結城義晴のBlog[毎日更新宣言]
すべての知識商人にエブリデー・メッセージを発信します。

2012年11月30日(金曜日)

こまかく・きびしく・しつこく・なかよく・おもしろく「飽きない」に精進せよ!

2012年11月30日。
霜月の最後の日。
霜が降りるから「霜月」。

明日から師走。
2012年12月。

11月の終わりに、
横浜の日本大通りの銀杏を、
お届けしよう。
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一昨日、人間ドックに入った。
その帰りに、散策。
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横浜の銀杏。
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今年の見納め。
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私はなぜか、
「ありがとう」と、
銀杏たちに言った。

そして昨日は、商人舎オフィスを、
瀬木友和君が訪ねてくれた。
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この10月1日に起業した。
㈱ビジネスメディアパートナーズ。

瀬木君は、私が㈱商業界の社長のころ、
取締役管理本部長の小川寛さん、
取締役営業本部長の松井康彦さん、
そして総務人事部長の鈴木由紀夫さんらとともに、
満場一致で採用した逸材。

大いに期待したものだ。

その後、残念ながら転職して、
東洋経済新報社へ。
若くして実績を積み、
このたび円満退職して、独立起業。
現在、34歳。

大いに期待したいものだ。

ちなみに小川さんはその後、
㈱商人舎立ち上げのときの専務取締役、
松井さんは現在、商人舎エグゼクティブプロデューサー。
鈴木さんは今、佐渡で起業して、農業家。

みんな、それぞれの人生。
瀬木君もいい人生を歩んでほしい。

さて、私が人間ドックに入った水曜日、
盟友の鈴木國朗さんが、
日経MJに2ページ見開きで登場。
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「受験応援フェアで年始の売り場を活性化」と、
タイトルづけされた特集のメイン論者。
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スーパーマーケットのコンサルティングにおいて、
セールスプロモーション分野、
マーチャンダイジング分野の第一人者。

もう、25年間も実績を積み上げ続け、
現在も引っ張りだこ。

実はその鈴木國朗さんと、
さらに松井康彦さんと、
今日は、これ。
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互いに、ほんとうに珍しく、
ぽっかりと時間が空いた。
すかさず、これ。

飽きることがない。

『ほぼ日刊イトイ新聞』の巻頭言は、
「今日のダーリン」。
糸井重里さんが書く。

「ずうっと、ぼくは、
『飽きる』ということについて、
飽きずに考えつづけています」
出だしが面白い。

「どんなに素晴しいものごとでも、『飽きる』のです。
どれほど大事な問題でも、『飽きる』のです。
これだけは『飽きる』ことが許されない、
と考えられるようなことでも、『飽きる』のです」

糸井さんは自らをふり返りつつ、気がつく。
「人間には『飽きる』が
組み込まれているんです」

「だから、飽きては困るようなことがあったら、
なんとか続けたくなるように、
いろいろな工夫をしなきゃならないんです」

あなたは飽きないことに、
どんな工夫をしていますか?

「よく、傑出したスポーツ選手なんかが引退後に、
『継続は力なり』というような発言をします。
続けられないんです、ふつうは」

だから、
「『飽きる』じぶんと、
折り合いをつけた人だけが、
継続できるんですよね」

「まずは『飽きる』、
どうしたらいいか考え実行する、
また『飽きる』、
じぶんに罰やほうびを与える、
またまた『飽きる』、
新しいたのしみを見つける、
そしてまた『飽きる』、
なんとかする‥‥のくり返し」

「長い長いサイクルで、
これが繰りかえされる。
それができた人が、
たぶん継続の力を感じられた人です」

私は「徹底」を、
「詳細に・厳密に・継続する」と、
言っている。

仮名文字にすると、
「こまかく・きびしく・しつこく」

そして「なかよく」。

徹底のなかでは、
最後の「継続」が一番難しい。
「しつこく」が。

だから「なかよく」が必要になる。

ひとりよりふたり、
ふたりよりさんにん、
さんにんよりよにんで、
「しくこく」する。

糸井さんはその方法を語る。
「『おもしろくする』工夫が必要なんじゃないかなぁ。
『がまん』やら『しぶしぶ』やらも薬味にしながら、
ふつうの『飽きる』人々が、継続を力にできるか?」

我慢や渋々などしながら、
「面白い」と思えるように工夫する。

最後に糸井重里の決めの言葉。
「14年半毎日これ書いてきたぼくも、
勿論、飽きる人です」

糸井さん、飽きることなく、
毎日「今日のダーリン」を書き続けた。

結城義晴は、飽きることなく、
毎日更新宣言を5年と4カ月。

私も「おもしろく」が、
一番のパワーになると考える。

従って、
「こまかく・きびしく・しつこく」
そして「なかよく・おもしろく」となる。

だんだん、言葉が増えていく。
「徹底する」とはそういうことだ。
「飽きない」とはそういうことだ。

そしてご存知の通り、
「飽きない」は「商い」に通じる。

瀬木君。
こまかく、きびしく、しつこく、
なかよく、おもしろく、
「商い」に精進せよ!

