水広子〉

感動を与えたいって言う人に
心をもてあそばれた気がする

〈同 和泉市・井上閏日〉

「感動」は売り物にするものではない。
たびたび口に出して使う言葉ではない。

突然、あるいはジワッと、生まれるもの。
だから感動なのだと思う。

糸井重里の『ほぼ日刊イトイ新聞』。
その巻頭言「今日のダーリン」。

『ほぼ日』が取り組む「気仙沼プロジェクト」が、
「遅々として進んでいます」。

「ま、ほんとうは『遅々として』というのは、
『進まず』と否定形で受けなきゃならないのでしょうが、
実際には、いい感じで進んでいるのです。
でも、これまたまことにいい感じで
『遅々として』なのです。
どっちも事実で、とてもいい感じなのです」

「ここを急いでは、よろこべないな」とか、
「そうですね、ここは回り道してみましょう」とか、
「ここはしっかりと時間をかけましょう」とか、
「いやいや、ごゆっくりで」とか、
遅い速度で進むための判断を、
迅速にやっています。

だけどですね、ほんとに進んでいるんですよー。
うれしいことが、日々あるもの、ほんとに。

今日の私の行動も、
「遅々として進んだ」

先週水曜日の24日の夜、サンフランシスコにやって来て、
5日目の「素晴らしき日曜日」。

朝、東の空から陽が昇る。
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高層ビルに陽が射す。
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どこか横浜の市街に似ていて、
私は安らぐ。

陽が昇りはじめ、
サンフランシスコ・ベイが浮き上がる。
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ウェスティン・ホテルは、
シックな通路。
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玄関ホールも重厚。
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玄関を出るとすぐに、ケーブルカー乗り場。
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やがてやってきましたケーブルカー。
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飛び乗って、手すりに摑まる。
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サンフランシスコのてっぺんに。
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そしてフィッシャーマンズ・ワーフに向けて、下る。
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ケーブルカーの終点。
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5分ほど歩いて、ピア45。
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アルカトラズ島が間近に見える。
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今日の「素晴らしき日曜日」、
アルカトラズにわたるつもり。
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ピア33からクルーズが出ている。
1日に12回。
10:00/10:45/11:15/12:00
13:15/13:45/14:30/15:00
15:45/16:15/16:45/17:00
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しかし「Sold out!」

仕方ない。

ここから私の行動、
「遅々として進んだ」

ぶらぶら歩き。

ノース・ポイントのセーフウェイにぶつかった。
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600坪ほどの小ぶりなスーパーマーケット。
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右手青果部門から入ると、
この店もニューライフスタイル型に改装していた。
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コンパクトなプロデュース・デパートメント。
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オーガニック売り場が中央に。
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ベーカリーも買いやすい。
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「The Main Course」と名づけられたミート・コーナー。
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そしてデリ売場。
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フィッシャーマンズ・ワーフの高級住宅地の小型店。
デリ・バーは最適。
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手づくりデリも、実においしそう。
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日曜日の午前中、
レジも混んでいる。
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ニューライフスタイル・ストアは、
都市型小型店で成果をあげる。

セーフウェイの新フォーマット「ザ・マーケット」よりも、
断然、いい。

その向かいのマンションの1階に、
トレーダー・ジョー。
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こちらは1万平方フィート(281坪)。
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入り口からスロープを下る。
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まず酒売り場。
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プライベートブランドの黒ビールを購入。
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酒売り場からデリ・サラダ売場へ。
「Lunch」とコーナー付けされている。
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さらにその横に、「Dinner」
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そして「Joe’s Grotto」
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「ジョーのほら穴」

この場で調理して、提供する売り場。
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都市型のトレーダー・ジョーのこの売り場、
やがて郊外の店でも展開されるようになるに違いない。

「遅々として進んだ」日曜の散策の大収穫。
「Joe’s Grotto」。

その横に精肉売り場。
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その前のエンドは「New Items」コーナー。
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スープ3アイテムのエンド。
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そして乳製品から青果部門につながる。
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レジから見る青果部門。
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この右手に駐車場からの入り口がある。

