朝一番の新幹線に乗って、東北へ。
空気も透き通って、
蔵王が美しかった。
昨日は立教ビジネスデザイン研究科の、
フード&ベバレッジ・マーケティングの講義。
終ってから、
今期第5期の結城ゼミのゼミ長・足立幸一君、
第2期のゼミ長で商人舎チーフエディターの渋木克久君と、
いつもの日本再生酒場で立ち飲み。
いい気分で、午前様。
いよいよ今年度の立教の講義も始まった。
さて商人舎magazine。
紙の『月刊商人舎』とセットになったウェブ・マガジン。
ウェブサイトだから、第一画面と第二画面までは、
だれでも閲覧することができる。
第一画面のURLは、
http://magazine.shoninsha.co.jp/
トップの帯は5つに分かれている。
Monthly商人舎
Weekly商人舎
Daily商人舎
Photo Gallery
Data
それぞれをクリックしてほしい。
それぞれの画面に飛んで、
そこに記事や写真やデータが、
掲載、蓄積されている。
Monthly商人舎は、
毎月10日に更新される。
特集一本主義。
毎回、強烈なオピニオンを発する。
プレ創刊号は、
「消費増税と商人の正義」
プレ創刊号なので、
私の趣味を出させていただいた。
根底には、メッセージが込められている。
「ポリティカルな商人になれ」
故渥美俊一先生も述懐していた。
「チェーンストア産業づくりにおいて、
政治的活動を軽視したのは失敗だった」
「士農工商」の序列を、
本来のものにするには、
商人それぞれが、
政治的な見識を持たねばならないと思う。
それをポリティカル・マーチャントという。
ファーストリテイリングの柳井正さんが、
昨2012年9月21日付けで本を出した。
『現実を視よ』
これは柳井正が、
ポリティカル・マーチャントであることの証である。
商売商売で、
儲けることしか考えない商人は、
20世紀の遺物となるにちがいない。
Monthly商人舎は、
それ以外に「特選 激戦地ルポ」や、
Monthly Statisticsなどの記事、
さらにMonthly連載によって構成されている。
現在、12本の連載記事があるが、
読者はよりどりで選んで、
読み、使うことができる。
私はこの連載を通じて、
まったく新しいライターや研究者を、
発掘するつもりだ。
新しい書き手がどんどん、
世に出る場を提供するつもり。
その登竜門が商人舎magazineのMonthly連載。
名乗りを上げてほしい。
紙の『月刊商人舎』は、
フルカラーの48ページだが、
当然ながら網の『Monthly商人舎』のエッセンス、
及び[結城義晴のブログ毎日更新宣言]の、
選りすぐり抜粋記事が掲載される。
時には[毎日更新宣言]に加筆訂正を加えて、
掘り下げたものにする。
もちろんこのMonthly商人舎のページには、
「デジタルブックリーダーで読む」のボタンがあって、
ここを押すと、デジタルで、
1枚1枚ページをめくって、
紙の『月刊商人舎』を読むことができる。
Weekly商人舎は、
月曜日から金曜日まで、
毎日、1本ずつ連載がある。
月曜は「月曜朝一 今週の販促企画」
火曜は「常盤勝美の2週間天気予報」
水曜は「猪股信吾の勝手に企業サイト拝見」
木曜は「林廣美の今週のお惣菜」
金曜は「Weekend News Summary」
土曜、日曜は休み。
Weekly商人舎には、
これ以外に週1回の特集記事が掲載される予定。
「Weekly Special」
現在、テキサス州ダラスの、
HEBのイースター超繁盛記と、
セントラルマーケット新店紹介、
サンエー宜野湾コンベンションシティ拝見などの記事が、
待機中。
Daily商人舎は、
JapanとWorldのニュースを毎日、
結城義晴の目でピックアップして掲載。
そしてPhoto Galleryは、
日本、アメリカ、ヨーロッパ、アジアの、
店舗写真などが掲載される。
これは随時、更新され、
蓄積されていく。
現在、鋭意、作業中。
最後にDataは、
いまのところ各社決算データを掲載しているが、
国の統計を始め、海外の統計など、
商人舎らしいデータベースを蓄積していく。
知識商人がマーケティングしたり、
提案書や報告書を書いたり、
考察したり研究したりするときに、
役位立ててほしいと考えている。
まだまだ現在は、
プレ創刊の時期。
本格創刊は5月10日。
全てのページが、
それまでにさらに充実を図り、
専門性を深めていく。
お申し込みは、
こちらから。
⇒
読者大募集中。
さて今朝の日経新聞一面。
連載「動き出す景気」の第1回目。
日経の景気動向研究班の取材。
「金融緩和が生んだ円安・株高を追い風に
日本経済が動き出した」
これを日経は「助走」と称する。
それが果たして「離陸」できるのか。
私は小売りサービス業にかかっていると思う。
すき焼きの老舗・人形町今半の高岡慎一郎社長、
「3カ月の既存店売上高が前年比5%増」。
これは大した数字ではないか。
バンダイナムコホールディングスの石川祝男社長、
「年末から目に見えて回復してきた」。
ゴールデンウィークの海外旅行。
ANAセールスはツアーの平均単価が、
前年比10万円アップ。
高島屋の3月の腕時計単価、
前年同月比5割アップ。
こういった現象は単品で表現されることが多いが、
景況判断は、全体像でも見なければいけない。
ファーストリテイリングのgu柚木治社長、
「消費者の価格に対する厳しい目は変わらない」。
今回の春夏商戦で990円の商品の数量は、
2倍の計画。
別の記事では、
「西友、Tシャツ490円 春夏衣料、最大5割下げ」。
紳士・婦人用の「DRYメッシュTシャツ」は490円。
昨年より50%安価。
ウォルマートのロールバック方式。
記事は、指摘する。
「消費者は時に奮発しても日々の買い物には慎重で、
生活防衛意識を払拭するには至っていない」
つまり「メリハリと多少の贅沢」。
生活防衛意識を示す数字。
消費者物価指数は今年2月も0.9%ダウン。
製造業の求人は9カ月連続減で、
8.9%マイナス。
派遣会社メイテック西本甲介社長、
人材稼働率はこの4カ月で95~98%。
厚生労働省調査の所定内給与、
9カ月連続前年割れ。
第一生命経済研究所の試算、
「対ドルで10円円安になると
1年間の家計の所得は0.04%増え、
物価は0.07%上がる」
「家計には当初マイナスの方が大きく、
プラスに働くのは2年目以降」
つまり円安の恩恵は先ず輸出産業に表れるが、
それが消費まで行き渡るのは時間を要する。
日銀のインフレターゲットの目安は、
「2年で2%の物価上昇率」。
しかし最悪なのは、
「賃金増えず、物価だけ上がる」現象。
金融緩和の効果が消える前に、
好循環の軌道に入れるのか。
それが日経の視点だが、
「最悪を覚悟しつつ最善を尽くす」。
その上で、
鍵を握るのは小売りサービス業。
私はそう思う。
〈結城義晴〉