がんばれ!

明日から12月。
私も頑張る。

<結城義晴>

2012年11月29日(木曜日)

広告宣伝は 柳井正の「零点か百点」売場・商品は「微差が大差」

群馬県大間々町の㈱足利屋洋品店。
松﨑靖さんが社長で、2店舗を経営。
その足利屋が毎月、
『虹の架け橋』を発行している。

新聞折り込みチラシのようにして配る地域情報紙。
毎月1日発行。

いつも発行前にメールで、お届けくださる。
その最新号の編集後記「靖ちゃん日記」。

11月23日(金)の勤労感謝の日は、
松﨑さんの娘さんの結婚式だった。

娘さんと腕を組んでバージンロードを歩き、
新郎に託して2人の後ろ姿を見送る。

その後、披露宴の最後は両親への花束贈呈。
松﨑さんの目に涙があふれた。

そこで松﨑さんの述懐。
「哲学者のソクラテスが
『君がよい妻を持てば幸福になるだろうし、
悪い妻を持てば哲学者になれる』
と言った。
新郎には幸福な哲学者になってほしいと思った」

幸福な哲学者。
まさに矛盾撞着語法の「オクシモロン」。
しかし松﨑さんらしくて、とてもいい。

日経新聞のスポーツ・コラム。
豊田泰光の『チェンジアップ』。
かつての西鉄ライオンズ黄金期の職人・豊田。

今朝のタイトルは、
「『微差が大差』の人生観」。
オリックス・バッファローズの森脇浩司新監督を取り上げた。
その新監督としての施政方針。
『週刊ベースボール』に掲載。

「僕は微差は大差だと思っている。
その日だけで見ればほんのわずかなことで、
取り上げるまでもないちょっとしたことでも、
それらが積み重なれば大差になる」

これ、商売の極意そのもの。

森脇浩司、大いに期待できる。

豊田は言う。
「常勝軍団といわれる球団は
日々細かいことを積み重ね、
少しずつでも前進している。
それを見逃したら、
永遠に追いつけない」

小売店舗のストアコンパリゾンをする。
その時にも、大向こう受けする新機軸もいいが、
日々細かいことの積み重ねとその前進ぶりこそ、
学ばねばならない。

豊田は続ける。
「練習は実戦の再現であり、
実戦は練習の再現でなければならない」

私は40歳代から50歳代にかけて、
ジュニアソフトボールの監督をしていた。
「練習は試合のように、
試合は練習のように」

それが私の口癖だった。

豊田は、森脇の成果を予想する。
「コーチとして下積みをしたといっても
勝てるとは限らないけれど、
その下の選手たちが『微差が大差』など、
たたき上げならではの人生観を学ぶのは間違いない」

