今日、夕方の5時18分、
東北から関東にかけて強い地震。
青森、岩手、宮城、茨城、栃木の各県で震度5弱、
横浜でも震度4。
震源は三陸沖、
震源の深さは約10キロ。
マグニチュード7.3と推定された。
「またか」
私は横浜の商人舎オフィスにいたが、
ゆったりとした横揺れから始まって、
昨年3月の無気味な地震を思い出した。
5時53分、宮城県金華山沖で0.2メートル、
6時2分、宮城県石巻市鮎川で1メートルの津波が観測された。
NHKは津波発生地区に対して、
「避難してください」と命令口調を繰り返した。
私は、この対応に、
ちょっと安心した。
しかし、いつ、再び来るかわからない。
そのことに対しては、
あの3・11を忘れないと同時に、
絶対に気を緩めてはいけない。
さて、今朝の日経MJをご覧になった方はいるだろうか。
14面『マーケティング・スキル』の欄に寄稿した。
タイトルは「ウォルマート、年末商戦の心得」
日経新聞消費産業部の竹蓋(たけふた)幸広さんが、
タイトルをつけてくれた。
私は担当編集者に完全に委ねる。
新聞も雑誌も、全体があって、個々の記事がある。
全体最適が何よりも大事だと考えるからだ。
いい記事になった。
感謝したい。
今日の昼ごろには、
日経MJデスクの白鳥和生さんから電話。
消費産業部次長。
私の寄稿に対するお礼の言葉。
丁寧な対応に、ここでも感謝。
月に1回くらい、寄稿していこうと思う。
ご愛読を願っておきたい。
その今日の日経MJ。
一面は「ライフネット生命」の特集記事。
2008年開業のインターネット専業の生保。
現在、快進撃。
11月の契約件数15万件を突破。
これ、私が主張する「フォーマット化」の現象。
生保業態にも新しいフォーマットが誕生している。
立教ビジネスデザイン研究科サービスマーケティングの課題、
ザキヤマ君はこの記事をもとにレポートを書けば、
いい成績が収められるに違いない。
ライフネット生命は、
「正直さ」すなわちオネスティと、
「顔の見える経営」に徹した。
私のサービスマーケティングの授業そのもの。
日経MJ2面の「マーケティング八塩圭子ゼミ」。
テーマは「選挙投票と購買行動」。
ヘンリー・アサエルの「購買行動類型」を、
今回の衆議院選に当てはめた。
アサエルは消費者の購買行動によって、
製品を4タイプに分類。
座標軸は、
第1に「関与水準(消費者と製品の関わり合いの程度)」、
第2に「ブランド間の知覚差異」。
これで4つのタイプのマトリックスができる。
八塩さんは、関与水準が低くて、差異がない領域の、
つまりコモディティ領域を、
今回の日本の12政党乱立にたとえる。
「慣性型購買行動」の対象となる領域。
だから「政党も今まさにコモディティ―となってしまっている」。
面白い視点だし、
マスコミ受けしそうな切り口。
政治にも行政にも、
マーケティングは必須。
日経MJ最終面には、
「選挙の師走 消費走らず?」の記事。
編集委員の田中陽さんが健筆をふるった。
「選挙があるとその時期は消費が弱くなる」
このジンクスの検証。
結論は、
「景気の不透明感、ボーナス減に選挙のジンクスも重なり、
今年の師走商戦は流通業界にとって厳しい展開が予想される」
日経MJの5面「総合小売り」欄。
「西友、より安い食品の新PB」の記事。
これは10月2日の日経本紙一面のイオンの「格安PB」の記事と同意。
つまり「コンペティティブブランド」のこと。
私流にいえば「競争的・闘争的ブランド」。
イオンにつづいて、ウォルマート西友も、
コンペティティブブランドを強化する。
ウォルマートはアメリカでは、
この競争型を「サムズ」ブランドで対応している。
そう、メンバーシップホールセールクラブのバナーと同じ。
日本では「みなさまのお墨付き」と命名。
これは、日本的で、すごくいい。
このページは左上に、
「イオン、北関東最大級モール」の記事。
イオンモール水戸内原オープン。
店舗面積8万㎡。
この面の下段では、
カコミ記事の『ハッスル店長』。
ここにはイトーヨーカドー鷺宮店長・長島義彦さん登場。
「従業員による接客と挨拶の徹底」を掲げる。
大久保恒夫流だ。
「まずは店長が率先垂範。
パワーがいると思うが、
明るい笑顔で乗り切りたい」
店長のコメントはどんなメディアのどんなコメントもいい。
だから私は店長が大好きだ。
今日の日経MJ。
とてもいい。
私は立教大学院の講義で、
前期・後期ともに、参考文献を日経MJにしている。
いま、業界マスコミに最も求められることは、
ニュースの鮮度と見識である。
その意味で日経MJは最も価値あるメディアだと思う。
さて、日経本紙では、
一面に「セブン&アイ、PB売上高1兆円に」の記事。
実は私、昨日からこの情報を得ていた。
セブン&アイ・ホールディングスが2015年度に、
セブン・プレミアムの売上高を現在の2倍に引き上げる。
2012年度は前年度比17%増の4900億円。
全体の約8%。
2015年度には14~15%に高まる。
この実現に向けて、
「既存商品より価格帯の高い商品」、
すなわちクォリティブランドを増やす。
「大手食品メーカーや有名な外食店と組み、
高品質の原料にこだわったPBの品目数を
現在の10品程度から3年で300品に拡充」
現在の10アイテムアは論外。
300で一人前。
こちらはこちらで頑張れ。
プライベートブランドの分類は4つ。
①エコノミーブランド。
これは大半のトレード・オフによる商品。
②クォリティブランド。
セブン&アイが取組む。
③ライフスタイルブランド。
イオンの「トップバリュレディミール・トップバリュ共環宣言」
「トップバリュグリーンアイ ・トップバリュヘルシーアイ」などなど。
しかし売れないのが悩みの種。
④コンペティティブ・ブランド。
イオンのトップバリュベストプライスと、
西友の「みなさまのお墨付き」。
やっと複数社で分類のラインナップが揃ってきた。
説明しやすいし、議論しやすい。
もう、十把一絡げで、
プライベートブランドを、
「いいの悪いの」
「やるべきだの駄目だの」と、
論じる時代は終わっている。
〈結城義晴〉