商人舎11月の標語。
「朝に希望、
昼に努力、
夕に感謝」
今年一年通しての商人舎標語も、
「朝に希望、昼に努力、夕に感謝」
去年も、一昨年も、その前の年も、
11月はずっと、標語は、
「朝に希望、昼に努力、夕に感謝」
11月は日本では11月23日の「勤労感謝の日」、
アメリカでは11月第4木曜日からの「感謝祭」。
11月は感謝の月。
私は「勤労感謝の日」を、
「商業にとって特別の日」だと考えている。
「勤労を感謝する日に勤労する」
それが小売業・サービス業だからだ。
だから11月の標語は今後も、
「朝に希望、昼に努力、夕に感謝」
さて、11月の祝日は、ふたつ。
第1は、明日土曜日の11月3日「文化の日」、
第2は第4週の金曜日11月23日の「勤労感謝の日」。
今年は勤労感謝の日が、
三連休となる。
アメリカのサンクスギビングデーに似ている。
アメリカではハロウィンとクリスマスが大きなイベントだが、
実は感謝祭週間こそ、1年の売上げを決定づけるときだ。
感謝祭の金曜日を「ブラック・フライデー」と言う。
「大黒字の金曜日」。
ここで成功を収めると、
12月のクリスマス商戦での、
圧倒的な勝利が保証される。
日本でも今年は、
「勤労感謝の日」からの三連休を、
年末商戦の雌雄を決する日と位置付けて、
年末以上の力を入れてほしい。
このブログを読んでいてくれている人への、
私からの提案。
さてアメリカ合衆国の大統領選挙。
昨日から最後の選挙戦が復活。
巨大ハリケーン「サンディ」のために、
ここのところ休戦協定が結ばれていた。
それが再開。
激しい応酬。
バラク・オバマ大統領は激戦州ウィスコンシンなどを訪問して、
災害対策に対応する現職の強みを強調。
一方、ロムニー共和党候補は、
「オバマ陣営はあと4年と叫んでいるが、
あと5日間で政権は終わりだ」
私たちが帰る日、
ここでも雌雄は決する。
さて、昨日は朝4時45分に全員集合。
暗いフリーウェイを一路、
ダラス・フォートワース国際空港へ。
AA670便に乗り込み、
2時間40分のフライト。
席に着くなり、爆睡。
目を覚ますと、
ワシントンDCのロナルド・レーガン空港。
ハリケーン・サンディの影響か。
ポトマック川に漂流物が浮かんでいる。
でも無事にワシントンDCに入りました。
派遣企業の担当の方から横浜のオフィスに、
心配する声が入っているらしい。
みんな元気に、スケジュール通り視察しています。
そしてニューヨークにも予定通りに入ります。
ご安心を。
空港から、派手な専用バスに乗り込み、
早速、最初の視察地・ウッドモアタウンセンターへ。
ワシントンDC東側。
新興住宅地にできたばかりのショッピングセンター。
その核店舗の一つがウェグマンズ。
ワシントンDCに来た最大の目的。
2日間でウェグマンズ3店舗を、
しっかりと見て回る。
ドミナントを築きつつ、
最新のパフォーマンスを展開できる店づくり。
それはニューヨーク周辺の店よりも進んでいる。
入ってすぐに、価格比較のパネル。
青果店から始まったウェグマンズだけに、
自慢の青果売り場。
ニューヨーク近辺の店よりも、
広くて、ちょっと縦長の売り場になっている。
大きなプライス表示でオーガニックバナナ69セント。
向こうは通常のバナナ49セント。
2種類のオーガニック・ポテトを平台展開。
そして壁面のオーガニックコーナー。
カット野菜の「Fresh Cut Veggies」コーナー。
その裏は、ロの字型対面のチーズ売り場とオリーブバー。
パルミジャーノチーズの試食台とサインボード。
インパクトがある。
花売り場は完全なショップ形式となっていて、
これは優れもの。
日本でも大型の店は、この展開法を学ぶべきだ。
グロサリーエンドのボリューム感。
こちらはウェグマンズのPBエンド。
この3年ほどで、ウェグマンズのPBは、
急速に進化し、拡大した。
グロサリー売り場の島陳列も楽しい。
コーラ類の陳列もここまで洗練されてくる。
牛乳は2ドル99セント。
必需品はリーチインケースでも買ってくれる。
