結城義晴のBlog[毎日更新宣言]
すべての知識商人にエブリデー・メッセージを発信します。

2013年05月31日(金曜日)

超一流づくめのハーバード・リテール教室「在庫は炭鉱のカナリア」

5月最後の日。

「忙しかったなぁ」
そんな実感がある。

『やっぱりアメリカ経済を学びなさい』
小野亮・安井明彦著、
東洋経済新報社刊。

東洋経済オンラインに著者たちが、
連載コラムを書く。

『国家は破綻する』
原題はThis Time Is Different。
2011年、邦訳版刊行の評判の本。
この共著者はハーバード大学の二人の教授。
ラインハート教授とロゴフ教授、

その二人が執筆した論文に、
分析ミスがあるという指摘が出て、
それがちょっとしたニュースになった。

両氏は一部にミスがあったことを認めた。

しかしコラムでは、
「指摘を踏まえての精査は
これから進んでいくことになる」

そして感想を漏らす。
「大御所経済学者の手による、
大々的に公刊された論文や本であっても、
すべてが完全に正しいとは限らないということを
思い出させてくれる事件でした」

以って自戒とすべし。

それでも謙虚に、
誤りを認め、
必死に訂正の研究を深めるところに、
超一流の良さがある。

イオン名誉会長の岡田卓也さん。
若い人たちに言い続けた。
「超一流の人に教わりなさい」
間違いがないからだ。

㈱イオンリテールのアメリカ視察研修会の時に、
事務局が私に対して言ってくれたコメントで、
これはちょっとうれしかった。

さて今日は、
通称「ハーバード・リテール教室」。

「グローバル リテールセミナー2013」
トップ経営者向けに、
「在庫と小売りを科学する」セミナー。

帝国ホテルで本日、開催された。

企画が持ち上がったのが12月。
それから6カ月。

主催のゴードン・ブラザーズ・ジャパンに対して、
商人舎が協力して準備してきた。

無事に開催にこぎつけ、
そして今日、
100名を超える経営トップに参集いただき、
無事に終了。

まずは肩の荷が下りた。

今日は、11時に、
帝国ホテル5階の桜の間に集合。
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主催者の増田春彦社長と、
成功を期して打ち合わせ。
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12時過ぎには、
次々と参加者がやってきた。
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商人舎ファミリーの経営トップの皆さんにも、
参集いただいた。
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私もぎりぎりまで打ち合わせ。
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後方ブースには、
超一流の通訳の皆さん。
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私の講義の「雨ニモマケズ」。
見事に英語に翻訳してくれた。
セミナーは13時5分にスタート。
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はじめに増田社長が
欧米でゴードンが果たしている役割、
これからの日本での活動について、
そしてセミナー開催の趣旨を説明。
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第1講義はハーバード・ビジネス・スクールの
アナンス・ラーマン教授。
テーマは、
「Blending Art & Science in Retailing」
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もうこのブログで何度も紹介しているが、
ラーマン教授は、
小売りビジネスの専門家。
サプライチェーンマネジメント、
オペレーショナルマネジメント、
そしてインベントリー・コンロール研究の第一人者。
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「在庫生産性は炭鉱のカナリア」。
いい言葉です。

小売業は在庫を価値とみなし過ぎる。
事業生産性の向上のためには、
適切な在庫コントロールと、
それによるサプライチェーンマネジメントが必要。

複雑化する小売業において
アートとサイエンスを組み合わせたオペレーション管理が、
一層重要であることを語ってくれた。

同時通訳による講演に、
参加者は熱心に聞き入った。
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ハーバードの小売業研究は、
こんなに細かいところまで、
こんなに深いところまで、
そしてこんなに実務データを駆使するところまで、
進んでいることに舌を巻いた。

後で、私自身の講義の冒頭に、
率直にそのことをコメントした。

第2講座は、
矢ヶ崎健一郎さん。
㈱ジョイフル本田代表取締役社長。
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ハーバード・ビジネススクール出身。

ジョイフル本田は、
スーパーホームセンターの展開で、
業界の中で独特のポジショニングを占める。

意外なことに、
POSを導入したのは2年前。
大量の商品在庫を、
どのようにコントロールするのか。

ジョイフル本田の歩み、
そして在庫・物流戦略を紹介してくれた。
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古典的なチェーンストア理論では、
排撃されるような経営。
しかしポジショニングの時代には、
キラリと光る企業である。

第3講座は私、結城義晴。
テーマは、
「日米チェーンストアの最新動向と
ポジショニング戦略」。

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アメリカの小売理の最新動向をベースに、
フォーマット論からポジショニング戦略までを、
一気に語った。
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ご清聴に感謝。

最後は、ニック・テイラーさん。
ゴードン・ブラザーズ・ヨーロッパ・マネージングディレクター。
欧州市場での取り組みを紹介。
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講演のあとに、
ラーマン教授への質疑応答タイム。

YUMEキャピタル代表の諸江幸祐さんも質問。20130531231700.jpg

こうしてセミナーは無事に終了。

㈱阪食の松元努常務と、
㈱ロピアの髙木勇輔さんも来てくれた。
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その後、会場を移して、
カクテルレセプション。