ストリートから入ると酒売り場。
駐車場から入ると青果売り場。

壁面が面白い。
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「我々の牛は、ホルモン類に対して、
ヌウウウウ! と鳴く」

「あんたの銭をトレーダー・ジョーで節約しな」
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黒ビールとチャールズ・ショー、
ノーファット・ミルクとチーズと、
シーザー・サラダを買った。

そして再びケーブルカー。
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胴っぱらに「シティ・ターゲット」の広告。
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「遅々として進んだ」散策と買い物に、
マンゾク。
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部屋に帰って、
黒ビールを飲みながら、
原稿書き。
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サンフランシスコ湾は、
今日も快晴。
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陽が沈み始めた。
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そうしたら霧が出てきた。
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「霧のサンフランシスコ」

快晴から霧まで、
素晴らしき日曜日。
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夕方からのワールドシリーズで、
サンフランシスコ・ジャイアンツ優勝。
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10回裏、最後のバッターが見逃しの三振。

フィールドの野手は天を仰いだ。
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そしてマウンドに集まるジャイアンツ。
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おめでとう。
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サンフランシスコ滞在中の優勝。

「遅々として進んだ」素晴らしき日曜日。

ありがとう。

日本では、みなさん、
Good Monday!
(この旅、まだまだ続きます)

〈結城義晴〉

2012年10月28日(日曜日)

ジジとサンフランシスコのおとうさん[日曜版2012vol44]

おなか、すいた。
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おとうさんは、いないし。
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ユウキヨシハルのおとうさん、
また、アメリカです。

サンフランシスコのピア39。
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ネプチューン・パレス。
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きれいなお店。
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ゴールデンゲート・ブリッジがみえる。
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アルカトラズ島も。
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こんなに、ちかい。
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おわかれパーティ。
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ナツハラさんが、おはなし。

そして、カニ。
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ダンジネスクラブといいます。

おとうさんは、タンノウ。

ボクも、いただきます。
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シーバ。
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ボクはカニは、
たべません。
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ただただ、シーバ。
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そしてお水。
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ビールやワインではありません。
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それで、タンノウ。
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マンゾク。
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あ~あ、おいしかった。
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おとうさんと、おんなじ気分。
うれしい。

つぎの朝、つまり今日ですね。
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バスのなかでさいごの講義をして、
サンフランシスコの空港へ。
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みんなは、かえります。
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ナツハラさんとかたいシェイク・ハンド。
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事務局のみなさん、
ごくろうさまでした。
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ロサンゼルス経由で、ナリタへ。
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アメリカン・エアライン。

ちょっとさみしかったけれど、
ひとあんしん。
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みんな、ありがとう。

おとうさんは、ひとり。
バートにのった。
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ベイエリアをぐるりとまわる鉄道。
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サンフランシスコでは地下鉄になる。

パウエル・ストリート・ステーション。
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地上にあがると、
人がならんでいる。
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ケーブルカーが、おりかえすあたり。
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そのケーブルカーが坂をのぼる。
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ユニオン・スクエアのむかい。
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それがおとうさんのホテル。
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ウェスティン・サンフランシスコ。
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やっと、つきました。
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おとうさんは、ちょっと、つかれたみたい。
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へやにもどって、
サンポして。

またへやにもどって。
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窓からサンフランシスコ湾がみえる。
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きょうは、ほんものの快晴。

すこしずつ、陽がかたむいてきた。
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そして西の空に、陽がしずむ。
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月がでる。
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夜景がうつくしい。
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おとうさん、ひさしぶりに、
ゆっくり。

夕方から、
メジャーリーグのワールドシリーズ。

サンフランシスコ・ジャイアンツ三連勝。
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ひとしごと、おわって、
おとうさんは、マンゾク。

帰国したひとたちの無事をいのりつつ、
これからビールでものみにいきます。
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おとうさん、おつかれさま。

<『ジジの気分』(未刊)より>

2012年10月27日(土曜日)

