『月刊商人舎』プレ創刊号。
サンフランシスコで「責了」しました。
「責了」とは「責任校了」の略。
校了とは校正の終了。
『月刊商人舎』の発行者として、
校正を終了し、
チーフエディターの渋木克久に委ねました。
2002年9月、
私は㈱商業界の専務取締役に就任し、
編集の現場から退きました。
それまでは編集統括兼『販売革新』編集長。
この雑誌の編集現場から去って以来の「責了」。
10年と7カ月ぶり。
感無量。
『月刊商人舎』プレ創刊号は、
この後、渋木の校閲を経て、
印刷・製本にまわります。
そして発刊は4月10日。
ただし、この雑誌は書店では販売されません。
『月刊商人舎』はどんなものか。
それを知っていただくための媒体です。
私たちはこの後、続いて、
『商人舎magazine』の編集に、
勤しみます。
これはウェブサイトのページをつくる仕事です。
みなさんも4月10日以降、
ウェブサイトの『商人舎magazine』を
見ることができます。
ただしこれは表紙画面とでも
表現したらよいものでしょうか。
記事や情報のページに入るためには、
IDが必要です。
IDとは「identification」の略。
システムの利用者を識別するための符号。
『月刊商人舎』を
購読してくださるみなさんには、
IDを差し上げて、
記事や情報、メッセージなどの
画面に入っていただき、
読んだり、見たり、
使ったりしていただく。
それが商人舎magazine。
もちろん商人舎ホームページと、
結城義晴の[毎日更新宣言]ブログは、
従来通り、つづいていきます。
しかしブログはほんのさわりです。
考え方や行動記録を
お伝えする機能はありますが、
もっと突っ込んで仕事に役立つ内容や、
真理に迫る記事を読んでいただくためには、
『月刊商人舎』や『商人舎magazine』が
必要だと考えました。
要は[Specialization]。
だから商人舎が発信するメディアは、
今後、三つになります。
商人舎ホームページと、
それ以外に、
紙の『月刊商人舎』と、
網の『商人舎Magazine』。
こちらは有料とさせていただくことになります。
よろしくお願いします。
正式発表は、
あらためて。
しかし10年ぶりの「責了」。
ダラスからサンフランシスコへの
9日間の旅の途中。
疲れ切ったけれど、
充実感でいっぱいです。
その視察と研修の旅。
昨日の朝7時半。
バスに乗り込んで向かったのは、
フード4レス。
ナゲットマーケットが展開する
ウェアハウスストア。
クローガーのフォーマットの
フランチャイジー。
ナゲットマーケットは、
サクラメントを中心に、
スーパーマーケット9店、
フード4レス3店を展開。
店長にインタビュー。
インディペンデント企業のナゲットが
なぜ毎度毎度、
FORTUNEの「働きがいのある企業」に
選ばれるのか。
その理由がわかるインタビューだった。
私はコメントした。
このビジネスモデルは、
「12店舗で最適かもしれない」。
そのナゲット・マーケット。
青果部門は、
芸術的プレゼンテーション。
ナゲットの真骨頂。
リーマンショック以来、
ちょっと苦戦していたナゲットも、
ずいぶん回復して
本来の強さを取り戻した。
苦戦しているときにも、
この芸術的な売り場は崩れなかった。
それがすごい。
自分の強みを知っているし、
「これだけは譲れない」ものを、
もっている。
それが「強み」であり、
ポジショニングである。
次に向かったのは、バカビルの
ウォルマート・スーパーセンター。
王者ウォルマート。
標準的なスーパーセンター。
地元に根付いていて、
イースターの翌日にもかかわらず、
朝から高齢者のお客が多い。
王者の在り方を、
最後に確認。
そしてウィンコ・フーズ。
スーパーウェアハウスストアのフォーマットは、
ナゲットのフード4レスと同じ。
ディスカウントストアでありながら、
床はピカピカ。
安くてもきれい、
安くてもフレンドリー、
安くても良い。
フード4レスとウィンコ、
そしてウォルマート・スーパーセンター。
いずれもこの領域にある。
アルディもコストコも、
ディスカウント・フォーマットだが、
アメリカの競争水準は、
ここまで来た。
安いから汚い、
安いからノーサービス、
安いから悪い。
この次元の店は、
競争の中で振り落とされる。
バカビルを後にして、
バークレーボールから、
アラメダのショッピングセンター。
ここではトレーダージョーでインタビュー。
セーフウェイのライフスタイルストアは絶好調、
ダイソー・ジャパンがオープンしていた。
この店は面白い。
報告は明日のブログにて。
視察を終えて、
ホテルに到着し、
すぐに最後の講義。
ウォルマートの逆年表を解説し、
最後のメッセージを伝えた。
講義を終えると、
サンフランシスコの街は夕暮れ。
話題のニンニク料理レストランに。
ご案内くださったのは、
JACインターナショナル代表の浅野秀二さん、
今回の現地パートナー五十嵐ゆうこさん。
浅野さんはこの3年ほど、
炭水化物ダイエットを続けている。
しかし、ほぼ食べ尽くしたところで、
「ニンニクは芋と同じ」という真実が判明。
浅野さん、真っ青。
しかし諦め気分で、
ワインをがぶ飲みしていた。
うまい酒と料理を堪能し、
浅野さんの慌てぶりを面白がりつつ、
充実した今日一日に感謝。
「『月刊商人舎』発刊おめでとう」
自分に向かって言ってみた。
〈結城義晴〉