乾杯の挨拶は、
主催者を代表し、高木新二郎さん。
同社の特別顧問。
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そのあとは、懇親に次ぐ懇親と、写真撮影会。

まずは中村邦生さんとワインを片手に。
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イオンビッグ(株)常務取締役商品統括部長。

㈱阪食常務の松元努さん。
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こちらは商人舎ファミリーが勢ぞろい。
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右から
㈱セイミヤ社長の加藤勝正さん、
㈱たいらや社長の村上篤三郎さん、
㈱プラネット会長の玉生弘昌さん、
㈱セブン&アイ・フードシステムズ社長の大久保恒夫さん、
㈱マルト社長の安島浩さん。

大久保恒夫さんとは久しぶり。
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イオングループの皆さん。
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右から㈱マルナカ物流部長の柴田哲也さん、
イオン新事業開発部長の市毛久夫さん、
そしてふたたび中村さん。

さらに北海道からお二人。
左は、竹垣義彦さん、
イオン北海道㈱取締役営業本部長。
右は菊池健司さん、
㈱総合商研常務。
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九州からは、
㈱ミスターマックスの本多秀隆さん。
SCM本部SCM推進部長。
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ゴードンとの出会いは、
諸江幸祐さんのおかげ。
感謝したい。
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もちろん、 スピーカーの皆さんとも固い握手。
アナンス・ラーマン教授。
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ベジタリアンのラーマン先生。
まだまだその理論を聴きたかった。

矢ケ崎健一郎さん。
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私は「後進の先進性」という言葉を、
ジョイフル本田に贈った。

ニック・テイラーさん。
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ヨーロッパの「イータリー」の話で、
盛り上がった。

最後の最後は、
増田春彦さん。
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増田さんの人柄と熱心さが、
ハーバード・リテール教室を、
ここまでレベルの高いものに引き上げた。

心から拍手。

会場は超一流。
講演陣も超一流。
聴講者も超一流。

私もこの場に加えていただいて、
心から感謝。

あぁ、5月が終った。

〈結城義晴〉

2013年05月30日(木曜日)

商人舎MMS終了、上田惇生先生にスタンディングオベーション

関東甲信地方梅雨入り。

常盤勝美さんからのMessage。
ウェザーMD第一人者。

梅雨入り初期は、
梅雨前線の活動が活発ではない。

だから意外にも、
曇や雨の天気が長続きしない。

特に来週は、
すっきり晴れる日が多い。
さらにカラリとした陽気となる。

「梅雨=曇や雨の日ばかり」
安直な考え方は、
この時期は危険。

ありがとう。

さて、第3回の、
商人舎ミドルマネジメント研修会。
略称「商人舎MMS」。
無事終了した。

受講生たちは健闘。
講義も、テストも。

仲間とのコミュニケーションも
一層深まった。

いい研修会だった。

その商人舎MMS。
場所は新宿・ベルサール西新宿大ホール。

2日目は、
昨日のブログで紹介したように、
朝8時半から理解度テスト第1回目を実施。
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その後、9時から夜8時まで11時間、
びっしりと講義、講義。

はじめに鈴木哲男さん
プロモーションとストアコンパリゾンの2講座。
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鈴木さんは毎回、
受講生の真剣さを評価してくれる。
幹部候補生が参加しているからでもある。

話し手は聞き手の集中力に応えるように、
波に乗ってくる。
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鈴木さんもこの日、
大量の資料を基に、
一気呵成、
現場の仕事の本質を話してくれた。

鈴木さんの次の講座は、
白部和孝さん。
シラベ・リテイル・システムズ代表。

鈴木さんとの久々の対面に、
お二人も、控室で話が弾む。
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私も加わり、記念のショット。
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白部さんの講義はもちろん、
計数の基礎と応用。
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白部さんは、ミドルマネジメントに必須の計数を、
実際の計算指導も含めて3時限、指導してくれた。
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トランプのマジックも披露。
私も引っかかってしまった。
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そしてこの日も、
最後は私の講義。
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まず、コミュニケーションとチームマネジメント。
他のセミナーでは語らない、
マネジメントの中核問題を解き明かす。
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それからさらに、
フォーマットとポジショニング戦略。
こちらは持論。
話し終えて、午後8時。
長い長い第2日目が終わった。
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でも受講生たちの一日は、
まだ終わらない。
自習室にはこの夜も、
復習する受講生たちの姿。
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みんな頑張っていますよ。そして今朝、8時半、
第2回目の理解度テストがスタート。
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30分間、集中する。
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何十年ぶりにテストを受ける人もいるだろう。
この一瞬一瞬に理解度は飛躍的に高まる。
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3日目の講義を担当してくださる高野保男さん。
私と高野さんも最後列で静かに準備し、
今日の出番を待つ。
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もてる力を出し切った受講生。
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テストを終えるとこの笑顔。
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3日目にして、やっと、
緊張がほぐれたようだ。もうテストはない。