スーパーウェアハウスストア2強「安くてもクレンリネス&フレンドリー」

今回のアメリカの旅、
前半戦も大詰めを迎えつつある。

充実した5日間だった。

㈱平和堂のアメリカ研修

朝から講義。

まず今回の団長の山本さんの気合のこもった挨拶。
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そして全員でハイタッチ。
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それから私の講義。
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最も重要なテーマを語る。
すなわちフォーマット時代のポジショニング戦略。
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日本で、いくら、
論理的に整理しても、
情熱的に語っても、
アメリカ流通業を目の当たりにして、
そのうえで解きほぐしていくことには、
かなわない。

目から鱗。

それがこの研修の目的。
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私は最初に、標語を書いた。
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こまかく、
きびしく、
しつこく、
なかよく。

これこそ「徹底する」ことの中身。

徹底のなかから、
イノベーションは生まれてくる。

講義2時間5分。
まだまだ語りたいがスケジュールは詰まっている。

すぐに出発し、
ナゲットマーケット
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全員で写真。

驚くべき回復力で、
ナゲットが甦りつつある。

バスのなかで「人間力経営」を語った。

そして二つのスーパーウェアハウスストア。
フード4レスとウィンコ・フーズ

スーパーマーケットという業態は、
企業ごとの戦略行動に従って分化してきた。
1980年代から30年以上かけて。

そのひとつがこのスーパーウェアハウスストア
日本で言えば、アークスのビッグハウスが、
スーパーウェアハウスストアの事例として最適。

その世界的な代表格が、フード4レス
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全米第1位のスーパーマーケット企業クローガーが展開する。

そのクローガーとフランチャイズ契約をして、
ナゲットマーケットが経営、運営している。

副店長がインタビューに応じてくれて、
熱心にポリシーを語ってくれた。
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入り口にウォールと呼ばれる「一丁目一番地」が続く。
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商品の関連性はないが、
この倉庫型ディスカウント・スーパーマーケットの、
最も主張したい商品と価格を、
これでもかと見せつける。
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ナゲットのフード4レスの違いは、
この青果売り場。
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見事な前進立体陳列。
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グロサリーのディスカウントと青果の鮮度、品揃え。
それがナゲット・フード4レスの強み。
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もちろんベーカリーからミートまで、
スーパーマーケットの商材は、
きちんとディスカウント販売されている。
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冷凍食品部門の壮大でピカピカの売り場。
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グロサリーはラック陳列。
そのアイルの床もピカピカ。
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レジ前のスペースの床もウェット・ルック。
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光や光景が映り込むほどにのクレンリネス。
「濡れたように見える」
それをWet Lookという。

現段階のディスカウント・スーパーマーケットは、
「安いから汚い、安いからノーサービス、安いから悪い」ではない。

安くてクレンリネス、
安くてフレンドリー、
安くて良い

それがこのナゲットのスーパーウェアハウスストア。

続いてウィンコ・フーズ
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こちらもまず「ウォール・オブ・バリュー」の売り場。
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価格比較が積極的に行われている。
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青果はダンボール陳列またはクレート陳列。
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バナナももちろん、圧倒的な量と価格、そして品質、鮮度。
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スーパーウェアハウスストアにとって、
青果部門は生命線である。
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バルク売り場、ミート売り場。
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これらも、強烈な価格と的確な品ぞろえ。

ミルクも価格比較。
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ウォルマートよりも安いことを強調。

冷凍食品売り場も壮大でピカピカ。
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広大な店舗の端から端まで見通せる。

レジ前もピカピカ。
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レジ外もピカピカ。
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フード4レスと比べてほしい。
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どちらもピカピカの床。
解放的な天井。

これがディスカウント・フォーマット。
安売り店舗。

現段階のディスカウント手法は、
「安いから汚い、
安いからノーサービス、
安いから悪い」

ではない。

安くてクレンリネス、
安くてフレンドリー、
安くて良い。

時代は大きく変わっている。(つづきます)

<結城義晴>

2012年10月26日(金曜日)

9月販売実績・米国小売業プラス5.4%、日本は全業態マイナス

空にはユニクロ・オープン記念の飛行船
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10月5日、オープン。