これはマネジャーへの最大の評価である。

さて、今朝の日経「企業欄」。
「小売り・外食、値下げ競う」

第1にイトーヨーカ堂。
2009年春以来3年半ぶりに12月1日から、
食品約800品目と日用品約200品目の価格を
1~4割下げる。

それも全店一斉で、本腰を入れる。

アイワイは従来、全店一斉ディスカウントはやらなかった。
「個店対応」で店舗ごとの政策。

しかし、イオン、ダイエー、西友など、
1000品目以上の値下げを発表。
最後の最後にイトーヨーカ堂が、
「全店対応で値下げへの取引条件を改善」。

第2はテレビでも報じられたが、ニトリ。
約870品目の大規模値下げ。
こちらは2010年10月以来、2年ぶり。

似鳥昭雄社長のコメント。
「今後も継続的に、
最低500品目の値下げを打ち出していきたい」

記事は指摘する。
ニトリの「10月の既存店売上高は8.5%減。
2カ月連続のマイナス」。

プライべートブランド中心の品ぞろえで、
円高のメリットを享受し続けてきたニトリだが、
今年の年末商戦は「特別の展開」を意識している。

第3は、外食のゼンショーホールディングス。
全国の「すき家」約1880店で、牛丼価格の30円値下げ。
これは12月5日からの6日間限定。

牛丼並盛り250円。

もちろんここには、
吉野家ホールディングスの新フォーマット開発がある。
このブログで取り上げた「築地吉野家 極」の登場。

とはいってもまだ2店だから、
すき家全店に影響が出るわけではない。

ただしマスコミ報道で吉野家「極」が取り上げられるから、
それへの対抗策という意味が強い。
小売業、外食業ともに、
この年末商戦は「価格戦争」に陥る。

ただし、「値下げ合戦で先陣を切った西友は
7~9月期の既存店売上高が前年同期比1.9%減り、
営業赤字に転落した」。

つまり、ディスカウント合戦が、
成果をあげるとは限らない。

記事はまとめる。
「小売り・外食業界ともに消耗戦に突入するが、
値下げ効果は限定的との見方もある」

意味するところは、つまり、
第1に「消耗戦の突入」は確実。
私は「無呼吸泳法」と呼ぶ。

それでも第2に「値下げ効果は限定的」。
価格競争しても客数は増えにくく、
売上げは上がりにくい。

では、どうしたらよいか。
「価値ある商品の値下げ」でなければ、
成果は上がらない。

しかし本来、
「他者が持たない価値ある商品」ならば、
値下げする必要はない。

その「他者が持たない価値ある商品」を、
値下げしなければならないのが、
今年の年末の特徴だ。

「他者が持たない価値ある商品」を、
社長自ら登場して広く事前告知したうえで、
ディスカウントする。
それが似鳥昭雄さんの作戦。

「早仕掛け・早仕舞い・際の勝負」。
早仕掛けの時期は、
事前告知合戦となる。
店頭・チラシ・テレビ・新聞、
さまざまなメディアを使っての広告宣伝合戦。

2003年11月発刊の『一勝九敗』のなかで、
ファーストリテイリングの柳井正さんが語っている。
「広告宣伝というのは
零点か百点しかない」

「広告は視聴者に到達してこそ広告であり、
中途半端なものは埋没し絶対に到達しない」

柳井さんはさらに続ける。
「『到達』とは視聴者が共感してくれて、
われわれが伝えたいと考えていることが伝わり、
結果が思い通りになるということだ」

足利屋洋品店の『虹の架け橋』や「靖ちゃん日記」も、
似鳥昭雄さんの自身の露出も、
そして柳井正さんの「視聴者への到達」も、
事前告知合戦の独自性を物語っている。

ただし、広告宣伝は
柳井正の「零点か百点」だが、
売場や店、商品は、
森脇浩司の「微差が大差」。

当然ながら、ともに必須。
以上、よろしく。

<結城義晴>

2012年11月28日(水曜日)

ドゥ・ハウス稲垣佳伸との再会と故小野貴邦「怪獣を動かすもの」

12月4日公示、
12月16日投票。

衆議院議員選挙。

毎日のように、
あわただしく状況が変わる。

まず、日本維新の会太陽の党が合併して、
いわゆる「第三極」を形成。
だから、これが三極の第一極。
「会」が「党」を飲みこんで、
日本維新の会が存続。

みんなの党は、
「会」の傘下には入らず、
合流はとん挫。

一方の「第三極」に、
どういうわけか嘉田由紀子滋賀県知事が名乗りを上げ、
バタバタと合流する「党」が出てきた。

解散時衆院第3党は、
小沢一郎率いる「国民の生活が第一」。
ここには「党」も「会」もついていない。

その国民の生活が第一は、
解党して嘉田知事がつくる新党「日本未来の党」に合流。

「第三極の第二極に第一が合流」と、
話はややこしいが、
「脱原発」や「卒原発」を掲げる勢力が結集。

ただし、嘉田知事は「小沢色は消す」方向。
やはり強烈なイメージが、
第三極の第二極には、そぐわないらしい。

「減税日本・反TPP・脱原発を実現する党」も、
嘉田知事に接触。

嘉田滋賀県知事だけに、「びわこ宣言」を発表。
「原発から卒業できる道」を示すと「卒原発」を主張。

「びわこ宣言」には、
「経済性だけで原子力政策を推進することは許されない」と明記されている。
稲盛和夫、坂本龍一、菅原文太、
鳥越俊太郎、茂木健一郎の5氏が賛同。

