立教大学大学院・結城ゼミ卒業旅行。
沖縄に来て、3日目となった。
このところ、
あっちへ行ったりこっちへ来たり、
あれをしたりこれをしたり、
一度に多くのことをやりすぎて、
落ち着きがなかったのは確か。
なんとか一段落ついて、
沖縄旅行。
満喫している。
昨日は、沖縄第一の小売企業サンエーを訪問。
宜野湾コンベンションシティ店を見学した後、
アメリカンビレッジに寄って、
それから一路、残波岬へ。
沖縄残波岬ロイヤルホテル。
ホテルの9階の部屋から見下ろす沖縄の海と空。
素晴らしいけれど、寒かった。
気温も東京と2度しか違わない。
夕方ブログを書いていると、
すぐに宵闇がやてきた。
夕食は「mintama」。
沖縄風イタリアン。
アメリカのターゲットのロゴマークのよう。
フロアもシックな雰囲気。
そして前菜から始まって、
サラダ、そしてピザ。
これが絶品。
魚料理。
オリオンビールから始めて、
白ワイン、赤ワイン。
イカ墨のスパゲティと、
沖縄風チャーハンで締めて、
大満足。
前列は右から松井亮一さん、
武藤麻代さん、
後列は左から香川耕太郎さん、
内田憲一郎さん、
そして結城ゼミではないけれど、
結城ゼミ・シンパで特別参加の相澤繁さん。
その後ホテルに帰って、
深夜まで懇親。
今朝は、5時半に起きて、
私だけゴルフへ。
8人二組。
ジ・アッタテラスゴルフリゾート。
土曜日なのに意外に空いていて、
はじめての沖縄のゴルフを楽しんだ。
それから恩納村の海辺のコテージへ。
空はやっと沖縄らしくなってきた。
海はもともと沖縄らしいが、
エメラルドグリーンを見ることができる。
今日は夕方から、
20人以上の人々が集まってきて、
バーベキュー。
年に一度の卒業旅行。
ただの旅行ではない。
1年間苦労して論文を仕上げた後の旅行。
だから満足感はひとしお。
沖縄の海と夕陽が、
祝福してくれている。
さて、消費税増税問題で、
政府と小売企業の対立が鮮明になってきた。
この問題は、
月刊『商人舎』プレ創刊号で特集を組み、
火をつけた感がある。
業界の重鎮・清水信次さんが、
総額表示に対して、
時限措置としての外税表記を勝ち取った。
清水さんは、生活産業消費者団体連合会と、
日本チェーンストア協会の会長。
日本スーパーマーケット協会、
新日本スーパーマーケット協会名誉会長。
これによって、現場の混乱が大きく軽減される。
昨日の12日、衆院本会議で、
その特別措置法が審議入りした。
外税方式は歓迎するものの、
問題は「消費税還元セール」の禁止事項。
この問題には三つの観点がある。
第一は、
「消費税を納税する」という観点。
小売業側からの一斉の反対の声に、
政府は甘利経済財政・再生担当大臣が、
説明にこれ務めている。
「消費税還元セールは、
やめてくださいとお願いしている。
消費税は還元するものでなく、
納めるものですから」
お願いしているのに禁止するのはおかしい。
「できるだけ安く商品を提供するのは
自由にやってもらえればいい。
あくまでも消費税は(消費者に)返さないで
ちゃんと(国に)納めてくれということ」
私もこの文言自体は、
正論だと考える。
消費税を納める。
そのことを国民が自覚する必要がある。
そしてその税の使い道を監視し続け、
政治に参画する。
つまりポリティカルな国民になる。
そのために、
「消費税還元」をセールに謳うのは、
よろしくない。
これは広い意味での、
倫理の問題だと思う。
日経新聞には、
小売関係者の本音として、
書かれている。
「消費者心理のあやをつかんだ
『消費税還元セール』という選択肢を残したい」
この「選択肢を残したい」というスケベ根性は、
いい加減、止めにしようではないか。
しかし第二の観点は、
今度は政府が、
セールを禁止するという法律をつくること。
小売商業自身の倫理問題を、
国が法律で裁くのは、
まったくおかしい。
私は「士農工商」の序列が、
今でも残っているとさえ思う。
だから甘利さんが、
「できるだけ安く商品を提供するのは
自由にやってもらえればいい」と言うならば、
セールの禁止などするべきではない。
第三の観点は、
「優越的地位の乱用」の防止という問題。
日経新聞にはこうある。
「交渉力が弱いメーカーや卸への
増税負担のしわ寄せを避けることが狙い」。
「独占禁止法でもこうした『優越的地位の乱用』を
取り締まることはできるが、
違反行為の認定は難しい」
これに対してイオン社長の岡田元也さん。
「不当なことをする小売業者がいるならば、
現行法で取り締まればいい」
私も最初から同じ見解を表明しているし、
この意見に賛成。
前にも書いたが、
だから「公取委、しっかり仕事しろ!」と、
言うしかない。
「前回の増税後の還元セールで
買いたたかれた中小企業が多かった」
日経は霞が関の声として紹介する。
ファーストリテイリング会長兼社長の柳井正さん。
「消費税還元セールの禁止」に対して、
「法律自体が理解できない」
さらにユニクロは、増税後も、
「店頭価格表示を据え置く方針」を明らかにした。
つまりユニクロは、
「実質値下げ」。
柳井さんの見解。
「景況感の明るさが続くかどうかは不透明」
だから、今後も、
「価格のリーダーシップをとる必要がある」
これは正当な企業努力である。
顧客が喜ぶことは、
どんどんやればいい。
プライベートブランド専門のユニクロは、
売価を維持しながら、
3%分を吸収できる自信をのぞかせる。
ユニクロの店頭では、
「990円」「1990円」といった価格帯が
維持される。
イオン社長の岡田元也さん。
「転嫁して、お客様が
受け入れる状況になる
見込みはない」
イオンも体力で、
3%分を吸収する戦略を採用しそう。
ただし「消費税還元セール」などと、
みっともないマネはやめて、
さりげなく、「本体価格+税」を表示して、
顧客には納税感を持ってもらい、
本体価格はこれだけご奉仕しますと、
正々堂々の商売をする。
月刊『商人舎』の主張は、
この正々堂々の商売にある。
この消費税増税のときに、
正々堂々の商売の何たるかを、
世間に見せつけてやろうではないか。
〈結城義晴〉