講義の前に、
前日の第1回目の理解度テストの総評。
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100点満点が2人いた。
発表すると、どよめきが起こった。

午前は高野保男さんの講義。
「作業システムとレイバースケジューリング」2講座。
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レイバースケジューリングの考え方、
秒単位の作業改善の重要さを、
動画を交えて、わかりやすく指導してくれる。
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その動画に見入る受講生。
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高野さんありがとうございました。
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入れ替わるように
上田惇生先生もご登場。
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上田先生は大病をされてから、
1カ月に1回の講演しかしない。

そのなかで、
商人舎ミドルマネジメントには、
毎回必ず、登場いただける。
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ドラッカーの分身・上田惇生からは、
ドラッカー・マネジメントの神髄が、
これでもかと語られる。
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「小売りサービス業で成功するのは簡単である。
1 やって来るお客がニコニコする店をつくる
2 働いている人がニコニコする店をつくる」

「マネジメントを構成する要素は二つ。
お客と働く人たち。

そのうえで、もうひとつ。
世の中にある社会的責任を果たす。

この三つであればいい。
「お客、働く人。社会」

上田先生とドラッカーの考え方は、
近江商人の「三方良し」そのものだ。
売り手良し、買い手良し、世間良し。

「仕事が文明をつくっていく。
哲学者、学者、軍人、役人が、
文明をつくっているのではない。
現場がつくっている」「みなさんが、
文明の担い手なんだ」

「私から言えるのは、
体を壊さずにということ」

受講生たちは一心に聴き入る。
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90分間の講義を終えて、
質問を受ける。
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その質問に上田先生は、
真剣に丁寧に答えてくださる。
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受講生たちも、
自らが抱える問題を率直にぶつける。
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3人が、質問というか、
抱える悩みを相談する場となった。
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上田先生は3人に、
30分もかけて、
解答を述べてくれた。
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そして、上田先生に、
スタンディングオベーション。
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上田先生、ありがとうございました。
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今年も2冊の本を執筆予定。
完成を楽しみにしています。

研修会最終講座は、
結城義晴の総括講義。
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ミドルマネジメント諸君。
「自ら変われ!」

それが私の、
心からのメッセージ。
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2泊3日のミドルマネジメント研修会。
成功裏に終了。
すべての皆さんに感謝。

一方、千葉県・海浜幕張。

駅を出て左に進むと、
イオンのタワーが2棟。
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右のビルがイオンタワー・アネックス。
そして左奥のビルが本社の入るイオンタワー。

そのイオン本社を、今朝、
アナンス・ラーマン教授が訪問。
ハーバード・ビジネススクール小売業の専門家。
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商人舎ミドルマネジメント研究会に続いて、明日、
待望のセミナーが開催される。
「Retail Seminar 2013」
在庫と小売を科学する。

通称「ハーバード・リテール教室」。
(株)ゴードン・ブラザーズ・ジャパン主催。

ゴードン・ブラザーズは、
動産担保融資(ABL)のコンサルティング会社。
とくに在庫を中心とする問題解決を専門とする。
ラーマン教授は、
小売業のサプライチェーン・マネジメントや、
在庫コントロールに対して、
数学的なアプローチで課題を解決する。
リテール・サイエンスの第一人者。
そして明日のセミナーで、
基調講演をする。

テーマは、
「リテール・サプライチェーンと
インベントリー」

明日の開催に先立って、
来日中のラーマン教授が、
イオン(株)を訪問して情報交換。、

日本の小売業第1位のイオングループと、
在庫管理における課題や、
その解決手法について意見交換。

小売業にとって、
在庫コントロールは万国共通の課題。

活発な意見が交わされ、
有益な時間となった。

最後に全員で写真。
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右からイオンの面々。
福原多賀志さん、
イオンリテール(株)
在庫売変改革チーム・リーダー。
ストアオペレーション部部長の山下悟さん。
市毛久夫さん、
イオングローバルSCM(株)
事業開発統括部新事業開発部部長。
中村邦生さん、
イオンビッグ(株)
常務取締役商品統括部長。
西松正人さん、
イオンリテール(株)
取締役兼専務執行役員経営管理担当。

そして、アナンス・ラーマン教授。

その隣にゴードン・ブラザーズの面々。
まずニック・テイラーさん。
ヨーロッパ マネージングディレクター。
テーラーさんも明日のセミナーで講演をする。
テーマは、
「欧米における
余剰在庫問題解決手法の
発展と現状」

そして、
(株)ゴードン・ブラザーズ・ジャパンの人々。
CEOの増田春彦さん、
マネージングディレクターの堀池篤さん、
シニアアソシエイトの岸本真一郎さん。

私はこの場に同席できなかったが、
明日のセミナー、
みなさん楽しみにしていてください。

私のテーマは、
「日米小売業の最新動向と
ポジショニング戦略」

明日で5月も終わり。

忙しいけれど、
充実した2013年5月だった。

〈結城義晴〉

2013年05月29日(水曜日)

