大島渚、逝く。
享年80。
他の名監督たちと比べると、
作品以上に、その言動の露出が、
燃え、輝いたと思う。
朝日新聞『天声人語』、毎日新聞『余禄』、
共に取り上げた。
「深海に生きる魚族のように、
自らが燃えなければ
何処にも光はない」
戦前のハンセン病の歌人・明石海人の言葉を、
大島は胸に畳んで生きた。
間違いなく、
時代が変わりつつあることを実感させる死だ。
日本スーパーマーケット協会の機関誌、
『JSA PRESS』その第61号が、
1月11日に発刊された。
第1面で会長の川野幸夫さんが、
年頭所感を述べている。
ご存知、㈱ヤオコー代表取締役会長。
「新しい年は間違いなく
大変厳しい年になると思います。
本格的な少子高齢化時代に突入し、
従来と次元の異なる厳しい低価格競争の到来が
予想されます」
「これまでと同じことをしていては
生き残れない時代となってきました」
大島渚の死は、私に、
川野さんの「次元の異なる時代」、
「同じことをしていては生き残れない時代」を、
感じさせる。
今日は朝から新横浜へ。
イケアとロピアの両店を視察。
㈱商人舎は丸5年を迎え、
2月から6年目に突入。
そこでイケアでは、
事務所の模様替えのための事務用品や、
新しい机と椅子を購入。
しかしヨーロッパの店のイケアはもちろん、
アメリカやアジアの店も、そして日本の店も、
実にいい。
ノンコモディティの北欧家具のチェーンストアが、
コモディティとの組み合わせを実現させ、
それによって集客力と売上高と収益性が格段に高まり、
プライベートブランド開発が「次元を超越」した。
その隣にあるのがロピア港北インター店。
昨年12月13日にオープンしたばかり。
イケアの裏側の敷地で、
上新電機とコーナンホームセンターが隣接。
凄く強力な商業集積となっている。
ロピアのエッセンスをセンス良く集約した繁盛店で、
お客もよく入っていた。
惣菜がずいぶんよくなってきた。
シンプルな部門構成とフロアレイアウトが、
「わかりやすくて美しい」。
小林一茶だ。
そして「力強い」。
横浜のオフィスに戻ってから、
東京・竹芝のホテルインターコンチネンタル東京ベイへ。
一般社団法人日本ボランタリーチェーン協会。
平成25年新春賀詞交歓会。
懇親会に先立って、新春記念講演会が行われた。
講師はブルドックソース㈱社長の池田章子さん。
私は懇親会からの参加。
はじめに協会会長の小川修司さんのあいさつ。
小川さんの話にはいつも、
大局的な見地が盛り込まれている。
「第1次世界大戦と第2次世界大戦の間にデフレが起こった。
それがケインズ経済学を生み出した。
そして現在のデフレからも、
新しい壮大な経済理論体系が生まれるに違いない。
それに期待したい」
来賓あいさつは、
経済再生担当大臣の甘利明さん。
その甘利大臣のあいさつに、
真ん前で、記者たちが写真を撮り、メモをする。
その横で日本チェーンストア協会会長・清水信次さんが、
座って、じっと聞いていた。
続いて農林水産副大臣の加治屋義人さん。
経済産業省からは政務官の平将明さん。
家業は大田青果市場の仲卸・山邦で、
そこで仕事をした経験を持つ。
歯切れの良いあいさつだった。
乾杯の音頭は、土方清さん。
日本小売業協会会長。
サークルKサンクス社長・会長を務め、
現在、相談役。
ここからはいつもの懇親。
まず小川会長と経済談義とゴルフ談義。
協会副会長の菅田茂さん。
㈱ジュエラーズジャパン社長。
久しぶりにお会いした小山周三さん(中)。
西武文理大学名誉教授。
いつもお会いする玉生弘昌さん(左)。
一般社団法人流通問題研究協会会長の㈱プラネット会長。
小山さんは元流通産業研究所所長で、
現在は、狭山元気大学学長。
狭山の小学校をキャンパスと校舎にして、
社会人大学を経営している。
この地に店舗展開をするヤオコーやしまむらなど、
是非とも、狭山元気大学を支援してほしいものだ。
もちろん私もご協力したい。
協会副会長の佐伯行彦さん。
協同組合セルコチェーン理事長、
㈱さえきホールディングス社長。
山梨・静岡の㈱セルバとの経営統合を発表したばかり。
統合後は、50店舗500億円の、
インディペンデントカンパニーが誕生する。
私、この合併、大いに評価している。
「自らが燃えなければ
何処にも光はない」
大島渚。
佐伯行彦さん58歳、
セルバ社長の桑原孝正さん56歳。
絶好の年齢だ。
日本製粉㈱執行役員営業企画部長の内田宗司さん(中)。
流通問題研究協会専務理事の橋本佳往さん(左)。
コーネル・ジャパン奇跡の第二期生、
昭和産業㈱の湯澤公朗さん。
そして清水信次さんをはさんで、
協会副会長の齋藤充弘さんと。
清水さんはもちろん㈱ライフコーポレーション会長、
そして国民生活産業・消費者産業連合会長にして、
日本チェーンストア協会会長。
齋藤さんは、全日本食品㈱社長。
その清水さん。
経済産業省の若手官僚に、
永田町と霞が関の役割の違いをレクチャー。
「永田町が寄ってたかっても、
霞が関の優秀さにはかなわない!」
清水さんは相変わらずお元気で、
明日のチェーンストア協会の賀詞交歓会の会長挨拶を、
事前公開してくれた、と思う。
中締めは佐伯行彦さん。
元気よく三本締め。
「深海に生きる魚族のように、
自らが燃えなければ
何処にも光はない」
大島渚は死んだが、
その座右の言葉は、
今こそ、生きる。
合掌。
〈結城義晴〉