「『いまのままでは選ぶ政党がない』との国民の声に応える」と、
今回の衆議院選のなかでのポジショニングを語る。

原発に関して分類すると、
「原発ゼロ」の言葉を使っているか否かで、
二つに分かれる。

一方が、既存の共産党、社民党、民主党、公明党と、
みんなの党、「日本未来の党」。

他方が、自民党と「日本維新の会」。

はからずも「日本」を名乗る「日本未来の党」と「日本維新の会」が、
今回の総選挙の鍵を握り始めた。

そしてどちらも、
知事や市長が中心となる政党という特徴を持つ。

さて、昨日は、朝から東京・大門。
カスタマー・コミュニケーションズ㈱の定例役員会。

その後、皮膚科に寄って、治療。
アメリカから帰ってきてずっと、
手足に湿疹が出ている。
それが日に日に増えてきた。
もう我慢できない。

おしゃべりの女医さんがひとこと。
「簡単に治ります」。
そして一気呵成に語りながら、
治療の考え方と方法を示してくれた。

夕方には、御成門へ。
㈱ドゥ・ハウス
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デジタル&ネットワークを活用したマーケティング会社として有名。
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このDHビルディングの1階から7階までを占めて、
従業員数162名。
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1980年、故小野貴邦さんと稲垣佳伸さんで創業。
1990年、小野さんが急逝。享年46。

その後、稲垣さんがDOさんネットワークにパソコンを導入。
画期的クチコミマーケティングを展開。

その代表取締役社長稲垣佳伸さんに、
立教ビジネスデザイン研究科結城ゼミの武藤麻代さんが、
インタビュー。

修士論文執筆のためのヒアリング。

私は、1977年4月1日(金曜日)に㈱商業界に入社。
翌土曜日の2日にいきなり休日出勤して、
横浜・三ツ沢で稲垣さんと初対面。

それ以来の付き合いで、
だからもう35年になる。

稲垣さんは小野さん亡きあとのドゥ・ハウスを、
小野さんの遺志をついで、
ユニークなマーケティング会社に育てた。

その小野貴邦さんの言葉。
「過去から押しても怪獣は動かない。
未来から今日を引っ張ってやれば、
怪獣は動いてくれる」

「怪獣」とは社会? 経済? 消費? 市場?

小野さんは「テーマ資源」という言葉の発明者。
私も、盛んに使わせてもらう。

その小野さんの遺志を稲垣さんは継いで、
今も新しい大きな怪獣を動かそうとしている。

私は、商業界の編集長から取締役、社長になり、
退任して、商人舎をつくり、社長に就任した。
立教大学大学院の教授になった。

私もどこかで、小野さんの遺志を継ぎ、
怪獣を動かそうとしている。

互いに忙しくて、
直接会ったのは7年ぶり。

懐かしくて、うれしくて、
でもやはり、私は、
小野さんのことを思い出していた。

武藤さんのインタビューが終り、
私が合流して、
ドゥ・ハウスの新サービス「タブレット・マネージャー」の説明を受けて、
それから懇親。
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稲垣さん行きつけの「和院」。
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美味しいワインと手づくり料理の店。
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稲垣さんと固い握手。
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ヒアリングした武藤さんと稲垣さん。
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「過去から押しても怪獣は動かない。
未来から今日を引っ張ってやれば、
怪獣は動いてくれる」

日本の政治。
未来から今日を引っ張るのは、
その名の通り「未来」の党?

<結城義晴>

2012年11月27日(火曜日)

「ユニクロで買うべきランキング」とWalmart「JUST Basics」の一致

The Rolling Stones
活動50周年記念ライブ。

共同通信が報じる。

11月25日、ロンドン。
「O2アリーナ」で開催。

ミック・ジャガーは69歳。
キース・リチャーズも同年。

平均68歳。

パワフルな歌と演奏。
約2万人のファンが熱狂。

ローリング・ストーンズというバンド名なのに、
ずっと変わらない。
それがすごいし、
それが大いなる皮肉。

しかし私も元気を出さなくては、と思う。

衆議院総選挙。
近づいてきた。

今朝の日経新聞『経済教室』。
学習院大学教授の平野浩さんが説く。

「総選挙 混迷政治の打破なるか」の(中)、
「政権の事後評価で判断を」
これは全文をしっかり読んでおいてほしい。

結論は、総選挙後に、
「TPP賛否軸に再編」が進むというもの。
この視点は、とてもいい。

解説や要約はしない。
現在の日本の政治状況がわかる。
読んでほしい。
考えてほしい。

さて、ネットのマイナビニュース『ねたリカ』
面白い調査。

調査時期は2012年8月11日~2012年8月16日、
調査対象:マイナビニュース会員、
調査数:男性428名。

「ユニクロで買うべき」なものランキングの【男性編】。

質問は、
「ユニクロで買うべき」なものを教えてください(複数回答)