商人舎ミドルマネジメント研修会、自分で考えなければ進歩はない。

本日午前11時、
関東甲信地方、
梅雨入り。

ウェザーMDの第一人者・常盤勝美さん、
大当たり~。
座布団5枚。

Weekly商人舎
火曜日の「2週間ウェザーMD予報」絶好調。
商人舎ホームページの連載もいいが、
商人舎magazineの記事は深い。
Monthly連載「王道のウェザーMD理論」は秀逸。

座布団と言えば、
毎日新聞巻頭コラム『余禄』にも三枚。
「山賊が荷物を背負って走る図なら
『荷奪(にうば)い=入梅』」

「今年は東京で
タチアオイが咲き始めたと思ったら、
すぐ西日本から梅雨入りの報が届いた。
きのうは近畿地方が平年より10日早く、
東海地方は11日早く梅雨入りしている。
今の空模様だと関東甲信地方も
きょう梅雨入りする可能性が高い」

しかし東京も横浜も梅雨入り。
あ~あ、いい季節が終った。

アジアの夏が始まる。

しかし。
梅雨に入る椎
(しい)の木陰の葵かな

〈正岡子規〉

子規の気分になれば、
梅雨もまた乙なもの。

さて、日経新聞『私の履歴書』。
プロゴルファー岡本綾子
今日のタイトルは、
「若手指導、褒めながら」。

岡本綾子のさらっとした性格が、
文面に漂っていて、好感が持てる。

「リーダーシップをとる性格ではないし、
協調性を欠くところもある私が
5人も面倒をみるとは……」

「みんな個性があり、
スイングでは特有のリズム、
テンポを持っている。
それだけは絶対崩さず、
飛距離も落とさないように
教えることが大事だ」

この指導法がいい。

「私のゴルフの教え方は
褒めながら教える」

これも同感。

「叱ると体が萎縮するからダメだ」

「教えることで私も
教えられている。

指導する立場になって
気づくことも少なくない」

教え子たちは泣きついてくる。
「悩んでいるんですけど」
岡本は説教する。
「悩むのでなく考えなさい。
アスリートは考えることを優先しないと
進歩しない」

仕事する者も、
知識商人も、
自分で考えなければ、
進歩はない。

教えられるだけ、
真似るだけでは、
進化はない。

岡本自身は、
「とにかく自分で考え、
創意工夫するのが好きだった」。

だから、
「教え子たちを見ていると、
考える作業が足りないと思う」。

岡本綾子、
私より一つ上。

いま、
考えることを、
教える。

私にとって、
分野は違えども、
同志である。

さてその私の教える仕事のひとつ、
第3回ミドルマネジメント研修会。

昨日28日から2泊3日の缶詰講義。

会社のミッションを読み取り、
現場に立脚して、
リードするのがミドルマネジメント。

そのミドルマネジメントのために、
ドラッカーの経営哲学をベースにして
経営の考え方と知識、方法を学んでもらう。
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昨日は13時から19時45分まで講義。

はじめに、私が2講座2時間を担当。
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商業の現代化・基幹産業化と、
知識商人の役割がテーマ。
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商業界主幹・倉本長治の唱えた商売十訓、
ピーター・ドラッカーのマネジメント論をもとに、
知識社会の知識商人の重要性を訴えた。
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受講生は真剣そのもの。
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こちらも力が入る。
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第3・第4講座は鈴木哲男さん。
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㈱リテイル・エンジニアリング・アソシエイツ社長。
52週マーチャンダイジングの第一人者。
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お客の不満や売場の悩みを解消し、
売上げアップ、利益貢献につながる
実務指導とプラニングに定評がある。

鈴木さんには2日間にわたり、
マーチャンダイジング、プロモーション、
ストアコンパリゾンを担当していただく。
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豊富な事例と資料、
現場に即した実践的な講義は、
受講生にとって目からうろこだ。
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会場後方に『月刊商人舎』4月号、5月号を展示。
休憩時間に皆、目を通してくれている。
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ご購読申込みもよろしく。

昨日の最終講座は再び、私が登壇。
「店長のためのやさしい《ドラッカー講座》」
ミドルマネジメントのドラッカーの活用法を伝える。
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15分ほど延長してしまった。
何としても、予定の項目まで話さなければならない。
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なぜなら、翌朝「理解度テスト」が実施されるから。
その設問の領域になっているから。

四国や関西の受講者は朝早く出発してきたはず。
お疲れ様でした。

そしてホテルにチェックインし、
レストランを借り切って遅めの夕食。
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受講者は誰も酒を口にしない。
あっという間に食事を済ませた。
やはり明朝のテストを控えているためか。

自習室をのぞくと。
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おぅ!
いつも以上に、人数が多い。
素晴しい。

この光景を見ると胸が熱くなる。
「ありがとう」
そう言いたくなる。

そして、今朝、
ホテルの窓から、
都庁舎の威容が見える。
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万緑の新宿中央公園。
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爽快な気分。

朝食後、8時には、
ほとんどの受講者が席に着き、
理解度テスト前の最後の復習。
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8時30分からのテストを前に、
静かな緊張。