「NEW ITEM」のエンド。
これはトレーダー・ジョーにもあるが、
絶対に必要なエンドだ。
中通路も長くて広い。
冷凍食品のカテゴライズは、
ウェグマンズの特長。
ここからも多くの技術を学ぶことができる。
グルテンフリーのコーナーも、
これだけ目立つ。
ヘルス&ビューティケアの売り場はカラフル。
そしてファーマシー。
ウェグマンズの調剤薬局、
実に重要な役割。
ウェグマンズはクラブパックを重視し、
多用している。
店舗入り口横のコーヒー売り場。
テーブルと椅子の位置が高いのが、
このコーナーづくりのコツ。
店舗左翼のフードサービスコーナーに入る。
まずベーカリーのバックヤードが見えるが、
最大最高の施設。
そのベーカリー売り場。
パンの香りが浮き上がっている。
ケーキはかわいらしい商品化。
クリスピークッキー、焼き立てで提供。
鮮魚は氷を敷き詰めた市場スタイル。
精肉のクラブパックコーナー。
クラブパックサイズとレギュラーサイズで、
品揃えの深さをつくる。
惣菜はフライパンで、作り立てを提供する。
フードコートもセンスアップされている。
確実にファミレスを超えている。
「ザ・フード・バー」。
イートインコーナー⇒フードサービス部門⇒フード・バー。
この進化過程。
ウェグマンズの中華デリで昼食。
いただきます。
うまい!
そこら辺の中華レストラン以上の味で、
大満足。
満腹になった後はそのほかのSC内の店舗を視察。
まずはJCペニー。
非食品を扱うGMSの代表だが、
いまや百貨店のような売り場。
アパレル、クッキングウェア、ホームファーニシングなどを扱う。
コンコースでマネキンのディスプレイ。
こちらはカジュアルウェアのマネキン。
ボーイズ向けアパレルのマネキン。
そしてふくよかな女性のマネキン。
熟年向けプレゼンテーション。
これ、すごくいい。
これからの日本の熟年向け衣料売り場に、
このマネキンは必須。
リーバイスのマネキンと比べると、
そのスタイルの違いがよくわかる。
次に向かったのはコストコ。
コストコの一丁目一番地はいつも家電製品。
コストコはどの店も同じ。
それがコストコ。
ウォルマートのサムズが、
完全コピーをするほど。
この店もお客が入っている。
JCペニーとは大違い。
ウェグマンズの前で記念写真。
フードライオン。
ウッドモアタウンセンターから車で10分ほどのNSCの核店舗。
天井や床を見ていただくと分かる通り、
伝統的な店づくり。
コンベンショナル型という。
人が入っていない。
ウェグマンズの賑わいとは程遠い店。
コンベンショナルなスーパーマーケット、
その苦戦がよくわかる。
なぜか。
イノベーションが停止しているから。
この日の最後は、
ダウンタウンのセーフウェイ。
青果売り場の導入部は花売り場。
ギフト、自家用の切り花の展開。
間接照明と木の床材、什器を使ったニューライフスタイル店。
店舗の右翼が青果売り場で、
左翼はフードサービスデリ部門。
その中のready mealsコーナー。
持ち帰りデリのコーナー。
早朝、ダラスからワシントンDC入りしたメンバー。
夕方になると、少し疲れた様子。
宿泊するホテルマリオットに到着。
まだまだ研修は続く。
すぐに、ミーティングルームで第2回のセミナー。
「商人舎 秋の陣」の告知ボード。
この日のテーマは、経営戦略と店舗戦略。
要点はポジショニング戦略。
ダラス、ワシントン初日に視察してきた具体例をあげながら、
21世紀のスーパーマーケットづくりに最重要の戦略を解説。
皆、疲れているにもかかわらず、
本当に真剣に聞き入ってくれた。
セグメンテーション、ターゲティング、ポジショニング。
マーケティングのSTP。
ポジショニングに必要な要素を語るとき、
アメリカのスーパーマーケットの事例は、
本当にわかりやすくて、役に立つ。
90分間話すと、体が熱くなってくる。
最後はセーターまで脱いでしまった。
長い一日だったが、
でも、充実した一日だった。
まだまだ、続きます。
よろしく。
朝に希望、
昼に努力、
夕に感謝。
<結城義晴>