第1位 Tシャツ 40.0%
第2位 下着・靴下 33.4%
第3位 ヒートテック 25.0%
第4位 ジーパン 11.9%
第5位 シルキードライ 9.6%

その理由。
まずTシャツ。
・「いろんな柄があるので、
Tシャツのバリエーションを増やすならユニクロがおすすめ」
・「安くて素材がいい」
・「消耗品だからついつい買ってしまう」

次に下着・靴下。
・「実際、下着はユニクロ。質の良さに満足」
このコメントは26歳の小売業販売職の人のもの。
・「インナーは値段の割に機能が優れたものが多い印象」
・「見えないところは安く済ませたい」

ヒートテックも下着だが。
・「毎年冬になるとヒートテックは偉大だと感じる」
・「ヒートテックの暖かさはヤバイ」
・「着る物の幅を広げる革命的なアイテムだと思う」

そしてジーパン。
・「安くて長持ちする」
・「デザインに大差ないから」
・「価格が安いのに上質で履き心地がいいので、
一万円出してジーンズを買うのがばからしくなる」

最後にシルキードライ。
・「この夏、初めて使ってみたが、とても快適だった」
・「着心地がいい」
・「汗っかきなので」

番外編として、ポロシャツ、ワイシャツ・綿パンツ、
さらにルームウェア。

私も、Tシャツ以外は、
下着・靴下、ヒートテック、
そしてジーパン、ポロシャツなど、
ユニクロの愛用者。

Tシャツはそれ自体、
あまり着ないこともあるが、
お土産のTシャツがタンス在庫になっているから。

さて、この「ユニクロで買うべきランニング」、
ウォルマートの
JUST Basics(ジャスト・ベーシックスに、
それこそジャスト・ミートした。

今年の10月、テキサス州ダラスのウォルマート。
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副店長のキャシーさんが店内をくまなく案内してくれて、レクチャー。
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衣料品売り場に来たとき、
「JUST Basics」をスローガンにしている、とつぶやいた。

「ふ~ん、なるほど」

「最良のベーシック」に、
ジャストミートさせようということか。

しかしよく聞いてみると、
「JUST Basics」には、別の意味がある。

JはJeansのJ
UはUnderwearの
U
SはSocksの
S
TはTshirtの
T

「この4品種だけは、
絶対に品切れさせない!」

「なるほどなるほど」

で、今日の「ユニクロで買うべきランキング」。

第1位がTshirt。
第2位がUnderwareとSocks、
第3位のヒートテックもUnderwear、
そして第4位がJeans。
第5位のシルキードライもUnderwear。

まさにユニクロこそ、
「JUST Basics」。

しかもユニクロは、
アンダーウェアを冬向け・夏向けに、
それぞれ独自開発して、
世界ブランドにしてしまった。

日本の総合スーパー。
10月の衣料品は前年同月比でマイナス8%。

ウォルマートの「選択と集中」、
ユニクロの「マーチャンダイジング」。

そして両者の「JUST Basics」。

ここに解がある。

翻って、今年11月20日の「今日のダーリン」。
ご存知、『ほぼ日刊イトイ新聞』の巻頭言

糸井重里さんが、「ほぼ日の仕事のやり方」を披露。

「3つのことが循環しているイメージで、続いています」。

「1つが『動機(思う)』というものです。
これは、ビジョンと言っても、
アイディアと言ってもいいかもしれませんが、
『動機』がいちばんしっくりくるのです」

動機とは「どういうことがやりたいか」。
そしてこれが「起点」となる。

「2つめに、『実行(できる)』があります。
一般的に仕事をするというのは、ここの部分です」

「目に見えなかった『動機』を、かたちにしていく。
頭やこころのなかにあったものが、
現実になっていくのは、ここです」

これが「製品化・商品化」。

「でも、ここはスタートではなく、
引き継ぎの場面です」

「どうするか、どうできるか」の段階。

「3つめは、『集合(集まる)』と言っています」

これが「市場化」の場面。

「できたものが、人を引き寄せ、気持ちを引き寄せ、
さらに『できたもの』に価値や評価が乗っていく」

糸井さんは言う。
「仕事は、ここでやっと『かたち』になるわけです。
買われる、使われる、知らされる、ということです」

さらに続ける。
「この3番目の段階は、
1つめの『動機』の材料でもあります」

そしてこれらは、
「とにもかくにも、循環していくことが大事なのです」

最後にもっと大事なこと。

「3つのどの段階にも、必ず困難があります。
でも、どこが欠けても循環は成り立たないと思うのです」

循環しないものは、続かない。

ウォルマートの「ジャスト・ベーシックス」も、
ユニクロの「買うべきランキング」も、
この循環のなかの仕事だ。

< 結城義晴>

2012年11月26日(月曜日)

12月4日公示の衆議院選、商人よ、選挙に行こう! 投票しよう!