そしてテスト用紙が机に配られる。
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事務局のスタートの合図で、
一斉に用紙をめくる。
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濃密な30分間。
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このテストの時間に、
理解度はさらに認識され、
高まる。

テストに立ち向かうことそのものが、
考えることに直結する。

選択式ではない。
すべて記述式の8問。
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なぜなら理解度を測るから。
理解したことを、
自分の言葉で書いてもらう。

テキストの丸暗記では意味がない。

講師が語ること、主張することの本質を、
理解してもらうことが大事だからだ。

事務局もそれぞれの答案を
丁寧に読み込んで、
精査し、点数をつける。

その第1回の理解度テスト。
無事に終了。

今日はこの後、
鈴木さんが3時限、
午後から白部和孝さんが3時限、
私が2時限3時間半、
講義して、二日目が終了。

お疲れ様。

プロゴルファーも、
知識商人も、
自分で考えなければ、
進歩はない。

〈結城義晴〉

2013年05月28日(火曜日)

糸井&ドラッカー、そしてイズミ山西会長の「既に起こった未来」

昨夜は
東横線の最終電車で帰宅。
ギリギリまで、
立教大学池袋キャンパスの研究室。

何だか疲れが溜まっている。

今朝は、東京・大門へ。
カスタマー・コミュニケーションズ㈱。
恒例の取締役会。

社長の米倉裕之さん、
ほんとうに良くやっている。

辛抱強い。
冷静。
それでいて、
意思がある。

もうすこし、もう少し。

頑張れ。

役員会が終って、
落ち着く間もなく、
新宿・都庁前へ。

東京都庁舎が、
初夏の空にそびえる。
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足元には屋外彫刻。
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速水史朗作「宇宙からのメッセージ」。
黒御影石。

こちらは、清水九兵衛作「朱甲容」。
アルミ合金・ステンレス製。
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そして、
ベルサール西新宿大ホール。
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第3回商人舎
ミドルマネジメント研修会

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始まりました。
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今日から、2泊3日の合宿。

共に頑張りましょう。

詳細は、明日から。
乞う、ご期待。

さて、『ほぼ日』の巻頭言。
今日は、年齢と時の流れについて、
糸井重里さんが思索する。

「30歳になったときには、
30代を実感できないんですよね。
40歳は40代を、50歳は50代を、
60歳は60代を、
実感できてはいないと思うのです」

私も、同感。

「30代を実感できるのは、
いつかといえば、
30歳代も半ばになったとき、
35歳なんじゃないかなぁ」

「四捨五入したら、
40歳という年齢になると、
『ああ、我は30代なり』と
ほんとうに思えるんです」

「同じように、2000年になったとき、
『ああ、2000年代がはじまった』と
実感できなかった」

ここで糸井重里、法則を紹介する。

「半分過ぎて、実感が湧く」
という法則。

「『人生』ということばも、
人生の半ばを過ぎたあたりにならないと、
似合わないし、
ほとんど口に出さないでしょう」

私は50歳になっても、
「人生」という言葉、
使うに躊躇した。

「男性の平均寿命を80歳として、
40歳にならないと『人生』を
意識しないんじゃない」

とすると私は、
100歳まで生きるか。

「スポーツの試合でも、
試合開始はまだ試合開始してない。
半分くらいを過ぎたあたりで、
『どうやって勝つか』の
切実さが出てくるでしょう」

私の経験からすると、
真剣勝負の試合では、
開始の時には緊張しすぎて、
半分過ぎてから実感が出てきて、
8割ほど過ぎてからしか、
最後が感じられない。

糸井さんは、
ちょっとカッコつけて整理する。
「過去のなかには、
現在が薄く含まれていたし、
現在のなかには、
すでに未来が練り込まれているし、
現在が目に見えるようになるためには、
もう未来という距離に立つしかない‥‥」

ピーター・ドラッカー先生の概念。
「既に起こった未来」

それは、糸井さんの言うことと、
シンクロしている。

日経新聞の『交遊抄』に、
㈱イズミ会長の山西義政さん登場。
現在、91歳。

「総合スーパーを経営してきた経験から、
物事を決断するのは
早いほうだと思っている」
この自信。

「その私と
同じくらいの即断即決で馬が合い、
長年の友情をはぐくんだのが
故小崎信さんだった」

「出会ったのは42年前」

糸井流の見方ならば、
山西さんはこの時、
小崎さんとの生涯の付き合いは
見えていなかった。

イズミ初の郊外への、
本格的ショッピングセンター開発の時。
「広島市内のある畑作地に目星をつけ、
用地として打診したのが
農家の小崎さん」

「難航するかと思われた交渉は
意外なことにすんなり決まった」

小崎さんには、
先見性があった。
「併設するはずだったボウリング場計画をやめ、
地域貢献をすべきだと助言されて
駐車場で盆踊り大会を開くことを決めた」

このときの「盆踊り」は、
いまも40年の歳月を超えて、
地元の一大イベントとなっている。

小崎さんには、
未来が見えていた。

小崎さんのご両親は日系移民で、
小崎さんは米国生まれだった。
日米での経験から、
小崎さんには広い見識があった。

とすると、米国小売業には、
「既に起こった未来」があった。
小崎さんはそれを見ていた。

小崎さんは
12年前に逝ってしまったそうだが、
91歳で現役を続ける山西さん、
「未来から現在を」見ながら、
経営の舵を取り続ける。

山西さんには、
人生を語る資格が、
有り余るほどにある。

〈結城義晴〉

2013年05月27日(月曜日)