私たちの研修は絶好調。
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トレーダー・ジョーでは、
店内、バックヤード、
くまなく歩いてレクチャーを受ける。
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そのうえで、クルーたちと交流。
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心からの感謝。
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レクチャーしてくれたリネーさんと記念写真。
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平和堂社長の夏原平和さんもスマイル。
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ホールフーズも絶好調。
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見事な店づくり。
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小型店では、店員総出で、棚卸し。
店は営業しているが、
何かパフォーマンスを見せているような感じで、
それに好感が持てる。
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このハンディターミナルを使う。
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店内を巡ってレクチャーを受け、
その後、質疑応答。
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大満足。

そのアメリカ小売業の9月の売上高は、
前月比で1.1%増、
前年同月比では
5.4%プラス。
4129億3900万ドル。

米国商務省は8月の増加分も、
前月比1.2%に上方修正。

したがってこの8月、9月のプラスは、
2010年10月以来最大となった。

これは、2年ぶり。

さらに9月はほとんどの主要な分野で、
売上高が増加。

電子製品は、4.5%の売上高増。
Appleから最新のiPhoneがリリースされたから。

カーディーラーの販売は1.3%増。
ガソリンは価格の上昇分を調整しても2.5%プラス。

車、ガソリン、建築資材を除く小売売上高は0.9%だが、
これは予想をはるかに上回った。

米国小売業の売上高は、
経済活動の7割を占める。
つまりアメリカ経済の最重要指数である。

1月から3月を2012年の第1四半期、
4月から6月を第2四半期、
そして7月から9月を第3四半期とすると、
これは第3四半期の終わり方として、
極めて良好。

米国経済全体を見ると、
第2四半期までの趨勢は、
1.3%の年率で成長。

私たちが今、接している米国小売業は、
絶好調の消費と経済のなかにある。

しかし店舗間、企業間の競争は、
その伸びる分を狙って、
し烈さを増している。

一方、日本小売業の9月の販売統計
10月22日から、
百貨店、コンビニ、総合スーパー、
そしてスーパーマーケットと、
続々と発表された。

まずは「全国百貨店売上高概況」
日本百貨店協会発表。

売上高総額は4338億7064万円、
既存店前年比は0.2%のマイナス。
ほぼ前年並み。

ブランド品や宝飾品などの高額商材は、
プラス7.1%と好調。
化粧品も新商品の売れ行きが良く、
プラス4.8%。

逆に、本来9月の主力であるはずの秋物商材は、
記録的な残暑の影響で、マイナス2.2%と低迷。

外国人客の動向は、
尖閣諸島問題や竹島問題の影響が懸念されたが、
売上げプラス0.6%、購買客数プラス9.1%と
好調を維持。

次に、「コンビニエンスストア統計調査月報」
日本フランチャイズチェーン協会発表。
ここのところ、足踏み状態が続くコンビニは、
9月もまた、既存店前年同月比マイナス。
売上高は6780億1700万円で、
マイナス1.6%。

来客数は11億7727万2000人でマイナス0.9%、
平均客単価は588.9円でマイナス0.7%。

不調の要因は二つ。
第1は台風などの天候異変、
第2は昨年好調だったタバコ売上げの反動。

さらに「チェーンストア販売統計月報」
日本チェーンストア協会発表で、
半分は総合スーパー企業が占める。

総販売額が9665億1948万円で、
既存店前年同月比はマイナス2.0%。
これで、7カ月連続で前年同月比を下回った。

残暑が続いたことで、
アイスクリームや飲料、殺虫剤、タオルケットなど、
夏物商材の動きは良かった半面、
秋物の動きは鈍化。

部門別でみても、
すべての項目でマイナス。
総合スーパーも厳しい結果となった。

そして最後に、
スーパーマーケットの販売統計。
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3協会の合同統計発表記者会見。
これには商人舎編集スタッフが取材に出かける。