Everybody! Good Monday!
[2012vol48]

2012年第48週です。
11月最終週。
あと4週間で今年が終る。

泣いても笑っても4週間。

勤労感謝の日からの三連休、
12月年末商戦の前哨戦。

いかがだっただろう。

どの店も全力を挙げて、
健闘しただろうと想像しつつ、
その健闘をたたえたい。

そして、今週末から、
もう12月。

11月は新店のオープン、
店舗リニューアルなど、
ずいぶん多かった。

そんな店店も健闘をたたえたい。

しかしこんな歌がある。

改装に華やぐ店舗
客寄せの苦肉の策と知りて寂しも

〈日経歌壇より 山口・宮田ノブ子〉

顧客に見透かされてしまってはいけない。

この12月商戦こそ、
顧客と正面から向き合いたい。

それにしても忘れてはいけない。
寒い冬が来る。

津波なき港はよけれ秋の潮
〈日経俳壇 石巻・石の森市朗〉

図書館の柱のひびは
昨年の三月十一日の悲しみ

〈同 仙台・岩間啓二〉

東日本大震災
5段階のステップがあったはず。
第1に救助、
第2に救済、

ここまでは済んでいるはず。
第3の復旧も所によってはいまだなされていない。
復旧とは元に戻すこと。

第4の復興や、
第5の振興は、
はるか先のこと。

町によっては市によっては、
企業によっては、
復興段階が着々と進んでいる場合もある。
しかし全体としては、まだまだ。

その前に総選挙になってしまった。

こんどの衆議院総選挙

「政党・政策・人物」で選ぶ。
政党を見切り、政策を知りつくし、
人物を読み切って、
私も必ず、選挙権を行使する。

小売りサービス業に従事する人々にとっても、
今回の選挙はとりわけ大事だ。

選挙に行こう!
投票しよう!

年末商戦の忙しい時でも、
公示日翌日から選挙期日の前日までの期間に、
選挙人名簿に登録されている市区町村と同じ市区町村で、
期日前投票することができる。

公示は12月4日(火曜日)

店で働く人たちは、
12月16日の日曜日の投票日に、
選挙に出かけてゆくことができないかもしれない。

しかし期日前は11日間ある。

是非とも、
選挙に行こう!
投票しよう!

会社も店も、
従業員の期日前投票には、
積極的に協力してほしい。

私は政治と宗教は、語らない。
個人の問題だから。

これは倉本長治先生、渥美俊一先生の教え。

しかし選挙権の行使は、
国民の権利であり、義務である。

国民としてしっかりした商人であってほしい。

良き商人である前に、
良き人間であれ。

〈倉本長治〉

そのために投票してほしい。
そして自分が投票した政党、人間が、
どんな言動、どんな活動をするかを、
見定めてほしい。

投票しなければ、
見定めることも、
曖昧になる。

それが大事なこと。

ただし、私が、現在の日本の政治に対して、
一番強く感じていることは、
長期政権が、腰の据わった、
一貫した政治をしてほしいということ。

だから今回の国民の選択を、
最重視する。

そして決まったからには、
その政権を、
どんな政党であっても、
責任をもって支援し続けねばならないと思う。

必ず、国民の選択は正しいと信じたいし、
国民に選択された政治家たちは、
正しい政治をしてくれると信じたい。

だからこそ一人でも多くの商人が、
選挙権を行使してほしい。

これまで投票しなかった層が、
キリリとした姿勢で投票すれば、
世の中は変わると思う。

政治への無関心、無接触が、
国をここまで弱らせたのだと思う。

選挙に行こう!
投票しよう!

さて昨日の日曜日は、
立教大学で、
ビジネスデザインフォーラム2012が開催された。
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キャンパスに行ってみたら、
立教学院諸聖徒礼拝堂(チャペル)で、
ちょうど結婚式をやっていた。
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チャプレンを囲んで、
聖歌隊。
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花嫁のウェディングドレスはいつも清楚。
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私はビジネスデザインフォーラムへ。
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主催は、立教大学ビジネスデザイン研究科と、
立教大学ビジネスデザイン研究会、
およびビジネスデザイン立教会(OB・OG会)の共催。