『商人舎』5月号第2弾公開「ニッポンCRM元年!!」続編のおススメ

Everybody! Good Monday!
[2013vol21]

2013年第21週。
5月最終週で、
週末の土曜日から6月。

ひるがへる旗の如くに夏来たる
〈朝日俳壇 神戸市・大塚英登〉

もひとつ。
ゴスペルを歌ふがごとく夏は来ぬ
〈朝日俳壇 鶴ヶ島市・渡辺隆〉

夏は、
勇ましく、
元気に、
やって来るらしい。

ならばこちも、
勇ましく、
元気に、
その夏を迎えたい。

それが今週の在り方だ。

さて、今朝、
商人舎magazineで、
5月特集の第2弾を公開した。
5月の特集は、
「ニッポンCRM元年!!」

その第2弾は、
3本のコンテンツでできている。

Web Magazineは実に便利だ。
新しいコンテンツや情報、新しいケーススタディを、
どんどん付け加えることができる。

第1のコンテンツは、
サンキュードラッグ社長平野健二の「CRM三昧」
結城義晴書き下ろし。

ドラッグストア業界で最も、
カスタマーリレーションシップに熱心な会社。
福岡県北九州市を中心に、山口県下関市まで、
ドラッグストアのドミナントを築くサンキュードラッグ。
年商194億円、64店舗。

その経営戦略。

第2のコンテンツは、
【OUTLINE】ダンハンビー社
「テスコ、クローガーのFSPを推進」
世界28カ国でFSPのコンサルティングを展開する。
その全貌。

そして第3のコンテンツは、
リテールCRM最前線
「小が勝つ」時代とMeコマース!

米倉裕之の書き下ろし。
カスタマー・コミュニケーションズ㈱代表取締役社長。
こちらは日本のID-POS活用マーケティング会社。

米倉さんが紹介する「Meコマース」、
実に面白い。

そこで5月号の特集の目次は、
以下のようになった。

特集「ニッポンCRM元年!!」

Cover Message
2013年5月
表紙の言葉。
「顧客を知れ!」
よく言われることだ。
しかし、あなたは自分のお客のことを
どれだけ知っているだろうか。
顔を見知っているか。
名前を憶えているか。
何をどれだけ買ってくれるか、
わかっているか。

【Message of May 2013】
商売は科学だ
リテールをサイエンスせよ。
いや、商売は勘と経験だ。
あなたは、どっち派?
現代の消費社会と情報社会を鑑みれば、
明らかに、サイエンス派が有利に見える。
しかし・・・・・・・・・。

ヤオコー川野幸夫会長インタビュー

「お客様のことを知らないと商売はできない」
聞き手: (株)商人舎代表取締役社長 結城義晴

【結城義晴の渾身提言】
FSP&CRMで商売を徹底科学せよ!

小売業上位30 社「ポイントカード導入」状況
編集部

[スーパーマーケットのケーススタディ]
FSPの老舗「オギノの16年」
荻野寛二社長が語る「顧客視点」の営業イノベーション物語

[ドラッグストアのケーススタディ]
サンキュードラッグ社長平野健二の「CRM三昧」
結城義晴

【OUTLINE】ダンハンビー社
「テスコ、クローガーのFSPを推進」
渋木克久
FSPテクノロジーのABC
「顧客ID付POSデータ活用法を明かす法」
小林麻理

リテールCRM最前線
「小が勝つ」時代とMeコマース!
米倉裕之

【新連載】
西脇紀男の「独創 CRM実践論」 (1)