9月の販売統計結果。
全店総売上高は7823億2562万円、
既存店前年同月比はマイナス1.3%。

食品合計 6854億4588万円、マイナス1.6%
生鮮3部門合計 2493億4409万円、マイナス2.2%
青果 1030億9323万円、マイナス2.3%
水産 680億2582万円、マイナス3.2%
畜産 782億2504万円、マイナス1.2%
惣菜 722億4746万円、マイナス0.1%
日配 1500億3910万円、マイナス3.0%
一般食品 2138億1522万円、マイナス0.2%

非食品 654億5053万円、マイナス2.2%
その他 314億2921万円、マイナス0.3%

全部門、きれいにマイナス。
オール日本スーパーマーケット協会専務理事、
松本光雄さんの見解。
「9月は6つの動向が見られた」
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「一つめは、企業別に、
好調・不調の格差が顕著に表れたこと。

既存店前年比を超えた企業が33%あるのに対して、
前年比90%を下回った企業は19%もいる」

「二つめは、土日が1日多かったにもかかわらず、
高温傾向が売れ行きにブレーキをかけたこと。
秋の棚割ができず、展開が不十分だった。
もっとも、秋物展開をしても売れなかった」

「三つめは、一品単価が、
上がらなかったこと」

「四つめは、敬老の日や秋分の日など、
『ハレの日』の盛り上がりに欠けたこと」

「五つめは、生鮮食品の不調。
前年の影響もあるが、鶏肉と豚肉の売上げはあがらず。
しかし、牛肉は回復傾向がみられる」

「最後は、出店競争の激化。
スーパーマーケットは、
ドラッグストア、コンビニ、ネットショップなどと、
厳しい状況で戦っている。
そんな中、生活者のニーズを把握し、
しっかり提案できている企業は、
前年数値をオーバーし、好調」

ゲストスピーカーには、
㈱サンプラザの山口力副社長。
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サンプラザは大阪府羽曳野市で
31店舗を展開しているスーパーマーケット。
全店が半径10km圏内に位置しているという
ドミナントエリア戦略を志向する。

「2011年度の売上高は約340億。
前年比をみると、
2009年は10.2%アップ、
2010年も10.7%アップ。
2011年は増加率が鈍化したものの3.4%アップ。
好調に推移している」

「しかし、今期はまだ既存店売上高が、
前年比100%を超えてない。
入居ビルの関係で好調店舗を閉店したこと、
毎月、どこかしらで競合店が出店するなどの影響が大きい」

「地域密着・地元貢献を掲げている。
地元中学校での給食事業、食育活動、
“大阪もん”農産物や加工品の販売、
社内での食育コミュニケーターの育成など、
さまざまな取り組みをしている」

「一昨年から自社の惣菜センターを稼働。
力を注ぐ産直野菜を使った惣菜を作っている。
青果販売との相乗効果も狙いだ」

「外部からの調達では、
添加物や化学調味料の使用が多くなる。
サンプラザの惣菜は、
極力それらを削減することを目標にしている。
賞味期限が短くはなってしまうが、
家庭でつくる商品に近いものを提供できる。
それなりの価格で提供しても、
お客の満足につながっている」

「太陽光発電やLED照明を積極的に導入している。
太陽光発電1号店の埴生店では、
屋根に900枚の太陽光パネルを乗せている。
発電量は200kWと大規模。
既存店でも条件があえば、取りつけていく方針。
しかし、雨の日はほぼ発電がなく、
自然エネルギーの脆弱性がみえる。
たとえ900枚乗せようが、
1店舗の電気代はまったくまかなえない。
この現実をふまえて取り組んでいかなければならない」

今月も各小売業態、
昨対マイナスが確定。

日米の格差がついた9月。
しかしこの格差、追いついてみせるし、
追い抜いてみせる。

そんな意欲が、私たちには、
あふれている。

<結城義晴>

2012年10月25日(木曜日)

フォートワースのHEBからホールフーズまでのポジショニング競争

内陸のダラスを後に、
ベイエリアのサンフランシスコへ。

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今、ウェスティン・ホテル。

ワールドシリーズのデトロイト・タイガースの大リーガーが同宿。
やたらに混んでいる。

昨日はテキサス州フォートワース地区を中心に、
「とんがった店」ばかり巡った。

まずはHEBの広大な駐車場で、
みんなで写真。
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アメリカにも慣れてきて、
知識欲と好奇心は盛り上がって、
みんな元気。
それがうれしい。

