結城義晴のBlog[毎日更新宣言]
すべての知識商人にエブリデー・メッセージを発信します。

2012年12月26日(水曜日)

プラネット玉生弘昌の「機嫌がいい」と業態別11月販売月報の逆転

今日は朝から、東京・芝。
カスタマー・コミュニケーションズの定例役員会。

この会社の実質的なオーナーは㈱プラネット。
そのプラネットの代表取締役会長は、
玉生弘昌さん。

玉生さんの一言が、とてもよかった。
「組織は機嫌よくやるのが一番いい」

玉生さんのモットー。
「機嫌がいい」

「社員の機嫌がいい!
お客さんの機嫌がいい!
そして経営者の機嫌がいい!
これがいい会社の姿だと思っています」

さて昨日、内閣府が国民経済計算確報を発表。
2010年の1人当たり名目国内総生産(GDP)

日本は4万2983ドル。

数字上は、これは過去最高を更新。
2009年比で、9%のプラス。

国際順位は14位。

日経新聞には、順位が載っている。
第1位ルクセンブルク11万4000ドル、
第2位ノルウェー、
第3位スイス、
第4位オーストラリア、
第5位デンマーク、
第6位スウェーデン。
このあたりのランキングは変わらない。

その後、カナダ、オランダ、オーストリア、
アイルランド、フィンランド、アメリカ合衆国、ベルギー。
その後に日本。
日本の次の第15位はドイツ。

4年連続のプラスで、
これを見ると、まあまあ。

「機嫌のいい国民」であって良い。

ただし、これは「円高・ドル安」も下支えしている。
内閣は「かなりの部分が円高」と説明。

円換算した1人当たりGDPは、
374万2000円。
前年度比で1%のプラス。

まさに「モデレート・グロース」
ぼちぼち、まあまあの伸長。

ただし、今日の為替は1ドル85円と円安で、
一方、日経平均株価は1万円を超えた。

「ぼちぼち、まあまあ」で、
「機嫌がいい」の幸せ感を味わいたい。

さて、11月の販売統計がほぼ、
発表し尽くされた。

まず、日本百貨店協会(12月18日発表)。
11月の総売上高は5542億4416万円、
既存店対前年増減比はプラス2.2%。
7カ月ぶりのプラス。

全国的に気温が平年より著しく低下したため、
冬物商材、特に重衣料などが活況だった。

11月、前年比を割ったのは、
仙台のマイナス4.3%と広島のマイナス2.0%のみ。

残りの地区はすべてプラス。
特に好調だったのは大阪のプラス6.4%、
神戸のプラス5.6%。
東京もプラス3.1%。
改装店舗が出そろった大都市が、
商況をけん引した。

また、外国人客も戻りつつある。
韓国からの客数が戻りはじめ、
特にタイからの客数が大幅に増えた。
〈ちなみに私は来年2月にタイに赴く〉

外国人顧客の売上げ、客数ともに、
2カ月ぶりにプラスに転じた。
売上げはプラス9.1%、
客数はプラス3.7%。

日本フランチャイズチェーン協会(12月20日発表)。
コンビニは今月も低迷がつづく。
既存店ベース売上高は6713億4800万円で、
前年同月比マイナス2.5%。
6カ月連続。

ただし、全店ベースでは、
14カ月連続でプラスを維持している。

来客数の既存店前年同月比はマイナス2.2%、
客単価は全店でも既存店でも、マイナス0.3%。

主なマイナス要因は、
タバコ購入者の減少と、
降雨量が多かった影響。

日本チェーンストア協会(12月21日発表)
この協会のデータの約5割が総合スーパーの実績。
総販売額は1兆0299億4970万円で、
既存店前年同月比がマイナス0.5%と微減。

食料品は青果などの相場安が響き、
食品全体でマイナス2.6%とふるわなかった。

低気温で季節商品は好調に動き、
衣料品はプラス5.2%、
住関品はプラス1.2%、
サービスがプラス1.0%となった。

しかし、食品の不調を完全にカバーするには至らなかった。

スーパーマーケット販売統計(12月21日発表)。
日本スーパーマーケット協会
オール日本スーパーマーケット協会
新日本スーパーマーケット協会
3協会合同調査。
総売上高 7681億2332万円
既存店前年同月比マイナス1.5%

食品合計 6591億3523万円 マイナス1.7%
生鮮3部門合計 2420億2680万円 マイナス1.7%
青果 921億3375万円 マイナス1.4%
水産 683億8763万円 マイナス3.0%
畜産 815億0543万円 マイナス1.0%
惣菜 670億0421万円 マイナス1.4%
日配 1417億7709万円 マイナス1.8%
一般食品 2083億2714万円 マイナス1.6%
非食品 761億9336万円 プラス1.4%
その他 327億9473万円 マイナス1.5%

11月は3~4℃平均気温が低く、
鍋物関連商材、麺類、スープ類、
お茶やコーヒーなどのし好品、酒類などの
温かい食材が良く売れた。

唯一プラスだった非食品は、
衣料品、防寒用品などの動きがよかった。

青果は、相場安の影響を受ける一方で、
りんごやみかんなどの果物類が好調。
水産については、鍋物商材は好調であったが、
生魚の水揚げ不足に伴う相場の影響を受け、
厳しい状況が続いている。

ボジョレーヌーボーは、
前年の実績をクリアしたところも多かった。
関連商品やメニュー提案を積極的に行った結果とみられる。

競合激化により、
「創業祭」や「開店○○記念セール」などの効果が、
ひどく薄れている。
しかし、ボジョレーヌーボーやクリスマス、おせちなどの、
予約販売は伸びが見られる。

テーマをしっかり打ち出したイベントや季節感を演出した商品、
メニュー紹介は支持を集めている。
(新日本スーパーマーケット協会のメールマガジンより抜粋)

最後に、日本フードサービス協会(12月25日発表)。
全体の売上高は前年比プラス0.5%。
店舗数はプラス2.0%、
客数はマイナス1.3%、
客単価はプラス1.8%。

業態別には、
ファーストフード売上高 プラス0.1%、
ファミリーレストラン プラス1.0%、
パブ・居酒屋 マイナス1.7%、
ディナーレストラン プラス2.7%、
喫茶 プラス2.8%。

全体の売上げは持ち直し、前年を上回った。
土曜日が前年より1日少なく、
また気温も低く冷え込んだ地域が多かったため、
客数は減少した。

一方で、冬メニューやキャンペーンメニューの
販売増が客単価押し上げにつながった。

百貨店はプラス2.2%、
総合スーパーはマイナス0.5%、
食品スーパーマーケットはマイナス1.5%、
コンビニは、マイナス2.5%。

この1年のトレンドとは逆転。
店舗が大きい順に前年同月比の数値がよかった。

そしてフードサービスは、
全店売上高ではあるもののプラス0.5%。
日本フードサービス協会は、
2009年5月25日以降、
既存店の売上高を発表していない。
それだけ数値が悪いということ。

小売業も外食業も、
売上げの波がある。

当然のことだ。

しかし私たちは、
機嫌のいい組織、
機嫌のいい社員、
機嫌のいい経営者で、
なければいけない。

そうでなければ、
GDP世界第14位の「機嫌のいい国民」が、
可哀そうだ。

年末際の商戦に向かって、
「早仕掛け・早仕舞い・際の勝負」
これからです。

〈結城義晴〉

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