顧客軸視点と商品軸視点を融合させよう

河野正幸

いかがだろう。

一度、商人舎5月号を読んだ人も、
もう一度、通しで復習をしていただきたい。

FSPとCRMの全貌を理解し、
最新の動向を知って、
それを活用することができる。

商人舎magazine。
お楽しみいただきたい。

今日のWeekly商人舎は、
「今週の販促企画はこれだ」
鈴木哲男先生の「重点商品の定義」が紹介されていて、
これは勉強になる。

さらに夕方にかけて、
Daily商人舎にニュースが公開。
「Delhaizeアメリカ、展開する2バナー売却へ」

さて、日経新聞。テレビ東京の調査では、
安倍内閣支持率68%。

しかし、景気回復を実感しているかという質問に対して、
「実感している」の回答は22%、
「実感していない」は66%。

まだまだです。

菊の花さくらの花も野の花も
のどかに咲きたし右をむかずに

〈日経歌壇 三郷・小野京子〉

右傾化への警告。
野の花が、いい。
九が好き憲法九条坂本九
第九合唱野球の九回

〈朝日歌壇 新潟市・伊藤敏〉

これも改憲への牽制球。

しかし国民や消費者の
泣きながら生まれ来たりしこの世ゆゑ
なにがなんでも笑ひて去らむ

〈日経歌壇 さいたま・松永浩司〉

達観した心境だが、
国民や消費者の実感のいたるところは、
いつも、このあたりにある。

さて日経新聞の月曜日の社説。
「農業を考える
市場に目を向け経営感覚を磨け」

「日本の農業が産業として育つためには、
それぞれの農家が市場の動きに目をこらし、
生産と販売手法に反映させていくことが重要だ」

その通りだと思うし、
ここにある「農業」を「商業」に置き換えても、
そのまま当てはまる。

すなわちマーケティングせよ、と訴えている。
5年ほど前に私が農林水産省に提起したことと同じ。

さらに、
「農産物の買い手である消費者と企業に対して、
栽培の工夫や品質の強みを
的確に伝える努力も求められる」
「アピールやプレゼンテーション」が重要である。

「内外の市場を開拓し、
農産物の付加価値を高めるために
農家はつねに買い手を意識し、
経営感覚を磨いてほしい」
これもコンシューマーやカスタマーを意識し、
マネジメントを確立せよ、ということ。

「海外産地を脅威と考え、
守りを固めるだけでは国内農業は成長しない。
海外の生産者がどのように市場を開拓しているのか、
日本が『攻めの農業』をめざすなら
学ぶことは多いはずだ」

海外に学べ。

日本商業も海外から学ぶことは、
まだまだ多い。

「安倍晋三首相は農産物の付加価値を高め、
輸出を伸ばすことで
農家の所得を10年間で倍増させる成長戦略を打ち出した。
だが、肝心の農家が競争力を強めようと意識し、
創意工夫を打ち出さなければ所得は伸びない」

「農家が新たな付加価値を生むためには、
市場での活発な競争が必要だ」

競争原理の導入と、
それへの参画の意欲である。

「政府に求められるのは横並びの保護ではなく、
思い切った規制改革で
農家や企業が自由に競争できる環境をつくることだ」

ただし、社説はそう主張するものの、
今、規制はどんどん強化されている。

「消費税還元」を銘打ったセールの禁止など、
その典型。

強い政府は、規制を強める。

それでいて成長の三本の矢をいう。
これは明らかな矛盾。

だとすれば、商業、農業、
自ら、変わる以外にない。

こんなにも咲き誇るカーネーションよ
明日の半値も知らされぬまま

〈日経歌壇 福島・横山ひろこ〉

皮肉たっぷり。
牛乳をあたためて飲むそれだけの日曜
モンシロチョウがとぶ

〈日経歌壇 南丹・野寺夕子〉

売場から買われた牛乳も、
こんなふうに飲まれたら、
うれしいだろう。

牛乳とモンシロチョウの白。
日曜日も、どこか白が似合う。

いい歌です。

農業よりも商業は、
ちょっとだけ前を行っている。

私の九州の一族は、
いまだ、半農半サラリーマン。

だからそれは実感としてわかる。

ちょっとだけ前を行っている私たちは、
前を向いて、ずんずん進まねばいけない。

われわれにはPOSシステムもある。
ID-POSも役立てることができる。

そして何より、
カスタマーとリレーションシップを結ぶことが可能だ。

決して後ろ向きになってはいけない。

では、みなさん。
Good Monday!

〈結城義晴〉

2013年05月26日(日曜日)

ジジとベッド&バス・ビヨンドのお土産[日曜版2013vol21]

ジジです。
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ユウキヨシハルのおとうさん、
かえってきました。

アメリカのラスベガスから。
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シゴトをおわらせて。
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でも、ほんとうに、
つかれたみたい。

すぐに口をあけて、
うたたねしました。
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ボクもいっしょでした。

でも、おみやげが、
あった。
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ベッド・アンド・バス・ビヨンドで、
かったそうです。
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いいお店です。
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おみやげは、
これ。
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ツメとぎ。
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でも、ボクには、
お気に入りがあります。
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それは日本製ですが。

でもまあ、おみやげですから、
ちょっと、あそんでみましょうか。
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この、棒が、
おもしろそう。
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毛みたいなのが、
いい。
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むぐぐぐ。
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ぐぐっ。
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ん~。
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ん、ん、んっ。
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あ~、つかれた。
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これは、ふわふわしていて、
おもしろい。
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こら。
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こら、らっ。
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あ~あ。
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つかれた。

でも、ちょっと、
おもしろいかも。
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おとうさんは、
どうおもいますか。
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よかったです。
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ありがとう。

〈『ジジの気分』(未刊)より〉

2013年05月25日(土曜日)

PCSA学生アイディア・エッセイ表彰式とイオン専門店ぶんぐのまち

今日は東京・池袋の立教大学。
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蔦の絡まる本館。
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蔦の絡まるチャペルで
祈りを捧げた日
夢多かりし あの頃の
思い出をたどれば
懐かしい友の顔が
一人一人 うかぶ
重いカバンを抱えて
通ったあの道
秋の日の図書館の
ノートとインクの匂い
枯葉の散る窓辺
学生時代