さてHEB。
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ローカルスーパーマーケットの希望の星。
アメリカだけでなく日本でも、
世界中でも。

インディペンデント・カンパニーにして、
ファミリー企業。
年商180億ドル。
1ドル80円換算でも、1兆4400億円。

全米スーパーマーケット専業企業ランキングでは、
①クローガー
②セーフウェイ
③パブリックス
④アホールドUSA
⑤デレーズ・アメリカ

その次の第6位。

アホールドとデレーズが、
オランダとベルギーの資本だから、
国産スーパーマーケット企業では、
第4位。

しかもテキサス州のサンアントニオとオースチンで、
それぞれ50%以上のシェアを確保し、
ヒューストンで15%にまで上昇し、
いよいよこのダラス・フォートワース地区に登場。
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ウォルマート、クローガー、物ともせず。

そのHEBの「一丁目一番地」。
最も重要な売り場。
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この時期、リンゴが一番大事。
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1ポンド(454グラム)98セント。

一丁目二番地には、
ハロウィンと花。
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最も得意の青果部門。
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そして価格比較パネル。
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なんと牛乳1ガロン98セント。
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腰を抜かした。

1ガロンは3.8リットル。
だから80円換算で1リットル20円。

ダラス・フォートワース地区で何かが起こっている。

おそらく「ウォルマート復活」がその理由。

HEBのここまでやるかという意思が、
ひしひしと感じられる。

インディペンデントカンパニーだからこそ、
機敏に展開できる作戦だ。

そのHEBのアップグレード・フォーマット。
セントラルマーケット。
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一丁目一番地は、
ヒゲのおじいさんが試食を勧めるリンゴ。
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このおじいさん、クリスマス商戦では、
きっとサンタクロースになるんだろう。
そんなことを想像させられる。
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一丁目二番地は、ぶどう。
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いい導入。
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全米最大のスーパーマーケット企業クローガー。
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そのシグニチャー・タイプ。
地域のお客様の要望を受け入れて、
地域から「サイン」してもらってつくる店。
それがシグニチャー。

エントランスでハロウィン・プロモーション。
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左サイドは、乳癌キャンペーンのピンクリボン運動の提案。
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そして入り口を入ると、
一丁目一番地にピンクリボンの花。
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クローガーは例外なく、
花でお客を迎えてくれる。
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それがこの企業の特徴のひとつ。

それからオーガニックの両雄。
まずトレーダー・ジョー。
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テキサス州第1号店。
それがフォートワースにオープン。
壁にそのことが示されている。
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そしてトレーダー・ジョーの一丁目一番地は、
いつもいつも花とバナナ。
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良く売れているし、
そのホスピタリティは、
アウトスタンディングなポジショニングを築いている。

最後にホールフーズ。
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年商101億ドルを超え、
絶好調。

しかしこのホールフーズも、
エブリデー・ロープライスの実験。
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HEBといい、ホールフーズといい、
何かがまた、動いている。

今年の10月31日のハロウィンから、
11月第4木曜日からのサンクスギビング商戦、
そして12月24日までのクリスマス商戦で、
大きくマーケットでのポジショニングが変動する。

いや、もう一段、振り落とされる企業が出てくる。
そんな予感がする。

だからHEBもホールフーズも、
必死の形相で、自分らしさを出しつつ、
価格攻勢を強める。

ホールフーズも当然ながら、
ハロウィン・デコレーションで、
私たちを出迎えてくれる。
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まず青果部門が一丁目一番地であることは、
間違いない。
すばらしいANDIスコアの売り場。
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花の島陳列は一丁目二番地。
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そしてこの店は、床のペインティングを、
積極的に活用している。
これなど芸術的な売り場。
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今年の秋から冬の商戦で、
何かが起こる。

そこに向けて、
自分らしさを究極まで追求する。

それがダラス・フォートワースの、
激戦地区の姿だ。

〈つづきます〉

<結城義晴>

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