何だか急に、
衆議院解散の雲行きになってきた。
野田佳彦首相が年内解散の意向を固めただとか、
民主党輿石東幹事長や渡辺恒三最高顧問が難色を示しただとか、
さらに石原慎太郎東京都知事が太陽の党を旗揚げしただとか、
その太陽の党6人の平均年齢が73.8歳にのぼるとか、
さらに維新の会やみんなの党と第三極の結集につなげるだとか、
大新聞の一面まで大騒ぎ。
12月16日投開票説、
12月22日投開票説、
年内解散1月20日投開票説。
これも喧しい。
テレビや新聞は、
煽りにあおって、視聴率や購読率を上げる。
しかし、日々の仕事をする側は、
たまったもんではない。
アメリカの大統領選は、
4年ごとに、11月に実施され、
その間は選出された大統領に政治を任せきる。
経営者だって、
いつ解任されるのかわからなければ、
まっとうな企業経営はできない。
党利党略が優先されて、
1票の格差是正は先送りか。
何とも言いようのない虚脱感がある。
さて今日から、
商人舎第2回ミドルマネジメント研修会。
熱海から湯河原への海岸線は、
朝の陽ざしに輝いている。
タクシーで会場のニューウェルシティ湯河原へ。
研修ホテルでの2泊3日の研修会。
ホテルは静岡県熱海市。
しかし目の前の橋を渡ると神奈川県。
橋には、その境界線が引いてある。
川のほとりに立つホテルの周辺は、
すっかり秋景色。
紅葉が川面に映えて美しい。
このホテルは講演会場や公共の施設が充実している。
会場は天井が高く、環境が良い。
11時半を過ぎると次々に受講生がやってきた。
年末商戦を控えた忙しいこの時期に、
参加してくれる受講生、
派遣してくれた企業には感謝したい。
13時からの開講を前に、
テキストに目を通す受講生。
そしていよいよスタート。
今日は、第1講義から第4講義までを、
私が担当する。
はじめに、商業現代化・基幹産業化と、
知識商人の役割を講義。
商人は「正しくあれ」
このことを私は、特に強調した。
各社から派遣された精鋭が勢揃い。
倉本長治からドラッカーまで、
商業近代化の歴史と、
マネジメントの変遷を語った。
特に日本のチェーンストアが、
組織問題、マネジメント問題として陥りやすい病気がある。
その根本原因を明らかにした。
その問題解決の糸口は、
明日、明後日の講義となる。
皆、真剣に聞いてくれている。
そんな受講生を前にして、
商業に対する私の思いを語りだすと、
身振りが大きくなる。
講壇が高いので、急きょ、
低い壇を用意してもらう。
これで断然、話しやすくなったし、
受講生との一体感が生まれた。
夕食休憩をはさみ、今日の最終講義は、
鈴木哲男講師による52週マーチャンダイジング。
マーチャンダイジングとは何か、
プロモーションとは何か、
ストアコンパリゾンの目的は何か。
今回の講義の狙いを1時間話してくれた。
明日は実践的な講義が続く。
夜9時に初日の全講義が終了。
ここからが商人舎ミドルマネジメント研修会の本領。
明日の朝は理解度判定テストが行われる。
そのために、特別に自習室を用意。
9時に終了したにもかかわらず、
部屋にも戻らずそのまま、自習室に。
その姿勢がとても素晴らしい。
このブログを書いているこの11時半過ぎ、
まだ、自習室で頑張っている受講生たちがいる。
研修会の3日間で、
講義したことをしっかりと身につけ、
そのうえで自分の頭で考え、
自分なりの成果を得て帰ってほしい。
それがこの研修会の狙い。
夜の自習は、その成果を保証してくれる。
学ぶ者に幸あれ。
日本の政治の虚脱感を、
この学びの姿勢は癒してくれる。
ありがたい。
(明日につづきます)
<結城義晴>