会場は、立教大学池袋キャンパス8号館8101教室。
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第一部は、「MBA修了後のキャリアと活動」
ビジネスデザイン研究科修了生による講演。
タイトルは「チャレンジングを楽しむ生き方」
千葉豊さん
Shamrock Partners Pte Ltd
Managing Director。
寺内 理恵さん
森永製菓㈱冷菓事業本部冷菓企画部
マーケティンググループ。
青浩司さん
㈱NEXDG代表取締役社長。

第二部は、経済産業省の三原龍太郎さん。
「日本のクリエイティブ産業とクール・ジャパン政策」

慶應義塾大学SFC研究所上席所員でもある。
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この講義、とてもよかった。

英国トニー・ブレア首相が始めた「クール・ブリタニア」に発想を求め、
ポップカルチャーから日本テクノロジー製品、
さらに伝統文化などまでを対象として、
世界進出促進、国内外への発信などの政策を、
経済産業省が企画・立案・推進している。

経済産業省には「クール・ジャパン室」が設置され、
「クール・ジャパン戦略」を策定。

文化産業の海外展開支援、輸出の拡大など、
官民一体の事業も展開されている。

図はその「新しい連携」のコンセプト。
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三原さんは最後に質問にも答えてくれた。
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「おまえたちはビジネスセンスがない、と毎日言われている。
経済産業省にも、このプロジェクトにも、
センスあるコンサルタントが協力してくれている」
三原さんは謙虚に語った。

セミナー終了後は、
懇親会。

会場は第一食堂。
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乾杯の音頭とあいさつは私。

その後、懇親。
結城ゼミのOB・OGと現役。
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内田憲一郎君、児玉桜代里さん、猪股信吾さん。

内田君は、現役で、
今回のフォーラムの裏方を一手に引き受けて奮闘。
ご苦労様。

児玉さんは、明星大学経営学部准教授、
猪股さんは理論家のITコンサルタント。

ありがとう。

最後は、例によって、
立教校歌斉唱。
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第一食堂の宴は愉しかった。
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クール・ジャパン政策も、
日本の良さをクローズアップするという発想に基づいている。

われわれはもっと自信を持たねばいけない。

総選挙も、
われわれが投票して決めた政党・政治家に、
自信と誇りを持ちたい。

そんな人物を選びたい。

きっぱりと。

それが私たちの生きる道だ。

では、みなさん。
今週も。

Good Monday!

<結城義晴>

2012年11月25日(日曜日)

ジジが眠ったあと[日曜版2012vol48]

ボクは、ねむっていました。
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ベッドのうえ。
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ユウキヨシハルのおとうさん、
おうちで、おシゴト。
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ボクは、熟睡。
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おとうさんに、
おこされた。
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ねむいのに。
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えっ、なんですか?
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まだまだ、うとうとしたい。
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しかたないなぁ。
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おきましょうか?

おきたら、こっそり、
おふろばへ。
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ボクは、おふろ、
だいすき。
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おふろというより、
おふろばが、
すきなんです。
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さて、どうしようかな?
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ちょっと、なやみます。
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ねむっていて、
のど、かわいた。
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ん~、どうしよう。
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きめました。
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「・・・・・・・・」
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よいしょ。
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「ゴクゴク・・・」
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あれっ、みつかっちゃった?
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やっぱり、だめですか?

ねむったあとのせんめんきの水。
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だいすきなんだけどなぁ~。
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ぎょうぎ、わるいかなぁ~。

<『ジジの気分』(未刊)より>

2012年11月24日(土曜日)

勤労感謝日の「ユニクロ創業感謝祭」とマルチフォーマット「吉野家 極」

ユニクロは勤労感謝の日から、
創業感謝祭を展開している。

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11月23日(金)から26日(月)まで。

アメリカのブラック・フライデーから、
サイバー・マンデーに重なる。

それも初日の23日は、
午前6時オープン。

これもウォルマートなど、
アメリカのチェーンストアと重なる。

だからあちらの顧客は、
夜中から店頭に行列する。

ユニクロでは、恒例のことだが、
各店の先着100名の顧客には、
あんパンとお茶をプレゼント。

これ「感謝祭名物」。

創業者・柳井正さんの意思が込められている。
「初心忘るべからず」。

期間中は、200アイテム以上が特売される。
もちろん「オンラインストア」と完全連動。
あんパンとお茶以外は。

私が今年、提唱している米国サンクスギビングデーの応用。

勤労感謝の日に創業感謝祭をひっかけて、
クリスマス・歳末商戦の前哨戦で圧勝する。

するとこれからの1カ月間、
マーケットをリードすることができる。

このユニクロの創業感謝祭、
2010年には、11月20日(土)から23日(月)の4日間。
初日20日は朝6時から開店し、
ユニクロ史上初めて100億円を超え、
約101億5368万円。
1日売上高過去最高。