ん~、懐かしい。
ペギー葉山の歌声。

根上淳とは芸能界のおしどり夫婦といわれた。

調べてみると1964年発売。
平岡精二作詞・作曲。

曲名は「学生時代」。

ちなみにこの歌の舞台は立教ではなく、
青山学院大学。

立教の校舎内は、
シックにできている。
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銀杏の木にも、
葉が茂ってきた。
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そして第一食堂の前庭。
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右端に紫陽花が見える。

キャンパス内、
緑、みどり。
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二十四節気では「小満」の週。
「万物盈満すれば草木枝葉繁る」

まさにこれ。

今日は、大学院・結城ゼミ。
一人ひとりが、
修士論文の「はじめに」を書いてみる。

結城ゼミ恒例。

この時期に全文を書き終わって、
研究の目的や研究の方法を確認するがごとく、
「はじめに」を書く。

するとおぼろげながら、
全体を展望することができる。

そして今、自分がしなければならないことが、
見えてくる。

私が添削しつつ、
全員で意見を交わし合う。

いいゼミでした。

さて昨日の午後は、
銀座のフェニックスホール。
一般社団法人パチンコ・チェーンストア協会。
PCSA。
その第12回定期社員総会。
この総会の中で、
第8回学生懸賞アイディア・エッセイの、
表彰式が行われた。
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私は、第1回からずっと、
審査委員長を務めている。

今年は31作品の応募があった。
その中から厳選な審査のうえ、
4名の4作品が選ばれた。

最優秀賞は稲川寛明さん。
武蔵大学大学院2年生。
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政府、経済、家計という三要素と、
パチンコ産業とのかかわりから、
論述を展開し、
大作を書き上げた。

優秀賞は3名。
青森大学・大芦圭央さん、
江戸川大学・原田香緒里さん、
愛媛大学・橋本憲太朗さん。

講評は審査副委員長の斎木純一さん。
日本工業新聞社常務取締役。
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フジサンケイビジネスアイを発行している。

委員長の私は総評。
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パチンコ業界産業化と、
イノベーションのために必要なことを、
それぞれが独自の視点で述べた。
そのことを高く評価した。

そして記念撮影。
業界紙誌のカメラマンがシャッターを押す。
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左から、
人事問題研究部会リーダーの上林浩和さん、
このイベントの主催責任者。
隣は、12期PCSA協会代表幹事の佐藤公平さん、
㈱ダイナム社長。
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真ん中は受賞者諸君。
左から橋本憲太朗さん、原田香緒里さん、
大芦圭央さん、稲川寛明さん。
そして私と斉木さん。

夕方からは場所を移して、
情報交換・交流会。
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私は受賞者と一緒のテーブルで、
料理とビールと会話を楽しんだ。

はじめに13期PCSA代表幹事、
金本朝樹さんがあいさつ。
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長野県の㈱アメニティーズ社長。

久々に登場した佐藤洋治さん。
㈱ダイナムジャパンホールディングス社長。
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昨年6月に香港上場を果たし、
現在、その香港に居住。

ワンアジア財団を主催し、
アジア各地の200の大学を支援するなど、
グローバルに活躍。
相かわらず、すごい人だ。

㈱ニラク取締役の谷口龍雄さんもお元気。。
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私も月刊『商人舎』発刊の報告を兼ねて、挨拶。
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何より、会場を沸かせたのは、
㈱大商会長の国澤良幸さん。
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弁舌鋭く、ユーモアたっぷりに、
会を締めてくれた。

さて日経新聞の総合欄。
「イオン、格安文具店
3万品目を3割引き」

店名、すなわちバナーは、
「ぶんぐのまち」。

売場は500~800㎡。

出店は、まず、自社の総合スーパー、
そしてショッピングセンター。
さらに徐々に路面店の出店も計画。

首都圏など三大都市圏で、
2013年度に10店、
2020年度に100店体制を目指す。

品揃えは、筆記具やノート、ファイルなど、
いわゆる文具、文房具。
英語でstationery。

そのナショナルブランド商品が中心。

記事では「多様な色とサイズ」とあるが、
SKUを増やして約3万。
記事には「3万品目」とあるが、
3万SKUだろう。

品目は英語ではitem、
単品がStock Keeping Unit。

パイロットのボールペンは73円、
キングジムのA4判ファイルは648円。
大半がメーカー希望小売価格の30~35%引き。

アソートメントはイオンやマックスバリュの4倍。

面白いフォーマット開発ではあるが、
これについては一言あり。

イオンの意欲的開発だが、
日本は周回遅れ。

アメリカはもっと進んでいて、
この業態の次のフォーマットの時代に入っている。

それは来週、
商人舎magazineの、
Weekly Specialで書こう。

では皆さん。

良い週末を。

〈結城義晴〉

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結城義晴・著


コロナは時間を早める

結城義晴・著


流通RE戦略―EC時代の店舗と売場を科学する

鈴木哲男・著

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