この時点で、ユニクロの1日平均売上高16億円、
創業感謝祭初日は6倍強の売上げだった。

昨2011年は11月19日(土)から21日(月)の3日間。

今年は23日金曜が「勤労感謝の日」で、
土曜・日曜・月曜と続く絶好の日程。

10月の日本チェーンストア協会の衣料品売上げが、
前年同月比マイナス8%という現在、
ユニクロ創業感謝祭は過去最高を記録するのか。

しかしそんな単日の売上高記録が問題なのではない。

これから1カ月の年末商戦をリードする取り組みを、
勤労感謝の日の朝6時からスタートさせた。

それも恒例の創業感謝祭として。

この視点の鋭さには、
感服するしかないが、
その創業感謝祭の中身は、
スーパーマーケットの「日替わり特売」そのもの。

柳井さんは私の盟友・佐藤勝人の本にも目を通しているというが、
スーパーマーケットの販促を研究していることは確か。

ニトリの似鳥昭雄さんも、
社内アメリカ視察ツアーでは、
主にスーパーマーケットを訪問するという。

他業態からも貪欲に学ぶ姿勢は、
ファーストリテイリング、ニトリに共通している。

さて、吉野家が新フォーマット出店を始めた。
バナーは「築地吉野家 極(きわみ)
コンセプトは「250円牛丼店」。

日経新聞一面記事。

メニューは限定2SKU。
リミテッド・アソートメントストア。
牛丼並盛り250円と大盛り400円。
通常の店では並盛380円、大盛り480円。

牛肉・ごはんの量、味付けはレギュラー店と同等。
だから極は吉野家よりも、
並盛りで130円、大盛りで80円安い。

ゼンショーの「すき家」、
松屋フーズの「松屋」は280円。
この2社よりも30円安い。

吉野家も一時的な特売で、
250円の売価を出したことがある。
しかしそれを定番にするのは、
1990年の上場後初の試み。

私が提唱するフォーマットの時代がやって来ていて、
吉野家が牛丼においても、
「マルチ・フォーマット戦略」に踏み切ったことを示した。

ローコスト経営のために、
出店費用は4割ダウン。

床はコンクリート打ちっ放し、
従来フォーマットでは出せない狭小物件への出店、
競合激戦地域への出店など、
マルチ・フォーマット戦略の根幹「高占拠率」を志向する。
目標は3年で100店。

ローコスト店舗、ローコスト・オペレーション、
リミテッド・アソートメントの超ディスカウント。
これもドイツのアルディやリドルと同じ考え方。

フードサービスにも、
小売チェーンストアの考え方は、
有効だと見る。

10月開店の東京都板橋区と江戸川区の実験店が、
鍵を握る。

さて今日の私は、
朝から東京・池袋の立教大学。
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校門の上には、
「Merry Christmas」のボード。
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大学院独立研究科の進学相談会も開催される。
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キャンパス・ツアーの受け付けも。
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そしてセミナーのお知らせ。
「3・11を超えて」
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本館の前庭の木々も色づいてきた。
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名物の銀杏の木は、
金色に変わった。
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立教キャンパスは美しい。
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マキム・ホール5階、
私の研究室に上がる。
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そして10時から結城ゼミ。

ゼミ生全員が、
修士論文と調査研究レポートに
打ち込んでいる。

その研究も佳境に入ってきた。

私は、インタビューやヒアリング、
店頭実験やアンケート調査の経過を聞く。
そしてアドバイスする。

専門書を読んだり、
先行研究の論文や雑誌を検索したり、
資料を探索したりといった研究もいいが、
現場での調査や取材、実験ほど面白いものはない。

その面白さを堪能し、満喫して、
おおきな、しっかりとした成果をあげてほしいものだ。

特に今週は、ゼミ生の武藤麻代さんが、
大阪・枚方市の「いいねいいね!ドットコム」を訪れた。
武藤さんは「能動的消費者とコミュニティ」を研究している。
いいねいいねドットコムの皆さんの活動は、
まさにそのケーススタディとしてうってつけ。

衣笠真佐美さん、戸田祐子さんには、
特にお世話になった。

指導教授としてお礼申し上げたい。

衣笠さんも戸田さんも、そして武藤さんも、
良い週末を。

私は明日も立教キャンパス。
立教ビジネスデザインフォーラム2012に参加する。

私も立教で、いい週末を過ごしたい。

<結城義晴>

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